第一次世界大戦がテーマの戦争映画7選
戦争映画の選び方のポイントをふまえて、第一次世界大戦がテーマの戦争映画を紹介します。
馬と少年の心温まる物語
農家の少年アルバートは農耕馬のジョーイを大切にしていた。しかしジョーイは、第一次大戦の戦地であるフランスに騎兵隊の軍馬として送りこまれてしまう。そしてアルバートはジョーイを探すため、徴兵年齢に満たないのに騎兵隊に入隊する……。
スティーヴン・スピルバーグが監督を務めた感動の作品で、アカデミー賞をはじめとした多くの映画賞にノミネートされました。
自身の小説を映画化した反戦ドラマ
監督のダルトン・トランボが自身の小説を脚色、初監督で映画化した渾身の反戦ドラマです。戦争で負傷した男を主人公に戦争を第3者的な視点で描いています。ロックバンド・メタリカが、この映画を題材に名曲「one」を作ったことでも知られています。
カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリをはじめ、国際映画評論家連盟賞、国際エヴァンジェリ映画委員会賞を受賞した映画史に残る戦争映画です。
戦争で行方不明になった3人の息子の最期を知る旅路
オーストラリア人の農夫のコナーは戦争で行方不明になった3人の息子の最期を知るためにトルコへと旅に出ます。実話をベースにしたガリポリの戦い、希土戦争を描いた物語です。
悲惨な戦争の中にも愛情描写にセンスを感じる作品で、オーストラリア・アカデミー賞の作品賞などを受賞しています。
ドイツ海軍パイロットの悲劇の物語
功名心にかられたばかりに、「撃墜王」と言われながらも悲劇的な死を遂げる軍人が主人公です。第一次世界大戦のドイツ空軍が舞台となっており、本格的な戦争スカイアクション映画になっています。
第一次世界大戦で活躍した航空機を、巨額の資金をかけて復元したものを利用しているというこだわりも、作品の注目のポイントでしょう。
悲しくも美しい反戦映画
ヴェラ・ブリテンの自叙伝を映画化した物語で、弟やフィアンセを徴兵されたヴェラは自身も大学を辞めて救急看護奉仕隊として戦場へ赴きます。
ロンドンやフランスの前線で看護の任務をこなしていきますが、そこで戦争の壮絶さを目の当たりにするヴェラ。
悲しい戦争の物語ですが、美しい反戦映画です。
従軍ジャーナリストの小説が映画化
ドイツ帝国軍に従軍したジャーナリストであるエリッヒ・マリア・レマルク原作の小説が、ルイス・マイルストン監督によって映画化された作品。
第一次世界大戦時、情熱に駆られて軍に志願したドイツの若者たちを主人公にした、フランス戦線での物語です。
1930年公開という90年前の作品ですが、映画史に残る反戦映画の名作です。
反戦のメッセージがこめられた巧みなストーリー展開
第一次世界大戦末期、ドイツ軍が仕掛けた爆弾を解除するためにひとりで街へ潜入させられたプランピックは、無人の町に残された精神病院の患者とサーカスの動物たちがユートピアを繰り広げている光景を目にします。
巧みなストーリー展開に反戦のメッセージがちりばめられており、リアルな戦争映画とは異なる魅力のある作品です。
第二次世界大戦がテーマの戦争映画31選
ここからは第二次世界大戦をテーマにした作品を紹介します。日本の映画もありますので、ぜひチェックしてくださいね。
ノルマンディー上陸作戦をリアルに描く
第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦を舞台に、1人で前線の後方に取り残されたジェームズ・ライアン2等兵の救出に向かったアメリカ軍兵士たちの物語です。戦場の末端で人間らしく生きるとは何なのかを、問いかけます。
監督のスピルバーグが徹底的にこだわったノルマンディー上陸作戦のシーンはあまりにリアルで、復員軍人のPTSDを発現を憂慮する米国復員軍人庁が専用の相談サイトを開設したほど。
スティーヴン・スピルバーグが監督を務め、アカデミー賞11部門にノミネートされた戦争映画です。
玉音放送に至るまでの長い日本の物語
