スマートウォッチでなぜ血圧が測れるの?
医療機器として認証を受けている血圧測定機能付スマートウォッチは、測定部位に圧力をかけて測定する「オシロメトリック法」と呼ばれる方法を腕時計サイズにコンパクトした製品です。認証を取得していないスマートウォッチは緑色LEDを使用した 光学式センサーで測定しています。
血液を反射する緑色LEDは心拍数測定機能にも用いられており、血圧を測定するには心拍数の測定結果のデータと組み合わせて血圧の推定値を算出する仕組みです。誤差が出やすいため、数値はあくまで目安にしてください。
▼スマートウォッチの血圧測定結果はあくまで参考程度に
血圧測定機能を備えたスマートウォッチには、国から医療機器として認証を受けたものと未認証のものがあります。国内の血圧測定機能を備えたスマートウォッチで管理医療機器として認証を受けているのは医療メーカーのオムロン製のみです。
ほかの血圧測定機能付きのスマートウォッチは、測定結果に誤差が出やすく正確とはいえません。ただし、市場で展開する商品数は多いため、ほかの機能やデザインを重視して選ぶこともできます。数値はあくまで参考程度にと考えている方は認証の有無を問わず、スマートウォッチでも役立つでしょう。
血圧測定機能付スマートウォッチの選び方
それでは、血圧測定機能付スマートウォッチの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の4つ。
【1】医療機器認証モデルかどうか
【2】測定方法
【3】充電方法とバッテリー持続時間
【4】そのほかの機能
上記の4つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】医療機器認証モデルかどうかチェック
体調の変化を早期に知るためにも、血圧の測定結果においてできるだけ正確な数値がでるものを選びたい方は、管理医療機器の認証を受けている製品を選びましょう。国内で購入できる認証モデルは1つのみですが、今後高まるニーズにともなって製造量や認証を受ける製品も増えてくる可能性があります。
医療機器認証モデルは高精度のため、価格もそれなりに高くなります。導入費用を抑えたい方は、多く展開している血圧測定機能付スマートウォッチから選ぶとよいでしょう。
【2】測定方法をチェック
血圧測定機能付のスマートウォッチは、装着中に常時血圧を測定する自動タイプと、自分で操作して測定する手動タイプにわかれます。
自動タイプは装着後、すぐに測定を開始し、24時間の測定記録を残せます。1日の変化を記録できるため、仕事や在宅時における変化も調べることが可能です。
手動タイプは自分で操作をおこなわなければなりませんが、とくにむずかしい操作は必要ありません。起床時と就寝時のみ測りたい方は手動タイプでもよいでしょう。
【3】充電方法とバッテリー持続時間をチェック
スマートウォッチの充電方法はUSB式とケーブル式があります。USB式はパソコンなどのUSBポートに、本体のUSB充電端子を直接挿して充電します。
ケーブル式はマグネットとクリップの2タイプがあります。マグネットは持ち運びがしやすく、クリップは充電中に紛失しにくいのが特徴です。スタンド式やチャージャー式もあるので、使いやすいものを選びましょう。
スマートウォッチは高機能なものほど消費電力が高いのが特徴です。朝から夜まで身につけておきたい場合は電池容量や使用可能時間・日数もチェックしてください。
【4】そのほかの機能をチェック
スマートウォッチを1日中装着するなら、どのような機能を備えているか気にされている人もいるでしょう。また仕事や外出などシーンに合ったデザインを選びたい方もいるはず。血圧測定機能以外にチェックしてほしい機能やデザインについて解説します。
▼体調の変化を知らせてくれる機能はあるか
スマートウォッチには体温や血中酸素レベルなど、体調の変化をリアルタイムにチェックできる機能を備えているものがあります。体温は測る部位で数値が異なりますし、平熱にも個人差があります。まずは装着部位の平熱を知ることが大切です。
また、血液中の酸素の量をチェックできる機能を備えたものもあります。血液中の酸素の量は正常値で99~96%です。正常値以下でも自覚しないケースもあるため、つねにチェックできるのは頼もしい機能といえるでしょう。しかし、数値はあくまで目安です。気になる方は受診を検討してください。
▼装着シーンに合わせた機能はあるか
スマートウォッチには体調の変化をチェックできる機能以外にも、さまざまな機能を備えています。ランニングやサイクリングなどが趣味な方はスポーツモードが搭載されているものが便利です。また、防水・防塵の性能を表すIP67~68を備えたものなら、手洗いや家事などもなんなくこなせます。
