ゲーミングノートパソコンとは
ゲーミングノートパソコンとは、3Dゲームができるほど高機能なノートパソコンのこと。「グラフィックス」という専用のパーツが備わっているのが特徴で、なめらかな映像を映し出してくれます。
ほかにも、PCの頭脳となる「CPU」は一般的なノートパソコンよりも高性能なタイプを搭載し、「メモリ」も作業スピードを高速化させるために容量の大きいものが使われています。
■ゲーミングノートPCを使うメリット
●設置場所を問わない省スペース
一人暮らしのワンルームなどにデスクトップ型のPCを置くとするとスペースを取ってしまいますが、ノートPCはコンパクトなので収納棚から出し入れして使いやすいので便利。
●配線がわずらわしくない
基本的にゲーミングノートPC一つでOK。マウスは用意する必要がありますが、ディスプレイやキーボードを別途用意する必要がなく、配線といえば電源アダプターくらいです。
●持ち運びが容易
コンパクト&軽量な特性を活かして、自宅以外でゲームを楽しむことも可能です。旅行する際もバックパックに入るサイズ感なので問題ありませんよ。また、性能が高いので旅先で動画編集などもできちゃいます!
■ゲーミングノートPCを使うデメリット
●デスクトップ型より割高
デスクトップ型のゲーミングPCと同クオリティの仕様であっても、コンパクトなPC内に収納するために小さいパーツを使うので、価格が高くなりがちです。
●カスタマイズしにくい
ノートPCの特性上、好みの液晶やキーボードを組み合わせて使用することができないのがネック。別途用意することもできますが、それならデスクトップ型の方が良いかと思います。
●排熱システム、冷却性能が劣る
デスクトップ型に比べて放熱しにくいので、熱がこもりやすくなりパーツが損傷を受けやすく、一般的に寿命が短いとされています。また、ファンの音がうるさくなりがちなので、夏場はエアコンをつけながら行う必要があります。
ゲーミングノートパソコンの選び方
それでは、ゲーミングノートパソコンの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の6つ。
【1】グラフィックス
【2】プロセッサー(CPU)
【3】メモリ
【4】ストレージ
【5】ディスプレイ
【6】バッテリー容量
上記の6つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】グラフィックスをチェック
「グラフィックス」はディスプレイに画像や映像を映し出すためのパーツ。3D映像などをなめらかに映すために重要になってきます。
デスクトップ型のゲーミングPCで使われる大型のグラフィックボード(グラボ)はノートPCには入らないので、小型のタイプが採用されています。
快適にゲームを楽しみたいということなら「GeForce RTX 30シリーズ」、初心者や手軽にゲームを楽しみたいということなら「GeForce GTX 16シリーズ」がおすすめ。
▼GeForce RTX 30シリーズ:ハイスペックで超高画質
世界最速クラスのGPUで、4K液晶や、フルHD液晶でリアルな映像を映し出すレイトレーシング設定をオンにして楽しむなら、こちらがおすすめ。
また、本格的にゲームをしたいならRTX 3080、RTX 3090。
ミドルクラスで楽しむならRTX 3060。
ハイスペックのRTX 30シリーズにもグレードがあるので、チェックしておきましょう。
▼GeForce GTX 16シリーズ:初心者や気軽に楽しめる
ゲームをする頻度が高くない方、高いレベルの画質を求めずカジュアルにゲームをする方は、こちらがおすすめ。
GTX 1650、GTX 1660あたりがいいでしょう。なお、もう少しグレードが落ちるMX 250というタイプもありますが、3Dゲームなどは難しいかもしれないのでおすすめしません。
【2】プロセッサー(CPU)をチェック
プロセッサー(CPU)とは、パソコンのコア・頭脳になる部分で、主に情報処理能力を担うパーツ。高性能であるほど情報処理能力は高くなりますが、一方で価格も高くなっていきます。
主にインテル製のCoreとAMD製のRyzenという2種類があります。基本的にはグラフィックスとのバランスが大切です。
ハイエンドのRTX 30シリーズなら、Core i9やCore i7、Ryzen 9、Ryzen 7あたりを選ぶようにしましょう。
エントリータイプのGTX 16シリーズなら、Core i7やCore i5、Ryzen 7、Ryzen 5で十分。
なお、インテル製のCeleron、Core i3、Pentiumなどのシリーズがありますが、ゲームを快適にプレイできるスペック(処理性能)ではないためおすすめできません。最低でもCore i5を選ぶようにしましょう。
【3】メモリをチェック
メモリとは、データ情報を保存する容量のこと。メモリについてはよくデスクに例えられていますが、何か作業をする際、デスクが広ければ、筆記用具や辞書、飲み物など、いろいろなもの置けて作業がはかどります。それと同じで、メモリの容量が大きいほど、さまざまな作業がスムーズに行えます。
最低でも16GB以上を選ぶようにしましょう。なお、レイトレーシングで楽しむゲームだと、12GB以上のメモリが必須ということもあります。
【4】ストレージをチェック
ストレージとは、文章や画像、動画といった情報データを保存する場所です。メモリと混合されがちなので注意しましょう。
例えるなら、メモリは筆記用具などを置くためのデスクの広さ、ストレージはその筆記用具などをしまうための収納場所です。ストレージには、『HDD』『SSD』『eMMC』などの種類があります。
一番おすすめなのが、ロード時間が高速なSSD。容量は、256GB以上を選びましょう。多くのゲームを楽しむという方は、512GBや1TBという選択肢もあります。
【5】ディスプレイをチェック
デスクトップ型とは異なり、あとで別のものに交換するということができないので、妥協なく選ぶようにしましょう。ポイントは、リフレッシュレート。1秒間に何回新しい画像を映し出せるかを表し、ヘルツ(Hz)が単位となります。120Hz以上だと、遅延や残像がなく、滑らかな映像でゲームを楽しめます。
また、解像度にも注目しましょう。一般的なのはフルHD。より鮮明度が高いWQHDや4Kもあるので、好みに応じて選びましょう。
(※)バッテリーについての注意点
ゲーミングPCでは、バッテリー残量についてさまざまな記載があると思います。しかし、現在販売されているゲーミングノートPCのほとんどは、グラフィックスへの電力使用量が激しいため、バッテリーは1〜2時間が限度です。
そのため、ゲーミングノートPCのバッテリーは、HPなどで記載されている時間は目安と考え、積極的にACアダプターを使用することを推奨します。
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※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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最後に|エキスパートからひとこと
描画性能こそがゲーミングパソコンの肝
ゲーミングノートパソコンは、通常のノートパソコンに比べると価格はかなり高価ですが、その分性能も高くなっています。
もちろん、ゲーム用途のために設計された製品ですが、処理能力が高いので、動画編集や高画素写真のレタッチなど、負荷の高い作業も快適に行えます。
通常のノートパソコンを使っていて、処理速度に不満があるという人にもゲーミングノートパソコンはおすすめできます。ゲームが主な目的なら今後登場する、さらに重いゲームにも対応できますので、できるだけ性能が高い製品を選ぶようにしたほうがよいでしょう。
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東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。 ライター歴25年。PC/ITに関するテクノロジーの解説や製品レビューを得意とする。 最近は、STEM教育や3DプリンターやCNCを初めとするデジタルファブリケーションに興味を持ち、積極的に取材や記事執筆を行っている。 また、子どもへのプログラミング教育にも関心があり、CoderDojo守谷のメンターを務めている。