猫草とは? 必要性は? 猫が食べる草
猫が好んで食べる草のことを、総称して「猫草」といいます。エン麦や、小麦、大麦などイネ科の植物が多いです。猫が草を食べる理由は、飲みこんだ毛玉を吐くため、おなかの調子を整えるため、味や食感を楽しむため、など諸説あります。
猫にとって猫草は嗜好品のため、必ず与えるべきというものではありません。あげる・あげないは飼い主さんの判断で大丈夫です。ストレス発散のためにも一度用意してみて、興味を示すか示さないかみてみるとよいですね。興味を持てば、引き続き置いてあげるとよいでしょう。
猫草の選び方 種から生育済みまで
ここからは、猫草の選び方について説明します。肉食動物のネコに必要なエサというわけではないので、猫の好みに合わせて選ぶようにしましょう。
猫草の成長段階で選ぶ
猫草は、すぐに食べられる状態に育てたもの、タネや栽培用キットのものなど成長段階が異なる形態で売られています。それぞれに特徴がありますので、長所と短所を知ったうえで選ぶといいでしょう。
お手軽に与えられる「生育済みタイプ」や「栽培キット」
生育済みのタイプは、花屋や園芸店の店先で売られているのをよく見かけるかもしれません。すぐに猫が食べられる状態になっているので育てる手間がなく、飼い主がらくできるタイプといえます。また、必要になったときに買えばすぐに猫に与えられますので、猫草を切らすということがありません。
どの種類の猫草が好みかわからない場合は、成長済みのものをいくつか買ってきて与えて好みのものを確認するとよいでしょう。猫草を育てるために必要なものがそろっている栽培キットなら、初心者でも安心ですよ。
コスパがよく育てるよろこびがある「種タイプ」
猫草のなかには、種の状態で売られている商品もあります。このタイプは猫が食べられる状態になるまで週単位で時間がかかってしまうのが難点。しかし、飼い猫が好む猫草の種類がわかっているのであれば、このタイプを選んだ方がコスパがよいでしょう。
自分で育てた猫草を飼い猫がよろこんで食べる姿を見るのはうれしいもの。植物を育てるよろこびも味わえますのでガーデニングが好きな人にはおすすめです。
猫草の種類で選ぶ
猫草といっても、さまざまな種類の植物があります。日本でよくみられるのはイネ科の植物で、エン麦のほか小麦や大麦などがよく売られています。エン麦は、オーツ麦やカラス麦とも呼ばれています。
猫ごとに好みは異なりますので、いろいろな種類を試して猫がよく食べるものを与えるのがいいでしょう。
土の種類で選ぶ
猫草は、室内に置くことが多いでしょう。猫によっては土を掘ったり、鉢を倒したりして土を部屋にまき散らしてしまうことも。そんな時は再生粉砕パルプやバーミキュライトを使っているものを選ぶと衛生的かつ片づけもらくです。
また、再生粉砕パルプであれば可燃ごみとして処分できますので、処分の手間も省けます。
安全性を考えると無農薬がベター
猫草によっては、農薬が使われていることもあります。安全性が気になるのであれば、無農薬のものを選ぶといいでしょう。タネにも農薬が使われている場合がありますので、無農薬タネと書かれているものを選んでくださいね。
鉢の材質で選ぶ