また、女性なら生理周期管理機能があると便利です。これだけ多機能で便利なスマートウォッチですが、デザイン性がすぐれているものも豊富に展開しています。ビジネス用や外出用など装着シーンに合わせて探してみてください。
血圧測定機能付スマートウォッチの人気メーカーを紹介
血圧測定機能を備えているスマートウォッチで人気のあるメーカーを2社紹介します。
▼オムロンヘルスケア
オムロンヘルスケア株式会社は「Going for ZERO」を掲げ、ヘルスケア用品の開発・販売に尽力している大手医療メーカーです。血圧計や体温計などをご家庭で使用されている方もいるのではないでしょうか。
オムロンは予防医療の取り組みのひとつとして、2019年12月に高血圧や心房細動を迅速にチェックする『HeartGude(ハートガイド)』を発表。国内で唯一、管理医療機器として認証を取得する高精度な血圧を測定できるとして注目を浴びています。
▼HUAWEI(ファーウェイ)
HUAWEI(ファーウェイ)は中国に本社を置くスマートデバイスプロバイダーです。ウェアラブル端末の開発にも尽力しており、体調の変化や運動管理など用途に合わせたデザイン性の高いスマートウォッチを展開しています。
血中酸素レベルや運動管理機能などを備えたモデルもあり、毎日の体調をチェックしておきたい方におすすめです。
エキスパートのアドバイス
血圧が測れる機能にプラスアルファがある機種を!
血圧測定の機能を搭載したスマートウォッチは数多く販売されています。選ぶ際の指針として、血圧測定機能にプラスアルファの健康管理に役立つ機能を搭載した機種を選ぶとよいでしょう。
たとえば、消費カロリーや心拍計などの機能があれば、トータルで健康管理が可能になります。
血圧測定機能付スマートウォッチおすすめ9選
それでは、血圧測定機能付スマートウォッチをご紹介します。機能やデザインもチェックして自分が使いやすいものを探してみてください。
血圧・活動・睡眠など毎日の活動を測定
医療機器メーカーオムロンが提供するスマートウォッチは、管理医療機器の認証を取得しています。大きな液晶は操作性にもすぐれており、血圧測定をはじめ、歩数や睡眠など毎日の生活をサポートする機能を備えているのが特徴です。
お使いのスマートフォンに専用アプリをインストールして、毎日の測定結果を記録しましょう。体重などを追加入力できるので、体調の変化にもいち早く気づけそうです。
※この商品は「医療機器」です。
30g以下の軽量モデルで軽い!
「手もとが重くなるのはイヤ」という方におすすめのスマートウォッチ。約30g以下の軽量モデルのため、1日をとおして装着しやすいのが特徴です。トレーニングサポート機能も備えているため、運動管理に役立つでしょう。
技術基準適合証明マーク「210-128249」を取得している商品です。通話やメッセージの確認など生活に役立つ機能も備えています。シーンを問わず身につけられるものを探している方におすすめです。
STSEETOP『スマートウォッチ(Q9 Pro)』
血圧測定機能など多機能なスマートウォッチ
こちらのスマートウォッチはサイクリングやスイミング、ウォーキング、トレッキングなど24種類ものスポーツモードを搭載。トレーニングのモチベーション維持に便利です。
スマートフォンをカバンに入れたままでも着信やSNSを確認できるので多忙な方でも迅速に情報をキャッチできます。
待ち受け画面に好きな写真を使えるため、個性を演出したい方にもぴったりのスマートウォッチです。
『ハイエンドヘルススマートウォッチ (lyx-15)』
操作性にすぐれた多機能スマートウォッチ
1.7インチの液晶ディスプレイで視認性にすぐれているスマートウォッチです。24時間自動測定してくれるため、IP68防水・防塵性能を備えており、入浴以外は装着したまま生活を送れます。
毎日の生活や運動時の体調の変化を知りたい方におすすめ。シンプルなデザインのため、服装やシーンを問わず身につけることが可能です。本商品は医療機器ではないため、数値はあくまで参考程度にしてください。
itDEAL『スマートウォッチ W8』
便利なアラーム機能搭載! 専用アプリあり
手首にフィットするしなやかなシリコンバンドのスマートウォッチです。血圧や睡眠、移動距離など毎日の活動量を計測できます。
IP67防水・防塵性能を備えており、装着したまま手洗いも可能です。水分補給や誕生日など、日常のルーティーンや覚えておきたい記念日を知らせてくれる便利なアラーム機能も搭載されています。
計測結果を記録できる専用アプリはiOS・Androidに対応していますが、対応機種があるので確認してください。
