ステンカラーコートとはどんなアウター? 春・秋・冬に活躍
名前にもなっている「ステンカラー」とは、折り立て襟で、後ろが高く前が低くなっている形が特徴です。第1ボタンを開けた状態だと「バルカラー」とも呼びます。和製英語なので、グローバルな呼び名としては「バルマカーンコート」といわれています。裾に向かって少し広がるAラインシルエットが主流です。
伝統的なステンカラーコートだと、ラグランスリーブや、比翼仕立てといったデザインを取り入れています。ラグランスリーブは、腕のパーツが首元から脇に沿って斜めに入っています。肩が落ちてリラックス感があるので、オーバーサイズのコートの雰囲気とマッチ。比翼仕立てはボタンを閉めるとボタンが見えなくなるデザインです。
ただし、ラグランスリーブや比翼仕立てではないステンカラーコートもたくさんあります。
ステンカラーコートおすすめ11選|人気ブランド別 人気のナノ・ユニバースやマッキントッシュなどを厳選
それでは実際にステンカラーコートを見ていきましょう。ステンカラーコートはさまざまなブランドから出ています。自分が好きな色や柄をチェックし、着たいと思っているシチュエーションで合うのか、手持ちの服との相性も考えましょう。季節に合わせた素材選びも忘れずに。アイテムの個性やそれぞれのブランドの魅力も解説します。
nano・universe(ナノ・ユニバース)
ナノ・ユニバースは90年代に日本の渋谷でスタートしたセレクトショップで、オリジナルブランドも展開しています。名前はナノ=極小、ユニバース=宇宙という意味で、独創的な世界観を表現する思いを込めたもの。
ヨーロッパのトラディショナルスタイルをベースに、現代的でエッジも取り入れて、それでいてベーシックな服を手がけています。

nano・universe(ナノ・ユニバース)『CARREMAN ドロップバルカラーコート』
動きやすくてスマートなシルエット
肩が落ちたドロップショルダーシルエットで、リラックスして着られるステンカラーコートです。あえて大きめのサイズを選び、オーバーサイズに着るのもさまになります。
フランスのメーカー、CARREMANの素材を採用。見た目は上質でありながら、ストレッチが効いていて動きやすいなど、着心地も快適です。チャコールやブラウン、グレーのチェックなど落ち着いた色柄は大人の表情を作ってくれます。
あて布をすればアイロンもかけられます。シワを伸ばせば、パリッとスタイリッシュに着こなせそうです。
サステナブルな素材にこだわる2WAYデザイン
本革に近い質感にこだわった、フェイクレザーのステンカラーコート。ビーガンレザーとも呼ばれ、環境のことも考えているサステナブルなファッションアイテムです。素材の質もよく、シワや折り目がつきにくさも魅力。ほどよい光沢感が高見えします。
裏面はウール混のツイル素材となっていて、リバーシブルで着られます。ぬくもりのある素材はクラシカルな印象を与えて、フェイクレザーとはまったく違うコーディネートを楽しめそうです。
シルエットはゆったり。ゆとりを持たせたラグランスリーブで、リラクシーに着こなせます。
SHIPS(シップス)
シップスは上野のアメ横でオープンした日本のセレクトショップです。さまざまなブランドのアイテムを置いているだけでなく、オリジナルブランドも展開しています。
メンズラインはトラディショナルなデザインを取り入れつつ、「今」も意識。「STYLISH STANDARD」がコンセプトです。時代の流れは取り入れつつも、こだわりのスタイルを提案してくれています。
Aラインシルエットがひらりと広がるロングコート
ファクトリーブランド「RAXA」とのコラボアイテムです。高密度のコットン・ナイロン素材を採用。ひざ下まであるかなり長い丈です。
後ろは背中まで深くプリーツが入っていて、Aラインシルエットがきれいに出るようになっています。プリーツはボタンで開閉でき、細身のシルエットが好みならボタンを閉めるといいです。
MACKINTOSH PHILOSOPHY(マッキントッシュ フィロソフィー)
マッキントッシュはイギリス生まれのアウターウェアブランドです。ゴム素材のレインコートであるゴム引きコートが主流となり、現在はトレンチコートやダッフルコートなどが定番アイテム。もちろんステンカラーコートもあります。マッキントッシュ フィロソフィーはセカンドライン。
