ロードバイク用ペダルの選び方 自転車ライターに聞く
ロードバイクのペダルは、大きくビンディングペダルとフラットペダルの2種類に分かれます。長距離ライド向きの「ビンディング」タイプ、短距離ライド向きの「フラットペダル」の2種類です。まずは、早い段階でビンディングペダルに慣れることをおすすめします。
この記事では、自転車ライターの浅野真則さんに、ロードバイク用ペダルを選ぶときのポイントを教えてもらいました。参考になるポイントばかりですので、商品選びにぜひ活用してくださいね。
効率よくペダリングできる「ビンディング」 長距離ライドに!
シマノ『ULTEGRA PD-ES600』
自転車ライター
ビンディングペダルは、サイクリングシューズにクリートという部品をつけて、シューズとペダルを固定するタイプ。踏むときだけでなく、ペダルを引き上げるときにも力が伝わり、速く楽に走ることができます。
より安全に乗れる「フラット」ペダル 短距離ライドには
GORIX ゴリックス 自転車 ペダル シマノ SPD 対応 片面フラット ペダル ビンディングペダル クリート付属 GX-PM811
自転車ライター
フラットペダルは普通の自転車と同じようにスニーカーで乗ることのできる気軽さが魅力。ただし、ペダルを踏むときしかバイクの推進力が生まれないので、長時間走ると疲労がたまりやすくなります。
ビンディングペダルにはふたつのタイプがある
自転車ライター
ひと口にビンディングペダルといっても、大きく分けてふたつのタイプがあります。
ひとつはロードバイク向けのロードペダルで、シマノのSPD-SLペダルがその代表格です。もうひとつはMTBやロードのツーリング向けモデルに採用されるもので、シマノのSPDペダルがその代表格。これらはシューズとペダルを固定するクリートという部品が違うため、互換性がありません。
また、それぞれ得意とするシーンがあるので、目的に合ったペダルを選びましょう。
快適性重視か歩きやすさ重視か
自転車ライター
シマノのSPD-SLに代表されるロードペダルは、踏み面の大きなペダルと大型のクリートが特徴。ペダルとシューズの接触面積が大きく、ペダルにしっかりと足の力を伝えることを重視した設計になっています。レースやロングライドなど、速く走ることや長時間走ることを想定するなら第1候補です。
ただ、シューズのつま先側の底に大型のクリートが装着されるため、歩きにくさを感じるかもしれません。とくにぬれたタイルやコンクリートの上を歩く際は、滑りやすいため、転倒に注意が必要。また、ぬかるんだ土の上を歩くと泥がつまり、クリートがはまりにくくなることもあるので気をつけましょう。
ロードツーリングペダルはロードタイプに比べてクリートが小さく、ロードツーリングシューズやシティライド向けのSPD対応シューズを使うと、アウトソール(靴底)のくぼみにクリートが隠れるため歩きやすいことが特徴。ビンディングペダルの特徴であるペダリング効率の高さと歩きやすさを両立できるのが魅力で、サイクリングの途中で町歩きも楽しみたいという人におすすめです。
クリートはブランドによって異なる
スピードプレイ(SPEEDPLAY) ウルトラライトアクション ブラック ウォーカブルクリートセット クロモリシャフト
自転車ライター
シューズとペダルを固定する部品のクリートは、メーカーによって異なり、基本的に互換性はありません。また、同じブランドでもペダルのモデルによっては互換性がない場合もあります。
タイプが異なる数種類のクリートが用意されているケースもあり、クリートをペダルにはめたあとにシューズの左右方向の遊びがあるか、完全に固定されるかなどもロードバイクを楽しめるかどうかの決め手となります。
初心者や膝に故障を抱えている人は、固定後にも若干の遊びがあるフローティングタイプのクリートを選ぶのがおすすめです。また、ペダリング時のダイレクト感を求める人は、フローティングのない固定式クリートを選ぶといいでしょう。
ペダルの素材で選ぶ
ロードバイク用ペダルに使われている素材は、さまざまなものがあります。ほしいペダルのタイプが決まったら、素材にも注目してみましょう。
錆びにくくて比較的安い「アルミ製」
アルミは溶かしてかんたんに再生することができるため、経済的な材料として知られている素材です。比較的安い価格で、錆びにくいロードバイク用のペダルがほしいという方はアルミ製のものを選びましょう。
ペダルに滑り止めがついているので、雨の日でも滑りにくいのがメリットとして挙げられます。しかし、プラスチック製に比べると少し重く感じるかもしれません。
強度と軽さにこだわるのなら「カーボン製」
TIME(タイム) 自転車 ロード バイク 軽量 フロート ビンディング ビンディング ペダル XPRESSO エクスプレッソ 15 セラミックスピードベアリング 71g (片側) T2GR004
軽量のロードバイク用ペダルがほしい方は、カーボン製のものを選びましょう。カーボンファイバーは、アクリル繊維を高温で焼いて炭化させた繊維です。鉄と比較すると4分の1も軽くて、約10倍の強度があるのが特徴的です。
カーボン製はビンディングペダルに多く使われていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
柔軟性・衝撃吸収性にすぐれている「ナイロン製」
ナイロン製のロードバイク用ペダルは、軽いだけではなく漕ぎやすいという特徴があります。樹脂にナイロンファイバーが加えられており、柔軟性があって衝撃吸収性も高く、ペダリングしているときも疲れにくいでしょう。
カラーラインナップが豊富でスリムなデザインの製品が多いので、薄めのロードバイク用ペダルがほしい方に向いています。
耐熱・耐久性にすぐれている「グラスファイバー製」
グラスファイバーは、ガラスを溶かして引き伸ばし、繊維状にした素材です。グラスファイバー製のロードバイク用ペダルは、耐熱性・耐久性にすぐれているという特徴があります。
フラットペダルに多く使われている素材のひとつであり、錆びにくく劣化しにくいのがうれしいポイントです。ロードバイクをふだんから乗っていて、かんたんに錆びないタイプのものを探している方にピッタリです。
軽量モデルにすれば長時間走行も体力温存できる
シマノ(SHIMANO) SPDロードツーリングペダル PD-ES600 SMSH51クリート付属 EPDES600
ロードバイクは、長時間走行を前提としているため、体力をしっかりと温存させるためにも軽量モデルのペダルを選びましょう。足周りを軽量化すれば、自転車自体の重量も軽くなるので、長時間乗り続けても体力の消費を抑えることが可能です。
ペダルの種類や素材、面積などでロードバイク用ペダルの重量は変わってくるので、購入前にしっかりとチェックしてください。
主要メーカーからロードバイク用ペダルを選ぶ
ロードバイク用ペダルを製造している、主要メーカーの製品を選ぶのもひとつの手です。それぞれのメーカーの特徴を知っておきましょう。
「NJS基準」をクリアした「MKS」
「MKS(三ヶ島製作所)」は、冷間鍛造生産を自社で行っており、回転性能がよくて耐久性にすぐれたペダルを実現しています。品質管理の徹底さは、さすがメイド・イン・ジャパンだと言えるでしょう。
国内の競輪用自転車ペダルに使用する「NJS基準」を唯一クリアしたメーカーなので、ハイエンドのイメージが強いかもしれません。しかし、タウンユースでも使えるペダルを展開していますので、ぜひ参考にしてみてください。
ラインナップが豊富な「SHIMANO」
シマノ(SHIMANO) PD-R7000 EPDR7000
ペダルのラインナップが豊富で、競技用からタウンユースまで幅広い製品を取り扱っている「SHIMANO」。さまざまな種類のロードバイク用ペダルを見比べたいという方向けのメーカーです。
ロードバイクに乗り慣れており、自分に合ったペダルがほしい方やロードバイク用ペダルをこだわりたいという方は、一度チェックしてみてください。
ロードバイク用ペダルおすすめ10選
上で紹介したロードバイク用ペダルの選び方のポイントをふまえて、自転車ライターの浅野真則さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。商品を一つひとつ見比べていけば、きっと使ってみたいと思える商品に出会えるはず!

