スマホ用スタビライザーとは 手ブレを防ぐ、「ジンバル」とも呼ばれる
スマートフォンはデジタルビデオカメラなみの画質で動画撮影することが普通になりつつありますが、手持ちの場合は手ブレによってせっかくの動画も見にくくなってしまいます。
そんなときに使いたいのが重りやセンサーなどによって撮影位置を固定してくれるスマホ用スタビライザーです。機械式や電動式といったふたつのタイプで手ブレなく動画撮影する手伝いをしてくれます。
別名「ジンバル」とも呼ばれるスタビライザー
スタビライザーは別名「ジンバル」とも呼ばれています。スマートフォンを設置したり、GoProなどのアクションカメラ、一眼レフやビデオカメラなど、大型の機器に対応する製品もあります。片手でもつタイプや両手でもつタイプがあり、この記事ではスマホ用スタビライザーを中心に紹介します。
スマホ用スタビライザーの選び方 タイプ、回転軸の数、本体の重さ、機能、バッテリー持続時間をみる
それでは、スマホ用スタビライザーの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の5つ。
【1】スタビライザーのタイプで選ぶ
【2】回転する軸の数で選ぶ
【3】サイズや重量・対応スマホで選ぶ
【4】スタビライザーで使える機能で選ぶ
【5】バッテリー持続時間とスマホへの充電機能で選ぶ
上記の5つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】スタビライザーのタイプで選ぶ 機械式と電動式の違い
最初はスマホ用スタビライザーのタイプで選ぶ方法を説明していきましょう。タイプは大きくわけてふたつ。内蔵モーターによって調整する電動式と重りを使って制御する機械式です。
それぞれのタイプのメリットについて詳しく説明していきましょう。
▼手元で微調整が可能な電動式
電動式はバッテリーなどで駆動させるタイプのスタビライザーです。製品の手で握る部分にリモコンがついているため、スマートフォンをセットした後は手もとで角度などの微調整ができます。
内蔵のモーターが、撮影時のスマートフォンのバランスをとっているので手ブレがありません。ほかに被写体の自動追尾やBluetooth対応であればズーム対応もできる製品があります。
▼コストパフォーマンスがよい機械式
電動式とは異なり、固定部の重りを使うことでつねにスマートフォンの重心を被写体に向ける方法が機械式です。電動式が登場するまでは一般的な方式で、自分の手でこまかく位置調整ができるのがポイントです。
ほかのメリットとしては、構造がシンプルなためコストパフォーマンスがいいこと。デジタル的な操作より、直感的に自分で調整できる方が使いやすい人は、こちらのタイプがおすすめです。
【2】回転する軸の数で選ぶ 本格的な3軸か、手軽な1軸や2軸か
スマホ用スタビライザーには可動できる軸というものがあります。スマートフォンの位置を上下左右に、加えて角度をスタビライザーの軸を回転させて調整することが可能です。
定点観測する場合やスポーツを撮影する場合など、動画の撮る内容によってもそなえたい軸の数が変わってきます。自分がよく撮影する内容に合わせて軸の数を検討してみましょう。
▼動きのある被写体を撮影するときは3軸タイプ
スポーツやライブ、演劇など被写体に動きがあって場所をひんぱんに移動する場合には3軸タイプのスマホ用スタビライザーを選びましょう。水平の左右方向、垂直の上下方向、画面の回転や角度などに対応しています。
電動式タイプの製品には3軸対応が多いので、手もとでかんたんに調整することが可能です。本格的な動画撮影をサポートしてくれます。
▼設定がかんたんにできる1軸・2軸タイプ
タイムラプスやピアノ発表会などあまり動きのないような内容を撮影する場合には、1軸や2軸のタイプがおすすめです。構成がシンプルなので撮影するまでの設定をかんたんに済ませられます。
機能も複雑な内容がないので、製品自体のコストパフォーマンスもよくなっています。はじめてスタビライザーを使う人には、入門編という意味で購入してみるのもよいでしょう。
【3】サイズや重量・対応スマホで選ぶ 使用可能なスマホの厚さや横幅をみる
スマートフォンのサイズにはさまざまな大きさがあります。スマホ用スタビライザーの固定部分は、サイズによっては対応していない場合もあるのでチェックしておきましょう。はさむ部分の厚さや横幅のサイズを注視してください。
