電動歯ブラシを使うメリットと効果は? 手磨きよりも時間が短縮できる
電動歯ブラシは、自動で振動を作り出し歯を磨いてくれるアイテムです。こまかい振動によってしっかり歯垢(プラーク)を除去し、歯並びが悪い部分もきちんとブラシを当てることでキレイに磨くことが可能です。
汚れの除去力が高いので、通常の歯磨きよりも時間を短縮することが可能。また、自分の手で歯ブラシをこまかく動かす必要がないため、腕が疲れにくいというメリットもあります。
一方で、デメリットとしては振動の刺激により歯や歯ぐきを痛めてしまうこともあるので、力の入れすぎに注意して使用する必要があります。
電動歯ブラシの選び方 効率よく歯を磨く
購入前に、電動歯ブラシの選び方を押さえておきましょう! ポイントは下記。
【1】駆動方式の違い
【2】電源
【3】ヘッド・持ち手の大きさ
【4】付属しているブラシの種類
【5】お手入れのしやすさ
【6】コストパフォーマンス
【7】スマホ対応の有無
医療系フリーライターの粟飯原ももこさんのアドバイスも紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
【1】駆動方式の違いで選ぶ
電動歯ブラシの駆動方式は、大きく2つに分けれて「振動式」「回転式」があります。ここでは、それぞれの特徴を紹介します。
振動式:振動で口内を清潔に保つ
振動式にも、速度の異なる3つのタイプがあるのでご紹介していきます。
●高速振動式
ブラシが上下に細かく動き、歯垢を除去するタイプ。音波の速度に満たない速度で振動するものです。刺激が一番少ないタイプで、優しく磨けるのが特徴。また、電動歯ブラシの中でも比較的安価で、最初の1本目として選ばれることが多い傾向。持ち運びやすいコンパクトサイズなのも受け入れられやすい要因のひとつになっています。
●音波式
音波の振動(1分間に2~4万回程度振動)で歯垢を取り去るタイプです。振動が細かい泡を作り、その泡で歯垢を除去します。歯を磨く際は、歯磨き粉を使わず、ブラシに水をたくさん含ませて気泡を多く作ることで、歯垢を落としやすくします。
●超音波式
毎秒160万回ほど高速振動するタイプ。虫歯の原因となる、「バイオフィルム」を除去するほどの細かい振動が特徴です。歯石の沈着を防ぐこともできるので、本格志向の方にはこちらがおすすめ。
回転式:1本ずつ丁寧に磨ける
回転式は、円状のヘッドが回転して、歯を1本ずつ丁寧に磨けるのが特徴。物理的に磨いている感覚が強いので、手磨きから自然に移行しやすいのはこのタイプです。ただ、歯茎への刺激が強いので、普段の歯磨きで歯茎から血が出やすい方はおすすめできません。
【2】電源方式で選ぶ

出典:マイナビおすすめナビ
電動歯ブラシの電源方式は、おもに充電式と電池式の2種類。使用シーンに合わせて使い分けてみてもいいでしょう。
●充電式
自宅など、つねに電源が確保できるところに適しています。しかし、満充電になっても1時間ほどで動かなくなるなど、1回の充電で長時間使用できません。
●電池式
電池の購入が必要ですが、電池さえ確保できれば、外出先や旅行先などでいろんな場所で使えます。電動歯ブラシを使う場所やシーンに合わせて選んでみましょう。
【3】ヘッド・持ち手の大きさで選ぶ
メーカーによって、ヘッドの大きさに違いがあります。口の大きさや歯並びに合わせて選びましょう。持ち手の太さは、磨きやすい場所や、疲れやすさにも関係します。自分に合ったタイプを選びましょう。
●大きいヘッド
一度に磨ける面積は大きくなるが、 奥歯に届きにくい。
●小さいヘッド
口を大きく開けられない人でも使いやすく、奥歯にも届きやすい
●太い持ち手
握るようにつかむパームグリップタイプで、刃の表裏をしっかり磨ける。重くなりがちなので疲れやすい。
●細い持ち手
ペンのように持つペングリップタイプで、奥歯に磨きやすい。
【4】付属しているブラシの種類をチェック
アイテムのなかには、ブラシを数種類セットで販売しているタイプもあります。電動歯ブラシのヘッドは、歯間の歯垢(しこう)にアプローチするタイプ、奥歯が磨きやすいタイプ、歯肉のマッサージ用、ステインやヤニを除去するタイプなどさまざま。
本体をひとつ用意してブラシを交換するだけなので、いろんな磨き方ができますよ。自分の求めるタイプが同梱されているのかも確認してください。
【5】本体が丸洗いできると毎日のお手入れも簡単!
