シャルドネワインの特徴とは?
シャルドネは栽培された土地の影響を受けやすい品種です。異なる産地のものを同時に飲み比べてみると、同じ品種とは思えないほど違うテイストに驚かされます。
●涼しい地域のシャルドネ=柑橘系の果物のような香りとはっきりとした酸味が感じられるワイン
●温暖な地域のシャルドネ=トロピカルフルーツのような香りが感じられる、酸味が穏やかなワイン
シャルドネワインは個々に持つ味のキャラクターを楽しむワインといえるでしょう。知れば知るほど奥が深いので探求することも楽しんでみてください。
シャルドネワインの選び方
ここからはシャルドネワインの選び方について見てみましょう。併せてワインエキスパートの石関華子さんから、シャルドネワインを選ぶときのポイントを教えてもらいました。
産地から選ぶ
シャルドネ品種は、現在世界各国で栽培されています。品種そのものには、格別に際立つほどの個性的な風味はありません。
そのため、産地ごとの気候や土壌などにより異なる味わいを持ちます。ここでは、産地ごとの特徴について紹介します。シャルドネワインを選ぶときは、ぜひ、産地にも注目して自分好みのものを見つけてくださいね。
フランス産シャルドネ
フランスのブルゴーニュ地方で生産されたシャルドネワインは人気が高く、多くの人を魅了しています。
なかでも、フランス最北部に位置するシャブリ地区のものは、、ミネラルたっぷりの土壌でつくられたキレのあるぶどうの酸味が特徴です。中部のコート・ドール地区、南部のマコネ地区など、それぞれで味わいの違う魅力的なシャルドネが楽しめます。
イタリア産シャルドネ
イタリアはワイン大国です。シャルドネ人気も高く、イタリア国内で幅広く栽培されています。
北部でつくられたものは、酸味が強くすっきり上品とした味わい。一方、南部でつくられたものは酸味がまろやか。イタリア産のシャルドネは、実にバラエティー豊かです。アクアパッツァなどのイタリアシーフード料理との相性もよいです。
スペイン産シャルドネ
スペインは、ブドウの栽培面積が世界第一位。近年では、シャルドネの生産にも力を入れています。
有名なのは、スペイン北東部、カタルーニャのペネデス地方のものです。温暖な地中海気候でつくられたシャルドネは、南国の果実を思わせるフルーティーな香りとソフトな味わいが特徴です。カタルーニャ地方名物であるパエリアとの相性もよいです。
アメリカ産シャルドネ
アメリカでは、カリフォルニアで広くシャルドネが栽培されています。
日照時間が長く、温暖な気候で栽培されたシャルドネを使ったワインからは、熟した南国の果物を思わせる豊かな風味を感じることができます。そこに、樽由来のバニラやトーストの香りが複雑に絡み合うことで、優雅さをともなう、深みのある味わいを楽しめます。
チリ産シャルドネ
ハイクオリティでリーズナブルということもあり、人気の高いチリ産のシャルドネワイン。
太陽の恵みをふんだんに受けて育ったシャルドネは、トロピカルフルーツやピーチのような風味を持ちます。そんなシャルドネで作ったワインは、適度な酸味を持ち、丸みを帯びた味わいを楽しめます。クリーミーでまろやかな味わいをお探しの方は、チリ産シャルドネをお試しください。
オーストラリア産シャルドネ
オーストラリアでもシャルドネは人気の品種です。
フレッシュさのなかにトロピカルフルーツの風味を持ち、味わい深いものが多いのが特徴です。シャルドネはテロワールを反映しやすい品種です。オーストラリア全土で栽培されているため、それぞれのテロワールにより異なる風味を楽しめます。オーク樽で熟成されたものには、さらに独自の風味が加わり味わい深くなっています。
日本産シャルドネ
日本では、とくに長野県で多くシャルドネが栽培されています。
