「低温調理」とは? 「低温調理器」はどんなアイテム? ゆっくり低音で仕上げる
低温調理と低温調理器について解説します。
「低温調理」とはゆっくり低温で火を通す調理法
「低温調理」とは、低温でじっくり火をとおしていく調理法のこと。
肉や魚に含まれるタンパク質には、加熱すると固くなるという性質があります。そこで、温度を上げすぎない代わりに、じっくりと時間をかけて低温で火をとおす「低温調理」をすることで、やわらかいまま、安全においしく肉や魚を食べることができるのです。
低温調理法を使うとおいしくなるものには、ローストビーフやローストポーク、鶏ハム、温泉卵、角煮やコンフィといった料理があります。
「低温調理器」とは低温調理を簡単にしてくれる調理家電
低温調理器は、低温調理をかんたんに、手軽にこなすための調理器具です。
低温調理は、食材を一定の温度に、長時間キープする必要があります。もともとは、オーブンや大型の鍋などを使って、長時間、難しい温度調節をし続ける必要のある、難易度の高い料理法でした。
そんな低温調理をぐっとかんたんにしてくれるのが「低温調理器」。おもな手順は、水のなかに袋に入れた食材を沈め、低温調理器をオンにして、おしまい。あとは待つだけ、ほったらかしで、低温調理が可能です。
おもてなし料理も日常のおかずも手間なくつくれて、高タンパク・低カロリーなヘルシー料理もおいしくなる。低温調理器は、毎日のテーブルをぐっと楽しく、充実させてくれるアイテムです。
低温調理器の使い方
使用するメーカーにより、低温調理器の使い方は異なりますが、大まかな使い方は下記のとおりです。
・食材となる肉や魚などに塩、こしょうで下味をつけ、ジップロックなどの密閉できる袋に入れる
・大きめの鍋やコンテナに水を張り、低温調理器をセット
・低温調理器で温度や調理時間を設定し、袋に入れた職愛を投入
・タイマーが鳴るまで放置
使い方は簡単なので、むねやももなどの鶏肉、豚肉、白身魚などを誰でもおいしく調理することが可能です。また、高タンパクで低カロリー料理もでき、ダイエットや減量をするヘルシー志向の方からも重宝されるアイテムです。
低温調理器のメリット・デメリット
かんたんにおいしく低温調理ができる低温調理器。とはいえ、もちろん、メリットとデメリットがあります。
低温調理器のメリットは、手間なし・おいしい・機器がコンパクト
低温調理器のメリットとしては、このようなものがあります。
・かんたんに、おいしく、やわらかい肉料理・魚料理が作れる
・温度やタイマーのセット後、ほとんど放置してOK
・掃除や片付けがラクで、コンパクトなものが多い
低温調理器なしで低温調理をするには、大きな鍋でお湯や油を加熱し続けたり、オーブンを使ったりする必要があり、なかなか手間がかかるうえに、温度調節が難しいです。
低温調理器を使えば、加熱ムラが出たり、加熱しすぎてしまったりという失敗はぐっと減るうえ、基本的に「ほったらかし」で料理ができあがるのはうれしいですね。
また、オーブンや電気圧力鍋といった調理器具でもほったらかし料理は可能ですが、それらと比べればずっとコンパクトで収納しやすいアイテムが多いのも、低温調理器の魅力です。
低温調理器のデメリットは、時間がかかる・食中毒の危険・電気代
低温調理器のデメリットとしては、このようなものがあります。
・料理に時間が掛かる
・食材に火が通ってないと食中毒の危険がある
・長時間の使用で電気代が掛かる
このうち、上2つの「時間がかかる」「食中毒の危険がある」は、低温調理器を使わなかったとしても、低温調理には避けて通れないデメリット。知っておきたいのは、20~50℃という温度は、食材に菌が繁殖しやすい温度だということ。できれば60℃くらいで、十分な時間をかけて加熱するようにしましょう。
食中毒を避けるためにも、低温調理器を使いこなし、しっかり温度調節したいものですね。
低温調理器はどう選ぶ? ローストビーフやサラダチキンなど、幅広い料理が手軽に作れる
