鋳鉄製ダッチオーブンの選び方 アウトドアライターに聞いた!
アウトドアライターの夏野 栄さんに、鋳鉄製ダッチオーブンを選ぶときのポイントを3つ教えてもらいました。
どのサイズを選ぶ? 8・10・12インチなど
ダッチオーブンを選ぶうえで、まず注意したいのが鍋サイズ。メーカーにもよりますが、基本的にダッチオーブンのサイズはインチ展開で8、10、12インチの3種類です。
何人分の料理を作るのかという量の面にくわえ、「丸鶏を扱う」といった調理場面で必要となる鍋サイズを踏まえ、最適なサイズを探すと、ちょうどいいダッチオーブンが見つかります。
鍋蓋の形状をチェック
ダッチオーブンはただの鍋ではなく、その名の通り「オーブン」としても使用できます。オーブンとして使う場合には、下部からの熱に加え、上部からの熱も調理に使います。
具体的な方法としては、鍋蓋に炭を載せることで上部からの熱を加えます。このように、オーブンとしてしっかり機能させるには、まずはしっかりした鍋蓋があり、上部の熱源となる炭が載せやすいという条件を満たしている必要があります。オーブンとして使うことを想定しているなら、蓋の形状は重要なチェックポイントです。
鍋底の形状も確認 フラット or 足つきなど
鋳鉄製ダッチオーブンにはさまざまな形状の鍋底があります。一般的なコンロの五徳で調理することを想定した鍋底がフラットなタイプのほか、焚き火のなかに直接鍋を置いて調理することを想定した脚つきタイプもあります。
ダッチオーブンをどういう状況で使うことが多いのかを想定し、用途にあった形状の鍋底かどうかをチェックしておきましょう。
鋳鉄製ダッチオーブンおすすめ5選 アウトドアライターが厳選!
上で紹介した鋳鉄製ダッチオーブンの選び方のポイントをふまえて、アウトドアライターの夏野 栄さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。

グループキャンプでも活躍する大定番
120年以上の歴史がある鋳鉄製道具メーカーの「ロッジ」。ダッチオーブンやスキレットのシェアでは米国No.1で、世界中で親しまれています。ロッジのダッチオーブンの魅力はなんといっても基本性能もデザイン性もすぐれているという点。
なかでもこの12インチの深型なら、ダッチオーブン料理のほぼすべてをカバーできます。サイズが大きいため、ファミリーキャンプはもちろん、グループキャンプでも活躍してくれます。
鍋底には長く安定感のある三本脚があり、灰や炭片(たんぺん)が転がる焚き火の中に置いてもしっかり安定します。また、鍋同士を重ねて置くことも可能です。

万能サイズで初期シーズニング不要
「コールマン」のシンプルで快適なダッチオーブン。鍋底はフラットなタイプなので、一般的な五徳(ごとく)や家庭でも使用可能です。ダッチオーブンのサイズで迷ったら無難なのが10インチ。家庭でも扱えるサイズ感で、同時に多くの料理をカバーできる大きさです。
そしてこのダッチオーブンのうれしいポイントが、鍋を使い始める際に油で慣らす必要がないという点。ワックスやクリア塗装といったコーティングではなく、植物性オイル仕上げなため買ってからそのまま使えます。(定期のオイルメンテは必要)
また、直接鍋蓋に触れることなく持ち上げることができる「リッドリフター」が標準装備されています。シンプルで手軽、初心者の方にもおすすめのダッチオーブンです。

極薄で軽量、高機能型鋳鉄製ダッチオーブン
「スノーピーク」らしい革新的でスマートなダッチオーブン。既存の鋳鉄製の常識を超えた、新しいキャラクターのダッチオーブンです。
通常のダッチオーブンが約4mmの厚みがあるのに対して、側面の厚みが2.25mmと半分近い薄さ。本体ポットは大幅に軽く仕上げられています。表面は耐熱シリコン塗装が施され、鋳鉄ダッチオーブンとしては珍しいIH対応です。鋳鉄製でありながら、より快適で手軽に扱えるダッチオーブンとして設計されています。

少人数にぴったりの貴重な6インチサイズ
ドイツの灯油ランタンブランド「ペトロマックス」。ミリタリーテイスト溢れる男くさい焚き火ギアも人気で、ダッチオーブンもリリースしています。まず注目したいのは独自のデザインで、ペトロマックスらしいタフで無骨な世界観がしっかり落とし込まれています。
そして特徴的なのがそのサイズ。ダッチオーブンとしてはレアな6インチ。多くのダッチオーブンでラインナップされている8インチよりも小ぶりで、以前販売されていた「ユニフレーム」の6インチダッチオーブンが終売となった今では、かなり貴重な存在です。少人数で使うダッチオーブンとして最適です。

良コスパな12インチセット
新潟県三条市からコスパのいいキャンプギアを発信する「キャプテンスタッグ」。こちらのダッチオーブンもリーズナブルで充実の内容です。
ほぼどんなダッチオーブン料理もカバーできる12インチサイズ。ダッチオーブン料理をする上で必要な道具がすべてそろったセットで、十分な基本性能を備えています。これからダッチオーブン料理に挑戦してみたいという方にぴったりです。
「鋳鉄製ダッチオーブン」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの人気ランキング ダッチオーブンの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのダッチオーブンの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
そのほかのダッチオーブンのおすすめ
鋳鉄製ならではの魅力を楽しんで!
ダッチオーブンといえば本来は鋳鉄製。最近ではステンレス製や黒皮鉄板製、カーボン製など進化したダッチオーブンが登場していますが、やはり元祖の鋳鉄製にも多くの魅力があります。
ステンレスに比べると熱伝導率が高く、プレヒート(余熱)が必要な料理でも楽です。また、油なじみがいいため焼きむらやこびりつきが少ないという強みもあります。求めるサイズ、鍋蓋と底の形状を踏まえて、「育てがい」のあるダッチオーブンを探してみてください。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
作家、マルチクリエイター、アウトドア・ファッションのライター・エディターとして活躍。 アウトドア誌やファッション誌でジャンルを超えて連載。ライトノベルやゲームシナリオを執筆。 アウトドアでは『キャンプチャリ』の制作やキャンプ場プロデュースを手掛ける。またファッションマーケットの企画運営からプロダクト開発まで幅広く活動。山岳部出身、海育ちのテンカラ師。 『BE-PAL』や『camp hack』、『OCEANS』や『MonoMax』『Fine』といったメンズ誌のほか、女性ファッション誌にも参加。