フォノイコライザーとは
フォノイコライザーとは、レコードプレーヤーとアンプをつなぐ際に必要となる機械です。レコードプレーヤーやアンプにフォノイコライザー機能が搭載されていれば必要ありません。
役割は「レコード特有の形に処理された音を元のフラットな状態に戻す」「出力を上げる」という2点です。
正確な音の再現に不可欠なフォノイコライザー
レコードは音の記録方法の関係上、高音が大きく、低音は小さく録音されています。フォノイコライザーは、音のバランスを戻して正確な音を再現することがおもな役割となります。
また、レコードプレーヤーはCDプレーヤーなどとくらべて出力レベルが非常に低く、1/200程度しかありません。フォノイコライザーはレコードプレーヤーの出力レベルを上げることで、アンプと接続できるようにしてくれます。
フォノイコライザーの選び方
レコードを本格的な音質で楽しむためには、利用するプレーヤーに適したフォノイコライザーが必要です。選び方のポイントを3つ紹介します。
【1】機能やボディ
【2】カートリッジ
【3】フォノイコライザーが内蔵されているか
上記ポイントを押えることで、より具体的に欲しい商品を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】機能やボディをチェック
▼負荷容量や負荷インピーダンス調整機能があるとよい
フォノイコライザーには多くの機能をもったものもあります。高音質を求めるなら、ノイズカット機能や電子回路にこだわったものを選びましょう。
また、利便性を求めるなら、負荷容量や負荷インピーダンスを変化させられるものを選ぶとよいでしょう。カートリッジに最適な負荷調整をおこなうことで、カートリッジがもつ本来のポテンシャルを最大限に引き出してくれます。
▼ボディにアルミを使用したものは振動に強く音質も安定
ボディにアルミ素材を採用したものは振動に強く、スピーカーなどの振動にもブレることなく、音質の安定化が期待できます。音質を求めるなら、ボディの素材にも注目して選とよいでしょう。
【2】MM型かMC型かチェック
レコードプレーヤーにはMM型とMC型、2種類のカートリッジがあります。もっているプレーヤーに適したものを選ばないと使用できない場合もあるため、事前に確認しておくようにしましょう。
【MM型】
MM型は流通量が多く、製品自体も安価です。レコードのカートリッジが何かわからない場合は、MM型を選ぶとよいでしょう。
【MC型】
MC型は流通量が少なく、中級者以上の方向けのカートリッジです。こちらは低出力のため、別途、昇圧トランスという機材が必要になります。
お使いのレコードのカートリッジがわからない場合、迷う場合は両方に対応しているものを選べば安心です。
【3】フォノイコライザーが内蔵されているかチェック
レコードプレーヤーやアンプにあらかじめフォノイコライザーを内蔵しているものもあります。初心者ならこれだけでもじゅうぶんなので、まずはもっているレコーダーにフォノイコライザー機能がついていないか確認しておきましょう。
▼エキスパートのアドバイス
使用カートリッジのインピーダンスも確認しよう
使用するカートリッジのインピーダンスに適合したフォノイコライザーを選ぶことは必須です。RIAA偏差を気に掛ける方が多いようですが、±1dB程度は全く問題ありません。
むしろCDに慣れた耳にはハム音(ブーンという雑音)等のノイズレベルが気になるところ。比較的ノイズに強い金属ケースを選ぶとよいでしょう。
フォノイコライザーのおすすめ商品
それでは、フォノイコライザーのおすすめ商品をご紹介いたします。
▼おすすめ4選|1万円以下で良コスパなモデル
▼おすすめ3選|インテリア性の高いモデル
▼おすすめ3選|高級モデル
▼番外編|フォノアンプ内蔵アナログターンテーブル
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▼おすすめ4選|1万円以下で良コスパなモデル
フォノイコライザーと聞くと、難しく高価なイメージがあるかもしれませんが、1万円以下のリーズナブル価格で購入できるものだってあります。そこで、リーズナブルでコスパも高いフォノイコライザーをご紹介します。

『フォノイコライザー AT-PEQ3』はカートリッジメーカーが設計したフォノイコライザー。MMカートリッジのみをお使いの方にはコスパもよくおすすめ。
リーズナブルかつ高音質
音響機器に定評のある日本メーカーが送り出す製品。リーズナブルにもかかわらず高音質ICを採用しているので、レコードのステキな音が存分に楽しめます。
ジャックは金メッキにすることで、経年変化を抑え、初期特性を長く持続させる工夫もされています。自然な音をできるだけ低価格で楽しみたいというときには、この製品が大いに役立ってくれることでしょう。
コンパクトで設置しやすい
非常にコンパクトなデザインが魅力。幅103×奥行64×高さ32mmと手のひらサイズなので置き場所に困らず、インテリアコーディネートの邪魔になりません。音響機器周辺をすっきりさせたい方にもおすすめです。
超低ノイズオペアンプを搭載しており、クリアな音を楽しめます。機能性、価格、サイズと三拍子そろった扱いやすいフォノイコライザーです。
入力容量の切り替えが可能
フォノカートリッジに合わせて入力容量の切り替えができるのが魅力的。製品が対応するか迷ってしまった方の強い味方になります。