それでは、低温調理器を選ぶときのご紹介していきます。
1)800W程度が一般的だが、1,000W以上のハイパワータイプも
貝印『ザ スーヴィッドマシン(DK5129-SET)』は、最大1,000Wのハイパワーで調理します。鍋の容量は最大20Lまで対応するので、大量調理に便利です。
低温調理器のパワーは、消費電力=W(ワット)数で確認します。チキンやサーモンなどあまりボリュームのない食材の調理メインなら、800Wのものでも十分。大きな塊肉の料理や大量調理用に購入するのなら、1000W以上のハイパワーのものがおすすめです。
ハイパワータイプは、設定温度に到達する速度や、温度が下がったときのリカバリーにすぐれていますが、その分電気代は高くつくことになります。作る料理のボリュームに合った調理器を選びましょう。
プロの家電販売員 兼 家電・ITライター
大量調理にはパワーが高いものを選ぶ
低温調理器といえば、長時間にわたって水温を一定温度にたもち調理をおこないますが、一定にたもつことのできる水量や広さには限界があります。
出力が小さいと、対応できる量が少なくなるので、小さな鍋にしか使用できません。大きなものの調理や、人が集まるパーティでの料理に使いたい場合、鍋を分けて調理をおこなわなければいけなくなります。
そんなときは、1,000W以上の高出力のものを選ぶことで、大量調理が可能となります。大量調理をする機会があれば、ぜひともおさえておきたいポイントです。
1)タイプを選ぶ
低温調理器具の形状は、コンパクトなハンディタイプと失敗しにくい鍋タイプがあるので、自分に合うタイプにしましょう。
ハンディタイプはコンパクト
BONIQ(ボニーク)の『低温調理器BONIQ(BNQ-01)』は、国内ではハンディタイプ低温調理器の代表的存在。小さい鍋から大きな鍋まで、さまざまな種類の鍋に設置できます。また、温度も0.5℃単位で設定できるので、料理の幅も広がりますよ!
コンパクトで収納スペースをとらないハンディタイプは、手持ちの鍋や容器に本体をセットして使用します。多くの低温調理器がこのタイプです。コンパクトで場所をとらないのが大きなメリットです。温度設定が細かくできるモデルが多いのも魅力。
注意点としては、低温調理器を使うために、鍋や保温容器など別の容器が必要になること。容器の深さや厚さ、素材等によっては、低温調理器がうまく使えない場合もあります。ハンディタイプの保温調理器を買う場合は、低温調理にどの鍋あるいは容器を使うかあらかじめ決め、調理器の機能に対応しているかどうか、確認するようにしましょう。
大きめの鍋や容器を使う場合は、消費電力の大きさも要チェック。大量調理を考えているなら、ハイパワーのものを選びましょう。
鍋タイプは手軽で失敗しにくい
ボタンひとつの簡単操作で、サラダチキンをはじめとする50種以上の低温調理をこなしてくれるPRISMATE(プリズメイト) 『サラダチキンメーカー(PR-SK023 )』。火力調節や時間の管理もお任せで失敗知らずです。
電気鍋タイプの低温調理器が登場しています。鍋タイプは、ボタン操作1つで鍋の容量に最適な加熱ができるため、簡単で失敗が少ないのが大きなメリット。繊細な温度コントロールという点ではハンディタイプの方がすぐれていることが多いのですが、鍋タイプは熱効率の高い素材や構造を採用しており、消費電力抑えめでエコな点も魅力です。
とはいえ、鍋サイズのものが1つ増えることになるので、それなりの設置スペースや収納スペースが必要になります。
3)取りつけ方法を確認
鍋に低温調理器を取り付ける方法には、クリップ式とねじ式の2つがあります。それれ特徴が異なるので、自分に合った取り付け方法を選びましょう。
「クリップ式」は手軽に使える
クリップ式は、本体に付いたクリップで鍋や容器のフチをはさんで固定するだけなので、セットが簡単。「ねじ式」と比べて圧倒的に手軽なので、国内では主流になっています。
