サーキュレーターとは?
「サーキュレーター」で辞書を引くと「空気、液体などの循環装置」とあります。まさにその通りで、部屋の中の空気を循環、換気させるのがサーキュレーターのおもな役割です。
また、サーキュレーターには「直線的で強力な風を送れる」という特徴もあります。これにより、一点に集中して風を当てる、離れた場所に空気を流す、といった使い方ができるのです。
サーキュレーターと扇風機の違いはココ!
とはいいながら、家電量販店などで扇風機の近くに置かれているサーキュレーターを見ると、「結局、同じようなものなの?」という気になってしまう人も少なくないでしょう。
でも、実は両者は異なる商品。扇風機とサーキュレーターの違い・特徴は以下のようになります。
扇風機|人に直接風を当てて涼むのが目的
風を送り、それ自体で涼むことを目的とした扇風機は、広範囲に風が広がるように設計されています。反面、風の届く距離は比較的短いという特徴があります。
サーキュレーター|あくまで「空気の循環」が目的
単体で涼むことを目的としていないのが、サーキュレーターと扇風機のいちばんの違いといえます。サーキュレーターの役割は「涼む」ことではなく「空気の循環」であり、「温冷を問わず」に使えることが大きな特徴となります。
エアコン使用時、とくに大きな部屋など広い空間で利用する場合には、どうしても温度ムラができてしまい、快適な温度を保つためにエアコンがフル稼働、結果として電気代がかさんでしまうといったことも少なくありません。
そんな時こそ、直線的で強力な風で空気をかき混ぜてくれるサーキュレーターの出番で、温度ムラをなくして快適な空間にするのはもちろん、電気代の節約にも一役買ってくれます。
また、後方の空気を吸入して前方に排出する機能を利用して、サーキュレーターの前方をお部屋の外側に向けることで、お部屋内の空気を外に送り出し強力に換気することが可能です。
サーキュレーターのトレンド
換気の手段として需要が高まっているサーキュレーター。各メーカーからさまざまなサーキュレーターが登場しています。
もともと直線的に風を当てる風力の強いものがサーキュレーターの特徴でしたが、最近では扇風機のように使える、コンパクトでやさしい風のものが増えています。
羽が多いほど風が柔らかい傾向にありますので、やさしい風のサーキュレーターを探している場合は、羽の数もチェックしてみてくださいね。
サーキュレーターのおすすめ商品18選
それでは、「プロが厳選したランキング」「ユーザーが選んだランキング」「編集部が選ぶおすすめ商品」にわけて、おすすめのサーキュレーターをご紹介いたします。ぜひ参考にしてみてくださいね。
▼プロが厳選したサーキュレーターランキング
▼ユーザーが選んだサーキュレーターランキング
▼編集部が選ぶおすすめサーキュレーター
すぐに各商品が見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼サーキュレーターおすすめランキングBEST6|プロが厳選した商品






▼サーキュレーターおすすめランキングBEST8|ユーザーが選んだ商品
ここからはアンケート調査による一般ユーザーが選んだ「サーキュレーターランキング」の発表です。
※回答者501名のうち「お持ちのサーキュレーター、または、購入を検討しているサーキュレーターはどのメーカーですか【複数選択】」にご回答された195名のアンケート結果を集計しました。
※機種や型番を回答いただくことは難しいため、メーカーごとに最新の機種や売れ筋などのおすすめ機種を参考としてご紹介しております。
コンパクトモデルながら風は強力
4分の1以上もの回答者の支持を得て、堂々第1位に輝いたのは「アイリスオーヤマ」でした。『PCF-SC15T』はコンパクトボディながら特殊形状の「スパイラルグリル」を採用して、適用畳数が従来品(PCF-C15T)の8畳から18畳に強力になったのも魅力です。
大風量をベースに、基本的な機能をしっかりと押さえた商品をリリースし、スパイラルグリルなど独自の技術で従来製品から大幅にパワーアップしたアイリスオーヤマの支持が多かったのが特徴的でした。
【口コミ(アンケート回答より)】
・広い部屋向けの大風量サーキュレーターなので音が心配でしたが、思った以上に気になりませんでした(33歳男性、東京都)
・さすがアイリスさん、風量は十分で運転音も静か。インターフェイスがシンプルなのも助かります(44歳女性、埼玉県)
大風量ながら、トップクラスの静けさを実現
5位にランクインしたのは、消耗品から家電ほか日常のさまざまなシーンに登場する数々のアイテムを取り揃えた老舗ブランド、通称「無印」の製品です。
流体力学にもとづいた形状の羽根と消費電力が少なく低騒音の全閉形コンデンサーモーターの採用により、「強」運転で大風量ながら、動作音44dBという静けさを実現しています。
グリルは取り外し可能で、羽根のお手入れもかんたんです。タイマー、首振り、リモコンといった機能はありませんが、シンプルな設計で、静かで大風量という点でのコストパフォーマンスのよさに注目が集まっています。
コンパクトサイズで、空気の入れ替えに活躍
省スペースのコンパクトさで人気のTWINBIRD『KJ-D994W』。価格の安さも選ばれている理由のひとつでしょう。
羽根は取り外させないものの前面グリルが着脱式で、内部の掃除も比較的しやすい構造です。
▼サーキュレーターおすすめ4選|編集部が厳選!