昭和20年8月15日正午の玉音放送に至るまでの陸軍大臣や天皇陛下、首相などの苦悩を描いた映画です。日本が降伏へ進む中、青年将校たちは裏で玉音放送を中止にすべくクーデタ―を計画します。
1967年に映画化されている同名作品を再映画化したもので、日本アカデミー賞でも多くの賞を受賞しています。
ヒトラーと側近達の最期の物語
1945年4月、ドイツの敗戦は確実な状況のなか、ドイツ第三帝国総統アドルフ・ヒトラーが自ら命を絶つまでの12日間を描きます。
ヒトラーの個人秘書官の証言や回想をもとにした、知られざる最期の姿を観ることができます。ヒトラーの後を追って自死するゲッベルスや最期を共にする愛人エヴァなどが登場しますが、淡々と描写されることで、かえってその悲惨さや孤独さ、破滅的な姿が伝わってきます。
第二次世界大戦で沈んだ大和と搭乗兵の最期
日本人にとって戦争の悲劇のシンボルとして記憶に刻まれている戦艦大和と、大和に搭乗していた多くの若い兵士達の物語です。日本の劣勢挽回のため、無謀な戦いへ大和は出撃していきます。
戦後60年記念作品として製作された映画で、悲惨な戦争の現実とともに当時を精一杯生きた少年たちの姿に涙が出る作品です。
若いイタリア軍将校の青春を描いた戦争ドラマ
1942年、若いイタリア軍歩兵中尉のマルチーノは12人の慰安婦たちを部隊に届けるという命令を受けますが、そのなかの1人の美しい無口な女性に惹かれていきます。
戦争と青春が重ねて描かれている、ヴァレリオ・ズルリーニ監督の作品です。戦争映画に興味はなくても映画ファンなら見ておきたい1作となっています。
戦艦大和沈没までの壮烈な戦争ドラマ
昭和16年、連合艦隊が大敗して日本の戦局は悪化の一途をたどるなか、特攻の作戦命令が下った戦艦大和は3千人の命と片道分の燃料を積んで出撃します。
当時を生きた人々の家族愛や友情などをリアルに描いた物語で、見る人の心に戦争の悲惨さだけでない感動をもたらす作品です。
大国ソ連に戦いを挑むフィンランド軍兵士の物語
フィンランド軍の4人の兵士を主人公に、それぞれの守りたいものや帰りたい場所を守るための戦いを描いた作品です。
フィンランドは50万の軍隊を組織し、強大なソ連相手に戦いを挑みます。その中には、それぞれ違った想いで戦いに参加した4人の兵士がいました……。
使用した爆薬の量でギネスブックにも認定されたという逸話があるほど、迫力のある映画です。東西冷戦などを知るためにも見ておくといいかもしれません。
人間の残忍さを見せつけるバイオレンス映画
第二次世界大戦でのドイツ軍側視点での物語で、名誉に目がくらんだ卑劣な大尉と前線司令部を預かる高潔な大佐、そして主人公のシュタイナーの3人の対比が印象的です。
巨匠・サム・ペキンパー監督の作品だけあって、スローモーション撮影された戦闘シーンは大迫力。戦争が人間の残忍さを暴いていくストーリーはまさに手に汗握るものがあります。
ダンケルクからの英仏撤退作戦が映画化
第二次世界大戦での奇跡の救出作戦「ダイナモ作戦」が展開された、ダンケルクからの英仏撤退作戦をベースにした物語です。戦争の残酷さを静かに描いたドキュメンタリータッチの作品になっています。
安易にCGに頼らないクリストファー・ノーラン監督による、高密度な迫力が感じられる映画です。
衛生兵として戦地へ赴いた青年の命を救う戦い
第二次世界大戦が激化する中、衛生兵として志願した青年デズモンドは激戦地の「ハクソー・リッジ」へと赴き、命を救う武器なき戦いを行うことになります。
日本人にとってはデリケートな沖縄戦が舞台となっていますが、「1人でも多く救う」という主人公の宗教的信念に最後は感動させられます。
日本軍人と英国人捕虜の複雑な人間関係
日本軍捕虜収容所を舞台にした、日本軍人と英国人捕虜の複雑な関係を描いた物語です。戦闘シーンはなく、友情や恋愛感情などを交えた人間関係を主軸にストーリーが進みます。
セリアズ英軍少佐はデヴィッド・ボウイ、収容所所長は坂本龍一、ハラ軍曹をビートたけしが演じている点や、テーマ音楽にも注目です。