ただし、厚手の鍋やフチに厚みのある容器は、クリップで挟めないことがあります。
「ねじ式」は幅広い容器に対応
世界的に高い人気と高機能を誇る、Anova Culinary(アノーバ カリナリー)の低温調理器は、ねじをクルクルまわして固定する「ねじ式」。しっかり止まりますが、やや面倒という人も。
ねじ式は取り付けにやや手間がかかるものの、厚手の鍋や、フチに厚みがある容器にも対応。しっかり固定できるので、時間がかかる低温調理の間も安心です。
アメリカ製の低温調理器『Anova(アノーバ)』がねじ式です。
「自立式」は鍋のフチを傷つけない
ヒロ・コーポレーション『スタンド型低温調理器』は自立式なので、鍋への取り付け不要。クリップ式としても使用可能です。
自立するため、鍋に取り付ける必要がない低温調理器もあります。ホーローなど繊細な鍋を傷つけずに済むメリットが。ただし、やや不安定なので、クリップ式やねじ式と兼用のものだと安心ですね。
プロの家電販売員 兼 家電・ITライター
取りつけ方式は手持ちの鍋に対応しているかチェック
鍋のフチへの取りつけ方法は、ネジ式とクリップ式の大きく2つに分けることができます。
ネジ式
ネジ式は、毎回ネジを回して調節しないといけないのが手間ですが、取りつけ幅が広くしっかりと固定されるため、ずれる心配が少ないです。
クリップ式
一方、クリップ式の取りつけは、かんたんですが厚い鍋には使えない場合があるので注意が必要です。
低温調理で使用する予定の調理器を、購入前に確認するようにしましょう。
4)ハンディタイプは「加温水量」も要チェック
スペックに見られる「加温水量 ~L」という項目。加温水量の数字が大きければ、大きな鍋や容器での調理も安心です。
大きな塊肉や大量の調理を考えている人は、消費電力でパワーをチェックするとともに、加温水量も確認しましょう。
5)料理にこだわるなら「温度設定」の範囲・細かさも重要
究極の味を目指して、こだわりのレシピを極めたい人は、こまやかに温度や時間を設定できるものを選びましょう。
0.5℃はもちろん、0.1℃単位で温度設定ができるものや、Wi-Fi連携で外出先からの操作ができたり、「80℃で45分加熱ののち、90℃で15分」といった複雑なコマンドが可能なものも登場しています。
6)スマホアプリで操作できるとさらに便利
Anova Culinary(アノーバ カリナリー)の低温調理器『アノーバプリシジョンクッカー(A2.2-120V-US)』は、Bluetooth接続ができ、スマホのアプリで調理時間や温度を管理できるので便利です。視認性にすぐれた大きなデジタル表記もうれしいですね。
プロの家電販売員 兼 家電・ITライター
アプリ対応モデルなら時間のチェックや変更が可能
低温調理は火を使わず、また温度も低めなので安心しておこなえる調理方法です。
調理時間がかかる場合が多いので、途中で目を離すこともあるかと思います。その際には、スマホアプリ連携がついているモデルがおすすめ。
手持ちのスマホで、低温調理の詳細を確認・変更することが可能なため、非常に重宝します。
スマホ連動機能つきは、単機能タイプに比べて少々値の張るものが多いですが、それ相応の利便性を体感できること間違いなしです。
7)海外製は電源プラグの形状を要確認
人気の低温調理器の中には、海外からの並行輸入品も。海外製の場合、日本では使えないプラグの可能性があります。
たとえば、アメリカ製の低温調理器『Anova(アノーバ)』は、変換プラグが必要です。付属していなければ、別途購入する必要があるので、確認しましょう。
低温調理器おすすめ14選 高機能なのに操作はかんたん、信頼の日本製など
上記で紹介した低温調理器の選び方のポイントをふまえ、おすすめ商品を紹介します。
どんな料理を作りたいか、サイズ感はあっているかなども確認しながら、あなたにとって使いやすい商品を探してみてください!

