Wi-Fiルーターの寿命は何年?
Wi-Fiルーターの寿命は本体寿命と通信規格の寿命の2種類があります。それぞれの寿命の目安とでてくる症状についてくわしく解説します。
機種本体の寿命
Wi-Fiルーターの機種本体の寿命は、5年前後といわれています。動画を鑑賞していたり、ダウンロードしたりしているときに接続が切れてしまうと快適に使うことができません。また、以前よりもページの読み込みが遅くなったと感じたときも機種本体の寿命であることがあります。
こうした通信速度や接続状態について気になる症状が出てきたらWi-Fiルーターの買い替えを検討しましょう。
新しい通信規格への対応
Wi-Fiルーターに対応する通信規格は、日々進化しています。快適な通信環境を整えるには、新しい通信規格に対応したWi-Fiルーターを使うことが大切です。そのため、購入から2~6年前後たったWi-Fiルーターでは、回線本来の速度をだすことができません。
現在、新しい通信規格は「IEEE802.11ax」で最大通信速度は9.6Gbpsで、2020年1月に出た通信規格です。より速いものをお求めなら「IEEE802.11ax」対応のWi-Fiルーターを選びましょう。
参考までに現在無線LANルーターで使われているIEEE802.11ax以外のWi-Fi規格を記載しておきます。
・IEEE802.11b(最大通信速度11Mbps)
・IEEE802.11a(最大通信速度54Mbps)
・IEEE802.11g(最大通信速度54Mbps)
・IEEE802.11n(最大通信速度600Mbps)
・IEEE802.11ac(最大通信速度6.9Gbps)
メーカーの保証期間は?
Wi-Fiルーターの寿命や故障が考えられるとき、すぐに買い替えを検討するのではなく、Wi-Fiルーターの修理を検討してみましょう。メーカーによって異なりますが、保証期間は1~3年が主流です。購入後、3年以内に通信速度や接続の不安定さが気になったら、まずはメーカーに問い合わせてみてください。
ただし、保証期間中であっても落雷や落下、転倒、水没、機種本体の改造をした場合は、無償修理にはなりません。修理費用が発生しますので注意してください。
Wi-Fiルーターはこんな症状が出たら買い替え時
Wi-Fiルーターを使っていて、「通信速度が遅いと感じたとき」や「接続が不安定で快適に使えない」といった2つの症状が出たら買い替えるタイミングです。2つの症状についてくわしく解説します。
通信速度が遅いと感じたら
Photo by Clint Patterson on Unsplash
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ダウンロードに長時間かかってしまうと、ほかの作業もできないので不便です。
「ダウンロードがいつまでたっても完了しない」「画像や動画の読み込みが遅い」「ネットゲームの反応がわるい」とインターネットの通信速度が遅いと感じたら、Wi-Fiルーターの買い替えるタイミングです。
ただし、通信速度の遅さはWi-Fiルーターの再起動で解消されることもあります。再起動しても上記のような症状がおさまらないときはWi-Fiルーターの買い替えを検討しましょう。
接続が不安定で途切れがち
インターネットを使っていて接続が途切れたり、つながりにくかったりするなど、接続が不安定な症状がでたらWi-Fiルーターを買い替えるタイミングです。
ただし、接続の不安定さはWi-Fiルーターの寿命以外に電子レンジやBluetooth機器など電波干渉やWi-Fiルーターから離れすぎた場所での使用など環境が原因であるケースもあります。再起動やWi-Fiルーターの設置場所を変更するなど、安定化させるための方法を試してみてください。
寿命以外でもこんなときはWi-Fiルーターを買い替えるのがおすすめ
Wi-Fiルーターは機種本体や通信規格の寿命以外に接続端末の増加や端末の買い替え、契約回線の最大速度が変わったときに買い替えると、より快適にインターネットを使うことができます。それぞれのタイミングについて解説します。
Wi-Fiに接続する端末が増えたとき
Wi-Fiルーターは1台につき、接続台数に上限があります。有線LAN接続ならポートの数のみ接続が可能です。無線LANで接続する場合、機種によって接続できる台数は異なりますが、スタンダードなWi-Fiルーターで平均10台ほどの端末に接続することができ、ハイスペックなWi-Fiルーターの中には、100台に接続可能なものもあります。
接続端末が増えると通信速度が遅くなるため、接続している端末台数にあったWi-Fiルーターに買い替えましょう。接続台数より少ないのに通信速度が遅い場合は、設置場所を変えたり、5GHzと2.4GHzに分けて接続したりするなど接続環境を見直してみてください。
