ステンシルシートの選び方 住まいづくりナビゲーターに聞いた
まずはステンシルシートの選び方をチェックしていきましょう。住まいづくりナビゲーター/一級建築士・インテリアコーディネーター・神村さゆりさんのアドバイスもご紹介しています。自分の使い方にぴったりのステンシルシートを選ぶために参考にしてみてくださいね。
ポイントは次のとおり。
【1】シートの素材から選ぶ
【2】図案のタイプは用途にあわせて選ぶ
【3】完成予定サイズをチェック
【4】無地タイプは、カットしやすい図案を選ぶ
これらのポイントをおさえることで、あなたにピッタリの商品が見つかります! 一つひとつ解説していきます。
【1】シートの素材から選ぶ
ステンシルシートを選ぶ際は、どこになにを描くかによって、適した素材が異なってきます。まずは、素材別にステンシルシートの特徴を紹介していきます。
プラスチック・ポリエステル製|何度でも利用できる
プラスチックやポリエステルはステンシルシートの素材として一般的な素材です。しなやかでありながら、耐久性があるので、たくさんの文字を写したい場合にぴったり。
また、耐水性もあり、使用後に水洗いするだけで絵の具を落として何度でも使えるほか、おしゃれなラテアートなど食品のデコレーションにも使用できます。
ステンレス製|細部までこだわった図案に
小さな図案や、細かい部分を正確に写したいのであれば、ステンレス製を選びましょう。ステンレスは硬く厚みがあるため、写す素材との間に隙間ができにくく図柄がにじみにくいというメリットがあります。
またステンレスは、劣化しにくく耐久性もあるため、業務用として長く使いたい人や何度も使いたいという人に向いています。
ペーパー製|コスパ重視派さんなら
ステンシルシートをはじめて使う人や使用頻度があまり高くないという人には、ペーパー製がよいでしょう。コスパがよく、ステンシルシートをうまく使う自信がない場合などには使い捨て感覚で気軽に使えます。
ペーパー製は使いやすく幅広い材質に使うことができ、オリジナルの図柄に切り抜いて使えるのも魅力のひとつです。
また安価なので、いろいろな種類の型紙を作ることもできますし、失敗しても使い捨て感覚で気軽に使えます。
粘着タイプ|平面以外にはシールが使いやすい!
通常、ステンシルシートは、写したい対象にマスキングテープなどで固定することが多いですが、マグカップの側面のような曲面には、マスキングテープでは留めにくいことも。そんな場合は、粘着タイプやシールタイプになっているステンシルシートが便利です。
対象物との間がしっかりと密着するので、ステンシル初心者も使いやすいでしょう。
【2】図案のタイプは用途にあわせて選ぶ
ステンシルシートには、あらかじめ図柄が切り抜かれているものと、まったく加工されていないものがあります。できあがりのイメージに合わせて使い分けましょう。
カット済み図案|初心者さんにおすすめ! 手軽にステンシルできる
ステンシル初心者や、手軽にステンシルをしたい人は、図柄がカットされたステンシルシートを選ぶとよいでしょう。1枚のステンシルシートだけでなく、複数のシートから好きな文字や図柄を組み合わせて色を載せるだけで、素敵な作品ができあがります。
ステンシルがはじめてという人は、細かい部分が少ない図柄からはじめてみましょう。
無地図案(ノーカット)|オリジナルデザインをステンシルできる
市販のステンシルの図柄ではイメージに合わなかったり、オリジナルの図柄でステンシルをおこなったりしたい人は、無地のステンシルシートを使うとよいでしょう。シートに直接ペンや鉛筆で図柄を描くこともできます。
複数のステンシルシートの図柄をトレース(写す)して組み合わせたオリジナルの型紙を作ることもできるので、ステンシルに慣れている人に向いています。
【3】完成予定サイズをチェック
ステンシルシートを選ぶ際には、サイズの確認も必要です。せっかく素敵な図柄が見つかっても、写したいものに収まりきらなければ、残念な結果に終わりかねません。
あらかじめ家具やマグカップなど写したいもののサイズを測っておき、図柄がきちんと入るかどうかシミュレーションしてから作業に取り掛かるようにしましょう。
【4】無地タイプは、カットしやすい図案を選ぼう
カット済みではない無地タイプを選ぶ場合、カットしやすいポイントを押さえておきましょう。
初心者はカットしやすい細かな部分が少ないものを
ステンシルに慣れていない場合は、できるだけ細かい部分が少ない図柄を選びましょう。
カッターなどで細かい部分がきれいに切り取れなかったり、細い部分にうまく色が載せられなかったりというミスを少なくするため、単純な図柄からはじめるとよいでしょう。自信がついてきたら少しずつ複雑な図柄にチャレンジするのもよいでしょう。