本体が防水仕様だと、丸ごと洗えるので毎日のお手入れが簡単になります。お風呂でも使えるので、バスタイムに歯磨きも済ませたい人におすすめ。
ただし、ブラシと本体をつなぐ部分は汚れが溜まりやすいため、取り外してからそれぞれをきれいに洗いましょう。
【6】コスパの良いアイテムを選ぼう

出典:マイナビおすすめナビ
電動歯ブラシを使う上で、ランニングコストは無視できません。
通常の歯ブラシを毎月買うのと同等の額の替えブラシを買うと負担になりにくいです。具体的には、電動歯ブラシのブラシを3カ月周期で替えるとすると、1本当たり500円程度がおすすめ。年間当たり2000円で購入できます。
駆動方式やヘッドのタイプ、ブランドによって価格は異なってきますが、1本当たり500円を目安にして選びましょう。
【7】スマホ対応の有無を確認
メーカーのなかには、電動歯ブラシとスマホを連携させているアイテムを販売しています。専用のアプリをダンロードしてスマホと接続すると、電動歯ブラシの駆動時間や動きがスマホに伝わります。
アプリ画面で個人のクセが視覚で伝わるため、磨き残しのも防ぐことができます。「電動歯ブラシを使っているけど、ちゃんと磨けているのかな?」と気になる人は、このようなアイテムを選んでみるのもいいでしょう。
医療系フリーライターからのアドバイス
医療系フリーライター
電動歯ブラシを購入する際には、各メーカーから発売されている電動歯ブラシの特徴や機能を把握して選ぶことが大切です。毎日使用するものだからこそ、自身にあった電動歯ブラシを選択することが、お口のケアにも繋がります。
電動歯ブラシの人気メーカー比較 人気メーカーのブランドとチェック!
現在日本で発売されている、電動歯ブラシの人気メーカーを4つ紹介します。
Panasonic(パナソニック)|ドルツ
パナソニックでは、「Doltz(ドルツ)」というブランド名で電動歯ブラシを発売しています。ドルツはおもに音波振動を採用しており、バス法やスクラビング法という歯科医推奨の磨き方ができることが特徴。
横磨きや叩き磨きができ、極細毛ブラシが歯周ポケットや歯冠に入り込みます。また、ポケットドルツという電池式のタイプも販売していて、持ち運びにも便利です。
BRAUN(ブラウン):オーラルB
ブラウンは「Oral-B(オーラルB)」というブランド名で電動歯ブラシを展開しています。ブラウンの大きな特徴は歯垢(しこう)除去能力の高い回転式モデルを販売していること。丸型ブラシが物理的に歯垢(しこう)を取り除き、歯科医が推奨する歯磨きが実行できます。
また、アプリと連動させて自分の磨きグセをチェックできるタイプもあります。回転式の電動歯ブラシが気になっている人にぜひチェックしてほしいメーカーです。
Philips(フィリップス):ソニッケアー
フィリップスは「sonicare(ソニッケアー)」というブランド名で、電動歯ブラシを販売しています。スマホと連携させていることが特徴で、手磨きよりも約10倍の歯垢(しこう)除去能力をもっています。
また、フィリップスのアイテムは唾液の流れである「音波水流」を生み出し、口腔内の汚れをすみずみまで除去することが可能です。ブラッシングの圧が強くならないように加圧防止センサーを搭載しているので、力を入れすぎると振動で教えてくれます。
OMRON(オムロン):メディクリーン
音波式電動歯ブラシを発売しているオムロン。オムロンは独自の立体的な毛先振動『マルチアクション』を搭載。歯垢(しこう)除去能力は手磨きの約5倍ともいわれています。
また、4種類の異なるブラシをヘッドにセットし、多彩なモードで磨き残しを抑制。オムロンの電動歯ブラシのハンドルは、軽くて細く、正しくもてるデザインです。他社ブランドと比べて安価に購入できるモデルが多いのも魅力のひとつ。
電動歯ブラシおすすめ27選 ランキングやおすすめしたい電動歯ブラシを一挙紹介!