スパイ・アクションのクラシック的名作
第二次世界大戦を舞台にした、スパイ・アクションの名作です。ドイツ情報本部に捕らわれたアメリカ軍将軍を救出すべく、イギリス軍情報部諜報員とアメリカ軍レンジャー部隊員が難攻不落の要塞への潜入を試みるのだが……。
ドキドキハラハラの展開で、最後まで目が離せません。ミッション:インポッシブルシリーズなどが好きな人に、ぜひ観てもらいたい作品です。
女性兵士を率いる男性曹長の物語
第二次大戦下のロシア戦線で、女性兵士のみの部隊を率いることになった男性曹長の物語です。戦争映画の多くの作品では男性が主人公ですが、この作品ではヴァスコフ曹長と5人のロシア人女性兵士が主人公になっています。
ロシア映画ということもあり、一風変わった戦争映画が見たい人はチェックしておくといいでしょう。
特攻隊の青年達と母のように慕われた女性
特別攻撃隊として鹿児島の知覧飛行場に集められた若者達と、彼らに母のように慕われていた食堂のトメの物語です。日本の戦争の歴史を知るうえでも切り離せない特攻隊の姿を描いています。
散っていった青年達のことを思うと辛く、心が締め付けられるような映画ですが、日本人として見ておいて損はないでしょう。
日本軍最後の砦となった潜水艦での戦争ドラマ
第二次大戦末期の日本の最後の希望「イ-77潜水艦」の若き艦長倉本と部下達の生きざまを描いた物語です。残酷なシーンは控えめな戦争映画となっています。
エンターテイメントとしても楽しめる作品になっているため、戦争映画が苦手な方でも見られるでしょう。
戦争時代を生きるポーランドの音楽家
実在したユダヤ系ポーランド人音楽家シュピルマンを主人公にした、鬼才ロマン・ポランスキー監督による美しくも悲しい音楽と冷酷な戦争の物語です。
この映画のために実際にピアノを練習した俳優、エイドリアン・ブロディのピアノ演奏シーンは、注目すべき美しい映画のシーンのひとつ。最優秀作品賞を含む数々のアカデミー賞にノミネートされた名作です。
一撃にかける狙撃手同士のライバル対決
ソ連軍とドイツ軍の激しい戦いが展開されたスターリングラード(現在のヴォルゴグラード)を舞台に、両軍の名スナイパー同士の息つまる対決を描いた作品。
ジュード・ロウ演じるソ連軍のヴァシリ、エド・ハリス演じるドイツ軍のケーニッヒという2人が、互いに認め合いながら究極のライバル対決を繰り広げる人間ドラマです。
9時間30分にも及ぶ長編日本映画
戦争に疑問を持つ主人公の梶は、召集免除の代わりに苛酷な満州の鉱山での仕事を選びます。9時間30分というスケールで描かれた反戦映画です。
戦争という非人道的な現実のなかで、良心や妻への愛を守るために苦しむ男を名優である仲代達矢が圧巻の迫力で演じています。
竪琴を愛するひとりの上等兵
太平洋戦争末期、ビルマの井上部隊にいた水島上等兵の竪琴は隊員たちの癒しになっていました。やがて戦争が終結し、水島はひとりで立てこもる日本軍の説得に派遣されますが、説得は聞き入れられず隊は全滅してしまいます。
モノクロ画面がより当時のリアリティを増し、悲惨な戦争の現実を伝えてくれます。
室内でストーリーが進む異色の戦争映画
1933年、軍拡路線へと進む日本海軍の巨大戦艦・大和の建造計画に反対していた山本五十六は、どれだけの国家予算を無駄遣いするかを算出するために天才数学者の櫂直に協力を申し込みます。
戦闘シーンはなくほとんど室内でストーリーが進む異色の戦争映画です。
戦場ではなく庶民の生活を焦点にあてた作品
1983年に出版された芥川賞作家の高井有一原作の小説が谷崎潤一郎賞を受賞し、映画化されました。
終戦間近である当時の東京の庶民生活がていねいにこまかく描写されています。戦争映画ですが舞台は戦場ではなく、庶民の暮らしを焦点にあてて繊細に、そしてリアルかつ大胆に表現されています。
1,100人以上のユダヤ人を救った男の物語
ナチスドイツ支配下のポーランドで多くのユダヤ人を救った実在のドイツ人、シンドラーを描いた物語です。第66回のアカデミー賞では7部門で授賞しています。