BONIQ(ボニーク)『低温調理器 BONIQ(BNQ-01)』


















出典:Amazon
本体サイズ | 高さ37×幅6~10cm |
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消費電力 | 800W |
設定時間 | 1分~99時間59分 |
加温水量 | 5〜15Lの鍋 |
温度範囲 | 5~95℃ |
取りつけ | クリップ式 |
アプリ対応 | × |

Felio(フェリオ)『スーヴィードクッキング(F9575)』






















出典:Amazon
本体サイズ | 幅16×奥行8×高さ37cm |
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消費電力 | 1,000W |
設定時間 | 1分~99時間59分 |
加温水量 | 最大10L(高さ16cm以上の鍋) |
温度範囲 | 0~95℃(0.5℃単位) |
取りつけ | クリップ式 |
アプリ対応 | × |

ヒロ・コーポレーション『スタンド型低温調理器(PRD180710)』














出典:Amazon
本体サイズ | 最大幅6×高さ31cm(スタンド取りつけ時の高さ32cm) |
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消費電力 | 800W |
設定時間 | 最大99時間59分 |
加温水量 | - |
温度範囲 | 0~99℃(0.5℃刻み) |
取りつけ | クリップ式(自立も可) |
アプリ対応 | × |

Anova Culinary(アノーバ カリナリー)『Anova Precision Cooker(アノーバプリシジョンクッカー)(A2.2)』






出典:楽天市場
本体サイズ | 高さ36.8×幅6.98cm |
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消費電力 | 800W |
設定時間 | 99時間 |
加温水量 | 15~19L |
温度範囲 | 0~92˚C(32˚-197˚F) |
取りつけ | ネジ式 |
アプリ対応 | 〇 |
アメリカ生まれのBluetooth対応調理器
アメリカの調理家電メーカー、Anova(アノーバ)の低温調理器です。アメリカ生まれなだけあり、電源を3Pから2Pへと変換をしなければいけませんが、立ち上がりが早く非常に高性能。
マニュアルやアプリはすべて英語ですが、直感的に操作できるインターフェースと日本語でくわしく解説しているサイトやレシピなどの活用で、しっかりと使いこなすことが可能です。Bluetooth接続なので、離れた場所にいても調理器の操作ができるのはとても便利で、手放せなくなること間違いなし。
低温調理に慣れてきて、ワンランク上の調理をおこないたい方にぜひとも手にとっていただきたい商品です。

貝印『ザ スーヴィッドマシン低温調理器(DK5129)』














出典:Amazon
本体サイズ | 幅19×奥行7.7×高さ31cm |
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消費電力 | 1,000W |
設定時間 | 1分~99時間59分 |
加温水量 | 最大20L |
温度範囲 | 1.0~95.0℃ |
取りつけ | クリップ式 |
アプリ対応 | × |
HadinEEon(ハディンイオン)『Sous Vide Cooker』














出典:Amazon
本体サイズ | 幅5.6×奥行5.6×高さ34.8cm |
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消費電力 | 1,000W |
設定時間 | 1分~99時間 |
加温水量 | - |
温度範囲 | 0~90℃ |
取りつけ | クリップ式 |
アプリ対応 | × |
Hayama-Colony(葉山社中)『低温調理器 BONIQ Pro(BNQ-04)』


















出典:Amazon
本体サイズ | 高さ315㎜ / 幅53㎜ / 奥行き103㎜(ホルダーふくむ) |
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消費電力 | 最大1200W |
設定時間 | 1分~99時間59分 |
加温水量 | 容量5ℓ〜20ℓ |
温度範囲 | 5℃~95℃ |
取りつけ | クリップ式(磁石が使えれば自立も可) |
アプリ対応 | 〇 |
THANKO(サンコー)『マスタースロークッカーS(SSHORSLC)』














出典:Amazon
本体サイズ | 幅82×高さ320×奥行90(mm) |
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消費電力 | 850W |
設定時間 | 1分~99時間59分 |
加温水量 | 深さ7cm以上のナベ使用 |
温度範囲 | 25~99.9度(0.1度単位) |
取りつけ | クリップ式 |
アプリ対応 | × |
HANWA(阪和)『PRISMATE(プリズメイト) サラダチキンメーカー(PRSK023)』


















出典:Amazon
本体サイズ | 235×127×155mm |
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消費電力 | 450W |
設定時間 | 連続使用可能時間(約) 5時間 |
加温水量 | 700ml |
温度範囲 | やわらかモード時:65℃(±5℃)、スピードモード時:170℃、連続モード時:160℃ |
取りつけ | - |
アプリ対応 | × |
IRIS OHYAMA(アイリスオーヤマ)『低温調理器(LTC-01)』
















出典:Amazon
本体サイズ | 幅9×奥行13×高さ40cm |
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消費電力 | 1,000W |
設定時間 | 1分~99時間59分(1分刻み) |
加温水量 | 最大15L |
温度範囲 | 25~95℃(0.5℃刻み) |
取りつけ | クリップ式 |
アプリ対応 | × |
GREEN HOUSE(グリーンハウス)『低温調理器 (GH-SVMA)』
















