赤ちゃんに安全な暖房器具とは? やけどやケガはもちろん、乾燥しないことも大事
生まれたばかりの赤ちゃんの時期から歩けるようになるまでは、とくに子ども中心の生活になってきます。暖房器具に関しても自分で脱ぎ着ができない赤ちゃんのために、大人が調節しなければなりません。予想外のことばかりの毎日ですが、チャイルドロック機能つきなど安全性が高いかどうかを確認しましょう。また、乾燥しないこと、いやなにおいがしないことなども大事なポイントです。
赤ちゃんに安全な暖房器具の選び方 エアコン以外にどんなタイプがおすすめ?
赤ちゃんに安全な暖房器具を選ぶポイントは下記の4つ。
【1】赤ちゃんの発達度合い
【2】暖房器具のタイプ
【3】機能
【4】静穏性
上記の4つのポイントをおさえることで、より具体的に赤ちゃんに安全な暖房器具を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
赤ちゃんの成長、発達段階に応じて選ぶ ねんねや寝返り、ハイハイなど
◆0〜3カ月は動かないと思っていても、手足をばたつかせて向きを変えることも。
◆4〜5カ月になると寝返りを打ち始めます。
◆6〜8カ月にはハイハイで行動範囲がぐんと広がるでしょう。
◆9カ月以降になるとたっちをしたり、歩きはじめる子がでてきます(※発達発育には個人差があります)。
共通していえることは、どの月齢でも動く可能性があるため、暖房器具は赤ちゃんから離れた場所に配置し、ベビーガードを設置するのが大切だということ。座れるようになったらホットカーペットを用意するのもいいですね。
暖房器具のタイプで選ぶ 室内温度を上げたいか、体を温めたいか

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どの場所に置くかを確認してから購入しましょう。
暖房器具は人に直接あてて温めるのか、部屋全体を暖めるのかで種類が変わってきます。おもに温風が出るものと出ないものの2種類です。どの場所に置いて、どのようなときに使うのかを前もって考えてから決めていきましょう。
電熱線系や火を使用する石油ストーブは避けたほうが無難
赤ちゃんは体温調節機能が未発達です。室温20~23度、湿度50%前後が赤ちゃんが過ごしやすいとされており、その数値にできるだけ近づけやすいタイプの製品を選ぶとよいでしょう。
また、赤ちゃんが触って事故にならないように、表面が熱くなる電熱線系の暖房器具や火を使用する石油ストーブなどはなるべく避けたほうが無難です。どうしても電気ストーブなどで部屋を暖めなければいけない場合はチャイルドロック、転倒時停止などの機能がついているものを選ぶのはマストですね。
人を温めるタイプ
夜中に短時間だけ起きたいときや、外から帰ってきてとりあえず温まりたいというときには、直接人だけを温めてくれるタイプを選びましょう。人を温めるタイプなのに部屋全体用で使用すると、光熱費が高くなるので注意してください。
部屋全体を暖めるタイプ
一日中部屋で過ごすというときや大人数でいるときには、部屋全体を暖めてくれるものを選んでください。温風が出るものだとすぐに暖めることができます。ただし、温風が直接肌にあたると乾燥が進むので注意しましょう。
さまざまな機能で選ぶ
暖房器具には、転倒時自動停止、チャイルドロックなど、万が一触れたとしてもケガをしにくいように、さまざまな機能が搭載されています。暖房だけでない機能がついているものもあるので要チェック。安心で快適な時間を過ごしましょう。
自動停止機能で、転倒しても安心
手を動かしたり走り回ったりするようになると、ちょっとしたはずみで暖房器具が転倒する場合があります。そんなときに自動停止してくれるものだと安心。火事になるのを事前に防いでくれるでしょう。子どもをずっと見ることは難しいので、安全な暖房器具を選んでください。
誤作動しないためのチャイルドロック機能
子どもはダイヤルを回したり、ボタンを押したりするのが大好き。しかし、ボタンを押すことで温度が上昇して部屋全体が暑くなってしまうこともあります。そんな誤作動を防いでくれるチャイルドロック機能はとても便利です。
温度の上昇を防ぐサーモスタット
赤ちゃんにいい冬場の部屋の温度は20~23度といわれています。赤ちゃんは暑くても自分で洋服の脱ぎ着ができませんし、そもそも体温調節機能が未発達です。室温が上がりすぎると脱水症状を起こす恐れもあるため、上昇を防ぐサーモスタット機能がついていると安心です。
乾燥を防いでくれる加湿機能
冬場はほかの季節よりも乾燥しやすいですが、赤ちゃんが過ごす部屋の湿度は50~60%がいいといわれているのをご存じでしょうか。できれば理想の状態を保っておきたいところですね。加湿器つきの暖房器具を選ぶと一石二鳥ですよ。コスパの面でもメリットが大きいです。
静かな音のものを選ぶ
生まれたばかりのころは数時間ごとに夜泣きや、授乳をするために起きなければなりません。そのため、ママは睡眠不足になりがちなので、眠れる時間はしっかりと眠りたいでしょう。また、音が大きいと赤ちゃんが起きてしまうことも。静かな音のものを選ぶといいですよ。
赤ちゃんに安全な暖房器具のおすすめ10選 ダイソンやデロンギなど
すぐれた機能や静音設計、タイプなどを説明しながら、赤ちゃんに安全な暖房器具のおすすめ商品をご紹介します。選ぶときにはどのぐらいの成長過程か、どういった場面で使用するのかを考えると、さらに商品を選びやすくなるでしょう。

