カホン選びのポイント サイズ・響き線種類・素材をチェック!
レコーディングエンジニアの小野寺孝樹さんに、カホンを選ぶときのポイントを3つ教えていただきました。
【1】サイズで選ぶ
【2】響き線の種類で選ぶ
【3】素材ごとの違いをチェック
ぜひ参考にしてみてくださいね。
【1】サイズで選ぶ
よく使われるカホンの大きさは縦30〜35cm、横30〜35cm、高さ50cmほどの製品が中心です。楽器本体が大きくなればなるほど、低音が豊かになっていきますが、サイズに比例して鳴らすのが難しくなっていきます。また、サイズにともない、音量も想像以上に大きくなっていくので、自宅などで演奏する場合には注意が必要です。
通常のカホン以外にも、ミニカホンなどあぐらをかいて足の上に乗せて演奏するものもあります。とはいえ、カホンは基本的に上にまたがり、座った状態で演奏するための楽器です。そのためサイズが小さすぎると演奏しづらくなりますので、演奏する環境と自分の体にあったサイズのものを選ぶのがよいでしょう。
【2】響き線の種類で選ぶ
カホン・サウンドの重要な要素であるザラッという「バズ音」を出すのが、本体の内側に取りつけられた響き線です。おもに2種類の方式があり、スネアドラムと同じバネ状のものがついている「スナッピー・タイプ」と、ギターの弦のようなストレートなワイヤーがついている「ワイヤー・タイプ」に分けられます。
スナッピー・タイプは、サラサラとこまやかな音で繊細な演奏にも追従(ついじゅう)しますが、低音と高音でバズ音のニュアンスが変わり、メリハリのある演奏が可能。ワイヤー・タイプは、低音から高音までまんべんなく響き線の音がついてくるイメージで、素朴な響きが得られます。それぞれ得られるサウンドに特徴があるので、お好みのものを選びましょう。
【3】素材ごとの違いをチェック
カホンは、おもに木製の箱を叩いて音を出すという、きわめてシンプルでプリミティブ(原始的)な楽器ですから、それだけに大きさや素材次第で、得られるサウンドが大きく変わってきます。
よく使われるのはビーチ材、バーチ材、メイプル材などで、さらにマホガニー材、エボニー材、パイン材なども使われます。ビーチ材はバランスがよく、メープル材はやわらかいなど、それぞれ得られるサウンドに特徴がありますが、すべてを把握するのは難しいので、違いがあるということだけを覚えておけばよいでしょう。
カホンおすすめ15選 定番メーカーの商品から変わり種まで
カホンの選び方のポイントをふまえて、レコーディングエンジニアの小野寺孝樹さんにおすすめのカホンを選んでいただきました。定番メーカーの商品から変わり種まで、幅広く紹介されていますよ。
ドイツ打楽器専門メーカーの本格派カホン
ドイツの打楽器専門メーカーです。スナッピー・タイプの響き線が着脱可能で、音色のバリエーションも楽しめるのがこの製品の特徴。本体の素材は打面はダークオーク合板、側面はバーチ材で、厚めのものを使っています。パーカッションが特徴的な曲や、アコギやピアノとのコラボなどにおすすめです。
日本製の最軽量カホン
和歌山県に工房があるオールハンドメイドメーカー「ビンテージデザイン」のゲッコーカホンです。軽量で持ち運びやすくできています。楽器自体がよく鳴ってくれるので、弱いヒットでもじゅうぶんな低音が得られます。価格もお手ごろなので、演奏に慣れないビギナーの方にもおすすめの製品です。
ちょっと変わった段ボール製のカホン
これは変わり種で、ダンボールでつくられたカホン。ダンボールという素材の質感により、見た目は木製より頼りなく感じてしまうかもしれませんが、軽くポコポコしたサウンドと相まって独特の音色になっています。ほかの方と違ったイメージのカホンを求める方におすすめです。
アメリカのメーカーによる定番カホン
アメリカのメーカー「Latin Percussion(ラテンパーカッション)」の人気シリーズ「Aspire」の定番カホンです。ボディはネジ止めしてあり、締め方によって響きを変えることが可能。また響き線はスナッピー・タイプで、こちらも調節が可能なので、ある程度サウンドにバリエーションを持たせられます。
屋外での演奏にピッタリなミニカホン
非常にコンパクトなサイズで持ち運びにも便利な、ミニカホンです。サイズが小さいこともあり、音量は小さく低音は出ませんが、逆にその点が自宅での練習などには向いているでしょう。演奏場所の問題や、車がなく持ち運びに制限があるなど、本格的なカホンを購入できない方にもおすすめです。
高級家具にも使われる「レッドマホガニー」仕様
高級家具にも使われる「レッドマホガニー」が使用されている貴重な素材で作られています。また、長時間演奏しても負担を軽減してくれるように工夫されています。そして、一番の魅力はサウンドです。ホール部分をスピーカーキャビネットと同じ方式にすることでより低音が深く感じれます。
世界から愛されているスペイン・カホンメーカー
シンプルなデザイン・構造ながら奏でるサウンドは質が高く、世界中のアーティストから愛用されているカホン専門メーカーのものになります。響き線が着脱可能な2wayリムーバブルシステムを採用、音の反応が早くキレのあるサウンドを奏でることができます。
いつでもどこでも気軽に叩ける薄型トラベルカホン
非常に薄型でかさばらない、板状でコンパクトな「ammoon」のトラベルカホンです。木製の打面は高音も低音もバランスよく響き、多彩な音色はビートを刻むリズム演奏に最適。片手で持てる軽さなので、ストリートでのセッションやイベント時の余興など、男性だけでなく女性やお子様でも、屋外に持ち運んで楽に演奏が楽しめるのが魅力です。