サイズと一緒に重さも考慮しましょう。長時間の撮影では、本体が重いと腕が疲れてしまうので軽量な製品を選ぶことがポイントです。
【4】スタビライザーで使える機能で選ぶ GoProなどアクションカメラが併用できるタイプも
スマホ用スタビライザーは、Bluetooth対応でシャッターボタンのほかにもズームやフォーカスなどをおこなうことが可能です。機能は製品ごとでオリジナリティあふれる内容が含まれているので、自分の使いたい機能をよく見てみましょう。
スマートフォンだけではなくて、Goproのようなアクティブカメラも装備することができる機種もあります。
【5】バッテリー持続時間とスマホへの充電機能で選ぶ ワイヤレス充電の商品も
最近ではワイヤレスでスマートフォンを充電することも可能になりました。新しいスマホ用スタビライザーであれば、バッテリー駆動する製品がほとんどでスマートフォンのワイヤレス給電も可能です。
動画撮影時にスマートフォンの電池がなくなりそうなときでも充電できるので、問題なく撮影を続行できます。スタビライザーのバッテリー持続時間もチェックのポイントにしておきましょう。
スマホ動画の手ブレを解消 SNS用の自撮りでもプロのように撮影
ITライター
最近はSNSなどでのライブ配信も人気があり、クオリティの高い動画を撮りたいという人が増えているのではないでしょうか? 自撮り棒などを使ってスマホで動画を撮影すると、どうしてもブレが気になってしまうものです。
スマホ用のスタビライザーを使えば、滑らかでブレのない、プロが撮影したような動画を撮ることも可能になります。
スマホ用スタビライザーのおすすめ9選 人気のDJIほか、小型や機械式も
スマホ用スタビライザーの選び方のポイントをふまえて、ITライター酒井麻里子さんのおすすめ商品、編集部で選んだ商品を紹介します。ポータブルバッグ・USBケーブルとのセット、伸びるロッド内蔵、ワイヤレス充電対応といった商品があります。




「スマホ用スタビライザー」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする スマホ用スタビライザーの売れ筋をチェック
楽天市場でのスマホ用スタビライザーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
スマホ用スタビライザーの使い方のコツ ブレにくい持ち方、プロっぽい撮り方
スマホ用スタビライザーがさまざまな機能があって、いろいろな仕様で撮影ができることがわかっていただけたところで、スタビライザーだからこそ撮影できるおもしろい使い方のコツについて紹介しましょう。
スタビライザーを使えば、ビデオカメラではなかなかできないような撮影方法もかんたんにできてしまうのでよく勉強してみましょう。
スタビライザーの持ち方 手首は脱力して脇を締める
スタビライザーを使って撮影する場合には、体の使い方でよい動画が撮れるかが決まってきます。脇を締める、手首は力を抜いて、強く握りすぎないことを意識しましょう。
歩き方もコツがあり、かかとから静か地面につけることでよりブレの影響を受けにくくなります。
スタビライザーを使った撮り方 移動撮影、上下の高低差、回転など
歩きながらの撮影は、移動車やレールに乗って撮影したような滑らかな映像が撮れます。走ることができたら、さらにスピード感も増します。
地面付近から寄って、カメラを高く上げたりする、上下に動かすカメラワークもよく使う手法。うまく立ち回れば、クレーンを使ったような映像に近づけます。
被写体のまわりを回転するのもスタビライザーを使えば、スムーズにおこなえます。
【関連記事】カメラ用スタビライザーの記事はこちら
スマホ用スタビライザーで思い出を工夫して撮ろう
スマホ用スタビライザーは、今までのカメラやビデオカメラでは表現がむずかしかった動画をかんたんに撮ることができます。あわせてスマートフォンの充電など、撮影以外の内容でも役に立つ機能が含まれています。
なんでもできるスマートフォンとスタビライザーの組み合わせによって、手ブレの少ない、まるでミュージックビデオのような動画で思い出を残すことができるでしょう。ぜひご紹介した選び方のポイントを参考に、あなたにぴったりのスタビライザーを手に入れてください。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
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