第一次世界大戦がテーマの戦争映画7選
戦争映画の選び方のポイントをふまえて、第一次世界大戦がテーマの戦争映画を紹介します。
馬と少年の心温まる物語
農家の少年アルバートは農耕馬のジョーイを大切にしていた。しかしジョーイは、第一次大戦の戦地であるフランスに騎兵隊の軍馬として送りこまれてしまう。そしてアルバートはジョーイを探すため、徴兵年齢に満たないのに騎兵隊に入隊する……。
スティーヴン・スピルバーグが監督を務めた感動の作品で、アカデミー賞をはじめとした多くの映画賞にノミネートされました。
自身の小説を映画化した反戦ドラマ
監督のダルトン・トランボが自身の小説を脚色、初監督で映画化した渾身の反戦ドラマです。戦争で負傷した男を主人公に戦争を第3者的な視点で描いています。ロックバンド・メタリカが、この映画を題材に名曲「one」を作ったことでも知られています。
カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリをはじめ、国際映画評論家連盟賞、国際エヴァンジェリ映画委員会賞を受賞した映画史に残る戦争映画です。
戦争で行方不明になった3人の息子の最期を知る旅路
オーストラリア人の農夫のコナーは戦争で行方不明になった3人の息子の最期を知るためにトルコへと旅に出ます。実話をベースにしたガリポリの戦い、希土戦争を描いた物語です。
悲惨な戦争の中にも愛情描写にセンスを感じる作品で、オーストラリア・アカデミー賞の作品賞などを受賞しています。
ドイツ海軍パイロットの悲劇の物語
功名心にかられたばかりに、「撃墜王」と言われながらも悲劇的な死を遂げる軍人が主人公です。第一次世界大戦のドイツ空軍が舞台となっており、本格的な戦争スカイアクション映画になっています。
第一次世界大戦で活躍した航空機を、巨額の資金をかけて復元したものを利用しているというこだわりも、作品の注目のポイントでしょう。
悲しくも美しい反戦映画
ヴェラ・ブリテンの自叙伝を映画化した物語で、弟やフィアンセを徴兵されたヴェラは自身も大学を辞めて救急看護奉仕隊として戦場へ赴きます。
ロンドンやフランスの前線で看護の任務をこなしていきますが、そこで戦争の壮絶さを目の当たりにするヴェラ。
悲しい戦争の物語ですが、美しい反戦映画です。
第二次世界大戦がテーマの戦争映画31選
ここからは第二次世界大戦をテーマにした作品を紹介します。日本の映画もありますので、ぜひチェックしてくださいね。
アミューズソフトエンタテインメント『戦場のピアニスト』 第二次世界大戦がテーマの戦争映画おすすめ その16

ベトナム戦争がテーマの戦争映画7選
まだ歴史的にも新しい、ベトナム戦争をテーマにした作品を紹介します。

戦争によってPTSDを抱えた若者の狂気
鹿狩りが趣味の若者たちがベトナム戦争に出兵し、帰還後にトラウマによって苦しむ姿をとらえた傑作。
PTSDという言葉が一般的でなかった時代に、いち早く戦争の精神的後遺症を取りあげた作品として有名です。
ひとりは無事に帰還し、もうひとりはベトナムで行方不明。旧友を探し出そうとベトナムの裏社会を渡り歩き、ついに見つけた彼は、ロシアンルーレットのギャンブルにのめり込む狂信者となっていました。
戦争は人の肉体だけでなく、心をも崩壊させることを描いた作品です。
戦争映画の傑作として映画史に残る作品で、とくに戦争によるPTSDに関心のある方は、一度は観ておくことをおすすめします。

