水槽用上部フィルターを使用するときの条件
メンテナンスがカンタンで、バクテリアの繁殖に欠かせない酸素を多く取り込むメリットがある「水槽上部フィルター」。しかし、すべての水槽に向いているわけではないので購入前に必ずチェックしましょう!
注意したいポイントは、
・二酸化炭素を多く必要とする水草メインの水槽は不向き
・高いろ過能力が必要な場合は上部フィルターではなく外部フィルターを使う
・ポンプで水を汲み上げるため、水位がある程度必要(水中モーター採用の場合、水位の低下は問題になりにくい)
・ものによってはフレームがないと設置できない場合がある
このような注意点を忘れず、選択しましょう。
水槽上部フィルターの選び方 水辺の動植物専門家が監修
水槽上部フィルターを選ぶ際のポイントは、水槽に合ったサイズはもちろん、ろ過方式や静音などの機能性をチェック! また、とくに初心者の方はろ過材が付属しているとカンタンにはじめることができるので、セット内容も重要なポイントです。
水槽の幅に合ったサイズを選ぶ
水槽のサイズにしっかり合っていないと使うことができないのは大前提。商品には、40・60・90cmなどとセットできるサイズが明記されているので、設置したい水槽の幅を測りましょう。
もし、ぴったりのサイズがないときや、水槽を今後大きくしていきたい場合は、スライドさせて横幅を調整することができるものを選ぶと便利です。
上部スペースに余裕がない場合はスリムタイプ
水槽上部のスペースに余裕がないときは、フィルターを入れる本体の高さが低いものを選ぶとよいでしょう。10cm程度とスリムなものもあるので要チェックです。水槽を限られたスペースに置きたい、フィルターを目立たせたくない場合にはぜひ検討してみてください。
ただし、高さがないとろ過材を入れる容量が少なくなり、ろ過能力が心配になる場合もあるため、しっかりと機能性を確認してくださいね。
機能性をチェック
水槽上部フィルターは、水をろ過し生体の住みやすい環境を作るものなので、機能性は欠かせないポイントです。ろ過方式やろ過材の種類も知っておくと選択しやすいですよ!
チェックしておきたい機能をご紹介するので、商品を選ぶ前に確認しておきましょう。
ろ過能力を高めるならウェット&ドライ式をチョイス
一見、パッケージだけではわかりにくいろ過方式。大きくわけて「ウェット」「ドライ」「ウェット&ドライ」の3種類があります。
「ウェット方式」が一般的で、多くの商品が存在しています。ろ過材がつねに水に浸っているので、水槽の立ち上げが速いのがメリット。「ドライ方式」は乾いた状態から水槽を立ち上げるため時間がかかりますが、ろ過能力が高いというメリットがあります。そして、両方のいいところを合わせたのが「ウェット&ドライ方式」です。
初心者の方は扱いやすい「ウェット」か「ウェット&ドライ」を選ぶといいでしょう。
静音性も重要
動作音が気になる方は、静音性の高さもチェックポイントです。
水槽上部フィルターはモーター音や水音がどうしても鳴ってしまうので、静かな空間に置く場合は重要度が高め。水中ポンプのもの、防振設計のポンプや、水の動作音を軽減させる設計など、工夫された商品を選ぶとよいでしょう。
はじめての方はろ材セットタイプが使いやすい
はじめはろ過材が標準セットされたものを選ぶとよいでしょう。ゴミや糞などを取り除く「物理ろ過」、バクテリアが有害物質を分解する「生物ろ過」、化学物質が汚れを吸着する「化学ろ過」の3つのろ過段階に合わせたろ過材が販売されています。
なかには、自分でカスタマイズする方もいますが、はじめての場合は難しいのでセットされていたものを使う方が安心です。
設置がカンタンでコスパにもすぐれる上部フィルター 水辺の動植物専門家より
水辺の動植物専門ショップ「sensuous」代表
日本で普及した上部フィルターは、設置やメンテナンスがカンタンなフィルターのひとつです。そして、水槽からくみ上げた水がろ過されて水槽内に戻されるまでの間、空気と接することが多いため、酸素の不足を気にすることなく飼育できることもよい点。入れるろ材も多くの種類があり、掃除もカンタン。
水をくみ上げるモーターも水中タイプで寿命が長いものもあるので、コストパフォーマンスの点でもすぐれたフィルターだと思います。
水槽用上部フィルターのおすすめ8選
さまざまなサイズの商品のなかから、メンテナンスしやすいものや、スリムで目立たないものなど、魅力溢れる水槽上部フィルターをご紹介します。おすすめの商品を8つピックアップしたので、使いやすく、自分に合った商品を探してみてください!
水辺の動植物専門ショップ「sensuous」代表
上部フィルターといえば外部式フィルターの設置が無理なときに使うものと思われがちですが、掃除のしやすさに加えてろ材の容量もじゅうぶんな広さを確保。ジェックス『グランデ600』は、消音機能もついており、一度は使ってみたいと思う商品です。

