食洗機(食器洗い乾燥機)とは? メリットやデメリットを解説!
食洗機とは、庫内に洗いたい食器を入れて洗剤をセットし、スイッチを押すだけで自動で食器を洗ってくれるキッチン家電。
食器を洗う手間がないので家事の時短につながるので人気です。購入する前に、食洗機のメリットやデメリットについて確認しておきましょう。
食洗機のメリット・デメリットって?
食洗機は忙しい人の味方になってくれるとても便利なキッチン家電ですが、メリットはもちろんデメリットも存在します。自分やご家庭に食洗機が必要なのか、メリットとデメリットをチェックしておきましょう。
▼メリット
・食器を洗う時間が省ける
・時短になる
・乾燥機つきタイプなら、衛生的かつより時短につながる
・手洗いよりも節水できる
・水仕事による手荒れも軽減
▼デメリット
・設置するには置き場所が必要
・工事が必要な場合もある
・洗浄中の動作音がある
・フィルター交換などのランニングコストがかかる
食器洗い乾燥機の選び方 洗浄力や乾燥機能以外にも注目!
では、使い勝手のよい食器洗い乾燥機はどのように選べばよいのでしょうか? 選び方のポイントをおさえておきましょう!
【1】食洗機の種類
【2】庫内の容量
【3】洗浄力
【4】扉の開き方
【5】搭載機能
【6】静音性
上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】食洗機の種類で選ぶ
食器洗い乾燥機は、設置方法により「タンク式」「分岐水洗式」「ビルトイン」に分けられます。まずは、それぞれの特徴を詳しく紹介していきます!
タンク式|水道工事不要でお手頃価格
タンク式の食器洗い乾燥機は、コンセントや置き場所が確保できれば工事不要で使うことができます。使用するたびにタンクへ水を注ぐ手間がかかりますが、そのぶんお求めやすい価格帯から選べるため、導入コストを抑えたい方におすすめです。
また、使い勝手にあわせて置き場所を簡単に変えられるのも魅力。大容量タイプはなく、単身世帯や世帯人数が少ないご家庭に向いているでしょう。
分岐水洗式|蛇口と水栓をつなぐ
据え置き型の食器洗い乾燥機は、大きな設置工事が不要で購入したあとすぐに使えるのがメリット。賃貸住宅に住んでいる方でも導入できるのが魅力です。
大容量のものからコンパクトなものまで幅広く、洗う食器や家族の人数に合わせて選ぶことができます。一人暮らしの方にもおすすめなのが、据え置き型の卓上食洗機です。
ただ、システムキッチンの調理スペースやシンクの上など、給水や排水ホース付近に設置するため、ある程度の置き場所を確保しておく必要があります。
ビルトイン型|食器の入る量が多く便利
ビルトイン型の食器洗い乾燥機は、キッチンの下のスペースやシンクなどに設置するタイプ。たくさんの食器を入れることができるのが魅力です。据え置きタイプのように置き場所を取ることもないので、キッチンをスッキリさせることができます。
また、ビルトイン食洗機はシステムキッチンに内蔵されているため、食器洗いの音などが比較的おさえられ、騒音が気にならないのもメリットです。
しかし、設置工事が必要になるため、新築で家を建てる際やリフォーム時などにおすすめです。後付けできる場合もあるので、設置する際は確認してみましょう。
【2】一度にどのくらい洗える? 庫内の容量をチェック!
食器洗い乾燥機を利用する場合に、まず大事なのが設置場所を確保することです。
ビルトイン型のつけ替えではない場合(据え置き型)、給水管と排水場所の近くに食器洗い乾燥機を設置する必要があります。パンフレットなどに設置サイズが記載されているので、まずは設置場所が確保できるかどうか確認しましょう。
また、ビルドイン型を新規で設置する場合、給水工事なども必要になります。
【3】洗浄力もチェック!