伝統的なコートに現代的なテイストを取り入れて、今の時代に合わせたトラッドスタイルを楽しめるのが魅力です。上質な着こなしをしたい人は必見です。
防水&透湿の機能的素材で雨でも快適
シンプルで洗練されたデザインのステンカラーコート。
マッキントッシュの伝統的なレインコートであるゴム引きコートをモチーフにしています。素材をゴムから透湿防水フィルムに変えて、現代に合わせた機能的なアウターになりました。素材はコットンです。
雨に対応する撥水・防水はもちろん、透湿なので着心地も快適です。
BEAMS(ビームス)
日本生まれのメンズカジュアルブランド。テーマは「BASIC & EXCITING」。日常着だからこその着心地のよさを大切にして、グローバルなトレンドを取り入れた服を提案しています。
カジュアルに取り入れるテイストといえばスポーツ、ワーク、ミリタリーなど。そこにアメリカのスクールをルーツに持つアイビーやロックを取り入れて、今の時代に合ったカジュアルスタイルを追求しています。
ヘリンボーン柄のメルトンが軽くてあたたかい
ビームスのなかでもメンズだけでなくウィメンズやキッズなど、幅広い世代のファッションを展開するレーベル「B:MING by BEAMS」のアイテムです。
あたたかみがあって上品に見えるヘリンボーン柄の素材はメルトン。軽くて防風性もあるなど機能的でもあります。
ゆとりのあるラグランスリーブで、なかにジャケットを合わせてもかさばりません。長めの丈でも、厚手の素材が立体的なシルエットを引き立たせてきちんと見せるので、オフィスコーデにも合います。もちろんデイリースタイルにも合わせやすいので、オンオフ問わず着回せそうです。
やわらかくてあたたかいウールブレンド
ひざ丈のベーシックでクリーンなステンカラーコート。ほどよくゆとりのあるシルエットで、なかに着るアイテムを選びません。
生地にはタスマニア島の羊からとれるやわらかいウールをブレンド。手触りがよく、保温性があるので、快適な着心地を叶えます。ぬくもり感のある見た目なので、トップスはニットとのコーディネートがマッチ。
襟を立てて首を覆うチンストラップつきなど、防風性もあります。
HARE(ハレ)
日常を華やかに、「晴れ」やかに。モノトーンをベースにしながら、アートやカルチャーを取り入れてシャープに表現するモードスタイルのファッションブランドです。日本のブランドで、東京発のストリートスタイルもルーツとしています。
ユーザーは20~30代と若い世代が多く、手が届きやすい価格帯のアイテムを取りそろえています。
HARE(ハレ)『ダブルフェイスリバーシブルステンカラーコート』
上品素材のリバーシブル
長めの丈とスムースな素材感でモードに着こなせるステンカラーコート。ウール混のなめらかなダブルフェイス素材で、上品なコーデを作ります。
表裏で着られるリバーシブルなので、気分に違う着こなしを楽しむのもありです。ベーシックな着こなしが好きな人はブラック×ネイビー、ぬくもりを感じるコーデにはベージュ×ホワイト、主役級の存在感を放つのがボルドー×レッド。手持ちの服との相性も考えて、色を選んでみてください。
green label relaxing(グリーンレーベルリラクシング)
「Be Happy」をコンセプトとしている、グリーンレーベルリラクシング。自分らしいスタイルにトレンドという彩りを加えて、心地よい毎日を過ごしてもらうことを目的としています。
訪れるたびに新たな発見があり、自分らしさを見つけ、心を豊かにする体験をしにいくようなお店です。服だけでなく雑貨も提供されています。
上品な素材感のオンオフ兼用コート
ややゆったりとしたラグランスリーブでも、
立体的なシルエットで上品に着こなせるステンカラーコートです。腰のパッチポケットがカジュアルなアクセント。オフィスにも日常着にも合います。
生地のなめらかさの理由は、ポリエステルと毛の長い繊維だけをそろえた梳毛(そもう)を使用しているから。ふっくらとハリがあり、立体的なスタイルを引き立ててくれます。
coen(コーエン)
気軽に、だけどシックに着こなせるのがコーエンの服。普通に見えて、一味違った個性を主張してくれます。飽きないコーデを楽しみたい方は必見です。
とはいえ、おしゃれをがんばりすぎると、自分には似合わなくなってしまいます。自然体でいられて、リラックスして着られて、かつおしゃれ。コーエンはそんなカジュアルデザインの服を展開しています。
