氷点下でも使用可能なガソリンストーブとは
ガソリンストーブとは、燃料として純度の高いホワイトガソリンを使用するストーブのこと。低温環境に強く、高山や冬のキャンプなどでも火力が安定していること、ガスより割安なことが魅力です。
特定の燃料のみ使用可能な商品と、灯油やジェット燃料なども使用できるマルチフューエル式の商品があります。通常、ガソリンストーブには余熱作業などの手間がありますが、低温環境でのパワフルな火力はアウトドアの必需品です。
ガソリンストーブの選び方 登山愛好家に取材
ガソリンストーブを選ぶにはポイントがあります。チェックしてほしいのは、形状と燃料の種類。そして付属品です。使用するシーンをイメージして選ぶといいでしょう。
使用目的にあわせたタイプを選ぼう
新富士バーナー『SOTO ストームブレイカー(SOD-372)』
ガソリンストーブには燃料と五徳が一体になった一体型タイプと、燃料タンクと五徳が分かれている分離型があります。それぞれのメリット・デメリットを理解して、目的にあったものを選びましょう。
安定感が抜群で大きな鍋も使える「分離型」
エムエスアール『ウィスパーライトインターナショナル(36633)』
分離型ガソリンストーブの特徴は、重心が低いために安定感があることです。大きめの鍋やダッチオーブンなども使えるのは魅力ですよね。バーナー部分とタンクをホースでつなぐので距離を取ることができ、比較的安全といえるでしょう。
また、タンクは手軽に交換できるので、容量の多いものに変えたり、予備を用意しておくこともできます。一体型と比べて、重くかさばってしまうのがデメリット。少しでも持ち運びがラクになるよう、サイズや重さをチェックしたほうがいいでしょう。
また分離型には火力の高いものが多いですが、一体型にも高火力のものはあります。
登山やツーリングには、コンパクトで軽量な「一体型」
マナスル『マナスル 121(2101)』
一体型のガソリンストーブは、コンパクトに収納できて軽量であることがメリット。そのため、登山やツーリングなど、荷物を少なく軽くしたい方におすすめです。火力があまり強くないというイメージがありますが、一体型にも高火力なものもあり、調理に困ることはないでしょう。
一方、五徳がタンクの上に位置する構造であるため、調理部分が高くなってしまうのがデメリット。安定感に欠けるため、あまり重いものを乗せることができません。また、調理部分とタンクの距離が近いため、輻射熱(ふくしゃねつ)を発する鋳鉄製の鍋を使うとタンクが爆発する危険があります。
灯油や車用ガソリンも使用可能な「マルチフューエル式」
マナスル『マナスル 121(2101)』
マルチフューエル式はホワイトガソリンだけでなく、家庭用スト―ブで使用する灯油や、自動車用のガソリンも使うことができます。汎用性が高くなることで、コストを抑えることができるほか、効率もよくなります。
もちろん、ガソリンランタンを持っている場合、ランタン用のホワイトガソリンをガソリンストーブに使用することも可能です。
タンクや収納袋はついてる? 付属品も忘れずチェック
ファイアーメープル『TURBO(FMS-F5)』
ガソリンバーナーを購入するときに注意してほしいのが、付属品。基本的に燃料は別売りですが、タンクは付属されているものとされていないものがあります。ほかにも収納袋やメンテナンスキットなど、メーカーや商品により付属品が異なるのでチェックしましょう。
初心者の方は、すべてセットになったタイプを選ぶと安心です。
登山愛好家のアドバイス
フリーエディター&SUV生活研究家
汎用性や使いやすさを考慮すると分離型がおすすめ
極低温でも発熱量(kcal)が高いのがガソリンストーブの利点ですが、最近は強化ガスカートリッジも同等の性能を持つようになってきました。そのため厳冬期に使うケース以外は、ホビー的な要素で選ぶ方も多いようです。
一体式はコンパクトになりますが、カートリッジ式にはおよびません。大きなクックウェアを安定して使えたり、燃料ボトルを別途必要としないという利点を考えると、分離式のほうが使いやすいのではないでしょうか。
ガソリンストーブおすすめ9選 タイプ・使える燃料・付属品・発熱量もチェック!
さっそく、おすすめのガソリンストーブをみていきましょう。分離型から一体型まで、9商品をご紹介します。

