USBスピーカーの特徴とは? 出力が大きく、迫力あるサウンドを楽しむ
パソコンのUSB端子に接続して音を再生するのがUSBスピーカーです。パソコンに内臓されているスピーカーは出力が小さいので、音楽の再生には向いていません。
USBスピーカーなら出力が大きいため、音楽も迫力のある再生ができ、音声などもクリアに聞こえます。小型なのでディスプレイの両サイドに設置しやすいのも特徴。
パソコンからデジタルのまま信号を取り出し、スピーカー内部でアナログ変換するのでノイズのないクリアなサウンド再生ができます。
USBスピーカーの選び方 電源供給方式、出力W数、ハイレゾ対応か
オーディオ&ビジュアルライターでありAV評論家の折原一也さんに、USBスピーカーを選ぶときのポイントを3つ教えてもらいました。
電源供給方式を確認 USBバスパワーか、ACアダプターか
オーディオ&ビジュアルライター/AV評論家
USBスピーカーを探している人は、手軽に持ち歩けるタイプ、半固定でも高音質再生ができるタイプ、のどちらがよいかを考えておきましょう。
手軽さを重視して探している場合には、USBに接続するだけのUSBバスパワーで動作するタイプが選ぶ候補として適しています。予算的には、ほとんどが数千円~1万円以下で収まります。
持ち歩きしないで家のPCに接続して高音質に音楽を聴けるような、ハイレゾにも対応した本格派の音楽リスニング用のスピーカーを探している人は、外部のACアダプターで電源供給するタイプも候補になります。予算は数万円~10万円以上まで幅広く発売されています。
アウトドアでも楽しめるバッテリータイプもある
普段はパソコンと接続してデスクで使ったり、アウトドアなどさまざまな場所に持ち運ぶなら「バッテリータイプ」がおすすめ。なお、屋外やお風呂場で使うなら防水・防塵機能を搭載したモデルを選びましょう。
臨場感のある音が好みなら、2.1ch以上を
音響にもこだわるなら。サラウンドチャンネルの数が多い方がおすすめ。ワンランク上の音響を目指すなら、ウーハーを追加して重低音を強化した2.1chにしてみましょう。広いお部屋なら5.1chにするとホームシアターとしても満足する音響になります。
特にこだわりがないなら、2chが価格もリーズナブル、デザインのバリエーションも多いので、自分好みのモデルが見つけやすいです。
再生するパワーはアンプのW数で確認 最大出力数も目安に
USBスピーカーを選ぶときのポイントは、出力をチェックすること。出力は音量に関係する重要なスペックですので確認してください。
スペック表記には「10W+10W」のように出ていますが、パソコンで作業しながらスピーカーの近くで聞くなら5W程度でもじゅうぶんです。
室内で音楽を楽しみたいなら、10Wぐらいの出力が必要でしょう。
オーディオ&ビジュアルライター/AV評論家
音質でUSBスピーカーを選びたい人も多いはずです。
USBスピーカーの音質自体を表すスペックは存在しませんが、一つの目安となるのがスピーカーに内蔵するアンプ出力のW(ワット)数。スピーカーを鳴らすための出力最大値を表しているアンプのW数は、大きいほどサウンドに余裕があります。
電源をUSBバスパワーで取るタイプは電流の制限があるので、再生するパワーはアンプのW数で確認してください。
高音質重視ならハイレゾ対応の製品も DA変換機能がポイント
オーディオ&ビジュアルライター/AV評論家
PCの基板上にあるサウンドチップや拡張カードのサウンドカードで再生のためのDA変換(※)を行うと、PC内部のノイズの影響を受けやすくなります。
しかし、USBスピーカーのなかでもDA変換機能を内蔵している高価格帯の機種は、この変換をノイズの少ないスピーカー側で行えるので、音声信号の劣化を最小限に抑えることができます。
なかでも高音質の製品では「ハイレゾ」の基準を満たす96kHz/24bit以上の精度でDA変換をスピーカー内蔵で行うようになっています。
高音質重視ならハイレゾ対応の製品も視野に入れてください。
※DA変換:スピーカーで音楽を鳴らすために、デジタル信号をアナログに変換すること。
使う場所に合ったデザインやサイズを
USBスピーカーのデザインやサイズにも気を使いましょう。デスクでの使用が主なのに、大きいものは邪魔になります。また、お部屋に置くのにおしゃれじゃないデザインは嫌な人は、好みのデザインのモデルがきっとあるので、探してみましょう。
便利な機能やUSB以外の端子も確認を
USB音声入力に対応しているスピーカーの魅力は、なんといってもUSBケーブルを繋げば、どこでも楽しめる手軽さ、スッキリした配線ではないでしょうか。スマホなどのUSBケーブルが接続できない機器でも使用したいなら、イヤホンジャックの有無、Bluetooth・Wi-Fi対応しているかの事前角煮を忘れずに。
なお、本体でボリュームコントロールや電源のオン・オフ操作、設置用の留め具やリモコンが付属しているモデルもあります。
USBスピーカーおすすめ11選 ハイレゾ対応からコスパのよい製品まで
うえで紹介したUSBスピーカーの選び方のポイントをふまえて、オーディオ&ビジュアルライターであり、AV評論家の折原一也さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。