編集部が選んだイチオシのサーキュレーターをご紹介します!
▼おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする サーキュレーターの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのサーキュレーターの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
サーキュレーターの選び方
室内の空気を循環させるのに便利なアイテム「サーキュレーター」。エアコンと併用して冷暖房効率のアップや電気代の節約をしたり、部屋干しの洗濯物を乾かしたりと、活用法はさまざまです。
この記事では、サーキュレーター選び方をご紹介します。デジタル&家電ライターのコヤマタカヒロ さんに選ぶポイントを教えていただきましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ポイントは下記。
【1】風力の強さ
【2】音の静かさ
【3】サーキュレーターのサイズ
【4】モーターのタイプ
【5】その他の便利な機能
【6】お手入れのしやすさ
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】「風力の強さ(適応畳数)」で選ぶ
サーキュレーターの選び方で、風力はもっとも重要なポイントです。風力が強い=遠くまで風を送れる、ということですから、強いほうがよりスピーディに、より広い空間の空気を循環させられるわけです。
製品紹介にある風力や適用床面積(畳数)などの表記がひとつの目安になります。また、風の通りが悪い場所で使うなら、より適応畳数が大きいものを選ぶといいでしょう。
【2】「音の静かさ」で選ぶ
大きな音のするサーキュレーターでは、いくら温度が快適でも満足できないでしょう。サーキュレーターの静音性については一般的に「db(デシベル)」で表記されています。
環境省の『一般環境騒音の目安について』によると、図書館で感じる音がおよそ40db、美術館で感じる音が50dbくらい、ファミリーレストランで感じる音が60dbくらいなので、このあたりを目安に選んでみるのがいいかもしれません。
【3】サーキュレーターのサイズをチェック
サーキュレーターは、広い部屋に使える大きなサイズのものもあれば、卓上タイプや壁掛けタイプなどもあります。
壁掛けタイプはスペースを活用できるだけでなく、高い位置から効率的に空気を循環させることができます。また、卓上タイプならオフィスなどでも気軽に使いやすいですね。
【4】「モーターのタイプ」で選ぶ
サーキュレーターのモーターは「ACモーター」と「DCモーター」があります。
ACモーター……低価格で豊富なデザインが特徴。
DCモーター……低消費電力で電気代が抑えられる。静音タイプの商品が多い。
また、ACモーターでは風量を『弱・中・強』程度しか調整できないのに対し、DCモーターは『1~多段階』とより細かく風量調節できる特徴を持ちます。
「だったら断然DCモーターでしょ!」と思われますが、DCモーターは本体価格がかなり高め。ACモーターの2~5倍、中には10倍近くする機種も。
選ぶ際のひとつの目安として、使用頻度が高く、細かい風量調節や静音性を重視する方はDCモーター、そこまで頻度が高くない方は初期コストを抑えたACモーターという選択肢もあります。
デジタル&家電ライター
風の質を重視するならDCモーターを選ぶ
サーキュレーターのモーターにはAC(直流)タイプと、DC(交流)タイプがあります。
値段で選ぶならACタイプ。数千円で購入できます。
DCタイプは風力をきめ細かく設定できたり、静音性が高いのが特徴。また、多機能なモデルが多いので品質を求めるならDCタイプがおすすめです。
【5】「その他の便利な機能」で選ぶ
機種ごとにさまざまな付加機能が搭載されているサーキュレーター。たとえば、年間通して使用する場合、冷気と暖気では溜まる場所が異なるので「角度調整機能」は必須。
