バイク用ロックの必要性

Photo by Tobias Reich on Unsplash

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世界の中でも比較的治安がいいと言われている日本でもバイクの盗難件数は毎年多いのが現状。バイクが盗まれてしまったとしても、バイク窃盗の検挙率は低くたったの10%ほど。バイクの鍵をしているだけでは盗まれてしまう可能性が高いのが悲しい現実です。絶対バイクを盗まれたくない!と思っている方であればバイク用のロックをしっかり準備しておきましょう。
本記事ではそんな巧妙化するバイク盗難の手口から愛車を守る強力なバイク用ロックのおすすめや、バイクセキュリティ対策の方法について詳しくご紹介していきます。
自分のバイクを守るのは、バイクを所有しているライダー自身の責任です。しっかりと対策しておきましょう。
バイク用ロックの選び方
ここからは、バイクライターの福田満雄さんにお話をうかがい、バイク用ロックの種類と施錠方法についてご紹介します。ポイントは下記の2つ。
【1】バイク用ロックの種類を選ぶ
【2】施錠方法で選ぶ
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】バイク用ロックの種類を選ぶ
まずはじめに、バイク用ロックの4つの種類についてご紹介します。それぞれの特徴をおさえて自分の用途に合ったタイプを見つけてみてください。
使い勝手抜群の万能タイプ「チェーンロック」
バイク用ロックのなかでも一般的なのが、U字ロックとチェーンロックです。いずれもバイクのホイール部分に通して使用します。
U字ロックはコンパクト、軽量なものもあるので自宅から外出先まで使いやすいのが特徴。一方形を変えられない、工具などでかんたんに壊されてしまう可能性があるのでほかのものと併用するのがよいでしょう。
チェーンロックは持ち運びしにくい一方、かんたんに切断できない、フレキシブルに形を変えられるのでいろいろなロック方法と併用しやすいといったメリットがあります。
併用しやすい定番タイプ「U字ロック」
バイクのディスクブレーキ部分にはさんで使用するのが、ディスクロックタイプのバイク用ロックです。コンパクトなため外出先やツーリングなどの盗難防止にも使いやすくなっています。
一方で、ライダー自身がロックをしているのに気がつかず発進してしまうトラブルが起きやすいです。ハンドル部分に巻きつけてディスクロックしている目印になるリマインドワイヤーなどを併用しましょう。また、バイクを持ち上げて物理的に持ち去る盗難にはききません。自宅や長時間の駐車の場合、チェーンロックなどと併用するのが向いています。
ツーリングなど出先で使いやすい「ディスクロック」
バイクのディスクブレーキ部分にはさんで使用するのが、ディスクロックタイプのバイク用ロックです。コンパクトなため外出先やツーリングなどの盗難防止にも使いやすくなっています。
一方で、ライダー自身がロックをしているのに気がつかず発進してしまうトラブルが起きやすいです。ハンドル部分に巻きつけてディスクロックしている目印になるリマインドワイヤーなどを併用しましょう。また、バイクを持ち上げて物理的に持ち去る盗難にはききません。自宅や長時間の駐車の場合、チェーンロックなどと併用するのが向いています。
イタズラ対策にも効果的「アラーム・イモビライザー」
アラーム・イモビライザータイプのバイク用ロックは、バイクに振動などの異常を検知すると、大音量でアラームを鳴らすのが特徴。バイクを持ち上げて物理的に盗んでしまう盗難にも有効です。
また、ほかのバイク用ロックを併用すればチェーンやU字ロックを壊されたときなどでもアラームが鳴ります。盗難はもちろん、バイクへのいたずら防止にも有効です。
