鉄瓶とは?
鉄瓶はお湯を沸かすために使われる鉄器できた急須のような形をした瓶です。有名な鉄瓶は岩手県の南部鉄器で、海外からの評価も高い一品です。
鉄瓶で沸かしたお湯はまろやかな味になり、鉄瓶から溶け出た鉄分を摂取できるといわれており健康志向の人にも人気があります。しかしデメリットとして、鉄でできているのでかなり重く、サビやすいのでお手入れがたいへんということが挙げられます。
鉄瓶と鉄製急須の違いは何?

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鉄瓶と鉄製急須は見た目がよく似ていますよね。しかし、実際にはその構造に大きな違いがあります。まず、急須の主な目的はお茶を淹れることなので、直接火にかけることはできません。反対に鉄瓶はお湯を沸かすための道具なので、ガスやIH、薪火、ストーブなど熱源で使用することができます。
鉄瓶の選び方
フードスタイリストの水嶋千恵さんに、鉄瓶を選ぶポイントを教えていただきました。どんな商品を選べばいいのか悩んでいる方は、専門家の視点を商品選びに生かしてみましょう。
大きさで選ぶ
鉄瓶を購入する際にチェックしておきたいのが大きさです。鉄はもともと重いため、鉄瓶のサイズが大きくなるほど本体の重量も重くなります。
さらに、使うときには水の重さも加わるため、実際にはスペック以上の重さになります。自分が扱いやすい重さの鉄瓶を手に入れるためにも、しっかり大きさをチェックしておきましょう。
内側の加工をチェックする
鉄瓶の内側に施された加工によって、使いやすさなどにも大きな影響を与えます。そのため、内部加工の方法や特徴もしっかりチェックしておきましょう。
「ホーロー加工」されていると鉄成分が溶け出しにくい
鉄瓶のよさのひとつでもある、お茶などに鉄の成分が溶けこむことで体にもいいと言われています。しかし、内側にホーローなどの加工がしてある鉄瓶もあり、そうなるとお湯が鉄瓶にふれることがないので特徴がいかせません。内側の加工は忘れずにチェックしましょう。
「金気止め」してあると錆びにくい
鉄瓶の仕上げに、炭を燃やして鉄瓶を高温で焼く『金気止め』の処理がしてあるかも重要です。この仕上げがしてあると、サビにくく長く使うことができます。
直火かIHか熱源を確認する
さまざまな熱源に対応が可能な鉄瓶ですが、なかにはIH(電磁調理器)に対応していない鉄瓶もあります。
底辺に凹凸がないタイプや、瓶底の広さが十分あるタイプなどは、IHに対応している可能性が高いです。商品には必ずIH対応と書いてありますので、注意して購入するようにしましょう。なんでも大丈夫と思って購入したものの使えなかった……、と悲しいことにならないように、仕様をよく確認をして購入しましょう。
デザインに注目する!
南部鉄器の世界的な注目から、日本の伝統的なデザインに豊富なカラーで色付けしたものも販売されています。海外の人からも人気がでるようにポップでかわいい鉄瓶も多くなりました。おしゃれなデザインのものを使うと気分も高まるのでおすすめです。おしゃれで可愛い鉄瓶でおいしくお茶を飲んでみましょう。
鉄瓶のおすすめ10選
フードスタイリストの水嶋千恵さんと編集部が選んだおすすめの鉄瓶をご紹介します。さっそく見ていきましょう。





「鉄瓶」のおすすめ商品の比較一覧表
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鉄瓶のお手入れ方法について
まず、購入したら鉄瓶に水を入れて沸騰させてお湯を捨てるという工程を3回ほど繰り返し行います。はじめは金気の影響でお湯がにごりますので繰り返し行い、無色になるまで行います。空焚きは絶対にしないでください。
はじめて鉄瓶でお茶を飲むときに変な味(サビっぽい味)がしたら、お茶のパックをいれて再度水から煮込んでください。煎茶に含まれるタンニンと鉄分の化学反応で金気止めを行います。濁りなどがなくなるまで繰り返すと良いでしょう。
また、お茶を飲むときに鉄瓶で沸かしたお湯は必ず捨ててください。お湯を鉄瓶の中に残しておくとサビの原因にもなります。お湯を捨てたら、フタを外し鉄瓶の中が乾くように置いておきましょう。
鉄瓶は水に弱いので、必ずキッチンペーパーなどで軽く拭いて水気が残らないようにしましょう。
鉄瓶に関するQ&A
鉄瓶が錆びたらどうする?

鉄瓶は、使っているとどうしても錆びてしまうものです。内側にあまりにも赤錆が広がってしまったときや、お湯が赤くなってしまうときには、以下の方法を試してみてください。
(1)鉄瓶に水をはり、煎茶のパックを入れて煮出す。(だしパックの袋に茶葉を入れたものでも可)
(2)煮出したら、溢れない程度に水を足して半日ほど放置。煎茶は入れたままにします。
(3)茶ガラとお湯を捨てて、一度お湯を沸かします。沸かしたお湯が澄んでいればOK!
※濁っている場合は、手順を繰り返します。
鉄瓶で白湯を作る方法を教えてください。

鉄瓶で白湯を作る場合には、水の量と沸かし方に注意しましょう。使用する水の量は、蒸発することを見越して、容量の70%以上まで入れるようにして多めに用意します。
沸騰したらカルキを取り除くために、鉄瓶の蓋を外して弱火で10分程度沸かし続けましょう。あとは、温度が下がるまでまで待てば白湯ができあがります。難しいポイントはないので、ぜひチャレンジしてみましょう。
鉄瓶を活用して新しい味わいを楽しもう!
鉄瓶はお湯やお茶を沸かすアイテムある一方で、作った飲みものの角がなくなりまろやかな味わいになるなどの特徴があります。そのため、いつも飲んでいるお茶などが、鉄瓶を使うだけでよりおいしく仕上がることも。
ただ、やかんやポッドよりも鉄瓶は重く、不便さが目立ってしまう使わなくなることもあります。そこで、本記事で紹介した選び方などを参考にして、使いやすい鉄瓶を手に入れましょう。やかんやポッドよりも値段は高めですが、長く愛用できるはずです。購入した鉄瓶を活用して、実もとは違うお茶やお湯の味わいを楽しんでみてください。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
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立教大学卒業経済学部後、メーカー系商社に営業として勤務。 のちに退職し、各料理家やスタイリストのアシスタントを経て独立。 フリーランスのフードスタイリストとしてレシピ考案やフードスタイリングをTV番組、CM、グラフィック、映画、雑誌、書籍など、フードスタイリストとしては珍しく動画からスチールまで幅広く手掛ける。