ベトナム戦争の狂気を描く戦争映画の傑作
ベトナム戦争を描いた映画ではとくに有名な作品で、戦争の狂気をとてつもない迫力と精神描写で描いた、映画史に残る傑作です。
異様なまでの戦場シーンの迫力と、後半でベトナムの深い森に進む兵士たちが見る、おそるべき人間の闇に戦慄します。
この映画の監督、フランシス・フォード・コッポラは私財を投入して映画を完成させましたが、撮影中は相次ぐトラブルに見舞われたことでも有名。その撮影裏を描いた手記「コッポラの黙示録」も、本編に負けず劣らずのおもしろさです。
戦場の過酷さを知るためにおすすめの1本です。
その他の戦争がテーマの戦争映画8選
戦争映画には、第一次、第二次、ベトナム戦争以外をテーマにした作品もあります。ここでは紹介した戦争以外の戦争がテーマの映画を紹介します。

戦争のトラウマをあえてアニメーションで表現
これは、レバノン内戦に参加した男性の記憶を巡るドキュメンタリー映画なのですが、それをアニメーションに加工するという大胆な手法を用いた作品です。
トラウマによって封印された戦場の記憶を取り戻すために、自分の過去を知る人物に会っていくうちに、徐々に記憶を取り戻し、ついにおぞましい記憶もよみがえります。
記憶の再現シーンもアニメーションで作り込み、インタビューパートもアニメーション加工することで、人間の心理的リアリティを実写作品以上に獲得した作品です。
戦争のトラウマがどういうものかを知りたい方におすすめの1本です。

太平洋戦争における日本兵の罪と狂気
太平洋戦争時のフィリピンでの、日本兵の過酷な体験と加害行動を描いた作品。
空腹に苦しむ日本兵を役者たちが演じているのですが、出演と監督を兼任する塚本晋也さんも含めて、みんな本当に痩せこけていて、おそろしい形相で少ない食料を取り合う姿に戦場の悲惨さがあらわれています。
被害ではなく、加害をしてしまったことに苦しむ主人公が印象的です。また人間の愚かな行動とは対照的にフィリピンの自然が非常に美しく描かれており、いっそう戦争の愚かさが際立つようになっています。
日本の過去の罪と向き合った作品で、日本の過去の戦争に関心のある方は、一度は観てみることをおすすめします。

息子を助けるため立ち上がったクルド人女性の物語
捕虜となった息子を助け出すため、自ら女性戦闘部隊を結成し、IS(イスラミックステート=イスラム国)と戦う女性を描いた作品。
監督自らが戦闘地域に赴き、取材を重ねて作られているため、凄まじくリアリティのある作品となっています。
2014年に実際に起きたできごとをもとにした物語で、ヤスディ教徒という少数民族の女性たちの話なのですが、今も続く中東の紛争のリアリティを感じられる作品です。
女性、少数民族と幾重にも重なる差別に負けず戦う彼女たちは、今もどこかで戦っている人々の代弁者です。
今起きている戦争の悲劇を知るためにおすすめな、貴重な作品です。
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戦争映画の選び方のポイント 映画ライター杉本 穂高さんが解説!
それでは、戦争映画の基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の3つ。
【1】戦場の過酷さを知るために観る
【2】日本の戦争を知るために観る
【3】戦争は今も起きていることを知るために観る
上記の3つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】戦場の過酷さを知るために観る
第二次世界大戦など実話をもとにした作品を
現代日本に生きる私たちは、幸運なことに戦争を経験していない人がほとんどです。しかし、それゆえに戦争の悲惨さをつい忘れがちになってしまいます。
映画のようなフィクションが、本物の戦争の悲惨さをどれほど再現できるのかは、いろいろな議論があるでしょう。しかし、その悲惨さを追体験するのに、迫真の映像で再現された映画は有効な手段であるはずです。
戦場がいかに過酷であるかを知る手段として、戦場をリアルに再現した作品や、参加兵士のトラウマを描いた作品などは、戦争の悲惨さを知るうえでぜひ観てもらいたいと思います。
【2】日本の戦争を知るために観る
邦画からリアルな日本の歴史を学ぼう
日本が過去にどんな戦争を経験し、日本人がどんな体験をしたのかを知るうえでも、映画はやはり有効です。
太平洋戦争を題材にした作品は数多くありますが、そこから多くのことを学ぶことができます。市井(しせい)の人々の苦労や戦場での過酷な体験、そして戦場でどんな加害行動をしてしまったのかなど、日本という国の歴史を知るために、戦争映画は貴重なものです。
過去の失敗と向き合うのは苦しくなることもありますが、過ちを繰り返さないために避けては通れないことです。日本の過去を描いた戦争映画も、ぜひとも観てほしいと思います。
【3】戦争は今も起きていることを知るために観る
世界の現状を身近な問題として感じるために
日本人にとって戦争は過去のできごとかもしれませんが、戦争は今も世界のどこかで起きています。そんな世界のことに思いを馳せる作品として、戦争映画を観るのもいいでしょう。
シリアの人々やクルド人など、そこでは数多くの市民が犠牲になり、武器を取って戦っています。
スマホなどデジタル機器の普及で、世界中の情報が瞬時に現地から届く現代。臨場感のある情報が数多く記録されており、それらを参考に映画も作られているので、非常にリアルで戦場に放り込まれたような感覚になる作品が多数存在します。
世界の現状を身近に感じることができますので、そうした今の世界に起きている戦争を描いた作品にも、ぜひ目を向けてみてください。
戦争映画のおすすめに関するQA
戦争映画の選び方のポイントは何ですか?

