しかけ絵本・飛び出す絵本のおすすめ15選 絵本専門士のセレクト
子どもがワクワクするしかけ絵本、飛び出す絵本のおすすめを紹介します。お子さんの興味関心や発達に合わせて選び、ぜひプレゼントしてあげましょう。

全長3mの長いしかけが大人気!
長い長い貨物列車のどこかにしまわれたバナナを探す、探しものの絵本です。折りたたまれた汽車は伸ばすと本当に長くて、実に全長3m。長いだけでなく、めくれるフラップがあったり、穴があいていたりとあちこちにしかけがあります。とくに動かすことのできるクレーンは大人気。また貨物列車の様子もとてもこまやかに描き込まれているので、ただ眺めているだけでも楽しくなります。
1・2歳でも喜びますが、3歳くらいになるとしかけやバナナ探しのストーリーも楽しめます。しっかりとした厚紙製で立てておけるので車や電車、お人形遊びと組み合わせるお子さんも。この絵本だけでも、いろいろな楽しみ方ができそうですよね。

シンプルなしかけとユーモアのあるお話が楽しい
まるのきょうだい、あかまるちゃんとくろまるちゃんが変身ごっこで遊びます。あかまるちゃんがさくらんぼに変身すれば、くろまるちゃんはおたまじゃくしに……と、ふたりはどんどん変化していくのです。
最初と最後を除くすべてのページに穴があいていて、そこからふたりの姿が見えるしかけ。シンプルですがお話になっているので、続きを楽しみにしながら読むことができるのもポイントです。
ラストにふたりが帰る、意外なおうちには大人もびっくり。はっきりした明るい色と、ユーモアのあるかわいい絵も魅力的。おすすめは2歳くらいからですが、小学校低学年のお子さんに軽めの絵本を読んであげたいというときにもぴったりです。

コンパクトで軽く、小さいお子さんにもおすすめ!
右ページの半分折り込まれた部分を開くだけの、シンプルなしかけ絵本です。小さくて軽いソフトカバーなので、幼いお子さんも自分で開くことができます。
「おってあるところをあけてごらん」ということばに誘われて折り込みをめくってみると、水槽に魚があらわれたり、動物のお母さんのところに赤ちゃんが集まってきたり。その変化があまりに鮮やかで、お子さんはひとりでも夢中であけたりしめたりします。絵もほのぼのとして愛らしく、やさしいお話にぴったりです。
『だれのうちかな』『おかあさんとこども』などが入った、ケース入りの4冊セット。2歳半くらいから、自分でひらがなを読めるようになるころまで長く楽しめます。お出かけの際のおともにも、喜ばれるかもしれませんよ。

さまざまなしかけと反対ことばが楽しめる絵本
にこにこ顔の「きいろいはこ」が、「おおきい・ちいさい」「たかい・ひくい」など、反対のことばの世界を案内してくれるしかけ絵本です。たとえば「けす・つける」では、タブ(つまみ)を引っ張ったり戻したりすると、ビルのすべての電気がついたり消えたりします。シンプルなしかけですが、大人でも思わず「わぁ!」と声をあげてしまうような、見事な変化を見ることができるのです。
そのほかにも、めくるしかけや飛び出すしかけ(ポップアップ)などもあり、さまざまなしかけが楽しめます。「きいろいはこ」がかわいく、色づかいはおしゃれ。4歳くらいから大人まで幅広く喜ばれる絵本です。

意外なしかけが楽しい、大人も子どもも楽しめる絵本
帽子とったらどうなるの? 折り込まれたページをめくって、帽子のなかから出てくるものを楽しむしかけ絵本。ただし、この絵本は出てくるものが少し変わっているんです。意外なものが出てきたり、別のものに変身してしまったり……。しかけられたいたずらに、大人でもまんまとだまされてしまいます。驚きや笑い、そして次への期待が生まれる絵本です。
めくる動きや変化があるので赤ちゃんも笑顔を見せてくれますが、本当の楽しさがわかるのは知っていることばが増える3歳くらいから。さらに大きくなると、意外性やユーモアをしっかり理解して爆笑します。絵本を読むのが照れくさいお父さんにもおすすめです。

