イヤホンケーブルの魅力やメリット
購入したイヤホンのノイズや音質が気になる場合、イヤホンケーブルを交換を試してみましょう。イヤホンケーブルの交換はタイプしたイヤホンでしかできませんが、ケーブルを変えることで音質やノイズ、音の広がりなどが大きく変わります。
さらに、断線した場合でもケーブルを修復できるので、お気に入りのイヤホンを長く使えることもイヤホンケーブルのメリットといえるでしょう。
イヤホンケーブルの選び方
イヤホンケーブルの選び方をチェックしていきましょう。オーディオ&ビジュアルライター/AV評論家の折原一也さんのアドバイスもご紹介しています。自分の使い方にぴったりのイヤホンケーブルを選ぶために参考にしてみてくださいね。
【1】ケーブル端子の規格をチェック
イヤホンに装着するための接続端子は、大きくふたつのタイプに分けられます。そこで、ふたつの端子の特徴から使いやすいタイプのものを選びましょう。
オーソドックスで使いやすい「MMCX端子」
SoundsGood『Sarah Series SR-MS』
MMCX-3.5mmステレオミニプラグ。タッチノイズを低減。
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ケーブル交換の大前提として、イヤホンがどんなタイプのケーブル交換に対応しているかを確認する必要があります。「MMCX端子」というタイプがケーブル交換のスタンダードです。Shure、JVCケンウッド、オンキヨーなど、国内外の数多くのメーカーは、MMCX端子を採用しています。
ただし、独自仕様を加えている機種もあり、厳密にすべてのケーブルとイヤホンで互換性があるわけではありません。たとえば、ソニーの製品はMMCX端子でも独自仕様なので、それぞれのメーカー製品に対応するケーブルが必要です。
交換後の仕上がりがよい「2pin端子」
「2pin端子」は、文字通り接続ピンが2本あるタイプで、埋込式と突出式の2タイプがあります。2pin端子は接触不良などが起こりづらいため、交換したあとの音質がよく安定したクオリティを発揮してくれます。
一方で、接続ピンが衝撃に弱かったり、左右でつける方向が決まっていたりするため、交換方法や使い方に気をつけましょう。
【2】使いたい機器に合た接続端子をチェック
イヤホンケーブルでしっかりチェックしておきたいのは、外部機器への接続端子です。イヤホンジャックの直径は機器によって太さが決まっており、直径が合わない場合は差し込むことができません。
そのため、ふだん音楽を再生している機器に合う太さの接続端子を選びましょう。もし、端子の太さが分からない場合は、スマホやテレビなど多くの機器に採用されている3.5mmの端子がおすすめです。
【3】音質を高めるポイントをチェック
音質にこだわりたいけど、どこに注目すればよいのかわからない人も多いはずです。そこで、満足度の高いイヤホンケーブルを手に入れるためのチェックポイントを紹介していきます。
ケーブルの素材や純度
オーディオ&ビジュアルライター/AV評論家
イヤホンケーブル選びで大切なポイントは、音声信号を伝送する「線の素材」です。イヤホンのケーブル交換はリケーブルと呼ばれ、線の素材をこだわることで高音質を追及することができます。イヤホンケーブルのスタンダードな線材は銅です。
とくに高純度の銅が含まれている「PC-Triple C」という銅製品は、不純物が少なく高音質。銅線材のサウンドは、低音にパワーが入るタイプが多いです。高級イヤホンケーブルなら銀も使われますが、高価なので銀コートや端子部のメッキなどに用いられることがほとんど。銀素材のサウンドは、高域が繊細できらびやかなタイプが多いです。
高音質化を促すバランス接続