たったひとりで多くのユダヤ人を救ったシンドラーの勇気の物語が、いつの時代も見る人の魂を揺さぶり感動を与える名作です。
戦車兵達を待つ苛酷なミッションとは
1945年、戦車フューリーを操るチームに配属された新兵ノーマンは、想像をはるかに超えた悲惨な戦場を目の当たりにします。さらにドイツ軍部隊300人を5人で迎え撃つという絶望的なミッションに身を投じていくことになります。
戦車の重量が伝わってくるような、ド迫力の戦車戦シーンは必見です。
硫黄島で61年前の男達が残した手紙見つかる
2006年の硫黄島で、61年前の戦争で戦った男達が残した多くの手紙が見つかります。全編日本語でありながらアカデミー賞外国語映画賞ではなく作品賞にノミネートされた異例の映画です。
アメリカ映画でありながら日本の文化などにも違和感がなく、日本に敬意を払われていることがわかる作品となっています。
アカデミー賞2部門授賞! ノルマンディー上陸作戦
1962年のアメリカ映画で、第二次世界大戦の連合国軍のノルマンディー上陸作戦を描いた物語になっています。
アカデミー賞2部門授賞した名作で、当時の多くのスターが出演しています。往年の名優を見られるだけでも価値のある作品といえるでしょう。
それぞれの作戦が劇場で繰り広げられる!
ナチス占領下のフランスを舞台にした作品です。家族を殺されたショーシャナは、劇場支配人として身分を隠しながらナチスへの復讐計画をたくらみます。
各地でナチスの極秘ミッションに参加するのは、ユダヤ系アメリカ人の特殊部隊。少女と特殊部隊それぞれの作戦が劇場で開催されます。
中尉を演じるブラッド・ピットの怪演ぶりに注目です。
ドイツ海軍Uボート潜水艦「U96」を舞台に、密閉され、肉体的にも精神的にも極限状態となった潜水艦艦内での人間ドラマを描いた作品。
実物大のUボードを建造し撮影セットにしているだけあって、画面の質感は本当にリアル。思わず、観ているこっちも息をとめてしまうほど。
エニグマの解読に挑んだ天才数学者
第二次世界大戦でドイツ軍が作成した世界最強の暗号エニグマの解読に挑んだ、天才数学者アラン・チューリングの物語です。解読成功に至るまでの紆余曲折や、知られざる第二次世界大戦の歴史がわかります。
アラン・チューリングの半生を描いているため、戦争映画という枠を超えて楽しめます。

戦時中の日本で懸命に生きる幼い兄妹
昭和20年、母を亡くした幼い清太と節子の兄妹は、2人だけの生活をはじめます。高畑勲監督による、戦時中の日本を舞台に兄妹が懸命に生きる姿を描いたアニメーション作品です。
男達が戦う多くの戦争映画と異なり、普通の子ども達が懸命に生きる姿は儚く、何度見ても涙が出る作品でしょう。
「君の瞳に乾杯」という台詞を生んだ作品
第二次大戦下のカサブランカで酒場を経営するリックは、反ナチスのリーダーの夫とともに旅券を手に入れるためにやってきた昔の恋人イルザに再会します。リックは愛するイルザのために手を貸す決意をしていきます。
多くの人に知られる「君の瞳に乾杯」という台詞を生んだ作品で、2人の名優の姿はため息が出るほど美しいですよ。
ソ連製作の衝撃的な戦争映画
モスクワの白ロシア地域でドイツ軍がおこなった事実にもとづいた戦争映画です。ハリウッド映画のような派手さはなく、独特の雰囲気とその衝撃的な内容が魅力のひとつ。
目をふさぎたくなるような陰惨な戦闘シーンで知られるロシアンカルトフィルムの1本となっています。戦争がどういうものか知りたい人は観ておくといいでしょう。
ベトナム戦争がテーマの戦争映画7選
まだ歴史的にも新しい、ベトナム戦争をテーマにした作品を紹介します。

戦争によってPTSDを抱えた若者の狂気
鹿狩りが趣味の若者たちがベトナム戦争に出兵し、帰還後にトラウマによって苦しむ姿をとらえた傑作。
PTSDという言葉が一般的でなかった時代に、いち早く戦争の精神的後遺症を取りあげた作品として有名です。
ひとりは無事に帰還し、もうひとりはベトナムで行方不明。旧友を探し出そうとベトナムの裏社会を渡り歩き、ついに見つけた彼は、ロシアンルーレットのギャンブルにのめり込む狂信者となっていました。
