腰痛に湿布は効果があるのか? 腰痛湿布は効かない!?
腰痛湿布は痛みを和らげる効果こそ期待はできても、腰痛を治すことはできません。湿布の主な働きとして、患部に湿布を貼ることにより、鎮痛消炎成分が皮膚から患部へと吸収され痛みを和らげたり、抑えてくれる作用があります。
私たちが一般的に使用している湿布には冷湿布と温湿布の2種類があり、腰痛の症状を正しく把握して使い分ける必要がります。冷湿布と温湿布の使用方法に準じてアプローチ方法をここからは解説していきます。
冷湿布
冷湿布は冷感により急性の痛みの緩和に使用されることが多いのが特徴。筋肉痛やぎっくり腰・ねんざなどで幹部などに炎症がある・腫れている・熱を持っている時に冷たい冷湿布がおすすめです。
しかし水分が蒸発してしまえば冷たくなくなります。あくまでも消炎鎮痛湿布なので、冷やすべき急性の時でも温めるべき慢性の時でも、両方の場合に使用で切る場合もあるので、商品の内容を確認した上で購入を検討してみてください。
温湿布
温湿布は慢性的な痛み、肩こりや腰痛・神経痛などに使用されることが多いのが特徴。温めて血流を良くすることで血液循環を改善し、また新陳代謝をあげることで筋肉痛や関節痛の緩和を促すとされています。
冷湿布と温湿布のどちらを選ぶべきか迷ったときは、まずは基本的な使い方を目安に、そのうえで貼った時に「冷感」と「温感」のどちらが気持ちいいか?とする心地よさを感じるほうを選ぶようにしてみてください。
腰痛湿布の選び方
まずは腰痛用湿布の選び方をチェックしていきましょう。医療ライターの宮座美帆さんのアドバイスもご紹介しています。自分の使い方にぴったりの腰痛用湿布を選ぶために参考にしてみてください。ポイントは下記の5つ。
【1】腰痛の痛みレベルに合わせて選ぶ
【2】冷やす湿布?温める湿布?気分で選ぶ
【3】パップ剤・プラスター剤は肌質のタイプで選ぼう
【4】大判タイプなら腰全体を覆うことができる
【5】塗る?飲む?使いやすいタイプを選ぶ
上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】腰痛の痛みレベルに合わせて選ぶ
腰痛用湿布を選ぶポイントは、腰痛の程度に応じた湿布を選ぶことです。痛み方の程度によって湿布の効き目も違ってくるので、まず自分の痛みをしっかり確かめてください。
慢性的な腰痛には「サリチル酸メチル」などが含まれるタイプ

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腰痛用湿布は配合されている成分がそれぞれ異なります。しばらく前から腰痛が気になりはじめた方や、慢性的に腰痛に悩んでいる方には、サリチル酸メチル配合の湿布薬が適しています。
サリチル酸メチル配合の湿布薬を使用すると、鎮痛や消炎作用によって患部の症状がやわらぎます。強い鎮痛剤などを含んでいないため、気軽に使用できて癒しが得られるタイプです。
急な腰痛や強い症状には、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)が含まれるタイプ

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ぎっくり腰などのように急に腰痛が起こった場合には、まず専門医の診察を受けてください。痛みの緩和にはNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)が含まれた腰痛用湿布薬が適しています。
鎮痛薬などに使われているインドメタシンなどの強力な成分が含まれており、急な腰痛向きです。つらい痛みを軽減できますが、1日の使用枚数や貼る時間が制限されます。
人によっては副作用が起こることもあるので、注意が必要です。
【2】冷やす湿布?温める湿布?気分で選ぶ
腰痛用湿布には冷たく感じる「冷湿布」と温かく感じる「温湿布」があります。どちらにするか迷うところですが、厳密な使い分けはないので、症状がやわらぐ方を選んで大丈夫です。
寒くなると腰痛がこたえるという方なら温湿布、冷やしたほうが心地よいという方には冷湿布、といったようにそれぞれの感じ方で選んでください。
ただ温湿布の場合は、貼った部位を暖房器具で温めないようにして、入浴前後に貼るときも時間をあけるなど注意が必要です。
【3】パップ剤・プラスター剤は肌質のタイプで選ぼう
腰痛用湿布は形状にも2種類あります。白い布状の「パップ剤」と、薄いテープのような「プラスター剤」です。どちらにするかは、自分の肌質に合う方を選んでください。
敏感肌はパップ剤がおすすめ。刺激が少ないので肌にやさしい
パップ剤は水分を多く含んでいるものが多いので、肌にやさしくかぶれにくい特徴があります。絆創膏などを貼ると肌がかぶれるという敏感肌や肌が弱い方に適している腰痛用湿布です。
ただし、はがれやすいというデメリットが。何度も貼り直したりしないで、粘着部分に触らないように貼りつけるのがポイントです。肌が弱い方は同じ場所をさけて、ずらして貼ってください。
はがれにくいプラスター剤は伸縮性・粘着性にすぐれる
プラスター剤の特徴は、伸縮性と粘着性があることです。1度貼ると肌にしっかり密着するので、スポーツなどでからだを動かす方向き。背骨などのくぼんだ部位に貼っても柔軟性があります。
ただし粘着力が強い分、肌が弱い方はかぶれることも。また長時間の使用は肌への負担が大きくなるので、連続的に使用しないように注意が必要です。
【4】大判タイプなら腰全体を覆うことができる
腰痛の場合は腰全体に痛みが広がることが多いですが、そのようなときはサイズの大きな腰痛湿布を選びましょう。全体を覆ったほうが痛みがやわらぐ場合があります。
小さめサイズは7~10cm、大判サイズは10~14cm程度です。小さめサイズを腰の左右に1枚ずつ貼る方法もありますが、大判サイズで全体を覆うほうが効き目を実感できるでしょう。
【5】塗る?飲む?使いやすいタイプを選ぶ

