口腔洗浄機とは? 水流の力で、歯垢やステイン除去! 歯石・口臭・歯周病予防にも役立つ
水流の力を利用して、歯間や歯周ポケットなどの箇所を洗浄してくれるのが、口腔洗浄器です。別名、ウォーターピックとも呼ばれ、歯医者などで見かけたことがある人もいるのではないでしょうか。
歯ブラシでは届かない部分の汚れや落としきれない汚れに対し、強力な水流でアプローチできるのが魅力です。
口腔洗浄機3つの効果 歯垢をできにくく、口臭予防、歯周病対策にも効果
口腔洗浄機を使うと歯垢ができにくくなり、口臭予防、歯周病対策に効果的です。
歯石ができにくい
歯石とは、歯垢に唾液中のカルシウムなどが沈殿した結果、硬くなり取りにくくなっていったものを指します。なので、歯磨きを行う際、口腔洗浄機を使うと、高圧の水流で歯垢を減らすことができ、歯石もできにくくなる、というわけです。
口臭予防にも
歯ブラシで丁寧に磨いた後、歯間ブラシやフロスを使ったお手入れを入念にしても、6割程度しか除去できず、全ての歯垢を取り除くことができません。その結果、歯に残った歯垢をエサに歯周病菌が繁殖していき、これが口臭の原因のひとつとなるわけです。
そこで、口臭洗浄機の出番。口臭の原因となる歯周病菌はエサとなる歯垢がないため、口臭の抑制に効果を発揮してくれます。
歯周病対策にも
先ほどもお話ししましたが、口腔洗浄機を使うことで歯周病菌のエサである歯垢を除去することができ、歯周病になるリスクも軽減できます。なお、歯周病菌は歯の根元にある歯周ポケットにも入り込みます。この場所に入り込んだ歯周病菌は、ほかの場所より2~60倍強いものの、歯ブラシで除去が難しく、やっかいな存在。
ただ、口腔洗浄機の高圧水流なら除去ができるので、歯を支える骨が弱ってしまうのを防いでくれます。
口腔洗浄器の選び方 洗浄機のタイプ、水流方式、タンク容量、水圧調整、ノズルをみる
プロの家電販売員のたろっささんが口腔洗浄器の選び方について解説します。タンク式や携帯式、メーカー独自の水流があるものなど、商品によって機能はさまざま。どの点に着目したらよいか、5つのポイントに分けて見てみましょう。
【1】タイプ
【2】水流方式
【3】水タンクの容量
【4】水圧調整できるか
【5】交換用ノズルの有無
上記のポイントを押さえることで、あなたに合った商品を見つけることができます。ぜひ参考にしてみてください。
【1】口腔洗浄機のタイプから選ぶ
口腔洗浄機には、タンクに水を入れて使用する据え置きタイプとコンパクトな持ち運びタイプの2つがあるので、それぞれ解説していきます。
ハイパワーな据え置きタイプ 使用時間も長い
据え置きタイプは、タンクに水を入れて使用する口腔洗浄器。たっぷり水を補充することができ、ハイパワーでゆっくりじっくり口内洗浄したい人や、家族で共有したい人に向いています。
洗面所に置くと少し場所を取りますが、タンクにノズル用の収納がついている商品などは付属品をひとまとめにすることが可能です。
コンパクトな持ち運びタイプ 旅行先でも使える
持ち運びタイプはコンパクトなデザインで、外出先にも気軽に持っていくことができます。
充電式と乾電池式があり、乾電池式だと充電を気にせず使えるのがポイント。充電式は繰り返し使えるのがメリットです。
【2】仕上がりや使い心地を左右する「水流方式」 超音波水流、パルス水流、脈動水流
主流はジェット水流ですが、近年ではメーカー独自の水流方式を取り入れている商品もあります。たとえば歯の表面をきれいにしてくれる超音波水流、歯茎に優しいパルス水流、洗浄力にすぐれた脈動水流などがあります。
自分の歯の状況をよく知り、口内環境に合ったものを選びましょう。
【3】水タンクの容量もチェック 大容量タンクモデルか持ち運び用か
タンクの容量は、そのまま使いやすさに直結します。据え置き型と持ち運び型では、必用な水の量が当然異なるので、参考にしてみてください。
長時間使うなら600ml以上のタンク容量を
据え置きタイプのタンク容量は、600mlのものや1000mlのものなどメーカーによって異なります。家族で共有する場合は、大容量のほうが水を頻繁に補充しなくて済むので、使いやすいでしょう。
ちなみに、タンクの容量が600mlの場合、水圧を「強」すると、約2分程度でタンクに入れた水を使い切るそうです。
まずは約150~300mlで様子を見るのもあり
高圧で長時間口腔洗浄機を使っていると、逆に歯茎を傷めてしまう原因に。なので、約150~300mlの持ち運びタイプで様子を見て、問題ないようであれば、据え置きタイプに買い替える、という選択肢ももありです。
【4】家族で使用するなら、水圧調整できるものを 子供が使うなら細かく調整できると使いやすい
