アウトドアヒーターとは? 冬場のキャンプで大活躍の暖房器具
アウトドアヒーターとは、冬場の寒い時期のキャンプなどで使う寒さ対策用の暖房器具のことです。冬のキャンプはとにかく尋常じゃないほどの寒さなので、アウトドアヒーターをそばに置いておくことが必須です。
また、アウトドアヒーターには暖房器具としての機能もありますが、調理用として使えるタイプもあります。ソロキャンプなのか、大人数キャンプなのかでも活用方法が変わってきます。ぜひ、寒い時期のキャンプを快適に過ごすために、アウトドアヒーターを活用してみてください。
アウトドアヒーターを選ぶときのポイント! ガス、石油、電気、薪から自分に合ったものを
それでは、アウトドアヒーターの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の2つ。
【1】アウトドアヒーターの種類から選ぶ
【2】サイズで選ぶ
上記の2つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】燃料の種類で選ぶ
アウトドアで使えるヒーターの選び方を燃料・熱源別に4つのタイプ別にわけて詳しくご紹介していきます。
ガスヒーター|コードレスで持ち運びができる
ガス缶式ヒーターの場合は、コードレスで持ち運びもできるのでアウトドアに重宝します。
1本のガス缶でどの程度の時間が使えるのかあらかじめチェックしておくことが大切。ヒーターのパワーが大きければ大きいほどガス缶の燃料も多く使います。連続燃焼時間が長いもののほうがガス缶交換の手間も少なくなり、燃料コストも安く済むでしょう。
ガス缶には、家庭用のカセットコンロでもなじみのあるCB缶と、アウトドア用に使われることが多いOD缶があるので、どちらのタイプに対応しているのか調べてから購入しましょう。
デメリットには、火力が弱く、暖められる範囲はガスヒーター周辺のみに限定されるので、大人数での仕様には向いてない点が挙げられます。初めてアウトドアヒーターを購入する人、少人数でサブとして使うのに適しています。
石油ヒーター|広範囲に暖められる
広く放熱され全体を暖めることに適している石油ストーブ。燃料は比較的長く持つ傾向で、ランニングコストを抑えることができ、ヒーター上部にやかん、フライパンなどを置いて調理に利用することも可能です。
ただし、アウトドアとなると地面が不安定なこともあり、転倒などに注意する必要があります。そのため、万が一のときに備えて、安全装置が付いているものを選びましょう。また、ガスヒーターよりもサイズが大きく、重いので、徒歩やバイク・自転車では持ち運びができず、車が必須になり、これらがデメリットに該当します。
さらに、メンテナンスとして、定期的に芯や燃焼筒のあたりに溜まったすすなどを取り除く必要があります。メンテナンスが容易だと手間もかからないので、買う前に方法をチェックしてみましょう。
電気ヒーター|手軽で便利に使える
キャンプ場に行くと、テントサイトにAC電源が設置されていることもあります。そのような場所の場合、小型の電気式ヒーターを持ち込んでかんたんに暖まるという選択肢もあります。
灯油やガスを使わないので、事故の心配が少なく、初心者も手軽に使うことができます。サイズもコンパクトなので、持ち運び便利な点もメリットになります。
ですが、AC電源が設置されている場合、その電源のワット数を事前に確認しておく必要があります。一般的には1,000Wを上限として電源が準備されています。自分が使いたいヒーターのワット数だけでなく、同時に使用する電化製品のワット数も事前に調べておくようにしましょう。
また、アウトドアの醍醐味を感じにくい点、他のアウトドアヒーターに比べ火力が弱い点、どちらかというとスポット的な使い方になる点などのデメリットがあります。テント内を安全に暖めたい人やソロキャンプ向きと言えるでしょう。
薪ストーブ|アウトドアの醍醐味を感じられる
アウトドアヒーターの中で最も火力が強いのが、この薪ストーブになります。キャンプやアウトドアで薪ストーブを使うためには、煙突口が準備された専用のシェルターが必要です。
煙突が外までしっかり伸びてないとシェルター内に煙が充満し、一酸化炭素が溜まり大変危険です。シェルター内での使用は注意点も多いので上級者などにおすすめです。
燃料に使用する薪は、ホームセンターなどでも販売されており、事前に用意してから現地に向かう選択もあります。ただ、カットの大きさは短いものから一般的なサイズまでさまざま。持っている薪ストーブのサイズに合ったものを選びましょう。
松ぼっくりや枝などが燃料にできるタイプもありますが、薪に比べて暖かさは劣ります。手軽に雰囲気を味わいたい人にはそちらもおすすめです。
デメリットは、本体が大きい&燃料の薪を運ぶ必要がある点、アウトドア初心者にはハードルが高い点、テント内で使用する場合には、煙突口が必須な点になります。
【2】サイズで選ぶ
キャンプとなると、食材から衣類など持ち物で荷物がかさばりますよね。なるべく、アウトドアヒーターはコンパクトなサイズで携帯できるのが便利です。キャンプといえども、テントの中で過ごしたりすることもあれば、外に置いたチェアで読書をすることもあるでしょう。場所を変えてどこでもサッと置けるくらいのサイズ感だと使い勝手が良いと思います。
安全管理を徹底して使うようにしましょう アウトドアライターからのアドバイス
とにもかくにも安全管理! 火器は必ず取扱説明書を熟読し、燃料の管理も含めて間違った使い方にならないよう重々気を払ってください。電気式の場合はファンなどの音が周囲へのマナー違反にならないよう気を配りましょう。
アウトドアヒーターの人気3大メーカーを比較!
