名刺管理ソフトの選び方 読み取り方式、クラウド機能、対応言語、スキャナ、セキュリティほか
ITライターの柳谷智宣さんに、名刺管理ソフトを選ぶときのポイントを教えてもらいました。同じ名刺管理ソフトにも少しずつ違う特徴があります。用途に合った使いやすい商品を選びましょう。
読み取り方式で選ぶ スキャナ、スマホやデジカメから読み取り
サンワサプライ『USB名刺管理スキャナ Worldcard Ultra Plus』
こちらの商品は、コンパクトサイズのスキャナと名刺管理ソフトがセットになっています。交換した名刺をすぐにデータ化できるのでうれしいですね。
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名刺をパソコンで管理するためには、名刺をスキャンする必要があります。名刺管理ソフトにスキャナが付属していればOKですが、そうでない場合は、手持ちの機材を利用しましょう。
ドキュメントスキャナなら、大量の名刺を簡単に取り込めますし、手間はかかりますが、複合機についているスキャナでも取り込むことはできます。また、デジカメやスマートフォンのカメラで撮影した画像でも名刺を読み込むことができますよ。
導入時に大量の名刺をスキャンするなら、やはりスキャナが欲しいところです。スキャナを持っていないなら、同梱製品を選ぶとよいでしょう。
名刺管理ソフトは、スキャナだけでなく、スマートフォンやデジカメからも読み取りができるタイプが便利です。大量の名刺には高速で読み込めるスキャナを、1、2枚の名刺には手軽に作業できるスマートフォンを、というように、シーンに合わせた使い分けができます。
便利なクラウド機能で選ぶ スマートフォンで外出先から確認できる
クラウドに対応しているかも、効率的な名刺管理には重要です。パソコンだけでなく、出先でスマートフォンなどからもデータ参照ができれば、より名刺データを活用することができます。名刺データを複数人で共有できるサービスもあり、社内利用においても活躍してくれるでしょう。
クラウドに保存可能な名刺データの量はソフトによって違うので、貰う名刺の数を考慮して選んでくださいね。
ITライター
取りこんだ名刺データを外出先でも確認したいというニーズもあるでしょう。その場合は、スマートフォンアプリを用意している製品がおすすめです。
PCからUSBやWi-Fiを経由してのデータ転送、オプションのクラウドサービスを介したり、Googleコンタクトを用いてデータを同期させられる製品があります。
スマートフォンアプリを提供していなくても、データとしてエクスポートすることはできるので、アドレス帳に取り込んだり、エクセルファイルとして管理することが可能です。
外国語の名刺を取り込める対応言語で選ぶ 英語、中国語(簡体・繁体)、韓国語、ロシア語ほか
ITライター
海外の人とも名刺を交換している方は、外国語に対応しているソフトやアプリを選びましょう。
ほとんどのソフトは英語に対応していますが、中国語や韓国語に対応しているかどうかは確認が必要です。スペイン語やイタリア語などの名刺を登録するなら、選択肢がよりしぼられます。
とはいえ、日本語に加えて英語、中国語(簡体・繁体)、韓国語のほかにもノルウェー語やロシア語、スロバキア語まで23言語をサポートする製品もあるので、世界中の人と名刺交換する方でもほぼカバーできるでしょう。
複数言語に対応した名刺管理ソフトのなかには、あらかじめ読み取る言語を設定することで、自動検出の認識率を上げる機能がついたものもあります。再度読み込ませたり、修正したりする手間がかからないぶん、作業の効率化が期待できるでしょう。
手持ちのスキャナに対応しているかで選ぶ 古いバージョンはアップデートを、非対応の場合も
名刺データを手持ちのスキャナで読み込むつもりなら、スキャナが対応しているかの確認をしておきましょう。公式ホームページなどに、動作確認済みの対応スキャナ一覧が掲載されています。
基本的に大手メーカーのスキャナは対応していることが多いですが、古いバージョンのものや、あまり知名度がないメーカーのものは対応外の場合があるので注意してください。手持ちのスキャナが対応外だった場合は、スキャナがセットになった商品を検討するのもひとつの手です。
セキュリティを重視して選ぶ パスワード保護、アクセスログ機能など
名刺には、氏名や住所、勤め先などの大切な個人情報が詰まっています。もし、他人に名刺データを悪用されたりすれば、自分だけでなく企業間の信頼も失いかねません。
セキュリティを重視するなら、データベースをパスワードで保護する機能のついた名刺管理ソフトを選ぶといいでしょう。名刺データの利用者や使用方法を確認できるアクセスログ機能を備えたソフトも販売されています。
古いOSに対応しているかもポイント Windows7/Vista/XP/2000対応品も
WindowsのPCは、XPや2000といった古いOS搭載機が現役であることが少なくありません。最新版のソフトでは動作が保証されていないこともありますので、所有するマシン、OSにあったソフト選びが重要です。
ソフトを選ぶ時は対応OSだけでなく、動作確認がとれている最低スペックの表記などを確認するといいでしょう。最新モデルを買う際はあまり必要ないですが、古い機種に対応したソフトを買う時はぜひ意識したいポイントです。
名刺管理ソフトのおすすめ6選 アプリ連携やスキャナ付属の商品も
うえで紹介した名刺管理ソフトの選び方のポイントをふまえて、ITライターの柳谷智宣さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。アプリと連携した管理やWindows以外にMacにも対応しているソフト、Googleコンタクトユーザに最適なソフトまで、幅広く紹介してもらいました。