ジェックス『グランデ600』

出典:Amazon
サイズ | 幅51.3×奥行13.5×高さ13.5cm |
---|---|
適合水槽幅 | 幅60cm水槽 |
ろ過方式 | - |
セット内容 | グランデ600本体、グランデマット、クリーンバイオリング-N、ストレーナースポンジフィルター |
水辺の動植物専門ショップ「sensuous」代表
ニッソー『スライドフィルター600』は、幾度かのモデルチェンジをして現在に至っている上部フィルターの代名詞。シンプルながらしっかりと水をろ過できること、モーターも実績があり長時間使用できることで、私も長年使用していました。

ニッソー『スライドフィルター600』










出典:Amazon
サイズ | 幅60.5×奥行13.5×高さ11cm |
---|---|
適合水槽幅 | 幅60cm水槽 |
ろ過方式 | - |
セット内容 | - |
水辺の動植物専門ショップ「sensuous」代表
水作『水作エイトブリッジフリーS』は、投込み式フィルターで実績のあるスイサクエイトのろ材がそのまま入れられる発想がすばらしく、ろ材の交換もカンタンにできることもよい点です。

水作『水作エイトブリッジフリーS』








出典:Amazon
サイズ | 幅12×奥行11×高さ29cm |
---|---|
適合水槽幅 | 幅30~40cm水槽 |
ろ過方式 | - |
セット内容 | 本体、水作エイトコアSろ材×3個 |
寿工芸『トリプルボックス450』








出典:Amazon
サイズ | 幅41×奥行11.5×高さ18.5cm |
---|---|
適合水槽幅 | 幅45cm水槽 |
ろ過方式 | - |
セット内容 | - |
ジェックス『デュアルクリーンフリー』












出典:Amazon
サイズ | 幅37.8×奥行12.7×高さ13.2cm |
---|---|
適合水槽幅 | 幅45〜60cm水槽 |
ろ過方式 | - |
セット内容 | デュアルクリーンフリー本体、デュアルクリーンフリーマットBC パワー、クリーンバイオ-N、ストレーナースポンジフィルター |
ニッソー『パワーマスター915SK』




出典:楽天市場
サイズ | 幅89.5×奥行17×高さ15.5cm |
---|---|
適合水槽幅 | 幅90cm水槽 |
ろ過方式 | ウェット |
セット内容 | - |
ジェックス『グランデカスタム600』

出典:Amazon
サイズ | 幅51.3×奥行13.5×高さ19.5cm |
---|---|
適合水槽幅 | 幅60cm水槽 |
ろ過方式 | ウェット&ドライ |
セット内容 | グランデカスタム600本体、グランデマット、クリーンバイオ-N、ウェット&ドライろ過槽 |
レイシー『上部フィルター』

出典:Yahoo!ショッピング
サイズ | 幅91.3×奥行20×高さ19.2cm |
---|---|
適合水槽幅 | 幅90cm水槽 |
ろ過方式 | ウェット&ドライ |
セット内容 | - |
「水槽上部フィルター」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 水槽上部フィルターの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの水槽上部フィルターの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
水槽上部フィルターに関連する記事をご紹介 【関連記事】
まとめ
この記事では、水槽上部フィルターを8商品ご紹介しました。条件・サイズや機能性、静音性などさまざまな選び方があるので、自分の目的に合ったものを選択するとよいでしょう。
ぜひ、あなたがほしい水槽上部フィルターを選んでみてくださいね。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
東京渋谷の水草・観賞魚販売を中心とした店舗「sensuous」代表。 水草職人として、観賞魚業界を牽引するパイオニア的存在の一人。 独立後の2001年より水草を用いた作品を専門誌やインテリア誌に数多く発表しており、朝の連続テレビ小説「あまちゃん」に登場した海女カフェ水槽を始め多くのテレビ番組セットや企画展、各イベントなどでアクアリウム作品を手掛けている。 2016年6~7月にはEテレ「アクアリウムとテラリウム」の講師での出演、 2017年・18年では水草と観賞魚の企画展「グリーンアクアリウム展」でのディレクションを担当する。 都内専門学校(アクアリスト専攻)講師。観賞魚飼育管理士アドバンス・愛玩動物飼養管理士2級・ビオトープ計画管理士2級・ビオトープ施工管理士2級。著書「水草水槽のススメ」