ランタンスタンドの役割
キャンプをはじめとしたアウトドアでランタンを使用する際、吊るしておくためのスタンドが「ランタンスタンド」です。
組み立て式で持ち運びも便利なものも多く、薄暗いキャンプ場などで、光源として使用できます。またそれ以上に、キャンプでランタンを吊るしておくと、とてもおしゃれです!
しかし、それ以外にもランタンスタンドを使用するメリットがあるんです。
1.キャンプ場全体を照らせる
ランタンスタンドの長さは250cmくらいで、商品によっては300cmになるものもあります。そこにランタンを吊るすことができるので、上部にあるランタンの光が広がり、キャンプ場全体をやさしく照らすことができます。
また、熱くなったランタンは上部にあるので、火傷の防止にもなります。
2.離れた場所に虫をおびき寄せられる
虫は光に集まる習性があります。そのため、ランタンスタンドを使用することで、高い所や離れた場所に虫をおびき寄せ、テントに虫を近づかせない効果もあります。
特にキャンプ場には、羽虫やコバエなどをはじめとしたさまざまな虫がいるので、虫が苦手な方にとっても嬉しいポイントです。
3.物干しとしても使える
ランタンスタンドは言ってしまえば、長い棒です。そのため、タオルや洋服を引っかけたりといった物干し竿として使用することができます。
また、洋服以外にも、軽めのバッグや食器を入れたカゴなど、置く場所がないときに一時的な吊るし場所にもなります。あるとキャンプがより便利に感じるアイテムです!
ランタンスタンドの選び方 アウトドアライターが解説!
アウトドアライターのSAMさんに、ランタンスタンドを選ぶときのポイントを教えてもらいました。ランタンスタンドを効果的に使うためにぜひ専門家のアドバイスを参考にしてみてください。
【1】スタンドの形式をチェック
ランタンスタンドの形式は、おもに3つに分かれています。
一脚式(打ち込み式)
アウトドアライター、キャンプブロガー、星のソムリエ®
代表的なのは一脚のスタンドをそのまま地面に打ち込む一脚式(打ち込み式)で、場所を取らないことから人気のタイプです。ただし、一度打ち込んでしまうとその場所に固定されるので移動が少々大変です。
三脚式
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1本のスタンドを三脚で支える三脚式は打ち込む必要のない自立式なので設置も移動も簡単でビギナー向け。しかし、脚の設置部分が邪魔になるという欠点もあります。
三本足式(トライポッド式)
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これらとは別に、3本の脚を三又にして吊るす三本足式=トライポッド式もあり、それぞれの特徴をつかんでから購入を考えるといいでしょう。
(※)ポイント:形式はキャンプスタイルに合わせて選ぼう
アウトドアライター、キャンプブロガー、星のソムリエ®
ランタンスタンドは、配置位置によって照明効果を高めることができます。所有のテント、タープをどうレイアウトするかに合わせて設置位置を考えましょう。
一カ所にスタンドを固定する場合もありますし、途中で移動させて使う場合もあります。このような使用スタイルによって、選ぶスタンドの形式が異なりますので注意が必要です。普段どういうキャンプスタイルかを振り返ることが、ランタンスタンド選びの一歩めになります。
【2】安定性・安全性に合わせてタイプをチェック
ランタンスタンドは、ランタンの重さ、設置後の風の影響などを考慮し、安定したもの、安全なものを選び必要があります。形によって安定性・安全性が変わるので、しっかり確認しましょう。
安定性を重視の「クリップフック型」
クリップフック型のランタンスタンドは、ランタンを挟み込む様にしてフックに引っ掛けるタイプ。耐荷重が設定されており、その範囲内であれば、倒れにくく安定しており、安全にランタンを使用することができます。また、フックに引っ掛けるので、ランタンも落ちにくいです。
基本的には、ガソリンランタン・ガスランタンの耐荷重は2kgほど、電池式ランタンの耐荷重は1kgほどです。安定性を重視したい方におすすめです。
風対策用の「ペグ固定型」
ペグ固定型は、ペグと呼ばれるクイを打ち込んでランタンスタンドを設置するタイプ。打ち込みの深さによっては強風にも耐えられるため、風対策をしたい方におすすめです。
しかし、打ち込みが浅かったり、固定がなされていないとすぐに倒れてしまうので、ペグの打ち込みにしっかり気を遣いましょう。
【4】調節方法をチェック
アウトドアライター、キャンプブロガー、星のソムリエ®
たいていのモデルはポールの長さを可変することでランタンの高さ位置を調節できるようになっています。
無段階で位置を変えることができるねじ式や、本体のグリップを回転させて絞め込み位置を調整する形式、また段階式に調節するより安定度が高いプッシュロック式などモデルによってさまざまです。細かい点ですが事前に調べておきましょう。
【5】その他の機能性をチェック
(a)ランタンのデザインにあわせて選ぼう
アウトドアライター、キャンプブロガー、星のソムリエ®
ランタンスタンドは本来機能的なキャンプ道具といえますが、最近ではサイト(※)全体の見栄えやデザイン性のつりあいも選択における重要な要素になっています。
ランタン自体がデザイン性の高いものが多いため、そのデザイン性に劣らないスタンドであるか、邪魔をしないデザインであるか、などもランタンスタンドを選ぶ際のポイントに加えておくといいでしょう。
※サイト・・・キャンプをする際にテントを張る場所のこと
(b)重量や収納性を確認
持ち運びを考えると「軽量なものがいい」と思いがちですが、ランタンスタンドにおいては重量がある方がおすすめ。重量があることで安定感があるからです。
目安としては2kg程度の商品がおすすめ。その上でアウトドアでは、車で持ち運ぶのか、徒歩で持ち歩くのかなども考慮し、商品を選びましょう。
また、持ち運ぶ上での収納性も大切。収納用のバッグや、コンパクトになる設計のものも販売されているので、こちらもぜひチェックしましょう。
(c)お手入れのしやすい素材を確認
ランタンスタンドのお手入れのしやすさを考え、素材もチェックしておきましょう。例えば、アルミ・スチール・ステンレスは錆びにくく、耐久性があるため扱いやすいです。その中で、耐久性ならステンレス、持ち運びしやすいものはアルミなどです。
素材ごとに重量や耐久性、手入れのしやすさが変わるので、しっかり確認しましょう。
人気メーカー・ブランドの特徴
アウトドアのアイテムでは、様々なブランドから商品が販売されています。ランタンスタンドでもブランドごとに特徴が変わってきます。本項では、メーカー・ブランドの特徴を解説いたします。
コールマン(Coleman)
コールマンは高品質な製品を世界中に展開するアメリカのアウトドアメーカー。幅広い商品数と価格帯で、初心者から玄人まで数多くのファンがいます。アフターサービスも充実しており、品質だけでなく、満足度の高いメーカーでもあります。
スノーピーク(snow peak)
スノーピークはハイクオリティな製品が連なるアウトドアブランド。金属加工の職人の技術を取り入れ、アウトドア製品を製造し、高級感のある、高品質な製品が多いです。また、デザイン性もおしゃれなものが多く、国内外でも高い評価を集めています。
ロゴス(LOGOS)
ロゴスは様々な製品を扱うアウトドアブランド。機能性の高い商品が多く、そして価格帯も安価なものから高価なものまで幅広いです。個性的でおしゃれなデザインが多く、世界中にファンがいます。
ランタンスタンドおすすめ13選 アウトドアライターと編集部が厳選
それでは、上記で紹介した選び方のポイントをふまえ、アウトドアライターのSAMさんと編集部が選んだおすすめのランタンスタンドをご紹介します。

