ヘルメットインナーの選び方
それでは、ヘルメットインナーの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記。
【1】取りつけ方法
【2】快適性
【3】衛生面が気になるときは使い捨て
【4】抗菌や消臭
上記のポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】用途に応じた取りつけ方法を選ぶ
防災ヘルメットがもっとも必要とされる災害は、地震です。地震は突然起こるため、防災ヘルメットはさっと取り出してかぶる必要があります。そのため快適性よりも時間をかけずにかぶることが重要となりますので、あらかじめヘルメットに取りつけておけるタイプを選ぶといいでしょう。
取りつけるタイプには、ヘルメットのなか全体に取りつけて使用するものと、頭まわりをぐるっと囲むように取りつける汗取りパッドの形になっているものがあります。
汗取りパッドのタイプにはヘルメットのなかの蒸れを防ぐ機能はありませんが、避難する間の限定された時間短期間での使用ならじゅうぶんだと割り切りましょう。
【2】長期間の使用なら快適性を重視する
大きな地震の場合、何度も余震が発生するおそれがあるため、避難所へ移動したあともしばらくの間はヘルメットをかぶりっぱなしでいたり、手元においていつでもかぶれるように備えておきたくなる可能性があります。
避難所は、ほとんどの場合、冷房が使えませんから、夏場などにヘルメットをかぶっているとかなり不快で、熱中症になる可能性も高まります。
避難所のなかでもヘルメットをかぶることを想定されている人は、快適性を重視して、吸汗機能や蒸れ防止、冷感や通気性などの機能が高い素材や、フィット感のいいストレッチ素材を使用した帽子タイプを選ぶといいでしょう。
【3】衛生面が気になるときは使い捨てタイプを選ぶ
大規模な地震だと、断水が続く可能性があり、洗濯しづらくなるため、衛生面が気になる場合は使い捨てタイプを用意しておくと安心です。使い捨てタイプには紙や不織布が多く、布のようには伸縮しませんが、紙よりは不織布のほうがフィット感があります。
単価が安いものが多いので、大量にストックしておくことで、こまめに取り替えることも可能です。家族分をまとめて用意したり、職場でまとめて備蓄したりするときにもストックしやすい利点があります。
【4】髪のクセやニオイが気になる人は抗菌や消臭タイプの選択を
ヘルメットをかぶると髪がおしつぶされてしまい、変なクセがついてしまったりします。また、避難所生活で髪を洗うことができないためニオイも気になってきます。
ヘルメットインナーをかぶりっぱなしにすることで、髪のクセやニオイを隠すこともできるでしょう。この場合、できるだけ髪色に近い黒を選ぶと目立ちません。
長時間かぶる場合は、インナーはフィット感が高く、抗菌や消臭などの機能がついたものにしておくといいでしょう。
ヘルメットインナーおすすめ7選
ご紹介したヘルメットインナーの選び方のポイントをふまえて、おすすめ商品を紹介します。

気兼ねなく使える不織布製の使い捨て汗取りインナー
水が使えないときに便利な使い捨てキャップです。
汗を吸収してくれるため、こまめに取り替えればニオイもこもりませんし、髪へのダメージも少なくなります。不織布でできているので、紙よりはごわごわせず、フィット感もあります。
3枚入りと60枚入りの2セット用意されているため、まず3枚入りで防災訓練などのときに使用感を試しておき、よければ60枚入りを備蓄しておくといいでしょう。

天然素材の吸汗速乾素材で肌も安心! 伸縮ゴム入り
医療用ウィッグのメーカーが手掛けるインナーキャップで、天然素材のガーゼでできているため、肌への刺激が少ないのが特長です。
ガーゼ素材は吸汗性にすぐれていて、軽く手洗いするだけでよく、乾きも早いため、扱いやすいです。サイズはM、L、LLの3種類あり、左右に伸縮ゴムが入っているため、フィットしやすくなっています。
色展開は、ベージュ(肌色)、茶色、黒の3色です。