ずっと同じ鉢や土を使っていると、衛生状態や猫草の成長への影響が気になるところ。かといって、つねに新しい鉢や土を用意するのは面倒です。また、古いものの処分が気になりますよね。
そんな時は土だけでなく鉢に関しても紙や再生粉砕パルプを使用しているものを選ぶと、可燃ごみとして処分できます。土も可燃ごみとして処分できるのであればまとめて捨てられるのでらくですよ。
猫草のおすすめ13選 いろいろな種類を紹介
ここからは、猫草のおすすめ商品を紹介します。
有田焼の倒れにくいポットで手軽に栽培
有田焼でできたポットに「にゃんベジ」をセットし猫草を栽培するセットです。「にゃんベジ」は土の代わりに再生粉砕パルプを使用し、それにエン麦の種を埋めたものです。
「にゃんベジ」は水をかけるだけで発芽し、使用後は可燃ごみとして捨てられるため手軽です。また、ポットとなる有田焼の陶器は重量があり倒れにくいので元気な猫ちゃんでも心配が少ないでしょう。「にゃんベジ」のリフィルを取り換えることで繰り返し使用できます。
ずらして育てることで常に食べ頃の猫草を与えられる
猫草を6回育てることができる栽培セット。専用コンテナ3個にエン麦のタネと培養土がセットになっています。発芽後7~10日ほどで食べられるようになります。6回分もあるので、少しずつ時期をずらして育てることで、つねに食べ頃の猫草を飼い猫に与えることができます。
培養土は天然ヤシを素材とするココピートを使用しており、使用後は燃えるごみとして捨てることも可能です。
すぐ食べられる猫草と栽培できる猫草のセット
薬剤処理していない国産エン麦の猫草セットです。一鉢はすでに成長した猫草が、もう一鉢はバーミキュライトにエン麦の種を埋め込んだものが届きます。
すぐに食べられる猫草と栽培する猫草がセットで届くので、猫ちゃんを待たせることがありません。また、古紙製の鉢と燃やせる土は使用が終われば燃やせるゴミとして処理できます。
土を使用せず、猫が倒しても部屋を汚しません
種がセットされた状態で届くので種まきをする必要がありません。1パックごとに種がセットされています。1回250ccの水を与えて日当たりのよい場所に置き、毎日表面が乾かない程度に水を足すだけで、7~10日後には青々とした猫草が生えそろい食べごろです。
また、土を使わない水耕栽培の商品なので、猫ちゃんがパックを倒してしまっても土がこぼれる心配がないのも魅力です。
無印良品らしい、おしゃれな猫草
土の代わりに再生粉砕パルプを使用し、薬剤処理していないエン麦の種をあらかじめ袋に埋め込んだ猫草栽培のセットです。届いたままの袋で使用でき、袋のなかに水を注ぐだけで栽培できます。
7~10日後には猫が食べるのに適した大きさに成長します。また、1袋が1食分なので衛生的。袋だけで使ってもインテリアになじむ猫草です。また、別売りで瀬戸焼の磁器も用意されていますのでおしゃれに楽しめます。
タネまき済みなので水を与えるだけで栽培できる
タネと栽培用土、古紙製のポットがセットになった猫草栽培セット。タネは猫草としてよく使われるエン麦を使用しています。タネまき済みなので水を与えるだけでよく、誰にでもかんたんに猫草を栽培できます。
用土にはバーミキュライト、ピートモス、パーライトを使用。猫が掘り返したり、ポットを倒したりしても衛生的で安心です。
1L詰めとボリューム満点でコスパよし!