美しいイラストが特徴の文字がないカード絵本
「次」「続き」を楽しみにできるようになってきた、2歳くらいのお子さんに向けて作られた絵本です。小さな正方形の箱に入っているのは、4冊の薄い「カード絵本」。テーマはいずれも自然や友だちです。ページの一部が切り落とされていて、その重なりで物語を楽しむしかけがされています。
めくるたびに変化する画面に驚かされ、その楽しさと美しさに満ち足りた気持ちになります。文字がないので、お子さんと一緒にお話やセリフを作って遊ぶこともできますよ。作者は大人にもファンの多いグラフィックデザイナー・駒形克己。色も形もスッキリと美しく、持っているとうれしくなるような絵本です。

触れて楽しめるしかけ絵本
牧場の動物たちに遊びに誘われても、くもは返事もせずに巣を作るばかり……という、忙しいくものお話です。作者は『はらぺこあおむし』でおなじみのしかけ絵本の名手、エリック・カール。動物たちのコラージュも、かわるがわるくり返される動物たちとくものやりとりも、とにかく明るく楽しい!
そんな絵本の世界を膨らませているのが、くもの足と巣などに施されたポコッと浮き出たしかけです。盛り上がるインクで印刷されているのですが、お子さんはそこに指で触れるのが大好き。地味なしかけですが、ほんとうに巣にかかってしまいそうなおもしろさがあります。3歳くらいから小学校低学年のお子さんに、とくに喜ばれる絵本です。

小学生から大人まで楽しめる人体のしかけ絵本
人体の仕組みや働きを大迫力のしかけで学べる、今までにない人体図鑑です。たとえば頭蓋骨や肋骨はググッと立体的に飛び出してくるので、イラストよりもはっきりとその丸みを実感できます。脳が光ったり、心臓の音がドクドクと聞こえたりなど小さなしかけも数多く、読者は自然と人体という宇宙へと導かれるでしょう。
リアルで美しいイラストや、ポイントを拡大したりめくれるしかけを用いたりした解説など、メインのしかけ以外の部分もとてもていねいに作られた絵本です。「こんなふうになっていたんだ!」と知る喜びが心を動かし、小学生から大人まで魅了する一冊です。

バリエーション豊富なしかけが楽しめる1冊
火、ワクチン、飛行機……紀元前から現代に至るまでの、発明の歴史を紹介したしかけ絵本です。飛び出す、めくる、引っ張る、まわすといった基本的なしかけから、鏡やシートを利用したものまで、しかけのバリエーションが豊富で、「しかけの博覧会」のよう。それがまた「発明」の気分にぴったりなのです。
発明の解説は簡潔でわかりやすく、絵本を見ているうちに今の便利な生活は誰かの発見によるものだと気づかされます。とくに小学生や大人の方へ贈りたくなる、なにかにチャレンジしたくなる絵本です。

