超軽量アウトドアチェアの選び方 安定性、収納サイズや形状、子どもも使える、椅子以外の用途など
アウトドアライターの大森弘恵さんに、1kg以下の超軽量アウトドアチェアを選ぶときのポイントを教えてもらいました。ポイントは下記の4つ。
【1】座面が広く安定した商品を選ぶ
【2】収納サイズや形状にもこだわって選ぶ
【3】大人と子ども、両方が使いやすいチェアを選ぶ
【4】座る以外の用途も考えて選ぶ
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】座面が広く安定した商品を選ぶ 座り心地重視なら安定性や耐荷重をみる
従来の軽量チェアは「ひとまず腰掛けられればよし、座り心地は二の次」といった簡易的なものが主流でしたが、ヘリノックスのチェアワンが登場して以降、座り心地にもこだわった軽量チェアが増えてきました。
座り心地にこだわる人は、座面がなるべく広くて安定性の高いチェアを選びましょう。これならたとえ1kg以下の軽量チェアでも、メインのチェアとして安心して使うことができます。
ただし、体格によってひざが肘掛けに当たることもありますし、背もたれの心地よい角度は人それぞれ異なりますので注意してください。
【2】収納サイズや形状にもこだわって選ぶ 薄く、小さく、折りたたみ、収納袋もあるとよし
荷物の収納力に限りがあるコンパクトカーユーザーや、バックパックをかついでキャンプ場へ向かう徒歩キャンパーの場合、1kgの軽量であることと同時に、収納サイズも重要なポイントとなります。
道具は薄く小さく折りたためるほうが負担を減らすことができます。なかでもチェアは小物置き場として最初に取り出したいし、雨の日などは最後に撤収したい道具です。スッキリとどこにでも押し込める薄型や、飾り気のないシンプルな収納袋入りの商品がベターです。
【3】大人と子ども、両方が使いやすいチェアを選ぶ ひじ掛けがないタイプなど
座面が小さく座面高が低いものは子ども用チェアと思われがちですが、静止耐荷重が60〜80kgもあれば大人だって座れるタフさがあります。子どもは大人と同じものを使いたがりますが、大人用のチェアに小さな子どもが座ると脚が地面に届かず不安定。
ひじ掛けがない軽量・コンパクトなチェアを選択すれば、脚や腰があたって窮屈な思いをせずにすむので、大人と子どもで同じチェアが使えます。
【4】座る以外の用途も考えて選ぶ オットマンや棚がわり、ドリンクホルダー付きなども
背もたれやひじ掛けがなく座面がフラットなスツールは、軽くて収納サイズが小さく、比較的安価なものが多いです。そして近年は大人が座れる耐荷重のものも増えています。そのまま座ることはもちろん、足乗せ用ソファーのオットマンとしても使えますし、棚がわりに小物や水をためておくジャグを置いても便利ですね。
気に入ったデザインのスツールがあれば、来客用も兼ねて何脚かそろえておくと重宝するでしょう。
超軽量アウトドアチェアのおすすめ9選 ヘリノックス、キャプテンスタッグ、ロゴスほか、ハイバックタイプも
うえで紹介した1kg以下の超軽量アウトドアチェア の選び方のポイントをふまえて、アウトドアライターの大森弘恵さんに厳選してもらったおすすめ商品、編集部で選んだ商品を紹介します。

軽量で持ち運びしやすく座り心地も優秀
オリジナルの「チェアワン」も890gという軽さを誇りますが、そのハンモックのような独特の座り心地はそのまま、大胆に軽量化しています。「チェアワン」と比べて座面の奥行きが2cm短いものの、高さが2cm低く、より脚を投げ出して座る感じになります。スペックだけを見ると収納サイズは大して変わりがないように思えますが、収納袋の形状がガラリと変更。
ループなどがないシンプルな巾着タイプでバックパックから取り出しやすく、座り心地も収納性も妥協したくないキャンパー向きです。

たたむとわずか1cmのおしゃれスツール
ポリプロピレン製のシートを広げるだけで生まれるチェア。わずか1cmのぺたんこ収納で、何脚まとめても場所をとらないので、バーベキューのようなおもてなしが多いキャンパーにうれしい設計です。背もたれはありませんが、ポリプロピレンらしいかっちりさと、しなやかさを兼ね備えた座り心地です。
弱そうな作りに見えても、中にスチールのフレームが入っているので耐荷重は十分です。水や汚れには強いものの、その形状のために川原など石が点在するデコボコした地面では不安定になりますので、置く場所には注意してください。