食器洗い乾燥機を選ぶときは、洗浄力に着目して選びましょう。軽い汚れならスピーディーモード、しつこい油汚れなら洗いからすすぎまで温水を使うなど、汚れのレベルに応じて洗浄力を設定できるものがあります。
また、製品によっては汚れレベルを自動で判別して、汚れに合わせて洗浄的できるものも。除菌・消臭モードなど、+αの機能を備えた製品は、衛生面が気になる小さい子どもがいるご家庭におすすめです。口コミやレビューを参考にしてみるのもよいでしょう。
【4】扉の開き方も確認しよう!
食器洗い乾燥機の扉の開き方は、おもに「前開き」「上下開き」「引き出し(スライド)式」と3つあります。設置スペースや使いやすさで選びましょう!
前開き式|上のスペースを自由に使える
前開き式は、扉を前に倒して開くタイプです。前面についたドアを引き出す形になっているタイプもあります。本体の上にものを置けるなど、上のスペースを自由に使えるのが特徴です。
設置する前に、設置予定場所の前面に扉を開けられるスペースがあるか確認をしましょう。このタイプは、据え置き型の卓上食洗機やとビルトイン食洗機の両方に採用されています。
上下開き式|大きめの調理器具も入る
上下開き式は、扉が上に開いたドアの下部が持ち上がるように開いたりするタイプです。おもに据え置き(卓上)型で採用されることが多く、中身をしっかり確認できるのが特徴。鍋やフライパンなど、比較的大きな調理器具も入れることができます。
設置する際にはかなりのスペースを確保する必要があるので、事前に置き場所のサイズなどを確認して購入しましょう。
引き出し(スライド)式|食器の出し入れがラク
引き出し(スライド)式は、おもにビルトイン型の食器洗い乾燥機で採用されるタイプです。システムキッチンやシンクに設置され、扉を手前に引き出して開け閉めをします。食器の出し入れがしやすく、カトラリーなどを洗いやすいのもメリットです。
【5】搭載されている「機能」や「コース」も確認しよう!
「洗浄」や「乾燥」機能以外にも、さまざまな機能やコースが搭載された食器洗い乾燥機があります。
たとえば、早く洗浄してくれる「スピーディー洗い」や、油汚れなどをしっかり洗浄してくれる「強力洗い」や「念入り洗い」、汚れのレベルで調整できるコースなども。
また、タイマー機能が付いていれば、外出時や寝ている間などに食器洗い乾燥機を使うこともできます。自分にとって使いやすい機能やコースを見極めて選びましょう。
【6】静音性にも注目
食器洗い乾燥機を賃貸物件で使用する方は、どのくらいの運転音なのか気になる方もいるでしょう。食器洗い洗浄機の騒音レベルは卓上食洗機、ビルトイン食洗機ともに40dB前後。図書館や静かな住宅地など、人との会話に支障をきたさないレベルです。近年の食器洗い乾燥機は防音・防振部品を採用した静音性の高い製品も展開しています。
しかし、数値だけでは運転音を想像できない方は、気になるモデルの口コミをチェックしてみるとよいでしょう。
デジタル&家電ライターからアドバイス!