搭載するフォノイコライザー回路は精度が高く、ノイズが少ないのも特徴。さらにローカットフィルターを搭載しており、レコードの反りによって発生する不要な低周波成分をカットすることで、より低歪で音楽を楽しむことができます。
低周波ノイズ除去でレコードプレーヤーの強い味方
銅製GNDをはじめとした高品質の部品を多く取り入れ、低周波ノイズ除去を可能にしたフォノイコライザーです。音量調整でボリュームを絞り込めば、レコードプレーヤー本来の音質を楽しむことができ、充実したHiFiサウンドを満喫することができるのがウレシイところです。
重さは300g未満で、大きさも手のひらサイズで持ち運びしやすいのが特徴的です。RCA端子も金メッキを採用することで高い伝導率を実現。
▼おすすめ3選|インテリア性の高いモデル
オーディオ機器はお部屋のインテリアと調和するかも大切。スタイリッシュなデザインのフォノイコライザーをご紹介します。
MM型/MC型兼用! 振動に強いアルミ合金ボディ
強度があり振動に強いアルミ合金ボディ、高音質FET入力によるRIAAイコライザー回路を採用したフォノイコライザー『AT-PEQ20』です。
MM/MC切り換えスイッチを搭載し、VM(デュアル・マグネット)型、MM(ムービング・マグネット)型、MC(ムービング・コイル)型のカートリッジに対応していますので、ミニコンポなどでアナログレコードを聴くことができます。

『DUO-SLV』は高音質ヘッドホンアンプを搭載。ヘッドホンをメインに音楽を楽しむ方には特におすすめ。
MMとMCカートリッジ両方に対応で安心
MM型とMC型の両方に対応した製品。フロントパネルのスイッチを押すだけで、対応するカートリッジをカンタンに切り替えることが可能です。
アルミパネルにスチールシャーシ、銅製シールド板を採用しており、振動に対して強い造りになっています。外からの影響を受けづらく、正確できれいな音色を期待できるでしょう。
高級感のあるシンプルなデザイン
余計な装飾が一切ないシンプルなデザインが魅力。シックで高級感がありつつ、ほかの音響機器とのデザインの親和性も高い製品です。
超ローノイズFET「LSK389」を採用し、正確な増幅とノイズの少ない音を実現。オペアンプには音質に定評のあるミューズ製を使っており、性能にもこだわりが見えるフォノイコライザーアンプです。
▼おすすめ3選|高級モデル
とことんこだわりの音を追求したければ、高級フォノイコライザーを選んでみるのもひとつの手です。ここからは、洗練された商品をご紹介していきます。
『真空管フォノイコライザーアンプ EQ-500』はCR型真空管増幅器という初期のレコード再生に使用されていた方式を現代に復活。超マニアックな製品です。
真空管にとことんこだわる
上品でやわらかい音になる真空管フォノイコライザーアンプ。全段真空管による無帰還CR型増幅回路を採用。音質は高く、趣味性と実用性を兼ねそろえた製品です。
フロントパネルには、多くの調整機能が備え付けられているので、自分が求めるサウンドをじっくりと作り出していくことが可能。音楽にはお金も時間も厭わないという方におすすめのアイテムです。
無帰還増幅回路を搭載した高音質モデル
無帰還増幅回路を採用。無帰還アンプとも呼ばれ、一般的なフォノイコライザー(負帰還アンプ)と違い入力信号の補正動作がおこなわれません。入力信号をダイレクトに増幅しているため、音質面では躍動感にあふれ、ダイナミックで豊かな音になります。
非常にノイズの少ない左右独立電源回路や、磁気ひずみを低減させるシャーシ構造など、無帰還増幅回路以外にも音質にこだわった造りとなっています。きれいな音でレコードを楽しみたい方におすすめの一台です。
木製キャビネットの洗練されたデザイン
MM/MCの切り替えができるほか、カートリッジ負荷インピーダンスの3段階切り替えが可能な『VIDA PRIMA』。また、VIDAシリーズの特徴でもある大型MUTEスイッチも搭載しています。
ボディは厚みのあるアルミパネルと1.2mm厚鉄製シャーシ、さらに静岡の家具工房にてハンドメイドされた木製キャビネットを組み合わせ、インテリアとしても洗練されたデザインに仕上がっています。
▼番外編|フォノアンプ内蔵アナログターンテーブル
レコードプレーヤー自体にフォノアンプが内蔵されていれば、フォノイコライザーを別途選ぶ手間も省けます。あらかじめ内蔵されていて便利なアナログターンテーブルをご紹介します。
スタイリッシュに高音質体験
オシャレな見た目が魅力のアナログターンテーブル。USBデジタル出力が搭載されていますので、デジタルの音楽再生にも適しています。さらに、フォノイコライザーが内蔵されているので、別途で買う必要がありません。
手動でアームの上げ下ろしができるのも、このアイテムならではの体験。レコード世代の方はもちろん、平成世代の方も今までにはない新鮮な経験とステキな音楽体験ができるでしょう。
おすすめ商品の比較一覧表
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まとめ
フォノイコライザーは、レコードプレーヤーを自宅で楽しむ際に欠かせないアイテムです。それぞれボディや型、機能などの個性が異なりますが、重要なのは自分がどのように音楽を楽しみたいかということです。
理想の音楽をイメージしながら、機能や素材を決めていきましょう。また、これからレコードプレーヤーを購入するのであれば、思い切って内蔵型を選ぶのもひとつの手ですね。
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