サバイバルシート(エマージェンシーシート)とは?
サバイバルシートは雪山に必須のアイテム。ただし、基本的にフィルムで透湿性や通気性はなく、結露や汗で体が濡れる危険性があります。そのため風が強かったり寒かったりする場合は使い方に注意が必要です。
サバイバルシートは、エマージェンシーシートとも呼ばれる保温性に優れた防寒シートです。ブランケットのように体を包むことで、体温を逃がさず保温する効果があります。
サバイバルシートを選ぶポイント アウトドアカフェBASE CAMP代表に聞いた
アウトドアカフェBASE CAMP代表・A-sukeさんに、サバイバルシートを選ぶときのポイントを教えてもらいました。アウトドアで役立つだけでなく、災害時にも命を守ってくれるグッズなので、選ぶポイントに気をつけながら慎重に選んでくださいね。
用途に合わせて種類を選ぶ シートタイプ・厚手タイプ・寝袋タイプ・ポンチョタイプ・ブランケットタイプ
ここからは、用途に合わせた種類の選び方についてご紹介していきます。
汎用性の高さで選ぶなら「シートタイプ」
シートタイプのエマージェンシーシートは薄くて大きなサイズのため、コンパクトにして持ち運びやすく、体にかけたり敷いたりくるまったりと、様々な使い方ができます。
ただし、シートタイプは薄手のものが多く、耐久性が低いため破れやすいのがデメリットです。また、ポリエステル素材のものは、触れるとシャカシャカと音がするかための素材で、もう一度きれいに折りたたむことが非常に難しいのも難点です。
床に敷いて使うなら「厚手タイプ」
厚手タイプはポリエチレン製で耐久性があり、コンパクトにたためるものが多いのが特徴です。いざというときに、屋外や避難先で怪我人を横たえる際に使う簡易ベッドにもなります。
また、ポリエチレン素材のものは、しなやかで音も立ちにくく再び同じように折りたたみやすい性質があります。
防寒しながら眠れる「寝袋タイプ」
キャンプや屋外で眠ることを余儀なくされた緊急時にも、寝袋タイプなら体温を逃がすことなくそのまま眠ることができます。
薄手のものだと、地面の石ころなど凹凸感が直に伝わってきますので、厚手のものがおすすめです。
動きやすさで選ぶなら「ポンチョタイプ」
ポンチョタイプは、頭からすっぽりかぶることができるため、両手を自由にした状態で動くことができます。テント設営など寒い日の屋外作業、または丈の長いポンチョタイプであれば、簡易トイレの目隠し代わりに使うこともできます。
毛布や布団代わりにするなら「ブランケットタイプ」
シートタイプよりも厚みがあるブランケットタイプは、布団や毛布代わりにして使うのに適しています。
オールシーズン使うなら「リバーシブル」を選ぶ 夏でも冬でも使えるものがおすすめ
アルミシートには、銀色のもの、金色のもの、銀と金のリバーシブルのものがあります。オールシーズン対応のものは、リバーシブルのものです。
銀色のシートは熱を反射する効果があるため、体側にすれば保温効果、外側にすれば熱を反射する効果があるため、夏場に適しています。また、金色は熱を集める効果があるため、体温の低下を防いでくれます。
何度も使うなら「耐久性の高い」ものを選ぶ 簡単に破けないものがおすすめ
薄くて大きなアルミシートは破けやすいのがデメリットです。そのため、使い捨てのものが多いですが、コスパを気にするのであれば、何度でも繰り返し使える耐久性の高いものがおすすめです。
周囲に配慮するなら「音が出にくい」ものを選ぶ 音がしない静音タイプがおすすめ
サバイバルシートは使用中にカサカサといった音が出てしまいます。避難所など周囲を気にするような場所では、耳障りな音が鳴らないタイプのある意味シートがおすすめです。
持ち運ぶなら「コンパクトにたためる」ものを選ぶ 小さく折りたたみできるものがおすすめ
シートタイプのサバイバルシートは、ほとんどが軽量でコンパクトなタイプのものです。サバイバルシートは、非常用として持ち運びがしやすく、小さく折りたためるものがおすすめです。また、家族に一つずつ、車などにも常備しておくといざというときに安心でしょう。
サバイバルシートのおすすめ14選 モンベル、ソルなど人気ブランドを厳選!
サバイバルシートの選び方のポイントをふまえて、アウトドアカフェBASE CAMP代表・A-sukeさんと編集部が厳選したおすすめ商品をご紹介します。オーソドックスなものや通気性のよいもの、マルチに利用できるものまで選定されているので、購入する時の参考にしてみてください。