できるだけ大型モデルを選びましょう
料理ができ、食事が終わったあと、食器洗いという家事。今や掃除も洗濯も全自動化が進んでおり、食器洗い乾燥機の利用も当然だといえるでしょう。システムキッチンにビルトイン食器洗い乾燥機がついている場合は問題ありませんが、そうでない場合は据え置き型を選ぶことになります。この場合、設置スペースにも左右されますが、可能な範囲で大型モデルを選んでおくのがおすすめ。
大型モデルなら食器だけでなく、フライパンや鍋なども洗浄可能です。さらに、食器洗い乾燥機の騒音が少ないといったメリットもあります。
食洗機の人気メーカーをご紹介
食器洗い乾燥機は各家電メーカーから展開しています。たくさん種類があって迷うときは、人気メーカーから選ぶのもひとつの方法です。ここでは、人気メーカー3社についてご紹介します。
パナソニック
パナソニックは生活家電や住宅関連機器を展開する国内メーカー。食器洗い乾燥機は卓上食洗機・ビルトイン食洗機を展開しており、大容量のファミリータイプから少人数世帯向けの製品まで幅広いラインナップが魅力です。
洗浄力にすぐれているだけではなく、節水・節電につながる「エコナビ」やにおいを軽減する「ナノイーX」搭載など、機能性にもすぐれています。
リンナイ
給湯器の認知度が高い国内メーカー、リンナイはシステムキッチンに組み込むビルトイン食洗機を扱っています。珍しい前開き式(フロントオープン)と引き出し式(スライドオープン)のビルトイン食洗機を選べるのが魅力。
とにかく商品展開数が豊富なため、システムキッチンに新たに取り付ける方はもちろん、他社製品からの取り換えにもぴったりのサイズをみつけたい方にもおすすめのメーカーです。
シロカ
シロカは、ワクワクするような機能と日常になじむデザインを重視した「小型家電」の企画・開発・製造・販売をおこなっているメーカー。おしゃれで機能性にすぐれたタンク式の食器洗い乾燥機は「どこでも使える、すぐに使える」をコンセプトに開発。設置工事の必要がないため、導入コストをおさえたい方におすすめです。
UV除菌やオートオープンなど機能にくわえて、汚れレベルに応じて洗浄力を調整することもできます。省スペースに設置できるコンパクトサイズで容量も少ないため、少人数世帯や一人暮らしにおすすめのメーカーです。
食器洗い乾燥機おすすめ15選
ここまでご紹介した食器洗い乾燥機を選ぶポイントをふまえて、食器洗い乾燥機のおすすめ製品を紹介します。「タンク式」「分岐水洗式」「ビルトイン」の種類別に分けてご紹介していくので、置き場所に置けるのかサイズや扉の開き方にも着目して、使い勝手のよい製品を探してみてください。
▼タンク式 |おすすめ商品はコチラ!
▼分岐水洗式|おすすめ商品はコチラ!
▼ビルトイン|おすすめ商品はコチラ!
タンク式|おすすめ8選
まずは、工事不要のタンク式から紹介していきます。分岐水洗式にできる商品もあるので、分岐水洗式が気になる方もぜひチェックしてみてください。
おしゃれで機能性にすぐれた卓上食洗機
賃貸物件にも設置できる卓上食洗機です。50℃以上の高圧水流で洗浄する「ストリーム除菌洗浄」を搭載しているモデルで、耐熱温度60℃以上の樹脂製食器も洗浄可能。グリルやカレー鍋、ハンバーグをこねたあとの食材がこびりついたボウルもすっきり洗えます。
40点の食器がセットできる大容量モデルで存在感がありますが、インテリアに映えるスタイリッシュなデザインもうれしいポイント。おしゃれな食洗機をお求めの方にもおすすめです。
分岐水栓にも対応! タンク式食洗機
タンク式の卓上食洗機は設置工事の手間なくすぐに使えるのが魅力的。分岐水栓にも対応しているため、置き場所やキッチン環境に応じて設置方法を選べます。手ではふれられない70℃の温水と高圧W洗浄で、こびりついた汚れもすっきり!
