タッパー型保存容器の選び方 キッチンツール収集家に取材
まずは、タッパー型保存容器を選ぶ際のポイントをおさえておきましょう。ポイントは以下の4つです。
【1】本体の材質
【2】パッキンやバルブがついているか
【3】形状やサイズ
【4】保存容器の得意分野
上記のポイントを押さえることで、あなたに合った商品を見つけることができます。キッチンツール収集家のウエダ シホさんからのアドバイスも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
【1】本体の材質で選ぶ
食材を保存する目的のタッパー型保存容器は、何よりも本体の材質が決め手です。よく比較される「プラスチック製」「ガラス製」「ホーロー製」「ステンレス製」の特徴から見ていきましょう。
軽くてリーズナブルな価格の「プラスチック製」
比較的安価なので、プラスチック製が一番手に入りやすいでしょう。「ポリプロピレン」「ポリエチレン」と材質表示に書かれているものもプラスチックに含まれます。軽くて中身が確認できるうえに、レンジや冷凍に対応しているので気軽に使えます。
ただし、プラスチックには見えないほどの小さな穴が開いているので、カレーやトマトソースなどの食材を入れると色やニオイが移りやすいのが弱点です。使うほどに目のこまかい傷がたくさんついたり硬化して痛んでしまったりすることもあるので、使用頻度に合わせて買い替える必要があります。
中身が見えてすっきり洗える「ガラス製」
ガラス製のタッパー型保存容器は、中身が見えやすいので食材を管理しやすいのがメリット。耐熱ガラスなら、レンジやオーブンの使用も可能なので、保存していた料理を温めてからそのまま食卓にサーブできるのも魅力です。
また、ガラス容器はニオイや色移りも少なくて済みます。ただ、落とす割れる恐れがあるので、お子様が使用するシーンには向きません。丁寧に扱えば長持ちはしますが、比較的も高価なものが多いです。本体がガラスでも、フタはプラスチックでできている商品もあります。
酸性の強い食材には「ホーロー製」
ホーローは酸性の食材を入れてもニオイや色移りが少なく、劣化もゆるやかなので、長期保存することが多い梅干しや酢漬けにぴったりです。
また、冷凍保存できるうえに直火にもかけられるものもあるのが驚きのメリットです。冷凍していたカレーをそのままガスコンロにかけて温めることもできます。
デメリットは、透明ではないので中身が確認できないことと、高価であること、そして電子レンジが使えないことです。
さびにくい「ステンレス製」
ステンレス製のタッパー型保存容器は、錆びにくく丈夫なことがメリットとして挙げられます。洗いやすくて汚れ落ちがいいので清潔さを保てるうえに、ニオイや色移りの心配もないので長く使用できます。
軽くて落としても壊れにくく、高い熱伝導により保冷庫に入れておくと冷たさをキープしやすいので、アウトドアシーンでも活躍します。
ただし、レンジやオーブン、直火、食洗機、乾燥機が使えないので注意が必要です。
【2】パッキンやバルブがついているかも確認
鮮度を保つには、密閉性、気密の高さが求められます。フタにパッキンやバルブがあると、空気が通りにくく保存性が高くなる傾向にあります。また、留め具がついていると揺れたり落としたりしてもフタが外れにくくて安心です。
液状の食材を入れる目的なら、パッキン付きのものか、パッキンがない場合はフタのかみ合わせの深いものを選ぶと液漏れの心配が少なくなります。
【3】形状やサイズもチェック!
家族が多いご家庭や作り置きをよくする方は、たくさんタッパー容器をお持ちだと思います。キレイにスタッキングできればキッチン棚や冷蔵庫内がスッキリしますよ。
毎日使うプラスチック製、オーブン料理にはガラス製、酢の物を保存するホーロー製というように用途に分けて違うメーカーのものを使用するなら、なるべく入れ子になるようにサイズを調べてから購入すると、収納時にストレスがたまりません。
【4】保存容器の得意分野に合わせて使いこなして
タッパー型保存容器は、材質によって得意分野が違います。
コスパの高いプラスチック製は毎日の調理にどんどん使って、耐熱ガラス製は作り置きしていたオーブン料理に、酢の物は酸に強いホーロー製に入れておくといいです。熱伝導率のよいステンレス製は保冷剤と一緒にお肉を入れてBBQに……など、用途に合わせれば使いにくいさにモヤモヤすることはありません。
ほかにも食洗機が使えるかどうかや、収納場所とサイズが合うかなども考慮すれば、より自分にぴったりのものを選べますよ!