Panasonicの『着せかえカーペット用ヒーター』は、2畳用と赤ちゃんが過ごすには充分な広さを確保しているホットカーペットです。使用していない場所のスイッチを個別に入切できるため、省エネ性にすぐれているのもポイント。熱を発しすぎてやけどをするという心配も少ないため、赤ちゃん用暖房として重宝するでしょう。
座れるようになったらカーペットのうえで遊べる
座ったままでも温かく感じるカーペットタイプ。使用している断熱マットは、床に暖かい空気が逃げるのを防ぐだけでなく、クッション性にもすぐれているので、転倒しても安心です。
電源の切り忘れを防ぐために、切り忘れ防止タイマーも搭載。8時間たつと自動的に電源がOFFになります。無駄な電力を消費しないので、省エネにもつながるでしょう。

DeLonghiの『マルチダイナミックヒーター』は、オイルヒーターで有名なデロンギの上位機種です。本体の表面温度が上がりすぎないため、パっと触ってもやけどしにくいのが特徴。部屋の温度をスイッチオンから25分で20度まで持っていけるパワフルな暖房効果も魅力です。
隙間に指が入らないので子どもでも安心
iPhoneの専用アプリを使用して、遠隔でも操作できるヒーターです。事前に部屋を暖めておきたいときや、電源を消し忘れたときに役立つ機能。部屋に入った瞬間に体を温めてくれるでしょう。
表面のデザインは、子どもの指が入らないように隙間の大きさが配慮されています。また静音設計のヒーターは多いですが、そのなかでもとくに静かな運転が可能な商品です。音に敏感な家族がいる家庭にもおすすめしたいですね。
安全性にすぐれたファンヒーター
好みの温度を設定すれば、高温になりすぎるのを防いでくれるサーモスタットつき。子どもは小さいほど体温の調節機能が未熟です。部屋全体の温度にも気をつけましょう。
縦長のファンヒーターですが、転倒時に自動停止機能あり。歩けるようになった赤ちゃんや子どもたちが引っかかって倒したとしても、温風が出続けることはありません。
ヒーターから離れていても部屋全体が暖まる
火も灯油も使わず、温風が出ることもないオイルヒーター。ホコリを巻き上げることもないので、子ども部屋や赤ちゃんのいる部屋に置いても安心安全に使用できます。石油(または灯油)を燃料とする暖房器具が使用禁止になっているアパートなどでも使えますよ。
3段階のヒーターの切り替えに加え、高温から低温まで温度調節も可能。部屋の大きさに合わせて、設定を使い分けることができるでしょう。ヒーターから離れていてもじっくりと体が温まっていきます。
人の存在を感知するECOヒーター
電気用品安全法に適合している証であるPSEマークつきのファンヒーター。温風が出はじめるのに1.5秒と非常に短いのが特徴です。
人を感知して電源がON・OFFになる、地球環境にもやさしい人感センサーつきです。自分でわざわざボタンを押さずに済むうえに、経済的な面でもラクになるでしょう。