洗浄後は75℃の温風で乾かします。庫内に水滴が残りにくいため、衛生面が気になる方も気持ちよく使えるでしょう。
置き場所を問わず排水できるタンク式
ひとり暮らしなど洗いものが少ない方におすすめの食洗機です。6つの洗浄コースがあり、汚れのレベルにあわせて使い分けることができます。食器カゴの下部にはローラーがついているため、奥の食器の出し入れも簡単です。バケツを使えばシンク以外の場所でも排水できるため、電源を確保できれば置き場所を問いません。
水タンクやフィルターは外して洗えます。消費電力が低いため、電気代が気になる方やお手入れを重視している方におすすめです。
コンパクトなサイズでしっかり洗浄
分岐水栓や取り付け工事が不要な、タンク式の食洗機。省スペースに設置できるコンパクトタイプなので、置き場に悩まれている方におすすめのモデルです。
上下から回転しつつ水を出すので、しっかり汚れを落としてくれます。さらに、温水洗浄が可能なため、油汚れなども落としやすいのも嬉しいポイント。
また、乾燥はヒーターを使わない送風乾燥なので、ヒーターを使うものと比べて電気代がお得になるのも魅力の一つ。コンパクトなサイズ感の食洗機をお探しの方にはぜひチェックしていただきたい製品です。
水道工事が不要ですぐに使える
場所をとらないコンパクトサイズで3人までの食器洗いに対応できます。タンク式だから水道工事がいらなく、排水ができる場所であれば設置が可能。上下からの散水で汚れをしっかり落とします。
少し重いですが、使用しないときには別の場所へ移動させておくこともできるので、キッチンを有効活用できます。
分岐水洗式|おすすめ5選
つづいて分岐水洗式のおすすめ商品をご紹介します。

ガラスドアを採用し、なかが見えるのが特徴
コンパクトサイズで設置性にすぐれた食器洗い乾燥機。標準収納容量30点に対応しており、約4人家族の食器を収納することができるちょうどいいサイズでおすすめです。横から見たときに三角形に近い形状をしてるため、キッチンに置いても圧迫感がありません。
ただし、ドアが上部にオープンする構造のため、本体上部に物を置くことは不可で、つり棚などにぶつからないように設置する必要があります。
ビルトイン|おすすめ2選
最後にビルトインのおすすめ商品をご紹介します。

低コストで導入できる
バスケット型のビルドイン食器洗い乾燥機。ドア上部に操作ボタンを配置しているため、立ったままでかがまずに操作できるのが便利です。別売りの銀イオンカートリッジを装着することで、細菌の繁殖を抑制できます。ヒーター乾燥のあとにファンだけを継続して回し、予熱で乾燥を進める「からっとキープ機能」により、ニオイなどが発生しにくいのもポイント。
「食器洗い乾燥機」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 食器洗い乾燥機の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの食器洗い乾燥機の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
食器洗い乾燥機(食洗機)のQ&A
洗剤を使用せずに使ってもよい?

専用洗剤を必ず使ってください。お湯だけでじゅうぶんな洗浄ができないため、酵素配合の食洗機専用洗剤を使いましょう。
食洗機用専用洗剤ならなんでもよい?

「食器洗い乾燥機用」と記された洗剤であればどれをつかってもかまいません。ただし、成分表示がないもの、酵素成分が含まれないものは、洗浄性能が発揮できない場合があります。
洗剤は投入口に入れないとダメ?

粉末タイプ、ジェルタイプのどちらも必ず投入口から入れてください。じゅうぶんな洗浄効果が得られなくなってしまいます。
食洗機で洗えないものはある?

主にデリケートな素材やおしゃれなデザインのもの、小さくて軽いものなどは食洗機で洗えないことが多いです。
たとえば、漆器や高級ガラス食器、プラスチック容器やアルミや銅製などのものです。たいていの食器には食洗機が対応かどうか記載があるので、チェックしましょう。
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物件の種類やキッチン環境にあったものを
食器洗い乾燥機は賃貸物件なら据え置き(卓上)型・タンク式、戸建てや分譲リフォームならビルトイン式など、物件の種類やキッチン環境にあったものを選ぶことが大切です。
この記事でご紹介した食器洗い乾燥機の選び方を参考にしていただければ、ご自身の使いやすい種類の食器洗い乾燥機を選ぶことができます。備わっている機能や価格帯はメーカーによって異なるため、洗浄コースなどが自分の使い方にあっているものなのか、しっかりと吟味してください。
まずはどんなものか使ってみたい方は置き場所を選ばないタンク式がおすすめです。Amazonや楽天市場など通販サイトの商品口コミは、実際に使っているユーザーの声をみることができます。商品情報ではわからない使い心地や運転音などについて知ることができるので、気になる商品があったらぜひチェックしてみてください。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
1973年生まれ。大学在学中にライターデビュー。現在はデジタル&家電ライターとしてパソコンからデジタルガジェット、AV機器、白物家電全般を専門分野として執筆活動を展開。得意分野は調理家電。寄稿先はモノ雑誌を中心で、ファッション誌、ニュースサイト、そしてメーカーのwebサイト、オウンドメディアなど多岐にわたる。AllAboutガイドも勤める。執筆以外に企業へのアドバイスやコンサルティングなども行う。