スマートフォンやタブレットを新しくした時
新しいスマートフォンやタブレットは新しい通信規格に対応しているため、より快適なインターネットを楽しめます。しかし、Wi-Fiルーターが新しい通信規格に対応していなければ、快適に利用できません。
しかし、スマートフォンやタブレットを新しくするたびにWi-Fiルーターを買い替える必要はありません。通信規格は「下位互換」といって、古い通信規格でもインターネットは使えます。接続端末がすべて新しい通信規格に対応しているなら、Wi-Fiルーターの買い替えを検討してみてください。
契約回線が変わり最大通信量が変わったとき
契約回線によって最大通信速度が変わります。通信回線は光回線とVDSL回線が主流で、それぞれの最大通信速度は光回線が1Gbps、VDSLは100Mbpsです。そのため、最大通信速度が100Mbps以上に対応しているWi-Fiルーターが必要です。
お使いのWi-Fiルーターが「11a」「11g」「11b」の場合、光回線はもちろんVDSLでもじゅうぶんな速度を出せません。そのため、VDSLから光回線へ変更するなど契約回線を変えたときは、新しい通信規格に対応したWi-Fiルーターへ買い替えましょう。
Wi-Fiルーターを長く使うには?
Wi-Fiルーターは安価なものだと3,000円以下で購入できますが、高価な機種になると3万円以上するものもあります。家電と同じようにひんぱんに買い替えるものではないため、できるだけ長く使いたい人もいるでしょう。
古いWi-Fiルーターは機種にもよりますが、中継器として利用できます。引っ越しによる間取りや使用する部屋の変更により、つながりにくくなったときに便利です。しかし、通信規格は年々進化しているため、快適な通信環境を維持するためにも長く使うのではなく、5、6年で買い替えをおすすめします。
Wi-Fiルーターの処分方法は?
中継器としても利用できない古いWi-Fiルーターは処分しましょう。Wi-Fiルーターは小型家電リサイクル法で処分方法が決められており、自治体、認定事業者、メーカー、家電量販店に回収を依頼する処分方法が主流です。
処分前に初期化を行ない、使用していたネットワークID(SSID)やパスワードを削除しましょう。
Wi-Fiルーターの設置方法は?
Photo by Stephen Phillips - Hostreviews.co.uk on Unsplash
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Wi-Fiルーターは設置場所によって電波の届きやすさも変わってきます。
Wi-Fiルーターを設置するときは、家のどこにいても電波が届くように住居の上下を含めた中央に設置しましょう。電子レンジなどの家電からは離して、前後を約5cm空けることも大切です。Wi-Fiルーターは熱がこもりやすいため、見た目を隠すために布で覆うようなことも避けましょう。
部屋の中央に設置したくてもモデムから距離がある場合は、長いLANケーブルを使って配線してください。また、壁面に取り付けられるなら、床から1m以上離して設置することで電波の乱反射が起きにくく、安定した通信環境を作れます。
買い替えを検討ならWi-Fiルーターのおすすめをチェック
Wi-Fiルーターの寿命や故障などが原因で買い替えを検討しているなら、利用環境や自分の使い方にあったWi-Fiルーターを選ぶことが大切です。間取りや住居の広さによっては中継器が必要になることもありますし、有線や無線など接続方法によっても選ぶ機種が変わってきます。
よりよい通信環境を作りたい方のために、家電販売員や家電コンシェルジュ、IT&家電ライター、ITサポートエンジニアが厳選したWi-Fiルーターをご紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
新しいWi-Fiルーターに買い替えて快適な通信環境を 編集部まとめ
Wi-Fiルーターは寿命や故障以外にスマートフォンやタブレットを新しくしたり、回線契約を変えたりなど使用環境が変化したときが買い替えるタイミングです。古いWi-Fiルーターは中継器としても使えますが、中継器に対応していないときは小型家電リサイクル法にもとづいて処分しましょう。
新たにWi-Fiルーターを選ぶときは、新しい通信規格に対応しているものを選ぶと端末を買い替えたときも高速通信を楽しめます。お使いの端末や使用環境をふまえて、使い方にあったWi-Fiルーターを選んでみてください。
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