【2】施錠方法で選ぶ
バイク用ロックは、単体で効果があればそれにこしたことはありません。しかしながら、完全に切断を防ぐことは極めて困難です。そのために、施錠方法やひと工夫を加えることで、大幅に切断を遅らせたり、防犯効果を高めたりすることができます。ここでは、そうした防犯性を高めるための方法をいくつかご紹介します。
高い防犯性「鍵付きタイプ」を選ぶ
鍵がないと開けられない鍵付きタイプは、防犯性が高い分、鍵をなくすと開錠できないというリスクもありますので、鍵は常に持ち歩くなど、管理には注意が必要です。
手軽に使える「ダイヤル式タイプ」を選ぶ
ダイヤル式タイプのメリットは、鍵がなくても開けられること。桁数の多いタイプほど防犯性も高まります。
自宅保管なら地球ロックをする
地球ロックとは、その名のとおりバイクを地面(地球)とつなぎあわせることで持ち運びによる盗難を防止するロックのことです。一般的な地球ロックは、建物の支柱や侵入防止の柵など地面に設置されているものとバイクを、チェーンロックなどを使用してつなぎとめる方法です。
バイク用ロックのなかには、アンカーを地面に打ち込むことで自力で地球ロックができるアイテムもあります。自宅保管の場合盗難防止のロックとして選択肢になりますが、集合住宅の場合はアンカーの設置ができるかどうかもチェックしておきましょう。
切断されにくいタイプを選ぶ
強度が高いバイクロックの選び方としては、まず「太い」こと。チェーンロックの場合は、さらに焼き入れ加工を行った素材がおすすめです。ただし、少しでも切断を遅らせることを考えると、細いチェーン型よりもプレート型(折りたたみ型)のほうをおすすめします。
複数のバイク用ロックを併用する
フロントホイールにディスクロック、リアホイールにチェーンロック、さらにそれらを地球ロックするといった具合に複数のバイク用ロックを併用することで、より防犯効果を高めることができます。ロックを増やすほど開錠も大変ですが、その分、盗難防止にもつながります。
ダミーの防犯カメラを設置する
自宅のガレージや敷地内にバイクを保管するのであれば、ダミーの防犯カメラも有効です。ダミーであれば、Amazonなどで1000円程度で購入することができます。
バイクカバーと併用する
バイクカバーを併用するメリットは、バイク自体を隠すことができることにあります。また、バイクカバーにはロックを通すスリットが付いているので、そこにロックを通すことができます。
バイクライターがアドバイス
自宅用と外出用で使い分け、複数個使いも可能
バイクロックは、商品によって大きさや重さがさまざまです。自宅用なら重量が20kgを超えるようなものがあります。外出用ならロックが収納に入るか要チェック。また、バイクロックは発売時期が新しい製品がベター。理由はバイク窃盗の手口に対抗できるようアップデートされているからです。そして、ロックは複数個つけると破るのに手間がかかるため、窃盗犯が手が出しにくくなります。
バイク用ロックおすすめ17選
ここまでの選び方を踏まえて、バイクライター・福田満雄さんと編集部でバイク用ロックのおすすめ商品を厳選しました。使用するシーンや用途に応じて選んでみてください。
2本のロックが自由に使えて自分なりに工夫できる
オートバイのオリジナル商品を製造しているレイト商会からのMR.LOCKMANドッキングロックML-102を紹介します。製品は150cmと80cmの2本のロックで構成されて、さまざまな使い方ができるようになっています。
2本のつなげて、距離のある場所とつなげ合わせることや、1本はガードレール、一本はタイヤ自体をロックしてしまうということもかんたんにできます。