JBL(ジェービーエル) 『JBL Pebbles』
















出典:Amazon
本体サイズ | 幅78×奥行150×高さ132mm |
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電源 | USB |
アンプ出力 | - |
入力端子 | USB、φ3.5mmステレオミニジャック |
DA機能 | 有 |

エレコム『MS-P08UBK』














出典:Amazon
本体サイズ | 幅72×奥行74×高さ82mm |
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電源 | USB |
アンプ出力 | 4W(2.0W+2.0W) |
入力端子 | φ3.5mmステレオミニジャック |
DA機能 | - |

サンワサプライ『400-SP067』


















出典:Amazon
本体サイズ | 幅97×奥行88×高さ124mm |
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電源 | USB |
アンプ出力 | 4W(2.0W+2.0W) |
入力端子 | φ3.5mmステレオミニジャック |
DA機能 | - |

Olasonic『TW-S9』

出典:Amazon
本体サイズ | 幅113mm×奥行117mm×高さ162mm |
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電源 | USB |
アンプ出力 | 12.5W+12.5W(USB3.0規格以上接続時) ※USB2.0の場合、最大出力 10W+10W |
入力端子 | USB、φ3.5mmステレオミニジャック |
DA機能 | 有 |

KRIPTON『KS-1HQM』

出典:Yahoo!ショッピング
本体サイズ | 幅89.5×奥行105×高さ173mm(×2台) |
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電源 | AC |
アンプ出力 | 50w(25w+25w) |
入力端子 | USB、φ3.5mmステレオミニジャック、光デジタル |
DA機能 | 有 |
ハイレゾ対応の超高音質PCスピーカー
超高音質を狙ったオーディオメーカー発のハイレゾ対応スピーカーがクリプトンの『KS-1HQM』です。コンセントから電源を取るタイプながら、本体サイズとしてはPCデスクの上に置いてちょうど良いサイズ。
25W+25Wの本格的なデジタルアンプを内蔵し、本体は重量感ある金属ボディです。1台なんと約1.5~1.4kgという常識外に重い質量になっています。
そして何よりUSBスピーカーとは思えないほどの情報量と、空気感を備えた超高音質サウンド。PCデスクの上でHi-Fiオーディオ級の高音質を揃えられるので、少し高価でも買う価値があります。