アウトドアヒーターを買うときに候補にあがる人気メーカーを紹介します。
イワタニ(Iwatani)
「岩谷産業株式会社」のブランドがイワタニで、カセットコンロやカセットガスなどで人気のある国内メーカーです。
イワタニのなかでもアウトドアなどに人気があるのは、カセットガスコンロの暖房機シリーズです。小さくて軽いので、初心者でも取扱いが簡単なのがうれしいですね。コードレスなので、キャンプ場などでも足を引っかける心配がなく、軽いので場所の移動もラクラクです。ただし、テント内や車内では絶対使用しないでくださいとのことです。
アラジン (Aladdin)
1919年にイギリスで設立した老舗の石油ストーブ製造メーカーです。デザインがとにかくおしゃれで目を引きます。人気の形は「ブルーフレームヒーター」です。美しい青い炎はムラなく気化した灯油に充分な酸素が供給された、良い燃焼状態である証拠。暖まるのが早いのも特徴です。また、燃焼中はもちろん、点火・消火時のいやなニオイを感じさせない工夫も施されています。
また、アラジンはオーブンなどの調理器具も販売しており、こちらもおしゃれなデザインでキッチンが華やかになります。ぜひチェックしてみてくださいね。
コールマン(Coleman)
コールマンはアメリカ発のアウトドア用品メーカーです。キャンプ用品をそろえるときに必ず候補に挙がるのではないでしょうか。デザインもおしゃれなものが多く、アウトドア初心者にも使いやすい機能性が人気です。キャンプ好きの人は、コールマンですべてを揃えるという人も多いはずです。アウトドアメーカーならではの機能性をもつヒーターをぜひお試しください。
アウトドアヒーターおすすめ3選|【ガスヒーター】 ガス缶で手軽に温められる!
ここでは、手軽に携帯しやすいガス缶式ヒーターのおすすめ商品をご紹介します。1台あるとアウトドア以外にもなにかと使えるヒーターです。ぜひ、この機会にチェックしてみてくださいね。

クラシックな外観、モダンな機能、しかも名品「Aladdin」の名前を持つとなれば、これは惹かれます。価格、大きさが納得ならばイチオシと言っていいでしょう。ただしパワフルな暖かさは期待しないこと。
4つの安全機能搭載でアウトドアでも安心
外見だけじゃなくすぐれた機能。アウトドアでも安心のガス缶式ヒーターです。アラジンのブルーフレームをモチーフにしたデザインでコンパクトサイズ。
転倒時消化、不完全燃焼防止、圧力感知、立消えの4つの安全装置が付いています。別売りのアラジン専用カセットボンベを使用すれば寒冷仕様なので真冬のキャンプでも点火しやすく便利です。おしゃれでかわいいフォルムのヒーターは気分を盛り上げてくれますよ。
約1分で暖がとれる安全性も優れたヒーター
点火後、約1分で立ちあがるスピディーさが魅力のヒーターです。ガスの消費量を約15%節約できるモードや強風などで火が消えたときにガスを遮断する「立消え安全装置」、ストーブが倒れたときに消火する「転倒時消火装置」などを搭載しているので安全性にも優れています。
使い方も簡単で自由に持ち運べるので、気になる方はぜひ、チェックしてみてください。

長くアウトドアマンに親しまれ、信頼性を重ねてきた代表的製品が、Coleman(コールマン)『クイックヒーター(170-8054)』。着火以降の立ち上がりが早いのも助かります。ただし全体を暖めるものではなく部分的に暖める仕組みであることは理解して使いましょう。
OD缶専用! パワフルな熱で素早く暖める
燃焼時間が長く、強力なOD缶専用で空間を素早く暖めてくれるクイックヒーターです。OD缶というアウトドアユース専用なので、パワーが安定しています。
燃焼時間もCB缶と比べて8.5時間と長く、長い時間暖かい状態を保つことができるので、真冬のキャンプやレジャーでも安心ですね。いずれにしてもあらかじめ予備缶は準備しておきましょう。
アウトドアヒーターおすすめ4選|【石油ヒーター】 火力が強い!すぐ温められる!