二人でも一人でも使えるオレンジのサバイバルシート
珍しくふたりで使う前提のサイズです。ひとりで使うよりもふたりで使うと体温を維持しやすいのでおすすめ。
もちろん大は小を兼ねるので、ひとりでも使用可。倍のサイズというわけではないので、体の大きな方にもおすすめです。ひとり用と違いオレンジの面に緊急時のサバイバルテクニックが日本語を含む4か国語で記されています。

厚みがあって多目的に使えるサバイバルシート
ポリエチレン系の商品ですが厚みが従来品の2.5倍あり、多目的に使うことができます。ただのフィルムなので、ハイマウントのオールウェザーブランケットのようにタープとして使うには難があります。
グランドシートとして使うなら申しぶんない強度で繰り返し使えます。じゅうぶんに軽量で非常用としても常用としても使いやすい商品です。

ザックを背負ったまま使えるサバイバルシート
同社のエマージェンシーブランケットをポンチョ化したもの。行動しながら使えるのが利点ですが、汎用性はありません。しかし、くるまるという意味では一般的なエマージェンシーシートと同じように使うことができます。
ザックを背負ったまま着られるサイズなのもおすすめのポイントです。収納袋はついていませんので別に用意してください。なお、行動すると体温が上がり結露しやすいので、その点には注意が必要です。

シュラフ型なので保温性にすぐれている
同社のエマージェンシーシートをシュラフ状にしたもの。寝るために使うのであれば、シート状のものよりもかくだんに使いやすく、はだけにくいので保温性や防風性などにもすぐれています。
ただし、通気性はありませんので、結露にはじゅうぶんに注意しましょう。使い方を間違えると重大な事態になる恐れもあります。収納袋がつきですので、別途用意する必要はありません。
薄いのにカサカサ音がしないサバイバルシート
通常の薄いタイプのサバイバルシートは、カサカサと音が気になるものが多いですが、こちらの商品は静音タイプなので、避難所などでの使用時にまわりの人に迷惑をかけません。
サイズも大きめで、毛布のようにくるまって体を保温したり、直射日光を防ぐために使用することができます。コンパクトなサイズなので、緊急災害時用に防災バッグのなかに入れておくのがおすすめです。
アルミ4層構造であたたかいサバイバルシート
アルミ4層構造にすることで、よりあたたかさを追求したサバイバルシートです。シルバーのアルミ面を外側に、オレンジの不織布面を内側にして使用することでしっかり保温ができます。
避難所での使用にぴったりの静音タイプで、カサカサ音がしません。4層構造なので少しかさばりますが、保温をしっかりしたい寒い時期の使用におすすめです。

状況によって使い分けができるサバイバルシート
オーソドックスなアルミ蒸着のポリエステルシート。片側が金色、もう片側が銀色になっているので、環境に応じて使い分けられる点がおすすめです。金色には光の熱を吸収する性質があるので、金色を外側にして使うと銀色のシートよりも効率的に温度を上げることができます。
反対に日差しの強すぎる場所では、銀色を外側にして使うことで体温の過度な上昇を防いでくれます。状況によってどちらを外側にすべきか覚えておかないと、いざというときに役に立ちませんので注意してください。

