オーディオ用USBケーブルの選び方
接続する端末によってタイプが変化します。まずはそこから商品を絞りましょう。次に環境に合わせて長さをチョイス。さらにハイレゾ対応のものなどや加工などの仕様を把握しておくとさらに選びやすくなるかもしれません。音響機器メーカーCEOの眞壁征生さんが、オーディオ用USBケーブルの選び方を解説してくれるので、参考にしてみましょう。
【1】接続端子の形状をチェック
オーディオ用USBケーブルは、パソコンとUSB-DAC間をUSB Type-Aのケーブルで接続するために使用されることがもっとも多いと思います。最近では小型化・高速化の影響で稀にUSB Type-A以外の端子もありますので、確認が必要です。
また、最近ではタブレットやスマホからDACに接続したり、スマホからカーオーディオへの接続など、用途が広がってきており、これらにはUSB Type-A以外の形状の端子が使用されていることが多くなってきています。
▼USB Type-A:パソコン接続
もっとも古くからあるタイプで、いちばん普及しているUSBの標準タイプです。頻繁に抜き差しを繰り返しても壊れにくい丈夫な設計で、音質を追求したタイプのケーブルも多く発売されています。
しかし、端子が大きく小型化が進んでいるスマホやノートパソコンではほかのタイプに置き換わりつつあり、最近では減少傾向のケーブルです。
▼micro USB Type-B:スマホやポータブル機器
Androidが搭載されたスマホやタブレットで多く使われているタイプです。超小型の端子で、耐久性は中程度。
抜き差しはまっすぐ横向きの力が加わらないよう注意が必要です。
▼USB Type-C:最新のUSBケーブル
数年前から急激に普及した最新のUSBケーブル。最新の規格USB 3.2にも対応しており、転送速度の上限はUSB Type-Aやmicro USB Ttpe-Bの2倍以上あります。
映像用接続ケーブル主流のHDMIケーブルへの変換もかんたんで4Kの超高画質での使用も可能。今後、多く使われるようになると思われるケーブルです。
【2】ケーブルの長さをチェック
USBケーブルは規格上は5m以下の長さで使用することが決められています。しかし、これは目安であり、品質の劣ったUSB延長用ケーブルを複数使用すると動作が不安定になることがあります。
USBケーブルはロスが発生しやすい高周波のデジタル信号が伝送されますので、3mまでの長さのケーブルを使用することをおすすめします。
【3】より音質を求めるための仕様をチェック
USBケーブルは高周波のデジタル信号を伝送するためのケーブルです。アナログ信号を伝送するRCAケーブルやマイクケーブルほど性能に大きな差が発生するわけではありませんが、素材や加工方法の違いによって、高音質化を追求したオーディオ用のUSBケーブルが発売されています。
▼ハイレゾ対応
一般的なUSBケーブルでもハイレゾ音源には対応していますが、より高周波のデジタル信号を伝送できるようにすることで「ハイレゾ対応」をうたっているモデルもあります。
こういったモデルは高密度のシールドを使用しているなど、外来ノイズに対しても高い耐性があり、情報量の多いハイレゾ音源のデーターも正確に伝送することができます。
▼金メッキ加工
通増のUSB端子は酸化による接触不良防止のためニッケルメッキ加工が施されていますが、さらに高信頼性の金メッキ加工が施されたものも発売されています。
しかし、金メッキは金属としてはやわらかく、何度も抜き差しを繰り返すと接点表面が荒れる場合があります。
一度挿したら何年も抜かないような用途には金メッキ、頻繁に抜き差しを行なう場合はニッケルメッキや、高価ではありますがロジウムメッキのものがおすすめです。
▼クリアな音質に不可欠なOFCとは?
OFCとは「Oxygen - Free Copper」を意味し、日本語では無酸素銅といわれます。銅に微量含まれる酸化物を排した純度の高い銅を指します。
一般的な電気配線に使用されるタフピッチ銅が99.9%程度の純度であるのに対して、OFCは99.99%と高純度。さらに高純度の6N銅(99.9999%)のケーブルも実用化されています。
おすすめ商品の比較一覧表
オーディオ用USBケーブルおすすめ12選
音響機器メーカーCEOの眞壁征生さんが選ぶ、オーディオ用USBケーブルのおすすめ商品をご紹介いたします。音質にすぐれたものはもちろん、普及しつつあるType-Cも紹介していますので、ベストなものを見つけてみてください。












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まとめ
オーディオ用USBケーブルは材料や構造にそれぞれの特徴はあるものの、USBの国際規格によってこまかな仕様が決められており、価格差ほど性能に違いがでるものではありません。まずはベーシックなモデルを使用し、さらに音質向上が必要ならば、アンプやパソコンとのバランスを考えながらグレードアップしていくのがいいでしょう。
決してUSBケーブルだけを突出させて高品位なものにしても全体のバランスが悪ければ音質のグレードアップは望めませんのでご注意くださいね。
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専門は音響アンプの電子回路設計。筐体設計。真空管回路設計。2005年音響機器を開発・製造・販売する会社を設立。国内はもとより、欧州を中心に37ケ国に輸出。 2007年プロオーディオ事業、2013年ログハウス事業、2015年コンサート企画運営事業を開始。2018年から新規事業としてロシア製軍用時計の輸入を始める。その後、数ケ国の機械式腕時計や懐中時計をラインナップ。 2008年よりFM岐阜の長寿番組である『ムジカスタイル』(毎週木曜18:30~)のナビゲーターに。コラム等の執筆多数。総アクセス数370万を超えるブログは、現在も100万アクセス/年のペースで進行中。 ローカル鉄道養老鉄道支援組織『乗って残そう揖斐養老線実行委員会』会長。大垣ケーブルテレビ番組審議委員。