ノートパソコン用モバイルバッテリーの必要性
外出先でノートPCを使用しているときに行き当たるのが電池の消耗。そんなときに重宝するのがノートパソコン用のモバイルバッテリーです。充電コードさえあれば、コンセントのないカフェなどでも充電できるため、外出先でPC作業をする際には持っておきたいアイテムです。
スマートフォン用のモバイルバッテリーでも代用できると考えがちですが、やはりパソコン用に作られていないため、圧倒的に容量が足りません。そして何より、ACアダプタといった充電端子がないため、使用できないというケースも多々あります。そのため、ノートパソコン専用に作られたモバイルバッテリーを選ぶのがおすすめです。
ノートパソコン用モバイルバッテリーの選び方
IT・テックライターの石井 英男さんのアドバイスをもとに、ノートパソコン用モバイルバッテリーの選び方を紹介します。ポイントは下記の5つ。
【1】出力ポートの種類
【2】容量
【3】急速充電機能「USB PD」があるか
【4】出力端子数
【5】大きさと重量
上記の5つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】出力ポートの種類をチェック
ノートパソコンモバイルバッテリーは、電源の出力ポートによって、「AC出力タイプ」「USBタイプ」の2つに大別できます。
▼AC出力タイプ
AC出力タイプはAC電源の差し口が用意されているもので、ノートパソコン付属のACアダプターを直接接続して利用できるので利便性に優れています。
▼USBタイプ(Type-AやType-C)
USBタイプはUSBポートを備えており、USB Type-AやType-Cケーブルを利用してノートパソコンのUSB Type-C端子に接続する製品。MacBook Airや最近のスリムノートPCなど、USBからの給電に対応したノートパソコンのユーザーにおすすめです。
USBタイプの製品は、USB PD(給電出力がより大きい給電規格)に対応しているかどうかを確認しておきましょう。ノートパソコン、モバイルバッテリー、ケーブルがすべてUSB PD対応製品であれば、より高速での充電が可能になります。
【2】容量をチェック
ノートパソコン用モバイルバッテリーを選ぶ際、端子の次に重要になるのが、バッテリーの容量や出力電流です。容量が大きいほどノートパソコンを長く使うことができますが、その分バッテリーが大きく重くなります。外出中に給電をするのであれば、10,000mAh以上、できれば15,000mAh以上のものがおすすめ。
また、出力電流が足りないと、端子はあっていてもノートパソコンが動作しなかったり、内蔵バッテリーの充電ができなくなったりします。そのため、給電する端末にあった出力電流かどうかをあらかじめ確認しておきましょう。
【3】急速充電機能「USB PD」があるかチェック
モバイルバッテリーで充電するときは急ぎの場合が多いです。急速充電機能があると効率的に給電できます。急速充電ならUSB PD、VoltageBoost、Quick Chargeがあります。
PDはPower Deliveryの略、対応するUSB Type-Cポートを使います。VoltageBoostはAnker社の独自技術、Quick Charge(QC)はスマホなどの充電向きです。ノートパソコンに給電するのであれば、USB PDが効果的です。先にバッテリー本体を充電しておく必要がありますが、本体を急速充電できるモデルもあります。
【4】出力端子数をチェック
ノートパソコンと同時に、スマートフォンやデジタルカメラ、ポケットWi-Fiルーターなどの機器にも電力を供給したいのなら、複数の出力端子を備えた製品がおすすめ。
USB PD対応のUSB Type-C以外に、USB Type-Aを複数備えた製品なら、さまざまな用途に対応できます。
また、ノートパソコンモバイルバッテリーへの充電時間も重要。急速充電に対応した製品なら、充電を忘れていても短時間で充電することができるので便利です。
【5】大きさと重量をチェック
ノートパソコン用モバイルバッテリーは、製品によってサイズや重量もさまざまで、目的に応じて最適なサイズや重量も変わってきます。
たとえば、海外出張などで長時間ノートパソコンを使い続けたいのなら、少しくらい大きくて重いとしても大容量の製品を選ぶべきでしょう。また、ノートパソコンと一緒に持ち歩いて使うのなら、あまりに重くかさばるような製品は避けたほうがよいでしょう。
ノートパソコン用モバイルバッテリーおすすめ14選
それでは、ノートパソコン用モバイルバッテリーのおすすめ商品をご紹介します。

9種類の変換プラグでさまざまな機種に対応
専用端子タイプのノートパソコンモバイルバッテリー。出力電圧は12V/16V/19Vの切り替えが可能で、9種類の変換プラグが付属しているため、さまざまなノートパソコンで利用できます。
容量も17,400mAhと大容量かつ、最大5V/2.4AのUSB Type-Aも備えています。ただし、専用端子とUSB出力の同時利用はできません。
また、付属のACアダプターを利用することで約4時間での急速充電が可能。重量は約420gで専用の収納ポーチも付属していますので持ち運びの際にも非常に便利です。
USB PDに対応していないノートパソコンをお使いの方におすすめできる製品です。


汎用性の高さが魅力!
AC出力タイプのノートパソコンモバイルバッテリー。AC出力は最大65W対応で、USB Type-C(最大5V/3A、USB PD非対応)とUSB Type-A(最大5V/2.4A)をひとつずつ備えていますので、ノートパソコンに給電しながら、スマートフォンなどを充電できます(バッテリー残量が60%以下の場合は、AC出力とUSBの同時利用不可)。
容量は20,100mAhと大容量で、充電は付属のACアダプターを利用して約4時間でおこなえます。重量は約585gで、サイズは500mLペットボトルに近い69×146×69mm。車や自転車のドリンクホルダーに入れられますので、車での移動が多い人におすすめの製品です。
出力ポートが6個にDC変換プラグが14個付属
出力ポートがDC12Vと20V、USBが4個の計6つに、14種類のDC変換プラグがついています。DC12V出力ポートはデジカメなど、20VはSONY・LENOVOなどの各種ノートパソコンに、USBはWi-Fi、スマホなどに適用可能です。
20Vのポートであれば、DC19VのNEC LAVIEにも対応可能で、独立したポートから同時に複数台を充電できます
出力ポートがDC12Vと20V、USBが4個の計6つに、14種類のDC変換プラグがついています。DC12V出力ポートはデジカメなど、20VはSONY・LENOVOなどの各種ノートパソコンに、USBはWi-Fi、スマホなどに適用可能です。
20Vのポートであれば、DC19VのNEC LAVIEにも対応可能で、独立したポートから同時に複数台を充電できます。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ノートパソコン用モバイルバッテリーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのノートパソコン用モバイルバッテリーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
災害による停電時にも有効です
ノートパソコン用モバイルバッテリーは、その名のとおり、本来は屋外などAC電源が取れない場所で長時間ノートパソコンを使いたいという人のための製品。スマートフォンなどを充電するのにも利用できます。
また、スマートフォン用のモバイルバッテリーに比べて大容量のものが多いので、地震などの災害によって停電してしまった場合も役に立ちます。非常用持ち出し袋に入れておき、定期的に充電しておくと安心です。
【関連記事】ノートパソコン用モバイルバッテリー実機レビュー
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東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。 ライター歴25年。PC/ITに関するテクノロジーの解説や製品レビューを得意とする。 最近は、STEM教育や3DプリンターやCNCを初めとするデジタルファブリケーションに興味を持ち、積極的に取材や記事執筆を行っている。 また、子どもへのプログラミング教育にも関心があり、CoderDojo守谷のメンターを務めている。