長く使えるアウトドアの定番サバイバルシート
コチラも4層構造(プラスティックフィルム・アルミニウム・ポリエチレン繊維・プラスティックフィルム)になった商品ですが、どちらかというと強度に重きをおいています。アウトドアマンならだれでも使ったことがあるのではないか、とえるほど昔からある定番商品です。
タープやグランドシートとして使うことを前提としていて四隅にグロメットもついています。サンドイッチされたポリエチレン繊維のおかげで、引っ張り強度にすぐれているため、タープとして使用しても伸びにくいのが特徴。収納サイズがそれなりにかさばるのが注意点ですが、長く使える高強度なサバイバルシートがほしい方におすすめです。
ブラックが特徴のサバイバルシート
ロゴスから展開されている大判タイプのサバイバルシート。特徴はシルバーだけでなくブラックの面を有していること。熱を吸収し保温効果を高めてくれる効果が期待できます。価格も手ごろなので防災用に複数ストックしておくのもよいでしょう。

入門用のオーソドックスなサバイバルシート
アルミニウムを蒸着したポリエステルフイルムでできたオーソドックスなサバイバルシートです。サイズも大人が座って全身を包むのにちょうどいいくらいで、サバイバルシートの入門としておすすめ。緊急時にくるまると体温を反射して逃がさないようにしてくれるので、体温を奪われないで済みます。
ただ、シャカシャカと音がうるさく、肌触りもかたいので快適に過ごせるというものではありません。耐久性はあまりないので、何度も繰り返し使うものではないと割り切るならおすすめです。
携帯しやすい、コンパクトなシート
ウインタースポーツメーカーのエバニューが開発したアルミ蒸着タイプのサバイバルシートです。ザックに携帯しやすいコンパクトなサイズであるため、持ち運びに便利です。子供にも持たせやすいため、アウトドアでの災害や事故が起きた際のサバイバルアイテムとして持たせるのもおすすめです。
REBALANCE(リバランス)『サバイバルシート』
保温性にこだわった静音タイプのサバイバルシート
従来のサバイバルシートよりも保温性をあげるため、素材や塗料にこだわって作られています。薄いのにカサカサ音がおさえられた静音タイプなので、緊急災害時の避難所生活にもおすすめです。
表面はオレンジ色、裏面はシルバー色で、遭難時に目立って発見されやすい色が使用されています。軽量でコンパクトなサイズなので、家族の人数分用意しておくのもいいでしょう。
床に敷いて冷え対策ができるサバイバルシート
厚さが0.6mmあり、アウトドアテント内や災害避難所の床に敷くと、地面からの冷気を防ぐことができます。サイズが大きく保温性にすぐれているので、布団のように使用することもできます。
アルミ蒸着面は防水性にすぐれ、熱を反射するので、泥などでよごれたものを積むときや、ダッシュボードの日差しよけ用などに車に常備しておくのもおすすめです。
ゴールドとシルバーのリバーシブルサバイバルシート
熱を吸収するゴールド面と、熱を反射するシルバー面のリバーシブルタイプのサバイバルシートです。体を保温する場合にはゴールド面を外側に、直射日光を避けるときなどはシルバー面を外側にして使用してください。
防水性がありますので、雨よけにもなります。山での遭難時などには光を反射し目立つので救援の役に立つでしょう。アウトドア活動のおともにおすすめの商品です。
「サバイバルシート」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする サバイバルシートの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのサバイバルシートの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
サバイバルシートに関するそのほかの商品情報 防災セット・非常用ライト・充電器など
使用スタイルを考えて選ぶのがコツ アウトドアカフェBASE CAMP代表からのアドバイス
サバイバルシートは、自分の使用スタイルや用途を考えて選んでください。たとえば、防災用品として使いたいなら、ポリエステルでもポリエチレンでもかまいませんので、とにかくシンプルなものを選びましょう。
登山でビバーク用に保険として持って行くなら、ポンチョ型や寝袋型がおすすめ。いくら安価でもポリエステルは避けてください。
また、タープやグランドシートなどとしていろんな場面で使いたいなら、ラミネートされているものや厚手のものがおすすめ。その際、重量やサイズを選ぶ基準にするとよいでしょう。
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アウトドアをコンセプトにしたカフェ&バー「BASE CAMP」の店主。 雑誌などのアウトドア系メディアで活躍中。幅広いアウトドア経験と知識を持ち、元プロダクトデザイナーという経歴を生かしてコトやモノをプロデュースしている。調理人でもあるので燻製やダッチオーブン料理などにも造詣が深い。