ドラえもんの映画おすすめランキング25選｜シリーズ最高傑作や感動・泣ける映画も

友情・感動物語の双方が味わえる作品！

「のぶ代ドラ」の映画最終作であり、映画シリーズにおける一区切りとして位置づけられている本作。『忠犬ハチ公』の物語をモチーフに「時間」の要素も取り入れた物語は、SF的な面白さも、友情物語としての感動もシリーズトップクラス。まさに集大成といえる作品となっています。

また、主人公・のび太の存在がこれまでの作品以上に物語の中心にあり、ドラえもんとのコンビでの活躍とはちょっぴり違う一面が見られるのも本作の大きな魅力です。捨て犬・イチとのび太の絆に、動物を飼ったことのある方なら思わず感情移入してしまうことでしょう！

リメイク版も出ている名作！

ドラえもんの映画シリーズのなかでも、不朽の傑作にして代表作がこちら。「巨大ロボットを自分たちで組み立てる」というワクワクするような導入から徐々にハードでシリアスな戦いへと展開していくストーリーは、「AI（人工知能）」など現代に通ずる要素も多く、いま見てもまったく飽きさせません。

そのほか、本作は映画シリーズでは珍しくしずかちゃんの単独行動シーンが多く、かわいいだけでない活躍を見せてくれるのもポイント。ゲストキャラクターである少女型ロボット・リルルが下す最後の決断にも泣かされる、「ヒロインたちも主役」な作品に仕上がっています。

少し違う映像ビジュアルも魅力！

映画シリーズのはじまりを飾った『のび太の恐竜』は名作として名高いものの、1980年の作品ということもあり今から観るのはちょっとハードルが高いと感じる方もいるかもしれません。そんな方には、声優交代を機に制作されたリメイク版である本作がおすすめです。

のび太が自分の手で育てた恐竜の子ども「ピー助」との交流と大冒険、そして別れ。映画シリーズの基本が詰まったシナリオは普遍的な魅力にあふれており、多くの人の心を打つことでしょう。成長を感じさせるラストシーンののび太のすがすがしい表情に、しみじみと「観てよかった」という気持ちになれる一作です。

怖いけどおもしろい！何度でも見たくなる！

比較的初期の映画作品を観てみたい方におすすめなのが、4作目である『海底鬼岩城』。映画シリーズ最多の22作を手がけた芝山努監督の初監督作であり、その作風は従来作よりスリリングで硬派。近年の比較的明るい作品に慣れていると、そのギャップにきっと驚くことでしょう。

そして本作を語るうえで忘れてはならないのが、ひみつ道具のひとつでありながらキャラクターとして抜群と存在感を発揮する「水中バギー」。生意気で人間くさい性格の彼がクライマックスで見せる衝撃的な活躍は、今なおファンの間で語り草となっています。

初めてのドラえもん映画にもピッタリ！

ハラハラドキドキする展開や切ないシーンもいいですが、「たまにはおもいっきり楽しい物語が観たい！」という方には本作がぴったり。夢のような機能を持つ「ひみつ道具」の数々が繰り広げるコミカルなストーリーは、シリーズに詳しくない方でも十分に楽しめるはずです。

そんななかでも最大の見どころは、ドラえもんの「鈴」をめぐるエピソード。実はドラえもんの鈴はのび太とはじめて会ったときから同じものをつけ続けているのですが、本作で明かされるその理由に心が温まります。

『のび太の恐竜』にあってリメイク版にないもの、それはなんといっても大山のぶ代さんの名曲「ポケットの中に」。武田鉄矢さんによる歌詞と明るいメロディが、ドラえもんという作品の魅力を見事に表現しています。近年ではなかなか聴く機会のなくなったこの曲に、本作で触れてみるのもよいのではないでしょうか。

のび太が恐ろしいほど射的が上手いというのはテレビシリーズでもよく言及される設定ですが、本作ではその華麗な銃さばきがこれでもかと発揮されています。強敵たちを圧倒するその強さは、いつもは頼れるドラえもんの存在がかすんでしまうほど。映画だからこそ見られる、ガンマン・のび太の離れ技の数々が笑えます！

魔法の描写もワクワクする『魔界大冒険』ですが、キャラクターも非常に魅力的。敵として登場する「メジューサ」はそのトラウマ級のビジュアルと強さから、シリーズ屈指の悪役として語り継がれています。リメイク版ではなぜか美女になってしまっているので、あの恐ろしさを味わうなら断然本作がオススメでしょう！

本作の公開時に大きな話題となったのが、その宣伝ポスター。こだわり抜かれたアートのような構図とタッチ、そして詩的なキャッチコピーで表現された名シーンの数々が、既存のドラえもんの映画とは一線を画すワクワク感を演出しています。本作を観るのであれば、ぜひ一緒に楽しんでほしい「作品」のひとつです！

ドタバタ劇が印象的な一方で、夢のある物語としても観ることができる本作。学校の劇で「孫悟空」役をやりたいというのび太の願いが、本物の三蔵法師との旅を通じて叶っていくさまにはロマンを感じます。なかでも、最後にジャイアンから「お前が孫悟空だよ」と認められるシーンは何度見てもよいものです。