エムエスアール『ウィスパーライトインターナショナル(36633)』






出典:Amazon
タイプ | 分離型 |
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使える燃料 | ホワイトガソリン、無鉛ガソリン、灯油 |
付属品 | ポンプ、ウィンドスクリーン、簡易メンテナンスキット、説明書、スタッフサック |
発熱量 | (約)2772kcal/h |
重量 | 316g |
フリーエディター&SUV生活研究家
ガソリンストーブといえば、やはりエムエスアール『ウィスパーライトインターナショナル(36633)』。4種類の燃料が使えるすぐれものです。使い方に少々クセがありますが、使いこなす楽しさ、所有する満足感はどのストーブよりもあります。

新富士バーナー『SOTO ストームブレイカー(SOD-372)』
























出典:Amazon
タイプ | 分離型 |
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使える燃料 | ホワイトガソリン、レギュラーガソリン、ガス缶 |
付属品 | 収納ポーチ、バーナーベース、メンテナンスキット |
発熱量 | (約)3000kcal/h |
重量 | 225g |
フリーエディター&SUV生活研究家
新富士バーナー『SOTO ストームブレイカー(SOD-372)』は、ひとつのノズルで、ガソリンとガスカートリッジの両方が使えるワザありアイテム。使用するシチュエーションや季節によって燃料を変えることができるので、アルピニストなどのヘビーユーザーにおすすめです。

カタディン『OPTIMUS ノヴァ』




出典:楽天市場
タイプ | 分離型 |
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使える燃料 | ホワイトガソリン、ジェット燃料、軽油、灯油 |
付属品 | ポンプ、風防、マルチツール、スタッフバッグ、スペアパーツと潤滑剤、ユーザーマニュアル |
発熱量 | - |
重量 | 460g |
フリーエディター&SUV生活研究家
カタディン『OPTIMUS ノヴァ』は、ガソリンストーブ市場では、エムエスアール『ウィスパーライトインターナショナル』と双璧をなす名機です。このモデルのよさは、弱火調整がかんたんにできること。時間をかけたい煮込み料理などを得意としています。
カタディン『OPTIMUS スヴェア』

出典:Amazon
タイプ | 一体型 |
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使える燃料 | ホワイトガス |
付属品 | バーナー、バルブ、小さな鍋/蓋、ユーザーマニュアル |
発熱量 | (約)1300kcal/h |
重量 | 550g |
新富士バーナー『SOTO MUKAストーブ(SOD-371)』


























出典:Amazon
タイプ | 分離型 |
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使える燃料 | 自動車用レギュラーガソリン、ホワイトガソリン |
付属品 | 専用収納ケース、 風防、しゃ熱板、 メンテナンスキット |
発熱量 | 4000kcal/h |
重量 | 333g |
ファイアーメープル『FMS-F5 TURBO』


















出典:Amazon
タイプ | 分離型 |
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使える燃料 | ホワイトガソリン、レギュラーガソリン |
付属品 | メンテナンスリペアキット |
発熱量 | 2850kcal/h |
重量 | (約)318g |
マナスル『マナスル 121(2101)』

出典:Amazon
タイプ | 一体型 |
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使える燃料 | 灯油 |
付属品 | 専用ナイロンケース |
発熱量 | - |
重量 | 840g |
BSR『ガソリンストーブ(BRS-12A)』






出典:Amazon
タイプ | 一体型 |
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使える燃料 | 灯油 |
付属品 | 専用収納ケース |
発熱量 | 1820kcal/h |
重量 | 565g |
エムエスアール『ドラゴンフライ(36030)』












出典:Amazon
タイプ | 分離型 |
---|---|
使える燃料 | レギュラーガソリン、灯油、軽油、ジェット燃料 |
付属品 | ポンプ、ウインドスクリーン、メンテナンスキット、説明書、スタッフサック |
発熱量 | 2192kcal/h |
重量 | 395g |
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ガソリンストーブの売れ筋をチェック
Amazonでのガソリンストーブの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
まとめ
ガソリンストーブの9商品をご紹介しました。
ガソリンストーブは各ブランドがさまざまな商品を展開しています。調理重視であれば分離型を、登山やツーリングなどで携帯性を重視するなら一体型がおすすめです。長く所有することを踏まえて、デザインもお気に入りのものを見つけられるといいですね。
ぜひ、あなたがほしいガソリンストーブを選んでみてくださいね。
【関連記事】ガソリンストーブの関するそのほかの商品
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
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※2020/12/16 コンテンツ修正のため記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 名原広雄)
自動車雑誌編集長を経て、フリーの編集者に。登山やクライミングが趣味で、アウトドア雑誌「フィールダー(笠倉出版社刊)」にて連載中。悩みは増え続けるアウトドア用品などの遊び道具の収納場所で、愛車のJeepラングラーもすっかり倉庫代わりに。昨今は車中泊にもハマり、住居をキャンピングカーに変えるか真剣に悩み中。