映画は知らない世界を疑似体験できるものです。「戦場の過酷さ」「日本の戦争の歴史」「戦争は今も起きている」ということを映画を通じて、知ることができますよ。どのポイントについて知りたいかを考えて選ぶようにしましょう。エキスパートからのより詳しい解説はこちらからご覧いただけます。
第一次世界大戦がテーマの戦争映画のおすすめを教えてください。

アカデミー賞受賞作品などの名作も多い、第一次世界大戦をテーマにした戦争映画。『ディバイナー 戦禍に光を求めて』など、とくにおすすめの7作品をピックアップしました。詳細はこちらからご確認いただけます。
第二次世界大戦がテーマの戦争映画のおすすめを教えてください。

日本映画の作品も多く登場している第二次世界大戦をテーマにした戦争映画。『男たちの大和 YAMATO』など、名作から新作まで、おすすめ31作品を厳選しました。詳細はこちらからご確認いただけます。
ベトナム戦争がテーマの戦争映画のおすすめを教えてください。

ベトナム戦争をテーマにした戦争映画おすすめ7選をピックアップしました。『ディア・ハンター』や『プラトーン』など実話をリアルに描いた作品などもラインナップされています。詳細はこちらからご確認ください。
その他の戦争がテーマの戦争映画でおすすめはありますか?

第一次、第二次、ベトナム戦争以外をテーマにした戦争映画のおすすめも厳選してご紹介しています。エキスパートの一押し作品も含めた、『アメリカン・スナイパー』などのおすすめ8作品をピックアップ。詳細はこちらからご覧いただけます。
そのほかの関連記事はこちら 【関連記事】
日本や世界の戦争映画から戦争を考えよう
戦争映画は苦手という人も多いと思います。悲惨さを強調するような作品も多いですし、わざわざ2時間近くかけて辛い映像を観たくないと思うかもしれません。
しかし、人間の愚かさのひとつとして、戦争というものから目を背けてはいけないと思います。
ここに挙げた作品は日本やアメリカ、中東など場所や時代は違えど、歴史のなかで何度も繰り返されてきた、普遍的な人間の姿が描かれています。一度はぜひ観ていただいて、戦争というものについて考えてみてください。
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日本映画学校(現:日本映画大学)出身。 神奈川県のミニシアター「アミューあつぎ映画.comシネマ」の元支配人。 映画.com、ハフポスト、リアルサウンド映画部、シネマズPLUS、FILMAGA、アニメ!アニメ!など、ウェブの様々なところで映画について書いています。 好きな映画監督はケン・ローチとアッバス・キアロスタミ。