羽根がないのでケガをしにくい
羽根がないのでケガをしにくいファンヒーター。クールとホットの2モードで使用できます。ただし、ホットモードを使用する場合は、多少熱くなるので触れないよう気をつけてください。
梅雨時期でも洗濯ものがすぐに乾く除湿機能つき。1年を通して使用でき、季節ごとに家電を出し入れする必要がないためラクに感じます。
加湿もできて乾燥対策にもなるヒーター
部屋を暖めるだけでなく、加湿もできるファンヒーター。乾燥が気になる方にぴったりの商品です。ヒーターを使わずに加湿器のみとしても使用できるので、年間を通して活躍します。
加湿フィルターは約5年間は交換不要(※1日8時間運転の場合)で、取り外しがしやすいタイプ。定期的に掃除が必要ですが、ささっと流しやすい形なのでお手入れもかんたんです。
チャイルドロック機能つきで操作しやすい
チャイルドロック機能つきで、スイッチ類は暗いところでも光って操作しやすいダイヤル式。高度な技術ながらも、懐かしさを感じるデザインが魅力的です。
電動で本体が縦横にローテーションするタイプ。横向きにするだけで、暖房幅が縦向きの3倍ものエリアを素早く暖めることが可能だとか! グラデーションのように設計されたヒーターが、ムラのない暖かさを届けてくれます。
静かだから寝ていても使える
使用しても静音でお昼寝の時間でも使えるヒーター。赤ちゃんのころはちょっとしたもの音でも起きてしまいがちですが、セラミックファンヒーターがあるおかげで少しでも長く眠れます。
3段階の切り替えつきで、年中過ごしやすい空間に。自然風モードでは、電動ファンとして暑い夏でも使用できます。サイズは小さめなので、棚や机の上にも置けるでしょう。
コンパクトサイズで子ども部屋にちょうどいい
コンパクトで小さな赤ちゃんの部屋にちょうどいい石油ファンヒーター。灯油のにおい低減機能がついているため、においに敏感な赤ちゃんにも安心です。
赤ちゃんは少し成長するとボタンを押すのが大好きになってきますが、こちらの製品は誤操作にならないためのチャイルドロック機能つき。勝手に温度やタイマーの設定を変えることができなようになっています。
「赤ちゃんに安全な暖房器具」のおすすめ商品の比較一覧表
赤ちゃんがいる部屋の環境づくり、どうしたらいい? 室内温度や湿度、夜の寒さ対策など
赤ちゃんに理想的な冬の室温、暖房の設定温度はとても気になりますね。昼と夜、地域によっても大きく異なるでしょう。
赤ちゃんや幼児がいる家庭の「冬の部屋」で大事なポイントは
・こまめに換気をする
・ストーブを使う場合は、必ず柵をする
・カーテンで風や光の量を調節する
・室温20~25度、湿度50~60%を目安に
・冬の暖房は暖めすぎないようにする
です(※)。
これはお住いの地域や、住宅(木造、マンション、一軒家など)によっても異なります。
ファンヒーターやエアコンの風が赤ちゃんに直接あたると、肌や粘膜が乾燥し、体調を崩す原因となることがあります。直接風が当たらないような位置に赤ちゃんを寝かせたり、風向きを調整するなど工夫をしましょう。こまめに換気をすることもとても大事です。
夜中も授乳のために起きることも多いですね。寒さ対策には、スイッチを押してすぐに温まるヒーターや、夜中つけたままにできるオイルヒーターなどを使ってもいいですね。
(※)参照:東京都福祉保健局ホームページ「健康・快適居住環境の指針(

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そのほかの関連商品
つけっぱなしにせず、タイマーなどを活用して
赤ちゃんに安全な暖房器具のおすすめ商品をご紹介しました。
自動停止機能やチャイルドロック、静音設計、タイプなど種類はさまざま。どの部屋に置くのか、赤ちゃんが安全に過ごせるかなどを重視してから選びましょう。つけっぱなしにすると乾燥や換気の問題も出てきます。タイマー機能を使ったり、きちんと換気することも忘れないようにしましょう。
あなたがほしい、赤ちゃんに安全な暖房器具を選んでみてくださいね。
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家電量販店、家電情報ブログ「家電損をしない買い方をプロの販売員が教えます」を運営するプロの現役家電販売員。 学生時代から家電に対する並々ならぬ興味を持ち、アルバイトを経てそのまま家電量販店の道へと進んで15年弱。 個人で年間2億円を売り上げ、数々の法人内コンテスト等で表彰された経験を持っています。 家電アドバイザーの資格を有し、家電と名の付く物全てに精通しています。家電で分からないことはありません。 現在は家電ライターの業務も通して「全ての人が平等に良い家電に巡り会える機会の提供」に尽力しています。