プロも認めるドイツのカホンメーカーによるカホン
ドイツのカホンメーカー「Sela」が最新技術を活かし製作した、プロも認めるカホンです。サテン・ナットの打面は叩きやすく、スネアの音や低音を加えられるクラップ・コーナーと、音の強弱を調整できるスネア・システムが装備されています。プロ仕様ではありますが、上級者だけでなく、本物の音を体感したい、始めたばかりの方にもおすすめのカホンです。
コストパフォーマンスの高いワイヤータイプのカホン
調整しやすい4本の弦が張られた、ワイヤータイプを採用したカホン。弦を締めればキレのある音に、緩めればルーズな雰囲気のオープンな音に、自分好みの音を多彩に表現できる仕上がりになっています。ギターや他の楽器ともマッチするシンプルな音色なので、あらゆるセッションに合わせられるモデルです。
フラメンコの本場スペイン製の本格派カホン
Basicシリーズは初心者でも手の届く価格帯であり、カホン下部のペグを回せば簡単にチューニングも可能で、初めてカホンを扱う方でも演奏しやすいシンプルなモデルです。軽量で持ち運びに最適なので、レッスンのお供に、ストリート演奏におすすめです。
ドラム感覚で奏でられるメリハリある音が魅力
中国生まれのカホン。お手頃な価格帯ながら、低音が強調される本格仕様のベースポートを搭載し、バズ音の少ないスネアのような高音とバスドラのような低音の分離がはっきりと奏でられます。ドラムセットのようなメリハリある演奏ができ、入門用にドラム感覚で奏でたい方におすすめのカホンです。
暖かな音色のドイツ製カホン
豊富なドラム・パーカッションのラインナップを揃え、ワールドワイドな支持を得るドイツのメーカー「MEINL」のカホン。クリスピーなスネアと暖かな音色を併せ持っているのが特徴です。上部は曲線加工が施されているので、長時間の練習や大音量での演奏でも手を痛めることなく演奏することができます。
コストパフォーマンスの高い国産カホン
日本の楽器メーカー「パール」の入門モデル、「プリメーロシリーズ」の海外仕様品。全面固めのタイオーク材で作られており、十分なパワーとアタックがあります。また、歯切れのいい音色を出しやすい点も魅力的です。質の良いカホンをお手頃価格でお求めの方におすすめです。
本格派におすすめ!オシャレな見た目もポイント
世界的に有名なスペインのカホン専門メーカーである「デ・グレゴリオ」が手掛けるカホンです。
低音から高音までパワフルに奏でられるため、現代のミュージックに合ったサウンドを鳴楽しむことができます。
カラフルでおしゃれなデザインも魅力のひとつで、部屋のオブジェとしてもオシャレあ雰囲気を演出してくれます。
「カホン」のおすすめ商品の比較一覧表
各通販サイトの人気ランキング カホンの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのカホンの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
カホンに関するQ&A よくある質問
カホンを選ぶ際のポイントは?

カホン選びのポイントは大きくは3つ。
その1:音の高低や音量、弾きやすさを考慮してサイズを選ぶこと、
その2:スナッピー・ワイヤーのどちらの響き線を選ぶか、
その3:カホンは素材の種類でサウンドが異なることを念頭に選ぶこと。
こちらにさらに詳しい説明がありますのでご覧ください。
おすすめのカホンを教えてください

レコーディングエンジニアの小野寺孝樹さんに選んでもらったおすすめのカホンは、アメリカ製のラテンパーカッション アスパイア『LPA1331 NATURAL WIRE CAJON』、ドイツ製のSCHLAGWERK (シュラグベルクパーカッション)『CP408 Cajon 2inOne Dark Oak』、日本製のGeckocajon(ゲッコーカホン)『ゲッコー スリム カホン・ビンテージ・SV01ベーシックモデル』など。
そのほかのおすすめのカホンは、こちらから確認できます。定番メーカーのものから変わり種のものまで幅広くセレクトされています。お気に入りをさがしてください。
カホンに関連する記事のご紹介
誰でも気軽に楽しめるのがカホンの魅力
カホンは単純な楽器です。それゆえに誰でもかんたんに演奏できるハードルの低さと、素朴であたたかい音色が人気。一方、指先のこまかいニュアンスからスラップ(強打)の迫力まで表現でき、叩く場所の違いによってさまざまな音色が出せる奥深さと飽きることない魅力があります。
また、ロビーのゲスト用イスとしてカホンが置いてあるスタジオなど、インテリアの一部としてカホンを取り入れている方も多くいらっしゃいます。このように楽器として以外にも、杢目(もくめ)の美しさを楽しむのもいいでしょう。
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1989年株式会社ゼロスタジオに入社。 アシスタントを経て、1992年チーフエンジニアに昇格。 その後、数々のレコーディングに携わる。 2001年ゼロスタジオを退社、フリーランスとなる。 以降、レコーディング・ミックスからプログラミングまで、またアイドルソングからプログレまでなんでもこなす便利な人として、活躍中。"