LEDライトのついたキーつき
差し込み部分が2カ所のため、壊されにくい構造になっているU字ロックタイプのバイク用ロックです。切断されにくい16mm丸鋼や、ピッキングされにくい7ディスクシリンダーキーなど、盗難しにくい工夫が豊富にほどこされています。
付属している3本のキーのうち、1本がLEDライトつき。夜間のロックや開錠もしやすくなっています。
携帯しやすいサイズ!リマインダーワイヤーも
コンパクトなサイズなので、持ち運びが可能、ツーリング先に持ち出して使用できるため便利なアイテムです。本体が黄色なので、ロックされていることが目立つうえに、ロック解除忘れ防止のリマインダーワイヤーがついているのも特徴。ディスクロックにありがちな、付けたまま走り出して転倒ということもないので安心です。
DAYTONA(デイトナ)『ストロンガーチェーンロック』
太いチェーンとピッキングに強いキーを採用
チェーンの長さが2.0cm~最大6.0cmまで選べるので、場所を問わず使用できるのがポイント。また、Φ12の極太チェーンを採用しているため防犯対策としては十分でしょう。チェーンは重いので持ち運びには向かず、自宅での使用をおすすめします。

さっと取りつけられるアラーム
ハンドル部分に取りつけると、スロットルが回らなくなりロックできるアイテムです。ブレーキレバーを引いたまま固定するので、フロントタイヤが回らなくなります。
高精度傾斜センサーを搭載し、停車位置から角度が変わるとアラームが鳴る仕組みになっています。取りつけもスピーディにできるので、外出先やほかのロックと併用したいときにも向いています。
ロングサイズなのに取り回ししやすい
全長270mのロングサイズのチェーンロックタイプのバイク用ロックです。連結したままでも、150mと120mのチェーンに分離しても使用できます。連結したまま前後輪を合わせてロックしたり、分離して前後輪それぞれでロックしたりなど、いろいろな使い方が可能です。
分離できるので、長いチェーンでも取り回ししやすいのも魅力。2台のバイクそれぞれで使う、複数台連結するといった使い方もできるので、複数台所持者にも向いています。
目立つオレンジのケーブルつき
ブレーキ部分のディスクに装着して使用する、ディスクロックタイプのバイク用ロックです。ディスクロックと一緒に使用できるオレンジ色のケーブルが付属しています。ディスクロックを装着したあとに、ホイールからハンドルにケーブルをまきつけておけば、ディスクロックをつけていることがアピールできます。
盗難防止の抑止力になるのはもちろん、ディスクロックをしているのを忘れないのにも役立ちます。
重量タイプでしっかりロック
総重量8kgと重さがあり、バイクを持ち去りからも守れるチェーンタイプのバイク用ロックです。12mmの焼き入れ加工済みのチェーンを使用しているので、切断しにくい堅牢さもほこります。
地球ロックやほかのロックとも併用しやすい、マルチに使えるリングも付属しています。本体には反射素材を使用しているので、ロックをしているアピールもできます。
5tという力に耐えうる強靭なバイクロック
黄色のボディが目立つのが、KRYPTONITE のNEWYORKLOCKEV4です。U字形状でディスクロックをする方式を採用しています。キーの位置はスライド式のダストカバーで隠すことができ、じんあいの影響が少ない構造です。
ロックする部分に14mmのスティールバーを使っているため、5トンという力に耐えることが可能です。あわせて強鋼を入れているので切断にも強い作りが製品の特徴になっています。