ここからは、 医療系フリーライターの粟飯原ももこさんと編集部が選ぶ、電動歯ブラシのおすすめ商品をご紹介していきます!
▼電動歯ブラシおすすめ|ランキングTOP4
▼電動歯ブラシおすすめ17選|振動式
▼電動歯ブラシおすすめ3選|回転式
▼電動歯ブラシおすすめ3選|子供用
▼電動歯ブラシおすすめ|ランキングTOP4
まずは、 医療系フリーライターの粟飯原ももこさんがおすすめする電動歯ブラシランキングを1位から順に発表します。
医療系フリーライター
『音波振動ハブラシ ポケットドルツ』は、電動歯ブラシと舌ブラシを併用できるので、お口のなかをすみずみまでケアすることができます。
持ち運びにも便利で、どこにいても口腔ケアすることができるのでおすすめです。
▼電動歯ブラシおすすめ17選|振動式
高速振動式・音波式・超音波式の電動歯ブラシのおすすめ商品からご紹介。多数のモードを搭載したもの、便利な付属ブラシがついたもの、音が静かなものなどピックアップしました。
▼電動歯ブラシおすすめ3選|回転式
続いて、回転式アイテムで高いシェアを誇るブラウンの商品を中心に、回転式の電動歯ブラシのおすすめ商品を紹介します。
▼電動歯ブラシおすすめ3選|子供用
最後に、小さな子供から中学生まで使える子供用の電動歯ブラシのおすすめ3商品を紹介します。コンパクトで使いやすい! かわいいキャラクターも正しく、楽しく歯磨きができる工夫が施されているので要チェックです!
「電動歯ブラシ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 電動歯ブラシの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの電動歯ブラシの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
電動歯ブラシの使い方と注意点 歯面や歯間に当てて振動に任せよう!
電動歯ブラシは基本的に自分で手を動かしません。歯面や歯間に当てたら振動に任せましょう。ブラシの角度を少し斜めにすることもポイントですが、噛み合わせ部分はまっすぐブラシを当てます。また、前歯は縦磨きをおこなってください。
便利なアイテムですが、電動ブラシだけでは歯垢(しこう)を全部取り除くことはできません。歯間ブラシやデンタルフロスも併用して、口腔ケアをしてくださいね。
電動歯ブラシを使うときは、押し付けずにやさしく当てるようにしましょう。音波振動式以外の電動歯ブラシなら、左右に動かす必要もありません。
磨く場所によってブラシの角度を変えるのも重要なポイント。歯の表面や奥歯の平らな部分は垂直(90度)に、歯と歯茎の間は斜め45度に当てるのがコツです。
また、使用後は毎回ブラシを取り外し、接続部分を洗うことを忘れずに。本体とブラシの繋ぎ目には隙間があり、汚れが溜まりやすくなっています。
替えブラシ交換サイクルの目安は2~3カ月 定期的に交換しよう
電動歯ブラシのブラシも消耗品のため、定期的に交換する必要があります。交換サイクルは販売メーカーによって異なるので、メーカーの案内をチェックしましょう。
一般的に2〜3カ月という期間で設定しているメーカーが多いですが、電動歯ブラシの使用頻度は個人によって違います。よく使用する人やブラシの状態が悪ければ、早めに交換していい状態で使ってください。
電動歯ブラシのQ&A いろんな疑問を解決!