戦争は人の肉体だけでなく、心をも崩壊させることを描いた作品です。
戦争映画の傑作として映画史に残る作品で、とくに戦争によるPTSDに関心のある方は、一度は観ておくことをおすすめします。

ベトナム戦争の狂気を描く戦争映画の傑作
ベトナム戦争を描いた映画ではとくに有名な作品で、戦争の狂気をとてつもない迫力と精神描写で描いた、映画史に残る傑作です。
異様なまでの戦場シーンの迫力と、後半でベトナムの深い森に進む兵士たちが見る、おそるべき人間の闇に戦慄します。
この映画の監督、フランシス・フォード・コッポラは私財を投入して映画を完成させましたが、撮影中は相次ぐトラブルに見舞われたことでも有名。その撮影裏を描いた手記「コッポラの黙示録」も、本編に負けず劣らずのおもしろさです。
戦場の過酷さを知るためにおすすめの1本です。
全体の7割が死んだ悲惨な激戦地
1969年、激戦地南ベトナム937高地での10日間の死傷者は全体の7割にも上っていました。映画のタイトルは兵士が「ミンチ」にされていく状況に、作中で兵士が叫んだ台詞がタイトルのもとになっています。
ベトナム戦争の戦場をそのまま映画化したような内容で、ベトナム戦争を知るために見て損はないでしょう。
ベトナム戦争の中で隠された事件
1966年、ベトナムでひとりの少女がアメリカ軍のミザープ軍曹率いる分隊に誘拐されました。ただひとり少女に乱暴することを拒んだエリクソンでしたが、隊から孤立し左遷されてしまいます。
ベトナム戦争の暗部を描いた作品で、非常に重たい内容ですが、見ごたえのあるストーリーです。
ベトナム戦争を憂う老人と活躍を望む若者
戦死者を埋葬する名誉ある部隊に配属されたウィロー。しかし彼はベトナム戦争での活躍を望み、少尉として戦地へ赴くことになります。
戦争に疑問を抱く老軍人と、愛国心から戦いたいと願う若者と、その家族の悲しみを描いた物語です。反戦のメッセージが伝わってくるでしょう。
脅威のリアリティで描かれたベトナム戦争の真実
名門大学を中退してベトナム行きを志願し、ベトナム戦争の最前線小隊プラトーンに配属されたクリスは、想像を超えた苛酷な戦争の現実を目の当たりにします。
オリバーストーン監督自身が経験したベトナム戦争を描いた映画で、アカデミー賞で7部門ノミネート、4部門授賞しています。
ベトナム戦争でのパイロットの活躍を描いた物語
小説をもとにした作品で、ベトナム戦争中のアメリカ攻撃機A-6のパイロットの活躍が描かれています。リアルで悲惨な内容が多いベトナム戦争映画のなかでは、かっこいいアクションシーンが見られる作品です。
暗すぎるベトナム戦争映画が苦手な方でも楽しめるでしょう。
その他の戦争がテーマの戦争映画8選
戦争映画には、第一次、第二次、ベトナム戦争以外をテーマにした作品もあります。ここでは紹介した戦争以外の戦争がテーマの映画を紹介します。

戦争のトラウマをあえてアニメーションで表現
これは、レバノン内戦に参加した男性の記憶を巡るドキュメンタリー映画なのですが、それをアニメーションに加工するという大胆な手法を用いた作品です。
トラウマによって封印された戦場の記憶を取り戻すために、自分の過去を知る人物に会っていくうちに、徐々に記憶を取り戻し、ついにおぞましい記憶もよみがえります。
記憶の再現シーンもアニメーションで作り込み、インタビューパートもアニメーション加工することで、人間の心理的リアリティを実写作品以上に獲得した作品です。
戦争のトラウマがどういうものかを知りたい方におすすめの1本です。

太平洋戦争における日本兵の罪と狂気
太平洋戦争時のフィリピンでの、日本兵の過酷な体験と加害行動を描いた作品。
空腹に苦しむ日本兵を役者たちが演じているのですが、出演と監督を兼任する塚本晋也さんも含めて、みんな本当に痩せこけていて、おそろしい形相で少ない食料を取り合う姿に戦場の悲惨さがあらわれています。