本を逆さまにするとストーリーが変わる美しい絵本
明け方、車で家を出発。街に着き、映画を観て、夕方には絵本も最後のページを迎えますが、ここで本をさかさまにひっくり返します。なんと暗くなった街に明かりが灯り、街から家へのドライブがスタート。 視覚を利用したしかけ絵本で光が影に、朝が夜にと、本をさかさまにするだけでなにもかもが一変します。その鮮やかさには誰もが驚かずにはいられません。ドキドキするストーリーはありませんが、だからこそ見事な変化やモノクロの世界の美しさをより深く味わえます。
お子さんから大人まで幅広い層におすすめ。読み聞かせでは、とくに小学校3・4年生に人気です。アートの好きな中学生や高校生にも喜ばれます。
サメの生態について知れ、ハラハラ感も味わえる!
この絵本では、世界中のサメの生態について楽しく学ぶことができます。本書には、サメが飛び出すしかけや透明シートなどをはじめとする5つの仕掛けが施されており、子どもも最後まで飽きずに読めるようになっています。サメたちの生態を立体的に再現したこの絵本には、子どもたちもハラハラワクワクしながら食いついてくること間違いなしです。
飛び出してくる繊細なツリーに心奪われる!
この舞台の物語は、グリーンオークウッドという小さな町。この町には多くの動物が暮らしており、毎年クリスマスの日にはツリーまで向かう道に宝が散りばめられています。その宝(クリスマスプレゼント)を見つけ出し、ツリーまでたどり着くまでの物語を描いた心温まる絵本です。特に、最後に飛び出してくる、精巧な作りのクリスマスツリーには、あまりの綺麗さに息を飲んでしまうかも。
赤ちゃんに大人気ないないいないばあシリーズ!
こちらの絵本は、ワンワンがゾウさんやキリンさんなどをはじめとする動物のお友達に「お弁当見せて!」とお願いし、お弁当の中身を見ていくことで話が展開していきます。とくに最後のワンワンのお弁当の中身は必見です。所々にしかけが施されてあり、 1歳~の子どもが大喜びするような仕組み となっています。ストーリーも面白いため、大人でも夢中になって読んでしまうかもしれませんね。
電車好きの子どもに読ませるべき1冊!
このしかけ絵本は、全4ページのみと少ないページ数での構成となっています。にもかかわらず「まわす」「しまう」「引っ張り出す」などの多彩なしかけが用意されている絵本です。全4ページなので、生後数か月の赤ちゃんでも飽きずに読んでくれるかもしれません。電車好きの子どもはもちろん、電車のことをまだ知らない子どもに読んでもらうのもいいですね。
可愛いお化けに赤ちゃんも喜ぶこと間違いなし!
「お化け」と聞くと怖いイメージを連想するかもしれませんが、この絵本は赤ちゃん向けに作られているのでキュートで可愛らしいビジュアルをしています。さらにこの絵本の中ではそのキュートなお化けがさまざまな果物に変身するなど、細かいしかけで読者を楽しませてくれます。1~3歳ぐらいの子どもにおすすめの、取り合いになること間違いなしの商品です。
「しかけ絵本」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする しかけ絵本・飛び出す絵本の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのしかけ絵本・飛び出す絵本の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
しかけ絵本・飛び出す絵本の選び方
絵本専門士の高橋真生さんに、しかけ絵本・飛び出す絵本を選ぶときのポイントを教えてもらいました。しかけ絵本・飛び出す絵本を選ぶときは、次のポイントに押さえると楽しい絵本を選ぶことができますよ。
年齢に合わせて選ぶ
子どもが飽きずに楽しく読んでくれるようなものを選ぶためには、通常の絵本を選ぶときと同じように、年齢に合ったものを選んであげることがポイントです。年齢別に、おすすめの絵本の特徴を解説していきます。
0~1歳|手で触って楽しめるカラフルなものを
このころはちょうど絵本デビューをする赤ちゃんが多い時期。内容が理解できなくても、絵がカラフルだったり、手で触る感覚を楽しめたりすると喜んでくれるものです。
そのため、1歳未満の子どもには、色が鮮やかで、手で触ってその感触を楽しめるしかけ絵本がよいでしょう。
また、なんでも口に入れようとしてしまう年ごろでもあるので、布製や装飾がシンプルな絵本を選んでください。
1~2歳|音が鳴るタイプや、動きがあるものを
少しずつ言葉をしゃべれるようになってくる時期。かんたんでわかりやすいストーリーの絵本がおすすめです。
また、手先を使って自分で触る・引っ張る・叩くという動作もできるようになってくるので、少し複雑なしかけのものを選んであげてもよいでしょう。押したら音が鳴るタイプのものも喜んでくれるかもしれません。
ただし、まだ力の加減をコントロールできないので、絵本自体は丈夫なものを選んでください。