SHIMANO(シマノ)『PD-R7000』






出典:Amazon
素材 | カーボンで補強された樹脂 |
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軽量性 | 4アーム構造 |

SHIMANO(シマノ)『ULTEGRA PD-ES600』














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素材 | - |
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軽量性 | 片面SPDペダル |

look(ルック) 『KEOブレード』

出典:Amazon
素材 | コンポジット素材 |
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軽量性 | - |

TIME(タイム) Xpresso 15』




















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素材 | カーボン/アルミニウム |
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軽量性 | カーボンボディとチタンシャフト |
圧倒的な軽さと回転性能を実現したハイエンドモデル
タイムは、自転車のビンディングペダルのクリート装着時に適度に遊びをもたせるフローティング機構を採用したブランドです。
タイムのフローティング機構は、ペダリング中に足が常にペダルのセンターに戻るように機能するセルフセンタリング機能を搭載し、関節に優しく、適切なペダリングもできるのが特徴。とくに膝に不安を抱えるサイクリストにおすすめします。
このモデルは、タイムのロードペダルXpressoシリーズの最高峰モデルになっています。カーボンボディとチタンシャフトによる圧倒的な軽さに加え、回転部にセラミックスピード社のセラミックベアリングを搭載し、圧倒的な回転性能を実現しています。ここ一番のレースで使いたいモデルです。