被害ではなく、加害をしてしまったことに苦しむ主人公が印象的です。また人間の愚かな行動とは対照的にフィリピンの自然が非常に美しく描かれており、いっそう戦争の愚かさが際立つようになっています。
日本の過去の罪と向き合った作品で、日本の過去の戦争に関心のある方は、一度は観てみることをおすすめします。

息子を助けるため立ち上がったクルド人女性の物語
捕虜となった息子を助け出すため、自ら女性戦闘部隊を結成し、IS(イスラミックステート=イスラム国)と戦う女性を描いた作品。
監督自らが戦闘地域に赴き、取材を重ねて作られているため、凄まじくリアリティのある作品となっています。
2014年に実際に起きたできごとをもとにした物語で、ヤスディ教徒という少数民族の女性たちの話なのですが、今も続く中東の紛争のリアリティを感じられる作品です。
女性、少数民族と幾重にも重なる差別に負けず戦う彼女たちは、今もどこかで戦っている人々の代弁者です。
今起きている戦争の悲劇を知るためにおすすめな、貴重な作品です。
日露戦争の勝敗の分かれ目の攻防戦
日露戦争の勝敗を分けたのは第七師団等が戦った「二百三高地」をめぐる攻防戦でした。準備から撮影完了までに3年を掛けて製作された戦争映画の超大作です。
日本が大国ロシアにどうして戦いを挑み、どのようにして戦いに臨んだのか、壮大なスケールで再現されています。
イラク戦争で160人を狙撃したスナイパー
イラク戦争で仲間を守るために米軍史上最多の160人を狙撃した伝説のスナイパー、クリス・カイルの半生を描いた物語です。繰り返すイラク遠征はだんだんと彼の心を蝕んでいきます。
戦争の描写がこまかく、リアリティがある作品です。事実をもとにしていることもあり、ラストの展開には衝撃を受けるでしょう。
ホルシュタイン戦争がテーマの戦争映画
デンマークの戦争、第二次シュレースヴィヒ=ホルシュタイン戦争の「デュッぺル堡塁の戦い」を軸にした物語です。南北戦争がテーマにされる作品が多い時代のなかで、貴重な作品です。
日本人には馴染みのない戦争ですが、この時代のヨーロッパを知るためにも見ておきたい作品でしょう。
イラク戦争から帰還した兵士達の苦悩
アメリカ占領下のイラク。長期駐留を強いられていたアメリカのデルタ部隊にようやく帰還の許可が下りますが、最後の任務でその地は地獄と化します。
戦闘シーンは序盤の少しだけで、その後は祖国に帰還した後の兵士達のそれぞれの苦悩が描かれています。あまりにも壮絶でリアルな戦闘シーンに注目してみてください。
200人超のタリバン兵の攻撃から生還した兵士
アフガンで200人超のタリバン兵の攻撃さらされた4人のシールズ。しかしひとりの兵士が生き延び、奇跡の生還を果たします。
実際に生還したマーカス・ラトレルの手記をもとにした映画です。戦争映画というよりもフィクションを交えた特殊部隊の物語だと思って観ると見ごたえがあるでしょう。
おすすめ商品の比較一覧表
主なVOD(動画配信サービス) ネットでラクに観よう!
今すぐ作品を観たい!ということであれば、動画配信サービスをチェックしてみましょう。作品の有無はサービスによって異なるので、それぞれのサイトからチェックしてみてくださいね。
『U-NEXT』 VOD業界トップクラスの配信数
『Netflix』 世界No.1シェア
『Amazonプライム・ビデオ』 500円で始められ特典も豊富
『Hulu』 独自ドラマのラインナップも盛りだくさん!
『Disney+(ディズニープラス)』 ディズニー公式の動画配信サービス
「動画配信サービス(VOD)」のおすすめをご紹介! オンラインで定額見放題も!
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 戦争映画の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での戦争映画の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
戦争映画の選び方のポイント 映画ライター杉本 穂高さんが解説!