エン麦のタネが1L詰められた、ボリューム満点の商品。直径13cmくらいの鉢であれば30回以上も栽培でき、猫草の栽培に慣れている方であれば、コスパも抜群といえます。
また、無農薬のタネなので栽培中に猫が口にしても安心です。
猫草の長さを4段階から選択して出荷してもらえる
長さを4段階から選択可能な、エン麦の2鉢セットです。出荷のタイミングは、タネまき後すぐ、発芽してすぐ、少し大きくなってから、すくすく育ってからの4段階からチョイス可能。
すぐに飼い猫に与えたい場合と自分で育ててみたい場合の両方に対応可能なので、育てるのが初めての方にも便利。また、無農薬のタネなので万が一猫が食べても安心です。
容器3つに対して猫草5回分のタネと土が付属
猫草を育てる容器3つに対して、それよりも多い5回分のエン麦のタネと培養土が付属する猫草栽培セット。容器を繰り返して使うことでコスパよく猫草を栽培できます。また、3つの容器で時期をずらしながら猫草を栽培することで、つねに猫草を切らすことなく飼い猫に与えることができます。
培養土が抜けにくい容器を使用しており、猫がいたずらして鉢を倒したときでも土が散らかりづらいのもポイント。
大麦を使用した猫草栽培セット
大麦のタネ、堆肥を混合した無菌質のバーミキュライト、発芽促進用コットンがセットになっており、ポリ袋に入れ水を注ぐだけで栽培できる商品です。ビールにも使われる大麦を使用しており、若葉は香りがよくやわらか。
化学肥料を使わずに栽培、国のペットフード安全法を遵守しています。タネは北海道産で無殺菌無消毒と自然なままなので猫が口にしても安心です。
栄養豊富なオーガニック小麦を使用
栄養豊富なオーガニック小麦を2回栽培できる猫草栽培キット。小麦若葉(ウィートグラス)は栄養バランスに優れていて人気があります。培養土はココピートを使用。化学農薬や化学肥料を使わず、かつ遺伝子組み換えをせずに栽培・採種された種が使用されており、安心して飼い猫に与えることができます。
固定マットつきでずれにくく倒れにくい
固定マットがついているため、ずれにくく倒れにくいのが特徴の猫草栽培セットです。農薬無処理のエン麦のタネが2回分入っています。猫草の鉢をマットに固定できるので、猫が猫草を引っ張っても倒れにくくなっています。
育て方は水を入れるだけとかんたん。用土には天然ヤシ素材のココピートを使用し、使い終わったらまとめて燃えるごみとして捨てるだけで手軽です。
3種類の猫草のセットですぐに食べられる
ペットグラス(エン麦)・ライグラス(ねずみ麦)・スーダングラス(イネ科のモロコシ属)の3種類の猫草のセット。葉が育っていますのですぐに食べさせることができます。無農薬のタネと無肥料の栽培用土を使用しているので安心。
ただし、鉢(コンテナ)は別途準備する必要があります。お気に入りの猫草も見つけやすくおすすめです。
「猫草」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 猫草の売れ筋をチェック
楽天市場、Yahoo!ショッピングでの猫草の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
エキスパートからのアドバイス
猫草とは、猫が好んで口にする草の総称名です。そのため、猫草という名前の植物はありません。また、猫は肉食性動物なので猫草を必ず与えなくてはいけないというワケではなく、その猫の嗜好品あるいはおもちゃとして位置づけで考えるほうがいいでしょう。
猫草の与え方
猫草が好きすぎる猫はとくに、猫草を家のなかに置きっぱなしにしていると食べ過ぎてしまう可能性も。ご褒美として餌に混ぜるなど、一日数本を与えるようにしましょう。
また、猫草をほかの観葉植物と一緒に置いておくと、間違えて猫が食べてはいけない植物を口にしてしまうおそれもあるので、誤食しないよう置き場所も決めておくとよいです。毛玉を吐くのが気になる場合は、猫草だけでなく毛玉ケアに特化したキャットフードもあるので、あわせて検討してみてください。
猫草はいつから与えていい?
猫草は、まだ消化器官が発達していない子猫に与えると、下痢や嘔吐を引き起こしてしまうことがあります。生後1年以上の成猫に与えるようにしましょう。また、成猫であっても、胃腸の調子がすぐれないときには、与えるのを控えたほうがよいです。
猫草を与えるときの注意点
猫草をあまり食べない猫が、突然たくさん食べ始めたらなにかの体調不良のサインかもしれません。早めに動物病院で診てもらうといいでしょう。
また、稀に猫草にアレルギー反応を起こす猫もいるようです。猫草を食べさせたあとに下痢などの症状が出た場合は、猫草を与えるのをやめて獣医師に診てもらいましょう。
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愛猫が気に入る猫草を
猫草の選び方とおすすめ商品をご紹介しました。
どれも違いがないように見える猫草ですが、そもそも植物としての種類や、タネから育てるか成長済みのものを買うかという違いもあります。あなたも飼い猫も気に入る猫草を選んでみてくださいね。
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