オーディオ&ビジュアルライター/AV評論家
イヤホンのケーブル交換によって高音質化をするなら、まずはバランス接続(左右のステレオ出力を4芯ケーブルで出力するタイプ)を導入してみましょう。利用しているイヤホンケーブルが一般的な3.5mmステレオミニ端子なら、バランス接続への切り替えはおすすめ。音の純度が高まり、音質向上を実感しやすいケーブル交換です。
ソニーのウォークマン上位モデルは、4.4mmの端子によるバランス接続。Astel&Kernやオンキヨー&パイオニアなどの製品は、2.5mm端子によるバランス接続が中心です。
バランス接続を考えている場合には、接続する機器の端子を確認しておきましょう。
【4】使うシーンを考えて、扱いやすさをチェック
こだわって選んだイヤホンケーブルでも、いざ使ってみたら使いにくさが目立ってしまうことがあります。そのため、実際に使うシーンを考えておき、扱いやすいケーブルを選ぶようにしましょう。
タッチノイズを軽減するなら「やわらかさ」に注目
イヤホンケーブルが服や腕などに擦れたときに出てしまう「タッチノイズ」は、音楽の盛り上がりや雰囲気を壊してしまいます。タッチノイズを軽減させたいなら、ケーブルのやわらかさに注目してみましょう。
やわらかいケーブルは、一般的に内部の線が複数本で構成されているのが特徴。複数の線で音を伝えることでタッチノイズが出にくく、移動中でもキレイに音楽を再生できます。
プラグの形にもこだわると使い勝手がよくなる
再生機器と接続する端子の形には、「ストレートタイプ」と「L字タイプ」があります。ストレートタイプはスマホカバーなどの影響を受けにくく、L字タイプだと接続部分の耐久性が高いという特徴があります。
どちらのタイプにもメリットがあるため、再生機器の種類や収納場所などを踏まえて使いやすい端子の形を選ぶようにしましょう。
オーディオ&ビジュアルライター/AV評論家
イヤホンケーブルは音質だけでなく使い勝手も大事ですよね。「ケーブルが固くて取り回ししにくい」という方には、1本だけの単線タイプよりも細い線を複数より合わせたヨリ線タイプが扱いやすいでしょう。
イヤホンケーブルを耳にかけたいなら、耳のハンガーがしっかりしたタイプ、そのまま下ろすならハンガーなしのタイプがおすすめ。また端子回りは、ケーブルが真っ直ぐではなくL字型になっているタイプもスペースを取らず人気です。
【5】コードの長さも忘れずに確認
イヤホンケーブルが使いにくいと感じる意外なポイントがケーブルの長さです。短すぎる場合だけでなく、長すぎる場合でも扱いづらく
なり、毎日使うのをためらってしまうでしょう。
また、外出先で使う場合と自宅で使う場合には、使いやすい長さが変わる場合もあります。専用にするのか兼用にするのかなども考えおくと、使いやすい長さのケーブルを選びやすくなります。
(※)ポイント:ケーブル交換でBluetoothイヤホン化することも考慮に!
オーディオ&ビジュアルライター/AV評論家
イヤホンケーブル交換は、有線の高級イヤホンが好きな人のなかで定着しています。しかし「ワイヤレスで高音質を楽しみたい」という方もいますよね。そんな方には、ケーブル交換の仕組みを利用して、手持ちのイヤホンをBluetooth接続してワイヤレスにする製品を使ってください。
「Bluetoothトランスミッター&レシーバー」などのアイテムは、 お気に入りのイヤホンをワイヤレスでも使いたい方におすすめです。
イヤホンケーブルのおすすめ13選
上で紹介したイヤホンケーブルの選び方のポイントをふまえて、折原さんと編集部が選んだおすすめ商品を紹介します。さまざまなタイプのイヤホンケーブルがありますので、気になる製品にきっと出会えるはずですよ!