2~3歳|ストーリーが楽しめるものを
言葉の発達が進み、相手が言っていることが理解できたり、お父さんやお母さんの言葉をまねして難しい言葉を使ったりするようになります。
絵本の内容もだいぶ理解できるようになってくるので、ストーリー性のある絵本を選んであげましょう。
絵本のしかけが少し複雑なものや、ストーリーが進んでいく要素になるようなものを選んであげてください。
4~6歳|登場人物の気持ちや関係がわかるものを
4~6歳は、絵本の登場人物の気持ちを考えることができたり、絵本をある程度ていねいに扱えたりするようになってきます。そのため、登場人物の関係や気持ちを描いたような作品や、しかけが複雑な絵本を選んでみましょう。
少しずつひとりで文字を読めるようになる子も増えてくるころなので、学習要素のあるしかけ絵本も楽しく読めるでしょう。
大人|しかけが繊細で美しく、読み応えのあるもの
大人がしかけ絵本を楽しむ場合は、自分の好みのものを選びましょう。
ストーリー性のあるものや、アート的な要素の強いものを選ぶと読み応えがあります。お気に入りのイラストの絵本やページを見つけたら、絵本のページを開いたまま部屋に飾ってみるのもおもしろいです。
好きなイラストレーターが描いたものや、くりかえし読むことで味わい深くなるものは、心に残る1冊になるはずです。
しかけや素材が年齢に合った絵本を選んで
小さなお子さんは絵本に触れることで指の発達を促せるので、積極的にしかけで遊ばせてあげたいものですが、年齢によっておすすめする絵本(しかけ)は変わってきます。
たとえば赤ちゃんなら手触りを楽しめるもの、口に入れても安心なもの、単純なしかけの穴あき絵本などがおすすめです。
1歳後半から2歳くらいからは開いたりつまんだりするしかけに大喜びしますし、4歳くらいからは長めの文章としかけの組み合わせも楽しめます。
精巧なしかけは小さなお子さんの興味をひきますが、自分で触れたり動かしたりするのが難しいものは、少し大きくなるまで待ったほうがいいかもしれません。
破損が心配なときは、単純なしかけの絵本を
お子さんは、力を加減するのがあまり得意ではありません。夢中になると扱いが乱暴になったり、仕組みを知りたくて分解してしまったりすることさえあります。
ですから、しかけが壊れてしまうのが気になる場合は、穴があいていたりめくったりするような、単純な仕組みのしかけ絵本を選びましょう。
けれどお子さんは、大人が大切にしているのを見ているうちに絵本が大事なものであると理解し、その扱い方を学んでいきます。
壊れても補修しながら、しかけ絵本の世界をお子さんと一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。
くりかえし読んでも飽きない本を選ぶ
しかけ絵本のしかけは絵本のイメージを膨らませ、読者を絵本の世界に導いてくれるもの。
ですから、お話としかけがつながっていてしかけを動かすことで物語が進む絵本や、しかけそのものに魅力があって何度見ても飽きないような絵本がおすすめです。
そういったしかけのある絵本は、あまり読書に興味がないお子さんにも「絵本に夢中になる」「お話のなかに入り込む」ことを体験させてくれます。
絵本が好きになる、よいきっかけになりますよ。
好きなテーマの絵本を選ぶ
しかけ絵本を選ぶとなると、ついしかけに目をうばわれがちですが、テーマやジャンルも大切です。
しかけ絵本も「絵本」ですから、物語・科学・歴史・アートなど内容は多岐にわたります。
とくに小さなお子さんほど、しかけだけがすぐれている絵本は飽きやすいもの。豪華なポップアップよりも、地味な穴あきのしかけのほうが、絵本の世界を楽しめるということもあるのです。
年齢別におすすめの絵本を紹介!
しかけ絵本はプレゼントにもおすすめ
ほのぼのとした愛らしさ、繊細な美しさ、ダイナミックな動き、緻密なしかけへの驚き……しかけ絵本は人の心を強く動かす絵本です。
しかも、明るく楽しい気持ちにさせてくれますね。しかけ絵本は大切な方への節目のお祝いや、気軽なプレゼントとしてもおすすめです。
出産祝いなら赤ちゃんとのやりとりを楽しめるシンプルなもの、入学なら学びの助けになるしかけ絵本、大人の方ならデザインの美しいものや紙の質感を味わえるものなど、テーマを決めて選ぶのも楽しいですね。
パリッとした紙が触れるうちにやわらかくなったり、ときにはしかけが壊れたりといった、しかけ絵本ならではの経年変化は、絵本に親しんだ思い出をより深めてくれますよ。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
高校の国語科教員、公共図書館や学校図書館等の司書を経て、現在フリーランス。 絵本専門士・ライターとして、執筆を中心に、絵本や図鑑・日本の伝統行事の紹介、絵本講座、作文・自由研究・季節の手紙のワークショップなどを行う。 メインテーマは、「ことば」「学び」「暮らし」。食欲・物欲系の記事の執筆も多数。