SPEEDPLAY)(スピードプレイ)『ウルトラライトアクション』

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素材 | クロモリ(クロムモリブデン鋼) |
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軽量性 | - |
カラフルで軽量、着脱も簡単なビンディングペダル
カラフルで個性的なデザインのスピードプレイのペダルです。
特徴は、軽い力で着脱できること。ビンディング固定時に足の左右方向の角度が固定されないため膝に優しく、それでいてしっかり固定されるため、ビンディングペダル初心者にもレースでハードに走るようなアスリートにもおすすめです。
クリートはこのモデル専用に開発され、裏面が凹凸加工を施したラバーになっていてグリップ力が高く、歩きやすくなっているのも魅力。また、クリート中央部の穴を塞ぐ専用のふたも付属し、土の上などを歩くときに異物が侵入してクリートやペダルを痛めるのを防いでくれるので安心です。
シマノ 『デュラエースPD-R9100』






出典:Amazon
素材 | カーボン |
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軽量性 | - |
ルック 『Keo Blade Carbon』
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出典:Amazon
素材 | カーボン |
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軽量性 | - |
シマノ 『SPD-SLペダル PD-RS500』








出典:Amazon
素材 | スチール |
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軽量性 | - |
ゴリックス 『GX-PM811』








出典:Amazon
素材 | - |
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軽量性 | - |
ディズナ 『ファスト 48 ペダル』

出典:Amazon
素材 | アルミ |
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軽量性 | - |
ROCKBROS 『ロードバイク ペダル 』












出典:Amazon
素材 | ナイロン素材トレッド |
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軽量性 | - |
シマノ 『PD-R8000 ULTEGRA SPD-SL ペダル IPDR8000』






出典:Amazon
素材 | カーボン |
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軽量性 | - |
GINEYEA 『ロードバイク ペダル』


















出典:Amazon
素材 | クロムモリブデン鋼 |
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軽量性 | - |
WELLGO『アルミペダル』

出典:Amazon
素材 | アルミ |
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軽量性 | - |
MKS『オールウェイズ』
![MKS(三ヶ島)ペダル日本製オールウェイズ[ALLWAYS]左右セットブラック](https://m.media-amazon.com/images/I/51BVyoYRLKL.jpg)
![MKS(三ヶ島)ペダル日本製オールウェイズ[ALLWAYS]左右セットブラック](https://m.media-amazon.com/images/I/41YnXmHjidL.jpg)
![MKS(三ヶ島)ペダル日本製オールウェイズ[ALLWAYS]左右セットブラック](https://m.media-amazon.com/images/I/51qKurlFp8L.jpg)
![MKS(三ヶ島)ペダル日本製オールウェイズ[ALLWAYS]左右セットブラック](https://m.media-amazon.com/images/I/51BVyoYRLKL.jpg)
![MKS(三ヶ島)ペダル日本製オールウェイズ[ALLWAYS]左右セットブラック](https://m.media-amazon.com/images/I/41YnXmHjidL.jpg)
![MKS(三ヶ島)ペダル日本製オールウェイズ[ALLWAYS]左右セットブラック](https://m.media-amazon.com/images/I/51qKurlFp8L.jpg)
出典:Amazon
素材 | アルミ |
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軽量性 | トリプルシールドベアリング |
「ロードバイク用ペダル」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ロードバイク用ペダルの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのロードバイク用ペダルの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ロードバイク用ペダルに関するQ&A よくある質問
ネジのサイズが合わずペダルが取り付けられません。

ペダルのネジのサイズには2種類あります。主流の規格である9/16インチ(ネジ径:約14.3mm)とBMXなどに使われている1/2インチ(ネジ径:約12.7mm)があります。
初めてのビンディングペダルでおすすめはありますか?

シマノの「クリッカー」なら、MTBやクロスバイク、ロードバイク、街乗りからロングライドまで対応し、女性でも軽い力で取り外せます。踏む力同様、引く力も推進力に変えられ、坂道も楽になります。
その他ロードバイク関連の製品 【関連記事】
ライドスタイルと着脱時の好みで選ぼう 自転車ライターからのアドバイス
自転車ライター
ロードバイクは、速く走ることを追求したバイクなので、そのよさを最大限に生かすならビンディングペダルがおすすめです。
さらに走りを重視するなら、ペダルにもっとも脚力を伝えやすいロードペダルが最適。ツーリングやロングライドなどで、旅先で自転車を止めておいて町歩きを楽しむ場合はロードツーリングシューズとSPDペダルを選ぶのもいいでしょう。
また、ロードペダルはメーカーによってクリートの着脱時の感覚や装着時のフローティングの動き方などが違います。ショップにはビンディングペダルを体験できる什器(じゅうき)を備えつけているところもあるので、気になる方は購入前に試してみてください。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2021/01/19 コンテンツ追加・修正のため記事を更新しました(マイナビおすすめナビ編集部 名原広雄)
自転車専門誌やウェブサイトなどで活動する自転車専門のライター。 ロードバイクやサイクルパーツ、サイクルアパレル、自転車用デジタルデバイスなどのインプレッション記事、トレーニング系の記事、ロングライドの実走レポートなどを得意とする。 執筆活動の傍ら、Jエリートツアーの選手としてロードレースやタイムトライアル、ヒルクライムなど幅広いレースに参戦。 自転車版の耐久レース・エンデューロも好きでよく出場している。