KITACO(キタコ)『ディスクロック(KDL-08)』
ホイールストッパーを装備
ディスクブレーキ部分に使用するバイク用ロックです。ホイールストッパーを搭載しているので、ホイール部分の取りつけボトルを外しても、ホイールが回らない構造になっているのが特徴。そのため、ディスクロックのついたホイールをフリーにしてしまう盗難にも有効です。
ホイールストッパーにはキズつきを防ぐスポンジをつけているので、シャフト部分をキズつけません。軽くて持ち運びしやすいので外出先でも使いやすくなっています。
つけやすさと堅牢さを両立
前輪ホイール部分に使用する、チェーンタイプのバイク用ロックです。チェーンが短めのため取り扱いしやすく、さっとロックできて便利。持ち運びもしやすいため、自宅用、外出先用問わず使用できます。
切断しにくい極太ジョイントワイヤーを使用しているのも特徴。1.5mのほか1.2mモデルもあるので、タイヤの大きさに応じて選べます。
振動と動きを感知するアラームつき
ブレーキのディスク部分をロックするほか、アラーム機能もついたバイク用ロックです。不自然な動きや振動を感知すると、アラームが鳴り周囲に盗難などを知らせます。
振動も感知するため、バイクを物理的に運び出してしまう盗難にも有効です。ディスクロックをつけていることを知らせる、リマインダーワイヤーと収納に便利な携帯ポーチもついています。
組み合わせやすいU字ロックタイプ
こちらは振動を感知すると警告音が鳴る、アラーム機能つきのU字ロックです。ドラムブレーキタイプのバイクにも使用できます。スピーディに着脱可能で、チェーンロックとの併用も可能。ロック破壊系の盗難はチェーンロックで、持ち去り系の盗難はアラームで、と二重の対策ができます。
アラームは用途に応じてオンオフできますので、出先でも自宅でも使いやすくなっています。
チェーンだけでなくカバーも切断しにくい
2.2cmの極太ワイヤーロックを採用した、バリチェロ製のチェーンロックです。太めのチェーンに加えて、内部にスチール製のカバーを採用。二重構造による切断しにくい堅牢さをほこります。
外側は、バイク本体をキズつけないナイロン製のカバーを採用。大きく入ったバリチェロのブランドロゴも抑止に有効です。全長1.2mの取り回しやすい長さも魅力です。
出先で使いやすい機能が豊富
全長わずか9.5cmとコンパクトな形状が特徴の、ディスクロックタイプのバイク用ロックです。持ち運びに便利なサイズで、外出先でも使いやすくなっています。
ロックと鍵穴部分には、フタがついています。ロックをしているときに、ロックと鍵穴を外部のほこりや水分から守るため、サビや汚れなどによるトラブルを防げます。ワンタッチで施錠できるので、さっとロックしたいツーリングなどにも使いやすいです。
コンパクトなアラームつきロック
ボード、の名称どおりコンパクトに折りたためるチェーンロックタイプのアイテムです。ロック時、振動を検知すると鳴るアラームがついています。3D位置検出センサーを内蔵しているので、誤作動を起こしにくいのが特徴。
人間が軽く触れるなどの小さな振動の場合は小さく短い警報音が鳴ります。一方、チェーンの切断をおこなうなど不自然な振動を検知すると100dBの大音量アラームが15秒以上鳴る仕組みになっています。
切断にもピッキングにも対策済み
メーカーのスペシャルスチールを採用した10mmチェーン製のバイク用ロックです。ブランドロゴ入りのカバーつきで、バイク本体にキズをつけないだけでなく、盗難への抑止力にもなります。
シリンダー部分は鍵で開錠するタイプ。鍵はピッキングがほぼできないといわれている特殊な形状なものを採用しています。チェーンの切断はもちろん、ピッキングによる盗難にも対応できるアイテムです。
「バイク用ロック」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする バイク用ロックの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのバイク用ロックの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
バイク用ロックの使い方

Photo by Michael Wade on Unsplash

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警視庁の調べで、バイクの盗難事故発生場所として最も多かったのが「自宅の敷地内」で全体の52.3%にものぼります。この結果から、自宅などの安全と思われる場所であっても盗難防止対策をしっかり講じなくてはいけないことが明らかですよね。記事の選び方でも紹介した通り、バイクの盗難対策にはU字ロック、ディスクロック、チェーンロック、ワイヤーロック、アラーム、ブレーキレバーロックなど補助ロックを活用するのがおすすめ。
バイク用ロックの使用方法として、気を付けておきたいポイントが2点。一つ目のポイントとして、ロックは2個掛けが理想ということ。どんなロックでも破壊されてしまう可能性がありますが、破壊に時間がかかればかかるほど盗難する難易度はあがります。
2つ目のポイントは「地球ロック」を活用すること。大抵のロックは車輪を回らなくすることで移動できないようにさせる構造になっていますが、そのロック方法だと車両自体をその場から動かすことができてしまいます。バイク用ロックを固定された構造物とつないで車両を動かすことができなくさせることが重要となります。
安心してバイクライフを送るには、バイク用ロックを活用して盗難防止のための対策を必ずするようにしましょう。
バイクロックに関するQ&A よくある質問
バイクのスペアキーを作るのに用意するものはありますか?

運転免許証と本人名義の車検証が必要となります。
安いバイクロックでも大丈夫ですか?

安物のロックより高いロックのほうがよいにこしたことはありません。しかしながら、高いロックを使用したとしても、プロの窃盗団の手にかかれば簡単に盗まれてしまいます。
まとめ
バイクライター・福田満雄さんと編集部でバイク用ロックの選び方とおすすめ商品を紹介しました。バイク用ロックを使用すると、盗難での時間稼ぎになるので窃盗からバイクを守る抑止力になります。
自宅から出先まで、使用しやすいバイク用ロックを選ぶといろいろなシーンでバイクを守れます。ひとつだけのロックを使うのではなく、いろいろな種類を併用すればより盗難防止に役立ちます。使いやすく納得のバイク用ロックを使って、大切なバイクを守りましょう。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。