薄手のステンシルシートのほうがカットしやすい
図柄を描いたあとの、はさみやカッターでの切り抜き作業の簡便性を考えると、薄手のシートになっているものを選びましょう。力を入れなくてもカットできるので、細かい図柄も作成しやすいです。
また素材は、紙製だけでなく、プラスチックやポリエステルでできている薄手のシートもありますので、何度か使いたい場合にもぴったりです。
いつでも同じ模様が描けるアイテム 住まいづくりナビゲーター/一級建築士・インテリアコーディネーターがアドバイス
ステンシルは型を使って同じ模様を転写することができるので、オリジナルグッズ作りなどに活躍します。かんたんに文字入れもできるので、名入れにも便利です。ステンシルシートは金属製の半永久的に使えるタイプから、使い捨てに近いペーパータイプまであります。
長く使うためにはお手入れも欠かせません。残った塗料などは、その都度きれいに落として保管しましょう。
ステンシルシートのおすすめ9選
ここまでの選び方を踏まえて、神村さゆりさんと編集部で厳選したカット済みのステンシルシートをご紹介します。これからステンシルをはじめる人も、使いやすいものを探している人もぜひ参考にしてみてください。
▼カット済はこちら
初心者におすすめのカット済みからご紹介!
使用頻度の多い文字は複数枚あるので使いやすい
クラフトペーパー製のステンシルシートです。「A・I・U・E・O」の文字は2枚ずつ入っているので、文字を組み合わせてからステンシルすることもできるのがうれしいポイント。かんたんな説明書がついているほか、ホームページでは動画も公開されています。
無地のシートも3枚入っているので、アイディア次第でさまざまな使い方ができます。
曲面にもしっかり固定できる粘着タイプ
曲面やガラスや陶器などすべりやすい素材にもぴったりと留めることができる粘着素材を使ったステンシルシートです。そのため、作業中にシートがずれる心配もありません。
また、使用後は洗えば塗料をきれいに落とすことができ、繰り返し使用が可能です。19もの図柄がセットになっているので、好きなように組み合わせてオリジナルのおしゃれな作品を作りましょう。

お菓子作りに活躍する貝印 KAI×COOKPAD『ステンシル シート ( ヒョウ 2枚組) 』は、やわらかいポリプロピレン製。有機溶剤系には弱いので塗装に使用するときは要注意です。
キッチン用品のメーカーとレシピサイトがコラボ
はさみや包丁といったキッチン用品を多く手掛ける「貝印」とレシピサイト「COOKPAD」がコラボしたシリーズ。ユーザーからの「手作りのお菓子を素敵にデコレーションしたい! 」という声にこたえた、ポリプロピレン製のステンシルシートです。
粉糖やココアなどでかわいくデコレーションしたあとは丸洗いができ、衛生的に何度でも使えます。
カントリータッチの図柄がおしゃれ
どこか懐かしく感じられるバラのステンシルシートです。細かい部分までカットされているので、図柄にそってしっかりと彩色すれば、素敵な作品ができます。
アクリル絵の具やスタンプインクで彩色をおこない、使用後は布で余分なインクをふき取ることで何度でも使用可能です。シールタイプではないので、写したいものとのあいだの隙間が気になる場合は、マスキングテープやスプレー糊を使うとよいでしょう。
ランダムに加工された文字がおしゃれ
きっちりとしたフォントではなく、遊び心が感じられるフォルムのステンシルシートです。しかし、遊び心があるのは、文字のアウトラインだけ。はじめての人にも使いやすいように、文字の幅が一定になるように工夫されています。
高分子プラスチックなので、アクリル絵の具からペンキ、スプレーまで、使う染料を問いません。洗い流したり、ふき取ることで余分な染料を落とせるので、何度でも使用できるのも特徴です。
▼無地タイプはこちら
オリジナルの図柄をステンシルしたいという人におすすめの無地のステンシルシートを集めました。

オリジナルのステンシルを作りたいときはカットタイプを選びます。マービー『シール式ステンシル ノーカットタイプ』は、紙製なので描きやすく、さらにシールタイプになっているのでズレがなく使いやすいです。
インクジェットコピーで図柄をかんたんに複写
厚みのある上質紙を使ったシールタイプのステンシルシートです。紙が丈夫なため、インクが乾きやすく、顔料や染料にもふやけにくくなっています。複雑な図柄もかんたんにステンシルの型紙にできて助かります。