ジャストシステム『スマート名刺管理高速 カラースキャナセット』
![スマート名刺管理[高速カラースキャナセット]](/assets/loading-gif-831efa60fcaad8b543579bb1809cf3a0cded0accde7b020d68cf390d70415d6c.gif)
出典:Amazon
対応OS | WindowsXP/Vista/7 |
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対応言語 | 日本語、英語、中国語(簡体・繁体)、韓国語、フランス語、ドイツ語、ほか(24言語) |
スマートフォン対応 | 対応 |
スキャナ付属 | 付属 |

サンワサプライ『USB名刺管理スキャナ Worldcard Ultra Plus』


















出典:Amazon
対応OS | Windows8/7/Vista、Mac OSX 10.6/10.7/10.8/10.9 ※10.11以降 |
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対応言語 | 日本語、英語、中国語(繁体、簡体、香港文字)、韓国語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ほか(24言語) |
スマートフォン対応 | 対応 |
スキャナ付属 | 付属 |
各種クラウド連携可能! 認証言語多めがほしい方に
名刺管理ソフト「Worldcard Ultra Plus」を同梱するUSB接続の名刺スキャナー。「Worldcard Ultra Plus」はWindowsとMacの両対応で、認識言語は24カ国と多く、世界中の人と名刺を交換する方に向いています。
スマートフォンアプリ「WorldCard」に対応しており、GoogleドライブやiCloud、Dropboxなどの各種クラウドサービスを経由して、データを同期可能。外出先で名刺データを確認したい方は要チェックです。
スキャナは1枚3秒で読み込め、大量の名刺も楽に取りこめます。本体サイズは名刺2枚分なので、出張先での使用にも最適です。

メディアドライブ『やさしく名刺ファイリング PRO v.15.0』










出典:Amazon
対応OS | Windows10/8.1/7 |
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対応言語 | 日本語、英語、中国語、韓国語(4言語) |
スマートフォン対応 | 対応 |
スキャナ付属 | 付属 |
老舗の名管理ソフト! 多言語対応に強みアリ
名刺管理ソフトの老舗(しにせ)がだしている商品です。同梱の専用スキャナで手軽に名刺をデータ化できるのが特徴。さらに、そのデータをもとに、メールを送信したり地図を表示したり、宛名印刷することも可能です。
とにかく機能が豊富で、様々なアプリやサービスと連携しており、PCでの名刺管理に必要なすべての機能を備えています。スマートフォンアプリにUSBもしくはWi-Fiでデータを転送し、持ち歩くことができます。
さらに、オプションの名刺管理クラウドサービス「名刺ファイリングCLOUD」を利用すれば、ネット上にデータを保管することも可能です。なお、言語は日本語のほかに英語、中国語、韓国語に対応するなど、多言語対応も強みですね。