コンパクトでも安定の耐荷重
小さめのシェルターや2ルームテントを使用するときに重宝するチェアです。座面高が25cmと低いので圧迫感がありません。座面はコンパクトですが、静止耐荷重は80kg。大柄な大人も子どもと同じチェアに安心して座れるタフさを持っています。
ひじ掛けがないので脚を組んだり、投げ出したり、自由な姿勢をとれるのもメリット。もう少し座面が広いほうがいいなら、重量は1.1~1.2kgになりますが同社のピクニックローチェアシリーズを選ぶという手があります。
座面が低いロータイプモデルのチェア
ヘリノックスのチェアの中で一番座面が低いタイプです。
座った時の姿勢に無理がないように他のモデルよりもシートが深めに設計されていて、ゆっくりとくつろぎたい時に適しています。
チェアのサイド部分はメッシュ素材を使用し、通気性が高いです。

大人と子どもが共用できるコンパクトチェア
みんなで同じファニチャーを使いたいという仲よしファミリー向きの収束式コンパクトチェアです。2019年から登場したネイティブ柄は、ナチュラルカラーのテントやファニチャーとも相性抜群。
幅と奥行きが34.5cmで耐荷重は60kg、座面は広いとはいえませんが、低めの座面、そしてひじ掛けがないこともあり大人と子どもが共用できる設計となっています。
タフなパフォーマンスを発揮するチェア
お手頃な価格でありながら、タフなパフォーマンスを発揮するおりたたみチェアです。
組み立て時のほか、折りたたみ時にも抜群のコンパクトさで収納が楽です。約780gと軽量ボディのため荷物が多いときでも持ち運びやすいです。
1分もあれば組み立て可能なチェア
パーツ内部に通されたゴムにより1分もあれば簡単に組めるチェアです。重さはわずか830gと荷物の多くなるアウトドアにおいて軽量化であなたを助けます。
重さが軽くても耐荷重は120kgと耐久性は抜群です。
収納ポーチのジッパーにはYKKを使用し、滑らかなさと耐久性を実現しています。

コンパクトにたためるマイクロチェア
移動が多いフェスや釣りに使うなら、小さくたためるマイクロチェアはどうでしょう。やや組み立てにコツが必要ですが、コンパクトなスツールの割に安定感があり、リラックスできます。収納袋は端切れ生地生まれ、シートは防弾チョッキ用ハードナイロンというのもストーリー性を感じさせられます。
パップテントなど野趣あふれるキャンプサイトにマッチするデザインですし、安定性が高いので、キャンプサイトではウォータージャグを載せるという贅沢な使い方もアリです。

スリムさを追求した小さなチェア
スウェーデン生まれのスリム収納ができるスツール。3本脚で注意が必要ですが、デコボコの多い地面でも利用しやすいのが特徴です。この手のチェアでは珍しく、ハイポジションとローポジションの2ウェイに対応しています。
たき火をするならローポジション、ダイニングテーブルで使うならハイポジションと選べるのがうれしいポイント。シート生地はPVCメッシュで蒸れにくいので、暑がりの人におすすめです。少し低めの45cmタイプもあります。
「超軽量アウトドアチェア」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする アウトドアチェアの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのアウトドアチェアの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
アウトドアチェアに関連する記事のご紹介
耐荷重を過信せずにていねいに扱うのが大切
キャンプはもちろん、花火やお花見、フェス参戦などいろいろな場所に持っていきたい軽量チェア。気をつけたいのが、やはりその耐久性と安定性です。キャンプメーカーが作るチェアなら耐荷重が記されていますが、これもあくまで静止耐荷重。子どもが飛び乗るなど、雑に使うと壊れる危険性があります。
また、付属する収納袋は持ち運びで役立ちますが、風に飛ばされるなどして紛失しがち。チェアに袋を保管できるポケットやフックが付いていると安心です。
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オートキャンプ雑誌、アウトドア雑誌の編集部を経て、フリーランスに。 現在はアウトドア(おもにキャンプとウインターアクティビティ、野外料理)、旅をテーマに雑誌やWEBマガジンで活動。 趣味は30年ほど前からはじめた国内外でのオフロード・ツーリング&キャンプ。最近、ハンモック泊の心地よさに感激。