一枚布として収納できる巻布タイプのヘッドキャップ
バンダナのように一枚布を頭に巻きつけて後ろで結んで使用するヘッドキャップで、頭の大きさにあわせやすく、また洗濯したときも干しやすいのでよく乾きます。
頭の後ろで結ぶときにヘルメットのふちに当たるとごろごろするので、結ぶ位置にはコツがいりますが、シンプルな布の状態は手ぬぐいのようにも使えて重宝します。また、首の後ろに長く布が垂れて日差しから守ってくれるため、暑さ対策にも便利です。
特殊加工を施したポリエステル繊維で、ひんやりとしたつけ心地が特長の「X-COOL」素材を採用しています。色展開は、黒、グレー、白の3種類です。

機能性の高いストレッチ素材で使いやすいヘアバンド
特殊加工を施したポリエステル繊維で、ひんやりとしたつけ心地が特長の「X-COOL」素材を使用したヘアバンドです。薄手ですがストレッチ性にもすぐれていて、頭によくフィットします。
幅広のヘアバンドで、黒と迷彩柄の2種類があります。ヘルメットを取ったときの見た目もおしゃれですし、避難所などでつけっぱなしにしていても違和感のないインナーとして使用できます。

ヘルメットに取りつける汗取りパッド。洗えて清潔
土木・建築や警備などの安全関連製品メーカーの製品です。
繰り返し洗濯が可能な汗取りパッドで、ヘルメットのなかに面ファスナーでさっと取りつけて使えます。おでこまわりの固いプラスチックをタオル地で包むため、肌への当たりもやわらかくなり、汗も止めてくれます。
四国の今治産タオル地に光触媒の加工を施してあり、洗ったあと光に当てると抗菌・消臭機能が復活します。手頃な値段ですし、かさばらず、洗濯したときもかんたんに干せる大きさなので、何枚か備蓄しておくと便利です。

見た目にもこだわった高機能インナーキャップ
水泳帽のような形のものが多いなか、この商品はかなり見た目にもこだわったインナーキャップです。
避難所のなかでかぶりっぱなしにしていても違和感のないデザインで、素材もスポーツウェアに採用されているCOOLMAXを採用しているため、吸汗速乾性、通気性や熱の放出などにもすぐれています。
おでこまわりや襟足、耳のまわりは生地が二重になっていて、汗止め効果も高くなっています。
また、深く被れば耳が完全に隠れるようになるので、防寒対策にもなるすぐれものです。

抗菌・消臭・吸汗・通気・伸縮性の高い竹布インナー
竹繊維が織り込まれたコットンでできているインナーキャップです。
竹には抗菌・消臭の機能があり、吸汗性、通気性にもすぐれているという特長があります。そんな竹繊維を混合させた布は、摩擦係数が低いため静電気が起きにくく、肌への刺激が少ないやさしい素材として知られています。
また竹の布は伸縮性も高く、とてもよく伸びるため、フィット感がよく、フリーサイズですが男性でも女性でもあわせやすいです。色展開は、黒、ベージュの2種類があります。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ヘルメットインナーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのヘルメットインナーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
インナーはヘルメットの保管場所に注意
災害は突然やってきます。少しでもすばやくヘルメットをかぶることができるように、帽子タイプのインナーの場合は、ヘルメットと一緒に保管しておくことをおすすめします。
また、長期保存だと湿気を吸って、カビたり虫食いが発生したりする可能性もあります。インナーとヘルメットは、ときどき点検して状態を確認し、風通しのいいところで陰干ししておくなど、手入れも忘れずに行ないましょう。
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ヘルメットインナーでしっかり頭を守ろう
「防災」の観点から、ヘルメットインナーの選び方やおすすめ商品をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ヘルメットだけで十分と感じるかもしれませんが、インナーを使えばよりしっかり頭を守れます。インナーには、キャップタイプ・ヘルメットタイプ・使い捨てタイプなどさまざまな種類があるため、使用目的に合ったものを選んでくださいね。
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出版社の編集・執筆、地域NPOの政策企画・広報、危機管理コンサルタントを経て独立。 多彩な分野でファシリテーター兼編集ライターとして活動中。 編集・執筆の経験を生かした計画・マニュアルなどの各種資料作成・製本・出版や、企画会議運営・板書経験を活用したワークショップ・イベントの設計・運営、防災コンサルタント経験による各種調査・研究・組織開発支援など、公共団体や研究機関・企業・NPOとのプロジェクトを数多く実施している。