また、シールタイプなので曲面に隙間なくしっかり貼ることができます。ステンシルに慣れていない人にはうれしいポイントですね。
0.05mmの薄いプラスチック製で作業しやすい
A4サイズの無地のステンシルシートです。半透明の薄いプラスチック製で、図柄をトレースしたり、カットしたりという作業も進めやすいのが特徴。図柄のうえにシートをおいて、書き写さずにダイレクトにカッターで切り取ることもできます。
1袋2枚入りのものが5袋セットになっていて、大量に型を作りたい際にも重宝します。また使用後は水洗いできるので、何度も同じ図柄を使えます。
丈夫なポリエステル製で、何度でも使用可能
透明なシートになっているので、図柄の細部までしっかりと写せるステンシルシートです。つるつるとしたポリエステル製なので、作業後の洗浄やふき取りもかんたんにおこなえて何度も使用できます。
こちらのステンシルシートはカッターでも切り抜くことができますが、マークカッターという熱で切断できるアイテムを使うときれいにカットできます。
コスパの高さでは定評のある無地ステンシルシート
扱いやすさとコスパの高さが自慢というステンシルシートです。使用されているシートはトレースペーパーとしても使えるほどの薄さ。こまかい部分までしっかりとトレースし、カットできます。
A4サイズなので、大きめの図柄にも対応。作業をする際には、マスキングテープなどでしっかりと仮止めしておくと隙間から染料が入り込んだりすることもなくきれいに作業が進められます。
「ステンシル シート」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ステンシルシートの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのステンシルシートの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ステンシルシートのおすすめの塗り方 絵を描くにはアクリル絵の具が便利
ステンシルシートで描きたい図柄が決まったら、色づけには、アクリル絵の具を選ぶとよいでしょう。ステンシルブラシや筆、スポンジなどでたたくように少しずつ色をつけていきます。
アクリル絵の具は、水でかんたんに色の濃淡の調節ができるだけでなく、乾くと色落ちしにくい特性があります。そのため布製品などにも適しています。発色も大変よいので、美しい仕上がりが期待できます。
ステンシルブラシは色を塗るのに便利
細かい部分があるステンシルシートには、ステンシルブラシがあると重宝します。図柄のサイズに合ったステンシルブラシで、とんとんと叩くようにして色を埋めていきます。
色づけの際に気をつけたいのは、パレットからとった色をそのまま使うのではなく、いったん余り布をたたくようにして絵の具を落としてからステンシルシートにのせるようにすること。色を「塗る」のではなく、隙間を埋めるつもりで少しずつ叩くようにしてのせていくことがポイントです。
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ステンシルシートで身の回りを自分好みにアレンジ 編集部からひとこと
本記事では、住まいづくりナビゲーター/一級建築士・インテリアコーディネーター 神村さゆりさんと編集部で選んだステンシルシートと選び方についてご紹介してきました。
ステンシルシートは、紙や布、コルク・木材などさまざまなものを好みに合わせてペイントできます。染料が乾くまで少し時間がかかることもありますが、かんたんなペイントでインテリアや雑貨の印象ががらりと変わってきます。
悪天候やそのほかの事情で外出ができない時期も、ステンシルシートでお気に入りのアイテムを自分好みに仕上げることで気分転換を図るのもよいかもしれません。
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住宅メーカー、ゼネコン設計部、設計事務所等で約300棟の新築設計実績と現場代理人女性としては希少な現場監督経験を生かしリフォーム物件も約70棟手がける。 住宅や暮らし方、環境整備をテーマに、これまで一般企業研修・公的機関・学校等にて講師としてこれまで述べ5000人以上を指導。 整理収納アドバイザー、ルームスタイリスト資格認定講師として800名余の資格者を認定。また資格試験対策として二級建築士やインテリアコーディネーターの受験指導も行っている。手描き図面やイラストでのプレゼンにも定評があり、多くの文具を試してきた。 多趣味が高じて醗酵教室や手抜き家事教室を開催し好評を得ている。 子ども3人。A型・獅子座