ほかには、省エネにも役立つ「風力切り替え機能」、部屋のスペースを圧迫しない効果のある「壁掛け機能」、切り忘れ防止や就寝時に便利な「オフタイマー機能」もおすすめです。
リモコンが付いているものなら、いちいち場所を移動しなくても、オン・オフやタイマーの調整ができて便利ですよ。
デジタル&家電ライター
タイマーや首振り機能があると便利
強力な風で部屋の空気を循環させるのがサーキュレーターの仕事です。
扇風機と兼用する必要がないほど効率よく、部屋の空気をかき混ぜられるのが首振り機能。上下や8の字に首振りできるモデルもあります。
また、サーキュレーターは長時間つけっぱなしにすることが多いため、タイマー機能があると自動的に切れるので安心です。
【6】忘れちゃいけない! お手入れのしやすさも大切です
その構造上、サーキュレーターはホコリなどを吸い込みやすくなっているので、お手入れも定期的に必要になってきます。
そこでおすすめなのが、カバーや羽根が取り外せる商品です。とくに羽根の部分はホコリが溜まりやすいため、お掃除をする際は、取り外さないと難しい部位ですからね。
ホコリが溜まった状態で使い続けるのは、サーキュレーターの寿命を短くしてしまう大きな要因のひとつになります。面倒なく掃除しやすいなど、ラクにお手入れできる商品を選ぶのが長もちの秘訣です。
みんなのサーキュレーター利用実態調査
Q1.サーキュレーターを持っている?または、購入を検討している?
持っている 23.4%
持っていないが購入を検討している 15.6%
持っていない 61.1%
サーキュレーターを持っている、もしくは、いまは持っていないけれど、いずれは買うつもりという方は、合わせておよそ4割。正直、サーキュレーター利用者はまだ少数派というのが実情のようです。
使ってみれば「こんなに便利!」と年間通して使用する人も実際いるのですが……というわけで、まずはサーキュレーターについて、キホンのキともいえる知識から確認してみたいと思います。
Q2.サーキュレーターを使う時期や用途、また利用シーンは?
・エアコンを使用しているときに冷気や暖かい空気が部屋全体に行くよう、空気循環として使うことが多い
・洗濯物の乾きにくい梅雨の時期や冬の湿気の多い時期にサーキュレーターを使うと、洗濯物の乾きが早くなり助かります
・髪を乾かすために。特に梅雨時や夏場は助かる
・夏はリビングのエアコン一台で寝室を冷やせるように寝室の入口から天井に向けて、冬は足元の冷気をエアコンの吸気口に向けて温度差改善に使っている
・電力節約用にエアコンと併用しています。エアコンはこまめに一時間単位で切るようにして冷風を循環させる目的
・エアコンと空気清浄機と併用し、一年を通して使用している
・時期を問わず、風呂場の湿気対策に活用している
・毎日部屋干しなので、脱衣所に洗濯物を干して夜間タイマーをかけて使用しています
全体的に見ると、意見は「エアコンと併用して使う」「部屋干しのときに早く乾燥させる」という、2つに大別できます。
エアコンとの併用に関しては、「エアコンの冷暖気を攪拌して均一にする」「エアコンをこまめに切って節電」「一台のエアコンで別な部屋にも冷暖気を送る」など似てはいるものの、多少のバリエーションがあったのも目を引きました。
ただし、エアコンは室温を下げて設定温度にするまでにもっともエネルギーを使うため、こまめな電源のON/OFFはかえって電気代がかさむという現実もあります。 サーキュレーターとの併用に際しては、風向きを調整しつつ、エアコンは設定温度を夏場は高め、冬場は低めにして常時使用する、などのコツもいります。
そして、「時期を問わず」「一年を通して」「毎日」など、季節などにかかわらず、年間を通して使い続けているという意見が、「夏場」「梅雨時」だけという意見を大きく上回っていました。これはかなり大きなポイントといえるでしょう。
Q3.サーキュレーターを購入するとき重視しているところはどこですか?