タッパー型保存容器おすすめ13選【プラスチック製】 冷凍、レンジ可も!
タッパー型保存容器のなかで一番よく見かけるポリプロピレンやポリエチレンといった、プラスチック製のおすすめ商品をたっぷり紹介します!
パッキンの粘着性でしっかりロック
プラスチック家庭用品メーカーのエビスのタッパー型保存容器です。特筆すべきはパッキンについて。パッキンに採用されるのが珍しいSEBS(水添スチレン系熱可塑性エラストマー)という材質でできていて、その優れた粘着性から密閉度を高めてくれます。さらに留め具が4点ついているので、液体ニオイモレの心配は無用です。
プラスチック製なので劣化は避けられませんが、リーズナブルな価格の3個セットなのであまりためらわずに買い替えができるでしょう。凹凸が少ない作りなので、パッキンや留め具があるのに洗いやすいのもうれしいポイントです。
密閉力の高さで液体もニオイもロック
キッチン用品を広く取り扱うベストコが提供するタッパー型保存容器です。1つの留め具に対して2つずつの突起でガッチリロックするので、高い密閉性が期待できます。
フタの周囲の凹凸がタッパー容器を重ねたときのズレを防ぐので、冷蔵庫内もスッキリ収納できます。本シリーズは、180mlの小さめのものからロングパスタがそのまま収納できるものまで、サイズバリエーションも豊富です。
タッパーの定番!スクリュー式でさらに安心
保存容器の大定番、旭化成のジップロックのスクリュー式タッパー型保存容器です。フタに凹凸があるのでしっかりホールドして開け閉めができます。ねじって開け閉めするので、粉ものが開閉の勢いで飛び散ることもありません。
本体には便利なメモリが付いているので、調理時の器として使用しそのまま保存できるのも、使い勝手のよいポイントです。
ドイツ生まれの安心密閉保存容器
ドイツのキッチン家電メーカーのティファールからも、タッパー型保存容器が提供されています。パッキンとフタが一体化した構造は「マスターフレッシュシール」と名付けられ、しっかり密閉して液モレを防ぐとともに、分離できるパッキンにありがちな雑菌の発生をブロックしてくれます。
4点の留め具が新鮮さをさらに高める安心要素となっているので、外で持ち歩くお弁当にもぴったりです。
お弁当のおかずの作り置きを保存するなら、タケヤ化学工業『カラフルライトパック 保存容器 薄型260 3P』がおすすめ。小さなアルミカップが収まるちょうどいい高さの薄型タイプなので、容器のなかのデットスペースが少なくてすみます。
色違いの3個セットを上手に使えば、忙しい朝のお弁当作りも、作り置きだけであっという間にできがりです。

冷蔵庫やキッチンカウンターに立てて収納
プラスチック製品メーカーのタケヤのタッパー型保存容器です。本体・フタともにポリプロピレン製なので、フタを外さず冷凍から電子レンジまで使用できます。本体は表面改質材を使用しており、しつこい汚れも洗い落としやすくなっています。
高さ3cm弱のスリムな形状は、かさばりがちの冷凍庫などで立ててスッキリ収納でき、オレンジ・グリーン・イエローの3色展開のため食材によって使い分けることも可能です。
四方を囲むフレームがおしゃれで高機能
より多くの人にとって使いやすいユニバーサルデザインを理念に持つ、OXOのタッパー型保存容器です。4点の留め具を覆うように四方を囲んでいるフレームを上げ下げするだけで、密閉・開封が可能です。このシンプルな操作性は、きっとクセになります。
この特殊なフタの形状により、しっかり密閉して液漏れを防いでくれます。カラーはシンプルなホワイトとポップなラズベリーから選べるのもうれしいですね。
フタとパッキン一体型で食洗機・乾燥機OK
キッチン・リビング用品を幅広く取り揃えるパール金属のタッパー型保存容器です。フタとパッキンが一体のつくりのため、取り外し不要で隙間汚れもたまりにくくなっています。
食洗機・乾燥機も使用可能なので、手間なく洗えて清潔さを保てます。パッキンのカラーが違う3個セットなので、なかに入れる食材を決めて使うこともできて便利です。
スクリュー&パッキンで汁物も安心
充実した保存容器のラインナップを誇る岩崎工業の円筒型のタッパー型保存容器です。スクリュー式のフタと本体の噛み合わせが深く、接地面にはパッキンもついているので、優れた密閉性を持ちます。
サイズは全7種類あり、それぞれ重ねたり入れ子にできたりと便利なので、収納時にもストレスがありません。
蒸気弁付きだからごはんをおいしく保存&解凍
食品包装のトップメーカー、クレハが提供するご飯のための工夫が詰め込まれたタッパー型保存容器です。冷凍保存したご飯をレンジで解凍するときは、フタをしたまま蒸気弁を開けて加熱できます。
本体の底面は凸型構造になっていて、冷凍ご飯の中央までムラなく温めることができます。お茶碗状の丸型で、シリーズは大盛り・一膳・小盛りと名付けられたわかりやすいサイズ展開になっています。
パッキンなしでもしっかり保存
プラスチック家庭用品の総合メーカー、新輝合成のトンボシリーズの米びつ用タッパー型保存容器です。フタを外さずに中ほどで折れて大きく開口するので、片手でもお米がすくいやすくなっています。
システムキッチンの引き出しや冷蔵庫への保存もしやすいサイズ感です。7kg保管用の他に、12kg用もあります。付属品としてお米の計量カップがついているので便利です。
タッパー型保存容器おすすめ6選【ガラス製】 おしゃれなデザイン!