DOD(ディーオーディー) 『アンコウスタンド (LP1-605)』














出典:Amazon
サイズ | 最長170cm、収納時45cm |
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重量 | 約0.88kg |
付属品 | ポール、ランタンハンガー、キャリーバッグ |

Coleman(コールマン)『ランタンスタンド Ⅳ(2000031266)』








出典:Amazon
サイズ | 最長226cm、収納時90cm |
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重量 | 約1.4kg |
付属品 | アルミ製ピンペグ3本、収納ケース |

snowpeak(スノーピーク)『パイルドライバー(LT-004)』






















出典:Amazon
サイズ | 最長240cm、収納時110cm |
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重量 | 1.7kg |
付属品 | 保護キャップ1個 |
ランタンスタンドの代名詞
snowpeak(スノーピーク)ブランドには数々の名品がありますが、こちらの「パイルドライバー」はブランドファンのみならず多くのキャンパーに使われ続けているまさしく名品中の名品といえるでしょう。一本のポールのみで支え、しかも自身で地面に打ち付けられるという画期的な仕組みです。キャンプ道具史上に残る発明品といってもいいのではないでしょうか。
すっきりとしたデザインがお好みの方にとくにおすすめです。場所をとらないうえ安定度が高く、立ち姿も美しいので、筆者も長年愛用しその便利さを楽しんでいます。
垂直に柱を打ちこむ際に多少の力が必要になるため、女性には若干扱いにくいかもしれません。また、強く打ち込みすぎると曲がりや部品のつぶれにつながることもあるので、取り扱いは常に慎重に行なってください。

tent-Mark DESIGNS(テンマクデザイン)『ダズリング ランタン スタンド』






出典:楽天市場
サイズ | ステンレス本体80cm、Woodポール(ロング)141.5cm、Woodポール(ショート)71.5cm |
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重量 | 約3.4kg |
付属品 | 収納ケース(大+小) |
キャンドルランタンをたくさん吊るしてみたい
Dazzlingのdazzleとは「眩しい」という意味。こちらは、別売のワイヤーを増やすことで多数のランタンを吊るすことができるユニークなモデルです。実際には、大きなガソリンランタンやガスランタンをたくさん吊るすというよりは、軽くて小さいキャンドルランタンを多数飾ったほうが雰囲気がでるでしょう。
また、ポールの一部分にわざわざウッドが使われているのは、さすがデザインに凝るtent-Mark DESIGNS(テンマクデザイン)ならでは。どちらかといえば、雰囲気を大切にするキャンプのベテランのみなさんにおすすめです。