水圧調整は持ち運びタイプだと2~4段階、据え置きタイプは多くて10段階まで調節できるものもあります。はじめて使う人や子どもには、弱めの水流から設定がこまかく調整できるタイプがよいでしょう。
もちろん水圧が強いほうが汚れの除去力はより高まりますが、歯茎をいためる可能性がありますので、徐々に段階を上げていくほうが無難です。
【5】ノズルは使う人ごとに付け替える 交換用ノズルも確認
一台の口腔洗浄器を複数人で使う場合、感染症のリスクが高くなる可能性を防ぐためにも、ノズルはひとり1本ずつ、専用で使うようにしましょう。
そのため、購入予定の口腔洗浄機にノズルが複数付属されているか、交換用のノズルが販売されているか、事前にチェックしましょう。
どんな場面で使うかを見極める プロの家電販売員がアドバイス
プロの家電販売員 兼 家電・ITライター
口腔洗浄機を選ぶ際には、どういう場面で使用をすることが多いか、が重要になります。
口臭予防や日々のケアとして使用をする場合:据え置きのモデルが断然使いやすい。水圧の調整がこまかくできるモデルも多く出く、家族全員で使用するなどの場面で真価を発揮。ですが、その分、サイズは大きくなるので、設置場所の確認を。
旅行などで持ち運ぶ場合:持ち運ぶタイプには、充電式と乾電池式などがありますが、どうしても据え置き型よりも水圧が弱くなる点。また、使用頻度を考えた時に、自宅で使うことが多い人には据え置き型の方がおすすめです。
また、水流方式もかつてはほとんどがジェット水流でしたが、あまり水圧が強いと歯茎にダメージを与える危険性があるため、歯茎や歯間が弱くて血が出やすい方や子どもも使用するなら、バブル水流などの口当たりが優しい機種を選ぶのもひとつの手です。
おすすめ商品の比較一覧表
口腔洗浄機【据え置きタイプ】おすすめ5選 ハイパワーでゆっくりじっくり洗浄
主に自宅で使う据え置きタイプの口腔洗浄機をご紹介します。
プロの家電販売員 兼 家電・ITライター
Panasonic(パナソニック)『ジェットウォッシャー ドルツ(EW-DJ72)』は、600mlという大容量タンクを備えた、口腔洗浄器ブームの火付け役にもなった機種です。
10段階の水圧調整に対応。口腔洗浄初心者の方や子どもでも使用しやすく、家族で使用できるというのが大きなメリットです。
なお、この記事で紹介する商品のなかでは、長時間使用・細かい水圧調整が可能、といった点から一番おすすめの口腔洗浄機になります。

口腔洗浄機【持ち運びタイプ】おすすめ2選 コンパクト&スタイリッシュで外出先でも
コンパクトで旅行などにも手軽に持って行ける、持ち運びタイプの口腔洗浄機をご紹介します。
プロの家電販売員 兼 家電・ITライター
Philips(フィリップス)『ソニッケアー エアーフロス ウルトラ(HX8632/01)』は、本体が小さく、場所を取りづらいのが最大のメリット。充電式のため、旅行先などに持って場合でも安心です。
噴射回数をカスタマイズすることが可能で、手早くサッと歯間ケアをする、がっちり歯垢を落とす場合まで幅広い使用に応えてくれます。

通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 口腔洗浄器の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの口腔洗浄器の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
歯間ブラシやデンタルフロスなどの記事はこちら 【関連記事】
口内環境を考慮して自分に合ったものを
タンク式と持ち運びが可能な携帯式の口腔洗浄器を紹介しました。独自の水流方式を採用したものや、5種類以上のモードを搭載したものなど、製品によって機能性はさまざま。値段も高価なものから5,000円以下で購入できるものまであります。
使用人数や口内環境を考慮して、自分に合ったものを見つけてください。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
家電量販店、家電情報ブログ「家電損をしない買い方をプロの販売員が教えます」を運営するプロの現役家電販売員。 学生時代から家電に対する並々ならぬ興味を持ち、アルバイトを経てそのまま家電量販店の道へと進んで15年弱。 個人で年間2億円を売り上げ、数々の法人内コンテスト等で表彰された経験を持っています。 家電アドバイザーの資格を有し、家電と名の付く物全てに精通しています。家電で分からないことはありません。 現在は家電ライターの業務も通して「全ての人が平等に良い家電に巡り会える機会の提供」に尽力しています。