ここからは、中身が見えて長持ちする、ガラス製のタッパー型保存容器をおすすめ商品を紹介します!
私は、ガラス製のタッパー型保存容器をオーブン料理の器がわりに使っています。下ごしらえをしたグラタンやラザニアを一人分ずつ分けて保存しておけば、食事の時間が違う家族のために焼き上がった熱々をサーブすることができます。
HARIO(ハリオ)『耐熱ガラス製保存容器3個セット』は、フォルムが丸くかわいいので、食卓での見映えも言うことなしです。丸みのある角にたまった食べ残しにもスポンジがしっかり届くので、スッキリ洗えるのもうれしいポイントです!

IKEA(イケア)『保存容器 ふた付き』
タッパー型保存容器おすすめ3選【ホーロー製】 北欧風デザインも!
おしゃれな雰囲気もある、ホーロー製のタッパー型保存容器を紹介します!
梅干しや味噌などの保存食づくりが趣味なので、ホーロー容器にはいつも助けられています。梅干しや味噌は漬け込みに数ヶ月かかかり、さらに食べ切るまでも月日がかかるのですが、変質しにくいホーローは長期間しっかり保存してくれます。使い終わったあとはキレイに洗えばそれほど匂いは残りません。
野田琺瑯『レクタングルS深型密閉蓋付』の容器なら、同サイズのシールフタとバルブのフタを使い分けることができます。長期保存時にはバルブフタでしっかり密閉し、毎日食べる時にシールフタに変えて開閉しやすくしておくと手間がかかりません。

無印良品『液体とニオイが漏れない バルブ付き密閉ホーロー保存容器 深型・中』
タッパー型保存容器おすすめ1選【ステンレス製】 冷凍保存も!
熱伝導のよさがメリットの、ステンレス製のタッパー型保存容器を紹介します!
「タッパー型保存容器」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 保存容器の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの保存容器の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
タッパー型保存容器の収納方法 キレイに収納してキッチンもすっきり!
使わないタッパー型保存容器をサイズの組み合わせ関係なく、そのまま収納するとうまく収納スペースの形にはまらず、デッドスペースができてしまいます。限られた収納スペースをうまく活用する方法は二つあります。
【方法1】同じサイズで重ねて収納する
【方法2】引き出しの中にカゴしきりをつくり、同じサイズのタッパーを収納する
どちらの方法でも、本体とフタを分けて収納するのをおすすめします!特に収納スペースが少ない場合はフタは立てて収納すると良いですよ。
ほかの保存容器のおすすめ商品もチェック! おしゃれなものから機能性抜群のものまで
用途によってタッパー型保存容器を使い分けよう
日常使いにぴったりなプラスチック製、ニオイ移りの少ないガラス製、酢の物を保存できるホーロー製、スピーディーに冷やせるステンレス製と、本体の材質によって得意分野は違います。いろいろ揃えて用途によって使い分けると、家事をするプチストレスが軽減されそうです。忙しい毎日の強い味方になってくれます。ぜひ、参考にしてくださいね!
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ブランディング・デザイン事務所にデザイナーとして入社後、「言葉はクリエイティブの基本」という考えのもとデザイン・プラニング・ライティングを専業にする。 現在はフリーランスのライター&デザイナーとして活動を拡大中です。 ライフワークは発酵食材(梅干しや味噌)の工作料理。職人技やプロダクトデザインが光るキッチンツールの収集家としても活動。