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『よだかの星』子どもに届くメッセージとは? 絵本で読む宮沢賢治【現役ママの読レポ】

『よだかの星』子どもに届くメッセージとは? 絵本で読む宮沢賢治【現役ママの読レポ】

『よだかの星』は、宮沢賢治の代表童話の一つ。自分ではどうしようもない姿や名前を非難され、絶望の中を生きた鳥「よだか」の物語です。おすすめナビでは、絵本『よだかの星』を実際に読んだライターが正直レビュー。「子どもでも読めるのか? 」というポイントにも焦点を当てながら、『よだかの星』のみどころをお届けします。


マイナビおすすめナビ編集部

担当:家具・インテリア、住まい・DIY、本・音楽・映画
横尾 忠徳

「家具・インテリア」「住まい・DIY」「本・音楽・映画」「ファッション」カテゴリーを担当。リプロダクト家具や秀逸なデザインのアイテムが好み。本はkindle、音楽はSpotify、映像はNetflixを愛用、劇場にも通う。服とスニーカー好きの50代編集者。

◆本記事の公開は、2020年12月09日です。記事公開後も情報の更新に努めていますが、最新の情報とは異なる場合があります。(更新日は記事上部に表示しています)◆記事中のコンテンツは、すべて編集部の責任において制作されており、広告出稿の有無に影響を受けることはありません。◆広告は「PR」と表記し明確に区別しています。

宮沢賢治の『よだかの星』を読み解く

よだかの星全体像

日本を代表する文学作家、宮沢賢治。『よだかの星』は、教科書教材としても掲載され、いじめ問題の題材としても取り上げらる宮沢賢治の名作童話の一つです。

約100年も前に執筆されたと言われている『よだかの星』を、令和時代の子どもはどう感じるのでしょうか? 絵本を通して『よだかの星』に込められた宮沢賢治のメッセージに、親子で触れてみました。

『よだかの星』命のあり方をダイレクトに問う物語 偕成社|日本の童話名作選シリーズ

 

【あらすじ】
よだかは、みにくい見た目から他の鳥たちから疎まれ嫌がられていた。あげくの果てには、名前がふさわしくないと鷹に改名を迫られ、あさってまでに改名しないと殺すと脅される。自分では変えることのできない姿や名前を責められ、絶望の淵に追いやられるよだか。

辛すぎるこの世を捨てるため、空高く遠くへと飛びめぐるが、太陽からも星座からも相手にされない。一心に求め続けた願いの末に、ついに青く美しい星となる。

よだかの運命を組み木絵で描く 弱い者いじめや食物連鎖の現実

よだかの星オリジナル画像

明治という時代に生まれ、現代でもなお教科書に掲載される宮沢賢治の童話や詩。『注文の多い料理店』や『銀河鉄道』、『雨ニモマケズ』なども有名です。自然界のあらゆるものを題材に作品を作り上げたと言われています。

『よだかの星』は、悲しい宿命に翻弄されたよだかの最期を鬼気迫る文章で描写。組み木絵で描かれたよだかからは、死とは対照的な温もりを感じることができるでしょう。

組み木絵とは? 木目や木の色を活かす

組み木絵は、中村道雄氏によって考案された木で作る絵の手法。数十種類の木を使い、着色せずに木の色のみで組み込み表現します。中村氏による主な絵本作品は、『よだかの星』の他に、『なめとこ山の熊』『土神と狐』『そこなし森の話』がある。

『よだかの星』みんなの口コミ&レビュー

よだかの星口コミ

それでは、絵本『よだかの星』の口コミ&レビューをまとめてご紹介します。

・読んでいて苦しくなる
・宮沢賢治の幻想的な世界が広がる童話
・文体が読みやすかった
・組み木絵が作品集のように素晴らしい
・文章と組み木絵がお互いに高めあう至高の作品
・親子で考え、話し合うテーマがたくさんある

難しい、悲しい、救いがないというレビューがあるにもかかわらず、依然として評価が高い作品だということが分かりました。

命の在り方を考えさせられる『よだかの星』 子どもが受け取るメッセージとは?