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貼る湿布だと敏感肌でかぶれやすい人は、湿布成分がジェルやクリームになっている塗るタイプがおすすめです。塗った後はべたつくかもしれませんが、痛いところに塗ることができるので便利です。また、飲むタイプの錠剤も販売されているので、チェックしてみましょう。
ひどい痛みの場合は整形外科で診察を
ふとした動作で起こるぎっくり腰や、慢性的な腰におこる鈍痛など腰痛にもさまざまな種類があります。急な腰痛には応急処置として湿布を活用して刺激を取り除きましょう。ただし腰痛は背骨がずれていることで神経を圧迫したことが原因になっていることもあります。自己判断せず、かならず整形外科を受診し診察を受けましょう。
腰痛湿布のおすすめ11選
腰痛用湿布のおすすめ商品をご紹介します。慢性用やぎっくり腰などの急性用や、温感・冷感などの使用感などをチェックしながら、自分に合ったものをみつけてください。

火照るような刺激を感じる場合は、ひんやり感のある、テイコクファルマケア『ウインパスID』を。

反対に患部が冷たく感じるときは、久光製薬『フェイタス Zaジクサス 温感大判』のような温かさを感じられるものを選びましょう。

肌になじむものであれば、第一三共ヘルスケア『ロキソニンS テープL』のような肌色のものであれば目立ちにくいです。
「腰痛湿布」のおすすめ商品の比較一覧表
腰痛湿布の効果的な貼り方 貼る場所はどこが正しい?
腰痛用湿布を貼ると患部が温まったり、またはスーッとした清涼感だったりで心地よくなります。ただし、貼り方によっては効き目が劣る場合もあるので注意が必要です。
正しい貼り方のポイントは、腰の炎症がある患部を中心にして貼ること。中心だけでなく患部の周辺部位も貼ることが大事で、そのためには大判サイズが向いています。
妊婦や子供に貼る場合はまず薬剤師に相談!

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湿布薬は第1類から第3類までありますが、第1類医薬品は薬剤師からの指導が必要です。
第2類や3類医薬品でも、薬を服用していたり通院していたりする方は、薬剤師に相談してから使用しましょう。子どもや妊婦はとくに慎重に。家族間であっても気軽に分け合って使うのはやめましょう。
慢性的な腰痛におすすめの記事特集!
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 腰痛湿布の売れ筋をチェック
Amazonでの腰痛湿布の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
自分の症状に合ったものを選びましょう
急性のぎっくり腰はかなりつらいですが、慢性化した腰痛も日常生活に支障が出てしまいます。少しでも腰に異変を感じたら、早めに診察を受けることが大事です。
ご紹介した腰痛用湿布はすべて医薬品です。第1類から3類までありますが、使用法や効き目などがわからなかったら薬剤師に相談してください。とくに肌が弱い方などは自分で判断しないこと。
ポイントは自分の症状に合った製品を選ぶことです。注意書きや使用法をよく読んで、1日に貼る回数などはしっかりチェックしましょう。
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臨床工学技士国家資格保有。大学病院勤務後、ライターへ転身。現在は『kakotto.』を立ち上げ、医療・バイオ・ヘルスケア分野を中心に紙・WEB問わず執筆編集に携わっています。「難しい話を分かりやすく」をモットーに、心をじんわり温めるような記事作成をお届け。当サイトでは健康にかかわるグッズや医療機器などを紹介し、皆さまの健康増進のお手伝いを致します。