高齢者にもおすすめできる?

筋力が衰えると、自分で歯を磨くことが十分にできなくなってしまいます。その点で、力を必要としない電動歯ブラシは高齢者におすすめできるアイテム。
歯磨きが難しくても電動歯ブラシを使えば自分でできるという人がいますし、介助磨きの場合も介助者の負担が少なくなります。
ホワイトニング効果はあるの?

毎日食べる食品に含まれている着色成分が定着することを防ぐことができますが、加齢による歯の黄ばみを取り去ることはできません。
つまり、電動歯ブラシでは、既に沈着してしまった汚れを落とすことはできませんが、汚れが歯に定着する前段階であれば、毎日の歯磨きで新たな歯の黄ばみを防ぐ効果が期待できます。
カレーやコーヒーなど、ポリフェノールを多く含む食品は着色汚れの外部要因になりやすいだけでなく、口臭の原因になってしまうので注意が必要です。
電動歯ブラシのサブスクって?

電動歯ブラシを使ってみたいけれど、高機能なものを購入すると1万円以上かかってしまう、、、とためらっている方は電動歯ブラシのサブスクを始めてみるのもひとつの手です。
利用者数国内1位のガレイドデンタルメンバーでは、月280円(税込308円)から始められるプランがあります。月額は替え歯ブラシ費用で、毎分3万7000回も音波振動する電動歯ブラシ本体が無料で借りられます。しかも継続する限り本体永久保証なので選択肢の1つに入れてみてはいかがでしょうか
歯磨き粉は必要?

歯磨き粉が必要ないと謳っているメーカーもあれば、研磨剤が入っていない歯磨き粉を推奨するメーカーもあります。記事でご紹介している4つのメーカーの見解を記しておくのでご参考にしてください。
(以下、メーカーサイトより引用)
●パナソニック(ドルツ)
歯磨き剤なしでも歯垢は十分に落とせますが、ご使用いただく場合は電動歯ブラシ用の歯磨き剤をおすすめします。
●フィリップス(ソニッケアー)
ソニッケアーは音波水流によって磨くため、歯磨き粉なしでも使用できます。使用する際も米粒程度で結構です。
●ブラウン(オーラルB)
ブラウンオーラルB 電動歯ブラシは高速回転により歯垢を除去していますが、通常の歯磨き粉を使用すると研磨剤により、歯が削れてしまったり、口の中が泡だらけになることもあるので、ジェルタイプのものをおすすめしています。
●オムロン(メディクリーン)
研磨剤が入っていない一般的な歯みがき粉を少量つけて下さい。ヤニ取り用・美白用などの歯みがき粉は、研磨剤により歯を研磨する作用が大きいといわれています。歯や歯茎を傷める原因になりますので、おすすめできません。
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この記事では、電動歯ブラシの選び方とおすすめ商品を、 医療系フリーライター 粟飯原ももこさんと編集部で紹介しました。
電動歯ブラシは振動式と回転式の2タイプや電源方式の違いがあります。自分の求める機能や使う予定の場所によって選んでみましょう。電動歯ブラシを上手に活用して、あなたの大切な歯を守ってください。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
2006年3月歯科衛生士免許取得。現在は3児の母親でもあり、日々仕事と子育てに奮闘中。 歯科医院勤務で得た経験を活かし、歯科に関するコラムを執筆・監修しております。歯科衛生士だからこそ得られる基礎知識や情報を、分かりやすく文章でみなさまにお伝えしていき、お口の中の健康を生涯に渡り維持できるようにサポートいたします!