よだかの星を読む子供

日本の名作童話のひとつである『よだかの星』。実際に読んでみると、よだかへの心ないいじめが生々しく描かれていました。はじめて読んだ後は、やり場のない気持ちでいっぱいに。小1の娘も手に取って読んでいたので、その様子なども含めてレビューします。

すべてを照らす『よだかの星』 よだかは、今も誰かの光になっている?

生まれつきの姿や名前を非難されても、誰のことも責めずに転生を望んだよだか。筆者は、絵本なのに読んでいてとても切なく、苦しく、悲しい気持ちを体験をしました。

印象的だったのは、この世を捨てるという相当な覚悟で、太陽や東西南北の星に挑んだよだかの姿でした。どれだけ拒絶されても、力が無くなって地に落ちてしまっても、何度も何度も星になるために飛び上がるよだか。

自らの命をかけて飛び上がる姿は、優しいよだかの真の強さとして鮮烈に印象に残りました。

もしかするとよだかの存在は、今もどこかで悩んでいる誰かの道しるべとして、宮沢賢治が残した一つの光なのかもしれないですね。

児童文学『よだかの星』は奥深い 小1でも読める!

『よだかの星』には、いじめの辛さ、食物連鎖の生々しさ、死に近づく不気味さなどが描かれ、童話といえど児童文学に収まりきらないスケールです。よだかが星になるまでの宿命は、読者にとっても耐え難いもの。

小1の娘はというと、途中で読み止まることなく、最後までひとりで読み終えました。「鷹に殺されなくてよかったね。」「よだかが星になれてよかったね。」といった純粋な感想を聞かせてくれましたよ。

今では青く美しい星となって輝く『よだかの星』。親子で命のあり方や生きる奥深さを考えさせられる一冊となりました。

「よだか」って本当にいる鳥なの? 気になったので調べてみました①

絵本の中では、「よだかは、あの美しいかわせみや、鳥の中の宝石のような鉢すずめの兄さんでした。」とありますが、実在する鳥なのでしょうか?気になったので、調べてみました。

すると、「ヨタカ(夜鷹)」という鳥が実在することが分かりました。鳥類のヨタカ目ヨタカ科という分類になり、絵本のとおり鷹の仲間ではありません。環境省では、準絶滅危惧種として指定されていました。

よだかの星って本当にある星なの? 気になったので調べてみました②

よだかの星は、「すぐ隣にはカシオピア座」「天の川の青じろいひかりが、すぐうしろに」という文章で表現されています。

具体的な場所が分かっているのですぐに見つかるかと思いきや、こちらはどうやら宮沢賢治が物語の中で描いた星のようです。天体図鑑を見てもそれらしい星座は見当たらず、よだかの星についての天文学的な文献も見当たりませんでした。

ただ、色々調べていくと、1572年にカシオペア座に現れた超新星「ティコ(チコ)の星」がモチーフになったのではないかという説がありました。いずれにせよ、天文学にも精通した宮沢賢治のロマンがつまった星にあることは変わりありませんね。

偕成社『よだかの星』

作・絵 作:宮沢賢治、絵:中村道雄
サイズ 29cm×25cm
対象年齢 小学校中学年から

『よだかの星』は、今の小学生にも読みやすい名作童話!

絵本『よだかの星』は、旧かなづかいが新かなづかいになっていて、読点も細かに打たれているので、わが家の小1の長女も一人で読みきりました。はじめて日本文学に触れる子どもには、読みやすくておすすめです。

『よだかの星』を読んだことがある方も、組み木絵で描かれた『よだかの星』は、また違った宮沢賢治の世界を楽しめるのではないでしょうか。

偕成社からは他にも、教科書に掲載された名作絵本が揃っています。味わい深い日本の名作童話、ぜひこの機会に出会ってみませんか?

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