洗濯機の処分は法律で必要な手続きが決まっている
一般家庭や事務所から廃棄された家電製品から、部品や材料をリサイクルし廃棄物の減少と資源の有効利用を推進する法律が、家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)です。洗濯機は家電リサイクル法の対象品目のため、買い替えや引っ越しによる処分などの場合、定められた方法により処分しなければいけません。
洗濯機を販売する小売業者は洗濯機を処分する人(排出者)からの引取りと製造業者などへの引渡し、洗濯機の製造メーカーは引取りとリサイクル(再商品化など)が義務づけられています。
洗濯機の処分にかかる費用
買い替えや引っ越しで不要になった洗濯機を処分依頼するとき、リサイクル料金と収集運搬料金のふたつの費用が発生します。リサイクル料金はメーカーごとに、収集運搬料金は小売業者ごとに異なります。
主要メーカーの洗濯機のリサイクル料金は、2,530円(税込)です。リサイクル料金の詳細は家電製品協会の「再商品化等料金一覧(家電リサイクル料金)」に記載があります。リサイクル料金は回収業者などに直接支払う方法と、郵便局にて料金郵便局振込方式でリサイクル券を購入する方法があります。
家電リサイクル券は、処分後もしばらく保管しておきましょう。家電製品協会のホームページから家電リサイクル券の番号検索により、処分した洗濯機がメーカーに引き渡されたかどうかを確認できます。
洗濯機を処分する6つの方法
洗濯機を処分する6つの方法を、メリットデメリット、費用とともに解説します。
家電量販店に引き取りと処分を依頼する
洗濯機の買い替えで古い洗濯機を処分する場合、買い替えた洗濯機を購入する電器店や家電量販店に引き取りと処分を依頼できます。家電製品の販売業者は、洗濯機を購入した顧客が今まで使用していた洗濯機の引取りを希望した場合、家電リサイクル法により引き取る義務があります。
新しい洗濯機を購入した電器店や家電量販店に、洗濯機の購入代金とともに古い洗濯機を処分するためのリサイクル料金と運搬料金を支払います。新しい洗濯機を自宅に取りつけるタイミングで、古い洗濯機を回収します。メリットは費用を支払えば取りつけと回収を同時に行なってくれること、デメリットは費用が発生することです。
自治体に引き取りと処分を依頼する
買い替えではなく、引っ越しや転居などで不要になった洗濯機を処分したい場合の一般的な方法になります。自治体によって引き取りと処分方法が異なるので、住んでいる自治体に問い合わせをしましょう。
東京都では「家電リサイクル受付センター」へホームページまたは電話で事前に引き取りと処分の申込を行ないます。
https://kaden23rc.tokyokankyo.or.jp/Rc/Index/
リサイクル料金と収集運搬費用はメーカーによって異なりますが、ホームページで確認できます。回収日当に現金でリサイクル料金と収集運搬費用を支払い、家電リサイクル券の控えを受け取ります。
メリットは回収日などの都合が合えばリーズナブルな費用で処分できること、デメリットは回収日が指定できない、運び出しを依頼されることがある点です。
自分で指定取引場所まで持ち込む
業者や自治体に引き取り依頼をせず、処分する洗濯機を自分で指定取引場所へ持ち込む方法もあります。郵便局で料金郵便局振込方式の家電リサイクル券に必要事項を記入し、リサイクル料金を支払います。支払い済みの家電リサイクル券とともに処分したい洗濯機を指定取引場所へ持ち込んで完了です。
不用品回収業者に依頼する
一般家庭から不用品を引き取る不用品回収業者に依頼する方法があります。ただし、廃棄物に該当する使用済家電製品を引き取れるのは一般廃棄物処理業の許可を持つ業者のみです。かならず許可を持つ正規の不用品回収業者に依頼するようにしましょう。無許可の回収業者の場合、法外な処分費用を請求される、不用品を不法投棄するなど悪質、といったリスクがあります。
メリットは回収日など希望に合わせてくれるのですぐ処分できることや、運び出しの手間がかからないことです。デメリットは業者によって費用にばらつきがある、無許可の回収業者の場合があることです。
買取業者に依頼する
リサイクルショップなどの買取業者に依頼する方法があります。洗濯機などの家電製品を専門に買い取っている業者もあります。
メリットは処分ではなく買取のため、処分費用がかからないことです。洗濯機の状態がよければ高額がつく場合もあります。デメリットは状態が悪いなどで買取できないことがある、出張買取などに対応していない場合自分で店舗まで洗濯機を持ち込む必要があることです。
ネットオークションやフリマアプリを活用する
ネットオークションやフリマアプリを活用し、不要になった洗濯機を他人に譲る方法です。
メリットは処分費用がかからないこと、買取業者よりも自分の希望額で取引ができることです。デメリットは譲渡先が見つかっても梱包や発送などの手間がかかる、取引終了まで時間がかかるのですぐに処分したいときには向かない、配送や取引のさいにトラブルが発生する可能性があることです。トラブルには「想像と状態が違う」などのクレームがつく、梱包が適切でないため配送中に洗濯機にへこみやキズなどができてしまう、などです。
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編集部まとめ 洗濯機の処分方法や費用をおさえておこう
買い替えや引っ越しなどで不要になった洗濯機は、家電リサイクル法に沿って適切な方法で処分しなければいけません。買い替えの場合とただ不要になった洗濯機のみを処分したい場合でも、方法や費用が異なります。
早く処分したいか、またはできるだけ処分費用をおさえたいか、など重視するポイントによって選ぶべき処分用法は異なります。また、無許可の回収業者に依頼するなど違法な行為でないかの注意も必要です。適切な方法で洗濯機を処分しましょう。
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※2021/02/20 コンテンツを一部更新しました(マイナビおすすめナビ編集部 花島優史)