coen(コーエン)『3WAYミリタリーステンカラーコート』
ボアライナーであったか3WAY
ミリタリーテイストのステンカラーコートは、長め丈のボアライナーがセット。コートとライナーはそれぞれ組み合わせてもバラバラでも着られるので、3パターンの着方ができます。
ナイロン地のステンカラーコートは風を通しにくく、季節の変わり目にぴったりです。もっと寒くなったらあたたかいボアを重ねて活躍します。
ゆったりとしたシルエットと丈感で、ロングコートを羽織る感覚で着ましょう。
Barbour(バブアー)
バブアーはイングランドで誕生し、欧米や日本など世界40カ国に進出しているグローバルなブランドです。
イギリスのカントリーウェアをルーツとした、アウターやジャケットが定番。現在はスタイリッシュさや機能性など、コーディネートや着心地なども追求しています。伝統的なワックスドジャケットは今でも本社の工場で作られている、こだわりの服です。
Barbour(バブアー)『ローデン ジャケット SL(MWB0921)』
スタイリッシュなシルエットの実用的コート
着るシーンを選ばない、ベーシックなデザインのステンカラーコート。バブアーの伝統的なコートをモダンにアレンジしています。長めの丈や比翼仕立てで縦長のIラインシルエットが引き立ち、スタイリッシュな着こなしに。
表地は撥水&透湿の機能素材を採用。光沢感はないので、落ち着いた印象に見えます。やわらかくて軽いため、着心地もいいです。
襟の裏や裏地にはイギリスの伝統的なタータンチェック柄を施しています。ちらっと柄が見えると上品な存在感があり、さりげないおしゃれさが際立ちます。
アクアスキュータム『ROVER バルカラーコート』は正統派の比翼仕立て、ラグランの肩付けでジャケットの上に羽織りたい一枚。きちんとした印象でビジネスの場に着たいコートを探している方におすすめです。
LACOSTE(ラコステ)
ワニのロゴマークでおなじみのラコステは、フランス生まれのブランド。フレンチらしいエレガントさと、スポーティーさを融合させたデザインが特徴です。
スポーツウェアとして機能的でありながら、タウンユースもさまになるデザイン性がなによりもの魅力。定番のポロシャツを想像される方が多いかもしれませんが、アウターのラインナップもあります。
個性的なデザインでスポーティーに垢抜ける
コットンとナイロンをブレンドさせたキャンバス地のカジュアルなステンカラーコート。デザインにはスポーティーなディティールも感じます。あご下のチンストラップや肩にあるタブのエポーレットなど顔まわりのデザインから個性的。ほかのブランドとはまったく違う表情を作ってくれます。
フードは取り外しができ、少し雨が降ってきたときなどは、さっと被って。袖のアジャスタベルトやポケット、裏地などにワニのロゴマークがさりげなく隠れています。
「ステンカラーコート」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ステンカラーコートの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのステンカラーコートの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ステンカラーコートの選び方
まずはステンカラーコートの選び方をチェックしていきましょう。スタイリスト・高橋禎美さんのアドバイスもご紹介しています。自分に似合い、コーデを楽しめるステンカラーコートを選ぶために参考にしてみてくださいね。
見た目を左右する色や柄をチェック
どんなシチュエーションでも合う色なら、ダークトーンのブラックやネイビー、グレーのステンカラーコートを選びましょう。ほかのアイテムと合わせやすい色なので、カジュアルでもオフィスでも着られます。ナチュラルなカラーのベージュやカーキも定番のカラーです。
まわりと被らないコーデを楽しみたいなら、赤やブルーなど目を惹くカラーを選ぶのもありです。落ち着いたカラーをベースにしたチェック柄なら、派手すぎないので取り入れやすく、こなれた印象を演出できます。ほかには小鳥の目のような格子模様のバードアイ柄、斜めに並んだヘリンボーン柄なども。
春、秋、冬、どの季節で着る?