今回は、アウトドアにおすすめの石油ストーブを厳選しました。屋外仕様で作られたものもあるので、使うシーンに合わせて選んでみましょう。

レインボーの炎はいつまでみても飽きない! ただし対流式なので暖気をどう留めるかの工夫は必要です。同時にシェルター内の換気をしっかり。
7色の炎で癒されるあったか石油ストーブ
電子点火方式採用の対流型石油ストーブです。つまみを回すだけで一発点火するので操作もかんたん。タンク容量は4.9Lと大きめで、二重構造。灯油の入れ替えの手間も少なく、万が一倒れたときでもこぼれにくい仕様になっています。
7色の炎の光がゆらゆら浮かび上がるガラス円筒になっているので、きれいな色合いに癒されることでしょう。限定カラーもあるのでチェックしてみてください。
円筒型で360°暖かいストーブ
円筒型で360°暖かい赤熱式の石油ストーブです。遠赤外線効果で空間をしっかりと暖めてくれるので、冬のキャンプの使用でも快適に過ごすことができます。
燃焼時間は約20時間と長いので、燃料を追加する手間もかかりません。耐震自動消火装置が搭載されており、万が一のときでも安心。乾電池を使用するので事前に購入しておいたほうがいいでしょう。
アウトドアヒーターおすすめ5選|【電気ヒーター】 初心者でも安全に扱える!テント内でも!
電気式はAC電源さえあれば、アウトドア先でも使用できる使い勝手抜群のヒーター。ここでは、小型・軽量で持ち運びが苦にならない電気式ヒーターをご紹介します。
アウトドアヒーターおすすめ5選|【薪ストーブ】 アウトドア感を満喫!
ここでは、様々なタイプ別の薪ストーブのおすすめとともに、燃料として使える薪もあわせてご紹介します。
薪ストーブに使うおすすめの薪をご紹介! 薪ストーブとセットで準備しよう!
アウトドアで使う薪ストーブに使いやすい、ショートカットの薪をご紹介します。針葉樹のため火力はそれほどでもありませんが、火付きがよく、燃焼速度が早いのが特徴。温度上昇が早くなります。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする アウトドアヒーターの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのアウトドアヒーターの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
テント内では一酸化酸素中毒への用心が必要 定期的な換気が必須
秋冬のアウトドアにあれば暖かいアウトドアヒーターですが、シェルターなどの閉空間で、燃焼式のヒーターを使うときは一酸化炭素中毒への用心が必要です。
燃料が燃えると二酸化炭素が発生、やがて酸素が少なくなると、不完全燃焼をおこし、一酸化炭素が発生します。ここまでならないうちに換気をしっかりして新しい空気を取り入れてください。最近ではハンディタイプの一酸化酸素チェッカーも発売されています。
キャンプを快適に! アウトドアグッズ特集!
冬のキャンプのために早めの準備を
アウトドアヒーターのおすすめ商品をご紹介しました。
アウトドアヒーターを選ぶポイントは、タイプや機能などのほかに、持ち運びやすいか、使いやすいかなどさまざまです。ここまでの記事を参考に、ぜひ、お気に入りの使いやすいアウトドアヒーターを買って、キャンプやレジャーを楽しみましょう!
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キャンプブロガー、アウトドアライター、一般社団法人日本オートキャンプ協会公認インストラクター・講師、星のソムリエ®(星空案内人®)JAXA宇宙教育リーダー、光学機器メーカーマーケティングディレクター。 アウトドア誌、WEBマガジン、企業広報誌、新聞などへの取材協力・執筆活動、CMコーディネートを行っている傍ら、キャンプ体験・キャンプ料理レシピをまとめた自身のWEBサイト「 Sam-Home Sam-Camp / キャンプの宝物を探そう!」(2001年開設)並びにブログ「SAMのLIFEキャンプブログ Doors , In & Out !」(2004年開設)を運営。 サイトは通算700万人以上に利用され、ブログ投稿数は5000記事を超える。 同時に、星のソムリエ®として全国のキャンプ場や観光施設等にて夜の魅力と星空の楽しみを広めている。