UJack(ユージャック) 『ハンマーランタンスタンド ダブルフリー』














出典:Amazon
サイズ | 最長225cm、収納時110cm |
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重量 | 2.3kg |
付属品 | ケース |

UNIFLAME(ユニフレーム)『コンパクト ランタンスタンド(622049)』

出典:Amazon
サイズ | 最長195cm、収納時55cm |
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重量 | 約1.3kg |
付属品 | ペグ3本、収納ケース |

LOGOS(ロゴス)『システムランタンポール-PSL(No.71905002)』






















出典:Amazon
サイズ | 最長245cm、収納時99cm |
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重量 | 約2kg |
付属品 | ペグ3本、ゴムボール、収納バッグ |
FLYFLYGO『ランタンスタンド』














出典:Amazon
サイズ | 最長124cm、収納時34cm |
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重量 | 約0.26kg |
付属品 | ペグ、収納袋 |
CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)『アルミスライドランタンスタンド(UF-4)』










出典:Amazon
サイズ | 最長190cm、収納時60cm |
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重量 | 約1.2kg |
付属品 | - |
Hilander(ハイランダー)『ランタンスタンド (HCA0149)』














出典:Amazon
サイズ | 最長250cm、収納時92cm |
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重量 | 約1.2kg |
付属品 | ペグ3本、収納袋 |
MRG(エムアールジー)『キャンピング ミニ トライポッド』














出典:Amazon
サイズ | 最長80cm、収納時34cm |
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重量 | 約0.47kg |
付属品 | 収納袋 |
North Eagle(ノースイーグル)『ランタンスタンド2(NE752)』

出典:Yahoo!ショッピング
サイズ | 最長250cm、収納時119cm |
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重量 | 約2.4kg |
付属品 | ABSペグ3本、収納ケース |
CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)『キャプテンスタッグ テーブル用 アタッチランタンハンガー(UC-541)』


















出典:Amazon
サイズ | 最長132cm、収納時58cm |
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重量 | 約0.45kg |
付属品 | 収納バッグ |
【関連商品】あると便利! ランタンハンガー
ポールや木などに引っ掛けられる便利なランタンハンガー。スタンドにくらべリーズナブルで、なによりコンパクト! ランタンにケトルにスピーカーに……とさまざまなアイテムが吊るせますよ。
『ランタンハンガー』






出典:楽天市場
サイズ | 長さ26cm |
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重量 | - |
付属品 | - |
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ランタンスタンドの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのランタンスタンドの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【最後に】アウトドアライターからのアドバイス
アウトドアライター、キャンプブロガー、星のソムリエ®
視界を確保するためにランタンは高く設置しよう
ランタンはキャンプの夜に活躍する主役ともいえる道具のひとつです。それを支えるベストパートナーがランタンスタンドです。ランタンはキャンプの夜に視界を助けてくれる大事な光源ですが、地面などに置いていてはその性能を活かすことができません。光源は高い場所にあったほうが周囲を照らす範囲が広がります。
ランタンスタンドは夜の照明を活かすキャンプの必需品とも言えますので、使い勝手やデザイン性をよく比較して、お好みのものを見つけてみてください。
ランタンスタンドについて5つのポイントをおさらい
1)自分のキャンプスタイルにあわせて形式を選ぶ
2)一脚式は場所を取らないが、一度打ち込んでしまうとその場所に固定される
3)三脚式は自立式なので設置も移動もかんたんだが、脚の設置部分が邪魔になることも
4)高さ調節の方法は、自分にあったものかどうかチェックする
5)光源は高い場所にあったほうが周囲を照らす範囲が広がる
お手持ちのランタンのデザインにあわせて選んでみるのもひとつのポイントです。どんなキャンプスタイルなのかを想像し、自分にぴったりなモデルを選んでみてください。
【関連記事】ランタンスタンドに合わせてランタンもチェック
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※2020/11/27 コンテンツの追加のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 加藤佑一)
キャンプブロガー、アウトドアライター、一般社団法人日本オートキャンプ協会公認インストラクター・講師、星のソムリエ®(星空案内人®)JAXA宇宙教育リーダー、光学機器メーカーマーケティングディレクター。 アウトドア誌、WEBマガジン、企業広報誌、新聞などへの取材協力・執筆活動、CMコーディネートを行っている傍ら、キャンプ体験・キャンプ料理レシピをまとめた自身のWEBサイト「 Sam-Home Sam-Camp / キャンプの宝物を探そう!」(2001年開設)並びにブログ「SAMのLIFEキャンプブログ Doors , In & Out !」(2004年開設)を運営。 サイトは通算700万人以上に利用され、ブログ投稿数は5000記事を超える。著書には「ベテランキャンプブロガーSAMの、お気に入りキャンプ場教えます」(ベースボールマガジン社)がある。 同時に、星のソムリエ®として全国のキャンプ場や観光施設等にて夜の魅力と星空の楽しみを広めている。