黒板消しの選び方 文房具ライターに聞いた
はじめに黒板消しの選び方をご紹介します。どれも同じに見える黒板消しですが、持ち手の素材やパッド部分の素材、サイズなどさまざまな種類があります。なにを目的で使うのかイメージしながら見ていきましょう。
持ち手の素材から選ぶ
持ち手は手に持つ部分です。使い心地を左右するのがこの持ち手の素材です。いろいろな素材があるので、どんな素材がいいか好みのものを選んでくださいね。
一般的で扱いやすい「プラスチック」
しっかりつかんで消したい方におすすめなのが、プラスチック素材の黒板消しです。軽くて耐久性もあって水にも強いので、取り扱いもらくにできます。
黒板消しがチョークの粉で汚れてしまった場合でも、中性洗剤で洗えてお手入れもかんたん。最近の黒板消しはプラスチック素材の持ち手が多いですよ。
手になじみやすい「ボール台」
ボール台は厚紙でできているのでプラスチックよりも軽く、手にフィットしやすいです。力の入れ方によって形も変えられます。
よりかんたんに黒板の字を消したい方にはボール台素材がおすすめ。ただ、厚紙なので耐久性は劣ってしまうのが弱点です。
手触りがよい「天然木」
持ち手に天然木を使ったタイプは、温かみのある、どこか懐かしいクラッシックな黒板消しです。ナチュラルな手触りがお好みの方や、インテリアなど見た目を重視したい方におすすめですよ。
パッド部分の素材で選ぶ
黒板消し選びでもっとも重要なのは消す部分のパッドです。パッドにもさまざまな素材があります。黒板を消すときに、チョークの粉を吸収してくれて、粉が飛び散らず、耐久性のあるものを選ぶといいでしょう。
チョークの粉や汚れをキャッチしやすい「別珍」
別珍は綿がおもな素材です。表面に羽毛が織り出され、凹凸があるのが特徴。丈夫で吸収力が高いので、チョークの粉もしっかりと取ってくれます。
お手入れはこまめにしなければいけませんが、耐久性もあるので長く使えますよ。
柔らかい触り心地の「ベルベッド」
絹やレーヨンなどの光沢感のある糸を使用して織られた、滑らかな素材のベルベッド。表面が短い起毛になっているので汚れを吸着しやすいのが特徴です。
ただ、毛の流れに沿って動かさないと汚れが落ちにくくなるので注意が必要です。
摩擦に強く耐久性がある「コール天」
コール天は表面に畝(うね)がある羽毛のついた素材です。洋服の生地にも使われるコーデュロイのことです。別珍と同様、摩擦に強いので耐久性にすぐれ、チョークの粉をしっかりと絡め吸着してくれます。
学校や塾などでひんぱんに使う場合は、こちらがおすすめですよ。
お手入れが簡単な「マイクロファイバー」
マイクロファイバーはナイロンやポリエステルなどの合成原料で作られた極細繊維です。こまかい汚れやほこりまでしっかりと取ってくれるのが特徴。
また、吸水性にすぐれ、通気性もよく、水洗いして使用できるので衛生的ですよ。
用途に適したサイズで選ぶ
黒板消しには、手のひらに収まるものから30cmほどのものまで、いろいろなサイズがあります。黒板の大きさに合わせて効率的に使えるサイズを選ぶのが、ポイントですよ。
学校・塾用なら大きめサイズ
学校など大きな黒板で使うなら、大きめのサイズの黒板消しをおすすめします。定番サイズでもいいですが、一度に広い範囲を消すなら、複数行を一気に消せて、時間短縮にもなって効率的です。
また、手の届きにくい箇所を消したいときにも、大きなサイズは便利ですよ。
家庭やカフェ用には小さめサイズ
カフェやお店、自宅で使う小さな黒板には、こまかな字も消しやすい小さめサイズの黒板消しをおすすめします。また、お子さまが使ったり、黒板アートのように細部を消したいときに便利です。
外で使うときも携帯しやすい小さめサイズなら、荷物にならないので安心して持ち運びができますね。
デザインやカラーで選ぶ
カフェなど人目につく場所で使うのであれば、デザインやカラーで選ぶのもひとつです。木のぬくもりを感じられるものや、レトロでシックなデザインだとおしゃれ。また、黒板消しといえば黒や紺色がスタンダードですが、赤や緑、黄色などカラーが充実している商品もあります。
プラスアルファの機能もチェック
黒板消しによっては「粉受け」がない場合もあります。そんなときは黒板消しの持ち手にマグネットがついたタイプなら黒板にピタッとつくので置き場所に困りません。また紐がついたタイプもあるので近くに吊るしておけばなくなることもなく安心ですね。