1位「価格」 47.2%
2位「静音性」 41.5%
3位「風量調整」 30.8%
4位「電気代」 29.7%
5位「本体サイズ」 27.2%
6位「首振り機能(左右)」 22.1%
7位「デザイン」19.0%
8位「首振り機能(上下)」 16.4%
9位「空気清浄や加湿、除湿などの付加機能」 15.9%
9位「口コミ・評判」 15.9%
11位「メーカー」 14.4%
11位「タイマー機能」 14.4%
13位「重量」12.3%
13位「メーカーサポート・メーカー保証」 12.3%
15位「メンテナンス」11.3%
1位の「価格」、4位の「電気代」と、やはりかかるコストは気になるようです。このほか「静音性」、要するにうるさくないことや、「風量調整」「首振り」などの機能面も上位にランクインしています。そして気になったのは「メーカー」が比較的重視されていないこと。
これは、サーキュレーターに関するブランドが確立されていない、もっといえば、サーキュレーター自体の認知度が未だ高くない……というのも一因かと思われます。コスト>ブランドという図式は、まだ導入期の家電であることを如実に物語っているといえそうです。
サーキュレーターの効果的な使い方
サーキュレーターをエアコンと併用すれば、お部屋の中の空気をうまく循環させることができるので快適に過ごせます。
また冷暖房の効率もよくなり、節電・節約につなげることもできます。ただし、冷房時と暖房時とでは、サーキュレーターの使い方が変わってくるので、正しい使い方を知って、効果的にサーキュレーターを使っていきましょう。
なぜエアコンと併用するといいの?
サーキュレーターを使って部屋の空気を循環させると、温度差のある空気がうまく混ざりあって空気の温度ムラがなくなるので、室温が安定して快適に感じやすくなります。また、空気の流れが作られることも、実際の温度よりも涼しく(暖かく)感じることにつながります。
省エネ・エコにつながりますか?
サーキュレーターとエアコンを併用すると、部屋の温度を短時間で安定させることができます。それにより、エアコンの稼働時間を短くできたり、設定温度を夏は高めに、冬は低めにできるので、節電や節約につながります。
冷房と暖房の、使いわけ方は?
空気の特性上、冷たい空気は下に、暖かい空気は上にいきます。夏の冷房時に、部屋のなかで立ち上がったら暑く感じたり、冬の暖房時に頭のほうは暑いのに、足元は寒いという経験がある方も多いことでしょう。この空気のムラをなくすのがサーキュレーターの役割です。
冷房時の使い方・置き方
サーキュレーターは、床付近にたまった冷たい空気を天井方向へ循環させるため、部屋の中心に向かって斜め45度上へ向けます。エアコンから吹き出す冷気は最終的に下におりてくるので、冷房の風向きは水平方向にセットしましょう。
暖房時の使い方・置き方
天井付近にたまった暖かい空気を床方向へ循環させるため、サーキュレーターは天井へ向けて送風し、暖かい空気を下におろしてきます。エアコンから吹き出す暖気は、最終的にうえに上がっていくので、エアコンの風向きを下方向にセットし足元を暖められるように送風しましょう。
【関連記事】卓上扇風機や首かけ扇風機もチェック
口コミや商品説明をチェックしよう!
本記事では、サーキュレーターの選び方とおすすめ商品をご紹介します。いかがでしたか?
思っていた以上に私たちの生活を快適に、省エネにしてくれそうなサーキュレーターは、これからのさらなる普及が期待される家電商品です。
しかし、サーキュレーターは家電としてはまだ発展途上で、実際、今回の選び方のポイントで挙げた「風力の強さ」に関しても、記載していないメーカーもあったり、また静音性を謳っているのにそうでもなかったりと、いろいろと改善の余地はありそうです。
現時点ではメーカーのHPなどの解説・紹介文に加え、通販サイトなどの口コミもしっかり読み込むことが重要でしょう。ぜひ、みなさんが満足できるサーキュレーターに出合えますように。
◆アンケート情報
調査時期: 2018年5月8日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 合計501名
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※マイナビニュース会員とは、Tポイントが貯まるアンケートやキャンペーンの参加、メールマガジンの購読などができる「マイナビニュース」の会員サービスです。(https://news.mynavi.jp/lp/2018/present/present/register_campaign/)
※この記事は、2018/06/01にマイナビニュースの「おすすめナビ!」コーナーに掲載した内容を、エキスパートへの取材を経て、リライト・再編集の上で再公開したものです。(元記事執筆:エボル、取材・編集・リライト:マイナビおすすめナビ編集部 中村亜紀子)
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
1973年生まれ。大学在学中にライターデビュー。現在はデジタル&家電ライターとしてパソコンからデジタルガジェット、AV機器、白物家電全般を専門分野として執筆活動を展開。得意分野は調理家電。寄稿先はモノ雑誌を中心で、ファッション誌、ニュースサイト、そしてメーカーのwebサイト、オウンドメディアなど多岐にわたる。AllAboutガイドも勤める。執筆以外に企業へのアドバイスやコンサルティングなども行う。