くらしの友『スマートウォッチ』
通話&着信も可! 手もとの操作で完結
230mAhの大容量バッテリーを備えたスマートウォッチ。2時間の充電で最長1週間使用できます。持ち運びに便利なマグネット式充電タイプです。
また、マイク&スピーカーを搭載しているため、スマートフォンとペアリングしたまま通話ができます。カバンからスマートフォンを出さずにすべて手もとの操作で完結できるので、多忙な方におすすめです。
運動や生活に欠かせない機能を搭載
ガラス製のカバーでキズがつきにくいスマートウォッチは、スポーティーなデザインが特徴。IP68防水性能を備えており、汗や水など生活の範囲なら濡れても気にすることなく使えます。
サポートしてくれるワークアウトは全部で16種類。専用アプリ「Runmifit」をスマートフォンにインストールすれば、日々のトレーニングや睡眠時間などを記録できるため、自己管理を徹底したい方におすすめです。
ベルトカラーは全部で10色。お求めやすい価格帯なので仕事用や休日用にといくつか持っていてもよいでしょう。
おしゃれで多機能なスマートウォッチ
デジタルデバイスはかっこいいデザインが多くて、ふだんの服装に合わせにくいという方におすすめのスマートウォッチです。
ベージュのベルトがエレガントな手もとを演出してくれます。ブラックベルトもあるので、服装やシーンに合わせて2本用意してもよいでしょう。
IP68性能を備えているため、雨や手洗い、食器洗いなどの家事で水に濡れても大丈夫です。ビジネスから休日のお出かけまで、毎日身につけられるスマートウォッチを探している方におすすめです。
スタイルや気分に合わせてフェイス切替が可
コンパクト液晶&カラフルなベルトが特徴のスマートウォッチです。スタイルや気分に合わせてウォッチフェイスを変えられるため、シンプルなデザインでも長く愛用できそうです。
運動モードは全部で16種類あり、さまざまなワークアウトに対応しています。生活や運動をサポートしてくれる機能を備えたスマートウォッチです。8色のベルトカラーからお好きなカラーを選んでください。
おすすめ商品の比較一覧表
各通販サイトのランキングを見る スマートウォッチ 血圧の売れ筋をチェック
Yahoo!ショッピングでのスマートウォッチ 血圧の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
血圧測定機能付スマートウォッチの装着・計測方法
ここからは血圧測定機能付スマートウォッチで血圧を測定する方法を記載していきます。従来の手首式血圧計で測る方法と似ているのでとても簡単ですよ。
▼肌に密着するように装着する
スマートウォッチは、手首まわりにすき間ができないようにぴったり巻きましょう。光学式センサーは照射される部位で数値が変動するため、しっかりと装着することがポイントです。
手首の関節にかからないように、手のひらの付け根から約1.5cmの位置に巻くとよいでしょう。また、右手首や左手首など変えたりせず、いつも同じ手首で測るようにしてください。
常に密着させていると気になるという方は、測定時のみぴったり巻くなど工夫をしましょう。
▼座って心臓の高さに手首を持ち上げる
椅子にこしかけてリラックスした姿勢をたもちます。ひじをテーブルに置いてスマートウォッチが心臓と同じ高さになるまで手首を持ち上げ、腕の力を抜いて測定しましょう。
外出先などでテーブルがないときは、心臓の高さになるまで手首を持ち上げて、肩に置いて測ってください。テーブルの高さが合わない方も覚えておくとよいでしょう。
その他のスマートウォッチの記事はこちら
まとめ
血圧は体調の変化を知るバロメーターともいわれています。毎日、正しく測ることが大切ですがなかなか意識して測れない方もいるでしょう。血圧測定機能付スマートウォッチなら、手軽に体調の変化を知ることができるのでおすすめです。
数値は目安ですが、体調を意識するために生活に取り入れたい方は、ガジェットライターの水澤 敬さんにうかがった選ぶときのポイントを参考にして自分に合った血圧測定機能付スマートウォッチを探してみてください。
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大学卒業後、専門紙記者を経てカメラ雑誌など紙媒体の編集者を歴任。 15年以上、編集者として経験を積み、2017年フリーライターに転身。 現在はWeb媒体を中心に企画から取材、撮影、編集などマルチに活動中。 得意ジャンルはカメラ・写真、ガジェット全般。 著作に『「ボカロP」になる本』(工学社・ペンネーム「タック二階堂」名義)がある。