出典:Amazon
本体サイズ | φ50×H310(mm) |
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消費電力 | 1000W |
設定時間 | 1分~99時間59分 |
加温水量 | 4~15L ※ただし水位がMINラインを超えること |
温度範囲 | 0°C~90°C |
取りつけ | クリップ式 |
アプリ対応 | × |
Hismart(ハイスマート)『低温調理器 Viande(HS-V01A)』












出典:Amazon
本体サイズ | 幅15×奥行9×高さ31cm |
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消費電力 | 850W |
設定時間 | 1分~99時間59分 |
加温水量 | 最大20L |
温度範囲 | 25~99.9℃(0.1℃刻み) |
取りつけ | クリップ式 |
アプリ対応 | × |
Anova Culinary(アノーバ カリナリー)『Anova Precision Cooker Pro(アノーバプリシジョンクッカープロ)』






出典:楽天市場
本体サイズ | 幅8.8×奥行6×高さ35cm |
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消費電力 | 1,200W |
設定時間 | - |
加温水量 | 最大100L |
温度範囲 | 0~92℃ |
取りつけ | ネジ式 |
アプリ対応 | 〇 |

Sandoo『低温調理器(HA1099)』
















出典:Amazon
本体サイズ | 直径5.25×高さ34.9㎝ |
---|---|
消費電力 | 1000w |
設定時間 | 1分~99時間59分 |
加温水量 | ‐ |
温度範囲 | 25℃~90℃(0.5℃刻み) |
取りつけ | クリップ式 |
アプリ対応 | ‐ |
「低温調理器」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 低温調理器具・スロークッカーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの低温調理器具・スロークッカーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
専門家の「料理をおいしくするコツ」
プロの家電販売員 兼 家電・ITライター
おいしく調理したいなら鍋にもこだわろう
低温調理をする際、「温度が一定か」「食材が真空状態になって熱が伝わるか」「食材が一定水温のお湯に浸かっているか」が重要なポイントになります。
どれかひとつでも欠けると、風味が落ちてしまいますし、なにより熱がきちんと通らないことによる食中毒などの危険性もあります。
そうならないために、食材がしっかりと浸かる深さの鍋を用意するのは非常に重要なことです。ある程度の深さと広さを持った鍋で調理することにより、風味もグッとよくなりますよ。
低温調理器でかんたん・おいしいレシピ
低温調理器を使って作りたい、代表的なレシピを3つ、簡単にご紹介します。加熱温度、時間など細かい設定は製品付属の取り扱い説明書やレシピ本・レシピブックを参照してください。
サラダチキン
皮を取り除いた鶏胸肉1枚をポリ袋に入れ、塩、砂糖各小さじ1/2、水大さじ1をもみこむ。空気を抜いて口を閉め、冷蔵庫で2時間ほど置いてから、65℃前後で2時間ほど加熱する。
好みでセロリの葉やフレッシュハーブ、レモンの輪切りなどを鶏肉とともにポリ袋に入れると風味のバリエーションが楽しめます。
ラップでキャンディー包みにして丸く成型すれば鶏ハムに。
オイルサーモン
水大さじ2に塩小さじ1、砂糖小さじ1/2を加えて溶かしたマリネ液と、刺身用サーモン300gをポリ袋に入れ、よくなじませてから冷蔵庫で1時間ほど置く。
サーモンの水気をふき、新しいポリ袋に入れる。サーモン全体が漬かる量のオリーブオイルと、ディル、パセリなど好みのハーブを入れ密封したら、50℃前後で20分ほど加熱する。
ローストビーフ
牛もも肉(塊)500gに塩・こしょうをし、室温に30分ほど置く。
肉をポリ袋に入れて密封し、55℃前後で2時間ほど加熱。
フライパンに油をひき、肉の周囲に焼き色を付ける。ポリ袋に残った肉汁に好みの味付けをしてソースを作り、添える。