本作のミステリアスな魅力を象徴しているのが、衝撃のラストシーン。観るものに解釈を委ねるワンカットは当時から物議をかもし、現在もファンの心を掴んでやみません。原作者の藤子・F・不二雄先生も「キャラクターが勝手に動いてしまった」と語る、ドラえもん映画随一の問題作を体感してください！

ドラえもん映画の「音楽」といえば初期作品の武田鉄矢さんの楽曲が挙がることが多いですが、本作の主題歌である BUMP OF CHICKENの「友達の唄」も隠れた名曲のひとつ。ドラえもんの映画シリーズに共通するテーマを的確にとらえた温かい歌詞は大人にこそ刺さり、本編の感動を何倍にも大きくしてくれることでしょう。

メッセージ性もさることながら、ドラえもんたちが自らの「国」をつくって戦いに臨むという独特な設定も本作ならでは。環境問題だけでなく戦争や動物の密猟などもテーマとなっており、完全な解決とはいえないラストもシニカルです。純粋なのび太の目から見える世界の様子は、観るものにたくさんの気づきを与えてくれます。

「映画だとなぜかいつもいい人になる」でおなじみジャイアンですが(笑)、本作ではむしろ自分のわがままのせいでみんなの足を引っ張ってしまうシーンも。しかし、それこそが本作が「ジャイアンが主役」と言われるゆえん。普段はあまりクローズアップされない彼の内面が丁寧に描かれ、作品に深みを与えています！

本作ではティオがのび太と間違われて騒動を起こす一方で、のび太はなんと「王子様」に。似合わないと思いきや、持ち前のやさしさによって国民からも意外なほど慕われていきます。これまでの作品でも一貫して描かれてきた、「のび太」というキャラクターの魅力。それを再確認できるのも本作のよさといえるでしょう。

隕石の衝突により絶滅したとされている恐竜。本作ではその絶滅を回避しようとのび太たちがあの手この手でがんばりますが、「そんなことをしては未来が変わってしまう」とタイムパトロールに阻止されてしまいます。しかし、本作はそこからの展開がお見事。明確な悪役を設定しないストーリー構造も素敵です！

本作の収録時、のび太役の声優・小原乃梨子さんは飼っていた猫が病気で重篤な状態だったとのことで、のび太とフー子の関係性もに思うものがあったそう。そんな背景を知ると、本編中での迫真の演技がより説得力のあるものに聞こえます。作品としての知名度は低めながら、一度観れば心に残り続ける一作です。

旧作でも多くのファンが名シーンに挙げる、スネ夫が戦争への恐怖を口にするシーン。もちろんリメイク版にもきちんと存在しており、新たに追加されたシーンも実に考えさせられるものとなっています。普段のドラえもん映画では不遇なことが多いスネ夫ですが、彼のいい意味での「普通さ」が本作では大きな魅力なのです。

もともと耳があり黄色かったドラえもんが、なぜおなじみのあの姿になったのか。改めて描かれるその経緯はなかなかに衝撃的です。そのほかには、セワシとドラえもんの間にも確かな絆があると分かるのも本作の見どころ。ドラえもんを気づかう22世紀の人々の温かい人柄が、観終わったあとに心地よい余韻を残してくれます。

映像化の機会に恵まれたエピソードですが、改めて観るなら断然本作がおすすめ。実は漫画から改変されている部分も多いのですが、新たに加えられた要素がどれも素敵なのです。設定が4月のエイプリルフールになったことによる桜の演出のほか、最後にいつものメンバーを再登場させるのも小技が効いています！

『結婚前夜』の名脇役といえば、やっぱりしずかちゃんのお父さん。両親への想いから結婚をやめようとするしずかちゃんに語りかけるシーンは、娘さんを持つ親御さんなら号泣間違いなしです。新婦の父親という立場からのび太を評する言葉も、のび太の人柄を表す名ゼリフとして今なお語り継がれています。

主人公がジャイアン・ジャイ子ということで、アニメとしての雰囲気も普段のドラえもんとは大きく異なっている『がんばれ!ジャイアン!!』。和風で古風な演出が独特で、感動だけではないおもしろさがあります。また、ジャイアンのおうち「剛田商店」や、マイナーなひみつ道具「探し物は何です蚊」などのレアな描写にも注目です！

ドラえもんの映画にはシリーズへの事前知識が求められる作品も多いものの、本作には一切必要なし。普遍的なテーマは、世代を越えて多くの人に届くことでしょう。ちなみに、原作漫画にはのび太のお父さんをおばあちゃんに会わせに行く続編も。こちらも合わせて楽しみたい、大人の心にしみる秀作となっています！

「ザ・ドラえもんズ」シリーズがおもしろいのは、おなじみTVシリーズの青いドラえもんがいつも不遇な役回りを押し付けられているところ。『ロボット学校七不思議』でも、さらわれたり気絶したりとコミカルな姿を見せてくれます。また、本作は長編ではあまり見られない、ドラミちゃんの単独での活躍が多めなのもポイントでしょう！

本作で家出したのび太が歩く道の情景は、実は渡辺歩監督自身の実際の体験がもとになっているのだとか。キャラの心情を際立てる演出も、アニメ映画として芸術の域に達しています。そのほか、『ドラえもん のび太の恐竜』以来長年にわたって劇伴を担当し、本作を最後に勇退した菊池俊輔氏の音楽も必聴です！