日本産シャルドネは、リンゴのような風味とまろやかな口当たりが特徴です。また、しっかりした酸味があり、さわやかで繊細な飲み心地が楽しめます。和食との相性がよいため、和食にワインを合わせたいときは、日本産シャルドネを選んでみてはいかがでしょうか。
好みの味のタイプを選ぶ
シャルドネワインは産地や製法で味に違いが出てくるので、自分の好みを把握してから選ぶとよいでしょう。また、料理でよく食べるのは魚か肉か、飲み口のキレを重視するのかなども確認してみてください。自分が好む味や風味が分かれば、悩まずに自分に合ったシャルドネワインと出会えます。
キリっとした飲み口が好きなら「辛口」を
フランスのブルゴーニュ最北部の地名がついた「シャブリ」はシャルドネワインのなかでも飲み口がキリっとしているのが特徴です。辛口に仕上げられていますが、上品な香りもあり、うまみが詰まっています。
一般的に白ワインにあわせるとよい白身魚の料理などと一緒に楽しむとよいでしょう。料理の風味と相まってより料理がおいしく感じます。
果実味が好きなら「ふくよか系」を
肉料理には一般的には赤ワインといわれますが、白ワインも種類によって相性がよいものがあります。シャルドネワインであれば味わい深く、ふくよかで果実の風味を感じられるものがよいでしょう。
肉料理は味のパンチが強いですが、ふくよかなシャルドネワインであればそのパンチには負けないことはありません。肉の風味とよく合うでしょう。
料理に合わせて選ぶ
料理とあわせて楽しむ、というのはワインの醍醐味のひとつです。その日の食事に合わせてワインを選んでみるのもいいでしょう。ワインがシャルドネなら、料理とワインの産地をあわせてみるのはいかがでしょうか。
たとえば、
●和食(お刺身・鮭の塩焼きなど)=日本産シャルドネ
●イタリアン(カルパッチョ・シーフードパスタ)=イタリア産シャルドネ
●タイ・中華(香辛料の強い料理)=チリ産シャルドネ
といった具合です。なお、一般的にシャルドネのワインは軽めの前菜や魚介系の料理、クリームを使った料理などと好相性です。
予算で選ぶ
ワインの価格帯はピンからキリまでたくさんです。お値段の張るワインが自分のお気に入りになるとは限りません。コストパフォーマンスよいワインでも自分に合う味のワインもあるでしょう。
そんなときにはさまざまな価格帯のシャルドネワインを試してみてください。値段に関係なくお気に入りの1本が見つかるとシャルドネワインがより好きになるでしょう。
シャルドネワインのおすすめ21選
ではここからはワインエキスパートの石関華子さんと編集部が選んだおすすめのシャルドネワインをご紹介します。お手ごろ価格なものを中心にセレクトしています!
ふくよかな風味とさわやかな酸味とのハーモニー
大容量でありながら、味わいにもこだわりたい人におすすめしたいのがこちらのワインです。
トロピカルフルーツのようなふくよかな風味と、すがすがしくさわやかな酸味とのハーモニーが楽しめます。大容量なので、大勢集まるパーティーにぴったり。もちろん、家の冷蔵庫で冷やしてひとりでゆっくり味わうのにも適しています。
この価格でこの味わい!? 衝撃のシャルドネワイン
チリのワインメーカーのなかでも、高品質と名高いコノスルシリーズのシャルドネワイン。コノスルは革新的な発想やテクノロジーを取り入れ、チリのワイン業界をリードし続けているメーカーです。ラベルに描かれた自転車は、ブドウを育てる農夫達の献身や環境への配慮を表現したシンボルマークなのだそう。
パイナップルやマンゴーといったトロピカルフルーツの香りに、ほのかに漂う白い花やハーブのアロマ。フルーティーな果実味が広がりつつ酸味は比較的穏やかで、1,000円を切る価格とは思えないおいしさです。魚介類を使ったさまざまな料理に合わせやすく、家に常備しておきたい1本です。
太陽光をたっぷり浴びたチリのシャルドネ!