ステンカラーコートは春、秋、冬と長いシーズン着られますが、季節に合わせて素材を選べばより快適です。春や秋は薄手の素材がベター。コットンならきれいめにもカジュアルにも合います。ナイロンならスポーティーに着こなせるでしょう。冬は厚手のウール生地なら防寒対策もバッチリ。真冬も着るなら中綿入りもありです。
取り外しのできる裏地であるライナーつきなら、春や秋は1枚で、冬はライナーを合わせてとロングシーズン着回せます。
コートを着るシチュエーションで考える
ステンカラーコートを着ようと思っているのは、どんなシチュエーションでしょうか。仕事できちんと着こなしたいのか、プライベートでおしゃれを楽しみたいのかによって、選ぶデザインが変わってきます。色や柄はもちろん、シルエットなども意識して選びましょう。
ビジネスならミドル丈のスマートなシルエットが正解
ビジネスシーンでステンカラーコートを着たいなら、チェックしたいのが丈です。スーツのジャケットが出てしまうような短い丈は、だらしない印象を与えてしまいます。また逆に長すぎる丈でもカジュアルすぎます。腰よりは低く、ひざよりは高い、ミドル丈がベターです。パンツが映える丈なので、スーツ姿がすらりとかっこよく引き立ちます。
また袖は伝統的なラグランスリーブだとラフな雰囲気があるため、スーツのジャケットと同じセットインスリーブがベター。腕のつけ根をぐるりと囲むような形の袖です。ジャストサイズを選び、スマートに着こなしましょう。色や柄は落ち着いたもの、素材はウールだと上品に見えます。
カジュアルならロング丈やオーバーサイズでトレンドに
アウターをオーバーサイズでゆったりと着るのが、カジュアルコーデの楽しみ方です。大きめのサイズを選んでおくと、厚手のトップスやボトムスでも着ぶくれしにくいというメリットもあります。ひざ下まであるような長めの丈でも、ステンカラーコートならAラインのシルエットがきれいに引き立ち、だらしなく見えません。
ほかの人と被りにくい目を惹く色や柄、ナチュラルなコットンやナイロン素材などで、ラフに着こなしましょう。
季節やニーズに合わせて素材、色を選びましょう スタイリストがアドバイス
シャツカラーのように左右に折れた衿のコートで、ビジネスの場で活躍しています。素材は冬ならウールモッサが上品でビジネスの場に相応しいでしょう。春や秋には綿やポリエステル混紡のギャバジン織りが季節に合っています。比翼仕立てが多いのですが、カジュアルタイプはボタンを見せたデザインもあります。ビジネスなら黒・グレー・紺・ベージュを、カジュアルは好みの色を選びましょう。
ステンカラーコートのおすすめコーデ カジュアルにもビジネス風にも着まわし可能
ステンカラーコートはオフィスコーデにもカジュアルな装いにも合います。1枚でオンオフどちらも着回せるデザインもあります。
とはいえ、どう着たらいいのか迷っている人もいるでしょう。そこで、具体的なコーディネートをご紹介します。コーデのポイントや、おしゃれな着こなし方も解説するので、合わせてチェックしてみてください。
チェック柄でも上品に着こなすネイビースタイル
スーツスタイルを上質に見せてくれるのが、ネイビーのステンカラーコートです。チェック柄だとオフィススタイルには合わなさそうに感じられますが、ネイビーなら落ち着いた色味なので、きちんとした装いにもマッチします。同じネイビーはもちろん、ブラックやグレーなどのスーツにも合います。
ちなみにこちらは小物でブラウンを差し色にしているのがおしゃれなポイント。ネクタイと革靴のブラウンが、ネイビーの色味をよりきれいに引き立ててくれています。
白タートルネックでコーデに抜け感をプラス
秋冬のコーディネートは厚手の素材に、暗めの色が多く、全体として重く見えがちです。白を差し色として使うと、垢抜けて見えます。
こちらは白のタートルネックニットのコーディネート。ステンカラーコートは首まわりがスッキリとしているから、ハイネックのトップスと相性がいいです。長め丈のアウターでもスッキリとして見えます。
ステンカラーならプルパーカも似合う
フードがあるパーカは首まわりがもたつきやすく、合わせるアウターに悩みます。そんなときこそステンカラーコートの出番。フードを出して、パーカの存在感をしっかりと主張するコーデになります。
ブラウンやベージュ、ホワイトなどニュートラルなカラーでまとめることで上品な印象に。足元にはローファーを合わせて、パーカでもカジュアルすぎない装いに仕上がっています。
ほかのアウターやステンカラーと合わせたいアイテムもチェック! 【関連記事】
自分に似合うステンカラーコートを見つけよう
シルエットがきれいでオンオフ着回せるステンカラーコートは、とても魅力的なアウターです。色や柄などのデザインはもちろん、素材やシルエットにもこだわれば、自分が着たいと思えるシチュエーションにマッチしたアイテムが見つかります。
実際のアイテムをチェックして、手持ちの服とのコーディネートを考えると、より具体的にほしい商品が絞れます。ここまで読めば、きっと自分に合うステンカラーコートが見つかっているはず。おしゃれを楽しむアイテムとしてぜひ活用してくださいね。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。