ステーキ
冷蔵庫から牛肉を取り出し、20~30分放置して常温に戻す。その後、フォークで両面をまんべんなくさしたら、塩・故障で下味をつけジップロックなどのポリ袋に入れ密閉。55℃に設定し、40~50分加熱。加熱後、フライパンで両面を30秒程度焼いて焦げ目をつければ完成。
お店で食べるステーキのように、外は焼き目がしっかりつき、中はきれいなピンク色のステーキが楽しめます。
【関連アイテム】おすすめの耐熱バッグ(ポリ袋) 低温調理に使える!
低温調理器を使った低温料理を作る際に重宝する、耐熱バッグをご紹介していいます。
岩谷『アイラップ』はコスパ良!
40年前から変わらぬ昭和の香りただよう三角パッケージ。1枚1枚取り出しやすく、出して置いてあってもおさまりが良く「きちんと感」のある箱入りです。
高密度ポリエチレン製で厚さは0.01㎜と薄めですが、耐熱性にすぐれており-30℃から120℃まで大丈夫。冷凍・冷蔵保存はもちろん、そのまま解凍・あたためまでOKです。競合商品の中では低価格で、食品の保存から湯せん料理、低温調理まで、常備して気軽に使いたいポリ袋です。
ワタナベ『お料理パック』は厚みがあり空気が抜きやすい
半透明でカサカサした高密度ポリエチレン製。耐水性、耐アルカリ性、耐酸性にすぐれ、酸素を通しにくく、燃やしても塩化ガスなどの有毒ガスが発生しません。耐熱温度は-30℃から110℃。価格は安めで、幅広い温度で使える便利なポリ袋です。
0.025㎜と、ある程度厚みがあるので安心して調理に使え、空気を抜くのも簡単です。柔軟性には乏しく、魚の骨など尖ったものが当たると裂けることもあるので気をつけましょう。
ジップロック『イージージッパー』は耐熱性はやや低めな点に注意
ジップロックは低密度ポリエチレン製。岩谷の『アイラップ』やワタナベ『お料理パック』とは素材が違い、性質が異なります。
低密度ポリエチレン製のジップロックは透明度が高く、中身がクリアに見えます。耐熱温度は-70℃から100℃。冷凍には強いのですが、耐油性、耐熱性が低く、油が強いものを電子レンジで解凍したり、湯せんの際鍋肌に触れたりすると、溶けることがあるので注意が必要です。
低温調理によく使われますが、0.06㎜と厚みがあり、空気をしっかり抜くのは少し大変です。
低温調理器についてのおさらい
本記事で紹介した、低温調理器を選ぶポイントは下記の3つ。
1)ハンディタイプか、鍋タイプかを選ぶ
2)パワーを確認
3)ハンディタイプの取り付け方法は「クリップ式」か「ねじ式」か「自立式」か
3)ハンディタイプは取「加温水量」を確認
3)アプリ対応か
3)ハンディタイプは取り付け方法を確認
3)海外製は電源プラグを確認「
低温調理器を使うときは、しっかりと食材に熱を通すことが大切。加熱できていないと、風味が落ちるのと同時に、食中毒などの危険性もあります。作るメニューや量に合わせて、適切な出力の商品を選び、調理の際には十分注意をしてくださいね!
また、便利な機能や鍋に合わせた取り付け方式も重要です。ネジ式・クリップ式・自立式など、自宅の鍋のサイズなどに合わせて、使いやすい商品を選んでください。
低温調理器を使用すると、今までにないくらい料理の幅が広がり、きっと食事が楽しくなると思います!ぜひ、本記事を参考にして、ピッタリの低温調理器を探してくださいね。
【関連記事】料理をおいしくするおすすめの調理道具
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(制作協力:YUKURA、掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2021/04/15 コンテンツ追加のため、記事を更新しました(マイナビおすすめナビ編集部 平野慎也)
家電量販店、家電情報ブログ「家電損をしない買い方をプロの販売員が教えます」を運営するプロの現役家電販売員。 学生時代から家電に対する並々ならぬ興味を持ち、アルバイトを経てそのまま家電量販店の道へと進んで15年弱。 個人で年間2億円を売り上げ、数々の法人内コンテスト等で表彰された経験を持っています。 家電アドバイザーの資格を有し、家電と名の付く物全てに精通しています。家電で分からないことはありません。 現在は家電ライターの業務も通して「全ての人が平等に良い家電に巡り会える機会の提供」に尽力しています。