ひんぱんに持ち運びをする方なら、チョークを収納できる黒板消しがおすすめです。これならチョークが折れることも、汚れることもなく持ち運びができるのでとても重宝しますよ。
黒板のサイズや消す範囲も考えて
黒板消しは、まだまだ学校の授業やカフェのチョークアートなどで大活躍しています。最近の飲食店は、店内のお品書きに黒板を採用している店が多いですからね。
黒板は、ホワイトボードに変わっていくかと思ってましたが、変わらない部分もあるのです。こういう変わらない部分、大事にしたいですね。
素材、サイズ(黒板と消す範囲)、自分好みのデザインを確認していちばん合った長く使えるものを選びましょう。
黒板消しのおすすめ13選 文房具ライターと編集部が厳選
ここからは黒板消しのおすすめをご紹介します。メーカーによってそれぞれ特徴があるので、どんな黒板消しが使いやすそうかお気に入りを見つけてくださいね。
日本理化学工業 『ダストレスラーフル S』は、ペットボトルのキャップを再利用した、とってもエコな、そしてこだわりの黒板消しです。『日本でいちばん大切にしたい会社』に掲載された、障がい者雇用率70%を超える日本屈指の応援したい会社の製品です。

定番の黒板消しのミニバージョンは隅々まで消せる
老舗チョークメーカー日本理化学工業の、定番黒板消しのミニ版です。通常のサイズより小さめで、こまかいところや隅々まで消しやすく、カフェのメニューボードなどにもぴったりです。
パッドには丈夫で高級なコール天生地を使っていて耐久性があり、粉もあまり飛ばずきれいに拭き取れます。子どもの手にも持ちやすいのでお絵かきにも使えますね。
大きな黒板には特大の黒板消しで時間短縮
縦30cmある特大の黒板消しです。大きな黒板の字を消すときに、一度にたくさんの範囲を消せるので時間短縮にもなってとても便利。
粉が飛び散りにくいのが特徴です。パッドには吸収力のあるコール天生地を使っています。とくに黒板の上の方が届かなくて、いつもジャンプして消してたという方も隅々まで字が消せて、丈夫なので長く愛用できますよ。
ありそうでなかったチョーク内蔵型が、大平産業『ラーフル チョーク内蔵型 黒板消し』です。チョークを忘れたり、途中で小さくなってしまったりというストレスから解放されますね。昔、僕の恩師がこのタイプの黒板消しを使っていて、周囲の尊敬を集めていました。

【番外編】黒板消しのお手入れにはクリーナーを
「黒板消し」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 黒板消しの売れ筋をチェック
Amazonでの黒板消しの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【豆知識】黒板消しの別名とは?
黒板消しのちょっとした豆知識をご紹介します。
黒板消しは黒板クリーナーやイレーザーなどと呼ばれることもありますが、「ラーフル」という別名があるのをご存知でしょうか? 実は鹿児島県や宮崎県、愛媛県など一部の地域ではこの呼び方が主流なんだとか。
オランダ語で「ほつれ糸」や「擦る」という意味の「rafel」が由来だといわれています。日本で黒板が使われるようになった明治時代は、ボロ布で束ねたもので消していたため「ラーフル」という呼び方が定着していたようです。
【関連記事】黒板消しの関連グッズはこちら
長く使える商品を見つけよう
選び方のポイントは、どのサイズにするかを選んだら、持ち手とパッドの素材をそれぞれ決めるといいでしょう。
いろいろな種類の黒板消しがあって迷ってしまうかもしれませんが、長く使えるお気に入りが見つかるといいですね。
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文房具好きが集まる朝活コミュニティ:文房具朝食会@名古屋の主催者。 2009年からブログ『本と文房具とスグレモノ』を毎日更新し続ける文房具ライター&ブロガー。 『文房具屋さん大賞』で特別コメンテーターを務める日本でも有数の文房具通。 東海地区を中心に文房具をベースにした活動を精力的に展開するサラリーマン。 愛知県岡崎市に在住。