パナソニック『読取革命Ver.15』

出典:Amazon
対応OS | Windows10 日本語版、Microsoft Windows8/8.1 SPなし 日本語版 ほか |
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対応言語 | 日本語、英語(2言語) |
スマートフォン対応 | 対応 |
スキャナ付属 | 付属 |
SOHO、中小企業の味方! 高いOCR精度が魅力
自前のスキャナーやスマートフォンのカメラなどで取りこんだ画像をOCR(読み取った画像から、文字を認識する)処理して、データベースに登録してくれる名刺管理ソフトです。言語は日本語と英語に対応しており、認識モードを切り替えることでOCR処理の精度を高めることができます。
地図検索ソフトと連携して住所を地図で確認できるほか、路線検索ソフトと連携し、訪問先までの道順を検索することも可能です。ランドスケイプの企業情報検索サービス「LBCViewer」に対応しており、企業グループの情報や沿革、資本金、売上高などを確認できます。
社内LANの複数のPC間でデータを共有できるので、SOHOや中小企業での利用に向いています。

ソースネクスト『本格読取 おまかせ名刺管理3』

出典:Amazon
対応OS | Windows10/8.1/7 |
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対応言語 | 日本語 |
スマートフォン対応 | 対応 |
スキャナ付属 | なし |
複数方式で読み取り! EVERNOTEとも連携
PFUのドキュメントスキャナ「ScanSnap」やTWAIN(スキャナからPCに取り込む規格の一つ)対応規格のスキャナーから名刺画像を取りこみ、データ化してくれる名刺管理ソフト。名刺の文字がかすれていたり、斜体になっている場合でもしっかりと認識してくれます。
入力可能なファイル形式が豊富で、スマートフォンで撮影した画像や画像編集ソフトで作成した名刺画像も取りこめます。
データをクラウドサービス「EVERNOTE」にアップロードする機能も備えており、EVERNOTEユーザーなら外出先でもスマートフォンで名刺情報を確認できます。安価なダウンロード版なので、とりあえず自分のPCで名刺管理を始めたいという方に向いています。
プラネックスフォースシステムズ『名刺万能3 モノクロスキャナ版』

出典:Amazon
対応OS | Windows7/Vista/XP/2000 |
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対応言語 | 日本語、英語、中国語(繁体、簡体)、韓国語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ほか(22言語) |
スマートフォン対応 | 非対応 |
スキャナ付属 | 付属 |
「名刺管理ソフト」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 名刺管理ソフトの売れ筋をチェック
Amazonでの名刺管理ソフトの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
データ化で管理方法が変わる ITライターからのアドバイス
ITライター
せっかく人と会って名刺を交換しても、机の奥にしまっておくだけでは意味がありません。再利用できるようにデータ化し、きちんと管理しましょう。
重要な人脈のアドレス帳になり、ソフト上からメールを送信できるので手間がかかりません。データ化した名刺を破棄すれば、デスク周りが省スペースにもなります。
大量の名刺をどうにかしたいな、と思ったら、名刺管理ソフトの導入を検討してみましょう。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(制作協力:経営者様の右腕ライター(caug5)、掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/12/15 一部コンテンツ修正のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 横尾忠徳)
IT・ビジネス関連のライターです。1998年からライターとして、デジタルガジェット、ウェブサービス、コンシューマー製品からエンタープライズ製品まで様々な記事を手掛けています。 ネット詐欺被害を防ぐNPO法人DLISの代表理事を務め、都内に展開する飲食業「原価BAR」やウイスキー販売会社「トゥールビヨン」も経営しており、デジタル好きと経営者の両方の目線で製品やサービスを紹介するのが得意です。