SAEC『SHC-120FS/FF』

出典:Amazon
線材の素材 | PC-Triple C |
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端子規格 | MMCX |
長さ | 0.8m/1.2m |

NOBUNAGA Labs『鬼丸 改』






出典:Amazon
線材の素材 | OFC8芯・銀メッキ |
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端子規格 | 金メッキMMCXコネクタ |
長さ | 1.2m |

Zephone『EL-14 Orange Owl』

出典:Amazon
線材の素材 | シルバーメッキ銅 |
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端子規格 | 金メッキMMCXコネクタ |
長さ | 1.2m |

SoundsGood『Sarah Series SR-MS』






出典:Amazon
線材の素材 | シルバーコートOFC(6N) |
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端子規格 | MMCXコネクタ |
長さ | 1.2m |

SONY『MUC-M12NB1』

出典:Amazon
線材の素材 | 銀コートOFC(6N) |
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端子規格 | バランス標準プラグ |
長さ | 1.2m |

JVCケンウッド『SU-ARX01BT』














出典:Amazon
線材の素材 | - |
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端子規格 | MMCXコネクタ |
長さ | - |

Shure『RMCE-BT2』
















出典:Amazon
線材の素材 | - |
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端子規格 | MMCXコネクタ |
長さ | - |
Shureの高級イヤホンを高音質にワイヤレス化
有線の高音質イヤホンにハマった人なら、ひとつは持っているであろうShure製のイヤホン。そんなShureのイヤホンを高音質にBluetooth接続する、Shure純正のワイヤレス化ケーブルの第二弾です。Shureの高音質イヤホンのワイヤレスイヤホンまでカバーするべく、aptX・aptX HDにも対応しているのが特徴。
サウンドは同社の『SE535/846』といった、高級モデルでも通用するほどの駆動力と情報量を備えています。Shure用のアクセサリですが、MMCX端子対応のイヤホンがあれば接続できる可能性も。

SONY『MUC-M2BT1』

出典:Amazon
線材の素材 | - |
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端子規格 | MMCXコネクタ |
長さ | - |
Yinyoo『KBX4904 QDCケーブル』












出典:Amazon
線材の素材 | 銀線 |
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端子規格 | - |
長さ | - |
NICEHCK『イヤホンケーブル』














出典:Amazon
線材の素材 | 8芯銀メッキ線、高純度銅線 |
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端子規格 | MMCX |
長さ | - |
HiFiHear『リケーブルMMCX 』














出典:Amazon
線材の素材 | 7N単結晶銅線 |
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端子規格 | - |
長さ | - |
Tripowin『Zonie 16』






出典:Amazon
線材の素材 | 銀メッキ |
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端子規格 | MMCX |
長さ | - |
Kinboofi 『リケーブル イヤホン』










出典:Amazon
線材の素材 | - |
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端子規格 | QDC |
長さ | - |
おすすめ商品の比較一覧表
ECサイトのイヤホンケーブルランキングを参考にする
Amazonでのイヤホンケーブルの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各ECサイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【最後に】AV評論家のアドバイス
オーディオ&ビジュアルライター/AV評論家
事前にしっかり情報収集をしておきましょう
最近は5,000円程度のイヤホンにも、イヤホンケーブルの交換に対応した機種が増えてきています。音質変化を楽しむため、趣味としてリケーブルする人もいます。音の良し悪しは人の好みの部分もあります。リケーブルに挑戦する際には、ネットの口コミや専門店の実機で、どんな音質変化があるかを確かめてみるといいでしょう。
イヤホンをBluetooth接続でワイヤレス化するケーブルの登場で、ケーブル交換の楽しみ方も広がっています。しかし、メーカーが保障するのは、あくまで自社製品の組み合わせのみ。他社製品同士の組み合わせで取りつけできるかどうかは、事前にしっかり情報収集しておきましょう。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/12/04 コンテンツ追加・修正と価格を更新しました(マイナビおすすめナビ編集部 加藤佑一)
オーディオ&ビジュアル専門誌『AV REVIEW』『プレミアムヘッドホンガイドマガジン』や、モノ雑誌『家電批評』『MONOQLO』『GoodsPress』『MonoMax』『DIME』『日経トレンディ』等、Webでは『Phileweb』『日経トレンディネット』『価格.comマガジン』『@DIME』『&GP』等の媒体で、レビュー、解説で活躍する1979年生まれの若手評論家。 日々、新製品発表会や欧米のIT・家電関連イベントを取材しデジタル家電のトレンドにも精通。 高価なハイエンドの機器だけでなく、格安・コスパ志向、ライフスタイル志向の製品までもカバー。 AV家電製品の取材歴が長い事もあり、製品はスペックで判断するだけでなく、実機に触れてクオリティをチェックした上でのレコメンドを心がけている。2009年より音元出版主催のオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員。