YAMAHA『NX-N500』






出典:楽天市場
本体サイズ | 左 幅170.0×奥行238.6×高さ285.0mm、右 幅170×奥行232×高さ285mm |
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電源 | AC |
アンプ出力 | LF 24W、HF 20W |
入力端子 | USB、φ3.5mmステレオミニジャック、光デジタル、イーサネット、Wi-Fi |
DA機能 | 有 |
Wi-Fiまで対応のアンプ内蔵スピーカー
USBスピーカー前提で設計されたスピーカーではありませんが、Wi-Fiオーディオでは初のアンプ。USB DAC内蔵で、USBスピーカーとしても使えてしまう高音質スピーカーがYAMAHAの『NX-N500』です。
PCデスク上の設置には向かないブックシェルフ型のパワードスピーカーですが、PCと直結すればハイレゾのなかの上位仕様となる384kHz/24bitまで対応と規格外の高音質。
さらにWi-Fi内蔵でネットワーク再生やSpotifyの音楽配信にも対応と多機能です。PCとUSB接続で使いつつ、他の方法でも音楽を聞けるスピーカーとして考えると面白い存在です。
サンワサプライ『USBスピーカー(MM-SPU8BK)』
















出典:Amazon
本体サイズ | 幅660×奥行60×高さ66mm |
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電源 | USB |
アンプ出力 | 3W(1.5W+1.5W) |
入力端子 | USB |
DA機能 | - |
サンワサプライ『USBサウンドバーススピーカー(MM-SPU17BK)』


















出典:Amazon
本体サイズ | 幅205×奥行36×高さ68mm |
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電源 | USB |
アンプ出力 | 6W(3W+3W) |
入力端子 | - |
DA機能 | - |
kaysuda『USBスピーカーフォン(SP200U)』


















出典:Amazon
本体サイズ | 直径121×高さ34.7mm |
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電源 | - |
アンプ出力 | - |
入力端子 | - |
DA機能 | - |
サンワサプライ『Web会議小型スピーカー(MM-MC28)』




















出典:Amazon
本体サイズ | 幅110×奥行110×高さ63mm |
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電源 | USB |
アンプ出力 | 2W(1W+1W) |
入力端子 | - |
DA機能 | - |
サンワサプライ『ハイパワーUSBスピーカー(MM-SPU9BK)』


















出典:Amazon
本体サイズ | 幅78×奥行150×高さ132mm |
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電源 | USB |
アンプ出力 | - |
入力端子 | - |
DA機能 | - |
「USBスピーカー」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする USBスピーカーの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのUSBスピーカーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【最後に】AV評論家からのアドバイス 予算2,000円程度を出せれば十分高音質に
オーディオ&ビジュアルライター/AV評論家
USBスピーカーを探している人のほとんどは、PCの内蔵スピーカーを使っていたり、モニタ内蔵スピーカーを使っていたりと、音質に不満のある人が多いです。そんな人がちょっと改善したいなら、まずは2000円程度からUSBスピーカーを探してみてください。
USBスピーカー、PCスピーカーは定番ジャンルで競争も激しいので、極端に省スペースを狙ったモデルでなければ2000円程度でも十分音質アップを狙えます。
当分買い換えなくていいような決定版的スピーカーが欲しい人は、さらに予算を出して、自身が重視するものが何なのかを決めて、探し出してください。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/12/13 コンテンツ修正のため、記事を更新しました(マイナビおすすめナビ編集部 平野慎也)
オーディオ&ビジュアル専門誌『AV REVIEW』『プレミアムヘッドホンガイドマガジン』や、モノ雑誌『家電批評』『MONOQLO』『GoodsPress』『MonoMax』『DIME』『日経トレンディ』等、Webでは『Phileweb』『日経トレンディネット』『価格.comマガジン』『@DIME』『&GP』等の媒体で、レビュー、解説で活躍する1979年生まれの若手評論家。 日々、新製品発表会や欧米のIT・家電関連イベントを取材しデジタル家電のトレンドにも精通。 高価なハイエンドの機器だけでなく、格安・コスパ志向、ライフスタイル志向の製品までもカバー。 AV家電製品の取材歴が長い事もあり、製品はスペックで判断するだけでなく、実機に触れてクオリティをチェックした上でのレコメンドを心がけている。2009年より音元出版主催のオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員。