EDM制作用スピーカーの選び方|音楽・オーディオ評論家に聞く
音楽・オーディオ評論家の岩田由記夫さんにEDM制作に適したスピーカーを選ぶときのポイントを4つ教えてもらいました。初めてスピーカーを購入するという人もぜひ参考にしてみてください。
目的のサウンドにあったスピーカーが重要!
音楽/オーディオ評論家、音楽プロデューサー
EDMとはエレクトロニック・ダンス・ミュージックの略です。広い意味ではDTMのいちジャンル。DTMとはデスクトップ・ミュージックの略です。ここではパソコンやミュージック・ソフトを使って音楽制作するのに適したおすすめのスピーカーをご紹介します。
DTMとEDMに大切なのは、趣味や遊びとして音楽を制作するのか、SNSなどで広く公開しプロ・ミュージシャンになりたいと考え制作するのか、どちらを目的とするのかです。プロをめざすならそれなりのスピーカーや機材が必要になります。趣味の範囲内なら自分好みの音色のスピーカーを選べばよいでしょう。
このように目的にあったスピーカーを選ぶことが重要になります。
Roland『MA-22』
まずは、自分がスピーカーを利用する目的を確認しましょう。
>> Amazonで詳細を見るパワード・スピーカー(アクティヴ)かスピーカーのみ(パッシヴ)かを決める
音楽/オーディオ評論家、音楽プロデューサー
DTM(EDM)用スピーカーにはアンプ内蔵のパワード・スピーカー(アクティヴ)とアンプの入っていないスピーカー(パッシヴ)の2タイプがあります。
趣味としてEDMを制作するならアクティヴでじゅうぶんです。しかしプロを目指して自分なりのサウンドを作りたいならスピーカー、およびそれに適したアンプを用意することをおすすめします。プロにとって音色はとても大切で、アンプが内蔵されていてただ鳴ればよいというものではありません。自分好みのサウンドを制作するためには、それなりの環境が必要なのです。
まずEDMを始めたいという方はアクティヴ・スピーカーではじめて、徐々に機材をグレードアップしていけばよいでしょう。
モニター・スピーカーの音色は無色透明がよい!
音楽/オーディオ評論家、音楽プロデューサー
モニター・スピーカーに要求されるのは無色透明の音質です。
たとえば、有名なJBLのスピーカーにはJBL固有の音色の味付けがされています。その鳴り方はロックやジャズに適していますが、クラシックにはあまり向きません。逆にクラシックで有名なタンノイのスピーカーは、ロックの再生にはあまり適していません。
真っ白な紙ならどんな色を塗っても識別でき映えますが、着色された紙だと色の識別がつきにくくなります。それと同様にスピーカーもできるだけ無色透明のものを選ぶべきなのです。
FOSTEX『PM0.3H』
音楽のジャンルによって、どのスピーカーの音色が適しているかもまた変わってきます。
>> Amazonで詳細を見るまずは自分の好きな音楽を鳴らしてみて製品を決める
音楽/オーディオ評論家、音楽プロデューサー
プロのスタジオには、ほぼ無色透明のモニター・スピーカーが用意されています。しかしDTM(EDM)初心者には、無色透明なモニター・スピーカーは値段的に敷居が高いかもしれません。
まずは、購入予定のモニター・スピーカーで自分の好きな音楽を鳴らしてみることをおすすめします。その音源が自分好みな音色で再生できたならそのスピーカーを選ぶのがいいでしょう。DTM(EDM)で自己制作した音が、自分好みに鳴ってくれるはずです。
それから徐々に学んで、プロを目指すならプロ用のモニター・スピーカーにグレードアップするのが最良の道です。
おすすめのEDM用スピーカー5選|音楽・オーディオ評論家が厳選
上で紹介したEDM用スピーカーの選び方のポイントをふまえて、実際に音楽・オーディオ評論家の岩田由記夫さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。

MACKIE『CR3』












出典:Amazon
低音 | ◎ |
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再生周波数帯域 | 80Hz~20KHz |

Roland『MA-22』

出典:Amazon
低音 | ◯ |
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再生周波数帯域 | 80Hz ~ 20kHz |

FOSTEX『PM0.3H』












出典:Amazon
低音 | ◎ |
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再生周波数帯域 | 110Hz〜40kHz |

YAMAHA『HS5』

出典:Amazon
低音 | ◯ |
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再生周波数帯域 | 54Hz - 30kHz (-10dB) / 74Hz - 24kHz (-3dB) |

AURATONE『5C Super Sound Cube』








出典:Amazon
低音 | ◯ |
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再生周波数帯域 | - |
「EDM用スピーカー」のおすすめ商品の比較一覧表
音楽・オーディオ評論家からのアドバイス
モニタースピーカーの音色はできるだけ無色透明なものがベター
音楽/オーディオ評論家、音楽プロデューサー
DTM(EDM)用スピーカーには数千円から何十万円もするものまで数多くあります。初心者であれば、1万円台でアンプ内蔵型(アクティヴ)が設置も簡単なのでおすすめです。一方で、将来プロのミュージシャンをめざすのなら、最低でもオーラトーンなどのクラスを選びましょう。現代のオーディオ機器では、実際に手で持って重量がある方がいいという意見もあります。
趣味としてDTM(EDM)を楽しむなら、PCオーディオ用にも使えるものがいいでしょう。自分の好みの音色を選んでも問題ありませんが、人に聴かせるなら音色は無色透明がよいでしょう。聴いてもらう人のスピーカーと自分のスピーカーの相性が悪いと、良音で鳴ってくれないことがあるためです。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(制作協力:kazuya-shibata、掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2019/11/28 コンテンツ追加・修正と価格を更新しました(マイナビおすすめナビ編集部 花島優史)
東京都生まれ。6歳でエルヴィス・プレスリーを聴き音楽ファンになる。 1960年代中期は渋谷、赤坂、六本木などの音楽スポットを遊び歩いて過ごす。 1970年代から文筆活動に入り、平凡パンチ、週刊プレイボーイ、ミュジックライフ、FMレコパル、週刊FMなど数多くの雑誌に執筆。また、FMラジオの制作フや音楽プロデューサーとしても活動を開始した。 1980年代からはラジオDJとしてもFM東京、ラジオ日本、NHK-FM,JFN、dateFM,FM COCOLOで番組を持つ。現在はbayFM「ライフスタイル・レシピ」のDJ。1990年代からオーディオ評論家としてもステレオサウンド、プロサウンド、月刊ステレオに執筆。