年間300日もの陽光をたっぷり浴びて育ったチリのシャルドネを使用。リンゴや洋ナシなどを思わせるフレッシュな香りと、さわやかな酸味、わずかな甘味も感じる辛口ワインです。バランスがよい味と香りが特徴で、前菜のサラダや燻製(くんせい)などの料理と合わせやすい味に仕上がっています。
コンチャ・イ・トロは、130年以上も前からチリでワインづくりをしている歴史あるワイナリーで、今日まで積み重ねてきた栽培・醸造技術を駆使して定評のあるワインを提供し続けています。過去に1万8,000人を対象に行なった人気投票では「南米のベストワイナリー」に選ばれたこともあるほど、多くの人から注目されているメーカーです。
超名門ワイナリーがつくる果実味あふれるピュアな味
冷涼な気候で生まれた新鮮な果実味を活かすため、あえて樽熟成せずフルーティーさを重視してつくられたシャルドネワインは、白い花を思わせるさわやかな香り。580ヘクタールという広大な土地でブドウをつくっているにもかかわらず、そのピュアな味を守るため化学物質に頼らない方法で生産を続けています。チーズや鶏肉料理と合わせやすいのが特徴です。
生産しているのは、日本で10万円以上する高級ワイン「シャトー ラフィット・ロートシルト」を手掛けているフランスの超名門ワイナリー。ボルドー5大シャトーと呼ばれる生産元の白ワインが1,000円台で楽しめるので、ワイン初心者はもちろん高級ワインの片りんを感じたい人にもコスパのいいシャルドネワインです。
歴史的ワイナリーがつくるプレミアムなワイン
冷涼な気候である南オーストラリアのアデレード・ヒルズで育ったシャルドネを使用。レモンやリンゴを思わせるフレッシュな果実感と、シャープな酸味でエレガントさを感じさせてくれるシャルドネワインです。キャラメルやカシューナッツのような香ばしいフレーバーもあり、ローストチキンやクリームを使ったパスタと合わせやすくなっています。
ジェイコブズ・クリークは、前述したペンフォールズと並んで南オーストラリアの歴史あるメーカー。こちらも「マルチ・リージョナルブレンド」でワインを生産していますが、この「リザーヴ」は高品質のシャルドネのみを使用しており、シリーズのなかでも一線を画したプレミアムワインとしてつくられています。
スペシャリストがつくった自然派志向のシャルドネ
コスパワインとして定評のあるヴィニウスのシャルドネは、数々の賞と、専門家の最高評価を欲しいままにしたジャン・クロード・マス氏によってつくられました。彼は2008年に「フランスの明日を担う30人の醸造家」に選出され、同年に「ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した人物。
そんな彼が立ち上げたブランド「ヴィニウス オーガニック」は、エコセール認証(有機農法のブドウでつくったワイン)を取得しています。有機栽培のブドウだけを使用したシャルドネは、リンゴやパイナップルなどの果実と、樽熟成に由来するバニラのような甘い香りが特徴。角のない酸味は口当たりのよさと優しい喉ごしを実現し、わずかな余韻を残してくれます。
日本のシャルドネワイン! 輸入品に負けない味
大分県・安心院町でつくられた日本産のシャルドネワインです。スッキリとした酸味やミネラル感に加えてフルーティーなうま味、トロピカルフルーツなどの甘い香りが感じられます。
産地であるイモリ谷の特徴が活かされ、シャルドネとしては珍しくハーブの香りも楽しめます。また、樽発酵・樽貯蔵ならではの香ばしさもあるので、蒸し野菜や白身魚のソテーと合わせてみてください。
「シュルー・リー製法」という本場フランスの製法を取り入れてつくられたこのワインは、日本ワインコンクールで部門最高賞に5回も輝くほどの実力。輸入ワインに負けない味わいであると同時に、日本ワインの可能性を感じさせてくれる白ワインです。
「シャルドネワイン」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 白ワイン・シャルドネワインの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での白ワイン・シャルドネワインの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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シャルドネワインを楽しもう
ワインエキスパートである石関華子さんへの取材をもとに、シャルドネワインの選び方とおすすめ商品をご紹介しました。
ワイン初心者向けの解説が多くなりましたが、飲みなれた人でもおいしいワイン選びができるよう、情報を盛り込んでお伝えしました。お気に入りのシャルドネワインをみつけて、友達やパートナーと笑顔で乾杯してください!
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