それでは、戦争映画の基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の3つ。
【1】戦場の過酷さを知るために観る
【2】日本の戦争を知るために観る
【3】戦争は今も起きていることを知るために観る
上記の3つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】戦場の過酷さを知るために観る
第二次世界大戦など実話をもとにした作品を
現代日本に生きる私たちは、幸運なことに戦争を経験していない人がほとんどです。しかし、それゆえに戦争の悲惨さをつい忘れがちになってしまいます。
映画のようなフィクションが、本物の戦争の悲惨さをどれほど再現できるのかは、いろいろな議論があるでしょう。しかし、その悲惨さを追体験するのに、迫真の映像で再現された映画は有効な手段であるはずです。
戦場がいかに過酷であるかを知る手段として、戦場をリアルに再現した作品や、参加兵士のトラウマを描いた作品などは、戦争の悲惨さを知るうえでぜひ観てもらいたいと思います。
【2】日本の戦争を知るために観る
邦画からリアルな日本の歴史を学ぼう
日本が過去にどんな戦争を経験し、日本人がどんな体験をしたのかを知るうえでも、映画はやはり有効です。
太平洋戦争を題材にした作品は数多くありますが、そこから多くのことを学ぶことができます。市井(しせい)の人々の苦労や戦場での過酷な体験、そして戦場でどんな加害行動をしてしまったのかなど、日本という国の歴史を知るために、戦争映画は貴重なものです。
過去の失敗と向き合うのは苦しくなることもありますが、過ちを繰り返さないために避けては通れないことです。日本の過去を描いた戦争映画も、ぜひとも観てほしいと思います。
【3】戦争は今も起きていることを知るために観る
世界の現状を身近な問題として感じるために
日本人にとって戦争は過去のできごとかもしれませんが、戦争は今も世界のどこかで起きています。そんな世界のことに思いを馳せる作品として、戦争映画を観るのもいいでしょう。
シリアの人々やクルド人など、そこでは数多くの市民が犠牲になり、武器を取って戦っています。
スマホなどデジタル機器の普及で、世界中の情報が瞬時に現地から届く現代。臨場感のある情報が数多く記録されており、それらを参考に映画も作られているので、非常にリアルで戦場に放り込まれたような感覚になる作品が多数存在します。
世界の現状を身近に感じることができますので、そうした今の世界に起きている戦争を描いた作品にも、ぜひ目を向けてみてください。
戦争映画のおすすめに関するQA
戦争映画の選び方のポイントは何ですか?

映画は知らない世界を疑似体験できるものです。「戦場の過酷さ」「日本の戦争の歴史」「戦争は今も起きている」ということを映画を通じて、知ることができますよ。どのポイントについて知りたいかを考えて選ぶようにしましょう。エキスパートからのより詳しい解説はこちらからご覧いただけます。
第一次世界大戦がテーマの戦争映画のおすすめを教えてください。

アカデミー賞受賞作品などの名作も多い、第一次世界大戦をテーマにした戦争映画。『ディバイナー 戦禍に光を求めて』など、とくにおすすめの7作品をピックアップしました。詳細はこちらからご確認いただけます。
第二次世界大戦がテーマの戦争映画のおすすめを教えてください。

日本映画の作品も多く登場している第二次世界大戦をテーマにした戦争映画。『男たちの大和 YAMATO』など、名作から新作まで、おすすめ31作品を厳選しました。詳細はこちらからご確認いただけます。
ベトナム戦争がテーマの戦争映画のおすすめを教えてください。

ベトナム戦争をテーマにした戦争映画おすすめ7選をピックアップしました。『ディア・ハンター』や『プラトーン』など実話をリアルに描いた作品などもラインナップされています。詳細はこちらからご確認ください。
その他の戦争がテーマの戦争映画でおすすめはありますか?

第一次、第二次、ベトナム戦争以外をテーマにした戦争映画のおすすめも厳選してご紹介しています。エキスパートの一押し作品も含めた、『アメリカン・スナイパー』などのおすすめ8作品をピックアップ。詳細はこちらからご覧いただけます。
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日本や世界の戦争映画から戦争を考えよう
戦争映画は苦手という人も多いと思います。悲惨さを強調するような作品も多いですし、わざわざ2時間近くかけて辛い映像を観たくないと思うかもしれません。
しかし、人間の愚かさのひとつとして、戦争というものから目を背けてはいけないと思います。
ここに挙げた作品は日本やアメリカ、中東など場所や時代は違えど、歴史のなかで何度も繰り返されてきた、普遍的な人間の姿が描かれています。一度はぜひ観ていただいて、戦争というものについて考えてみてください。
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