バイク用チェーンオイルを使う頻度と塗り方
バイクのチェーンを汚れやサビから守り、もちをよくするためにバイク用チェーンオイルでメンテナンスをしましょう。走行距離500~1,000kmに一度、または雨天走行後がメンテナンスの目安です。週末ライダーなどあまりバイクに乗らない場合は、1カ月に一度を目安におこないましょう。
注油方法はバイクをスタンドで固定したあと、チェーンオイルをローラーとスプロケットが接触する場所とチェーンプレート外側に塗布します。全体的にオイルがチェーンになじんだら、余分なオイルをウエスでふきとって完了です。
バイク用チェーンオイルの選び方
バイクライター・福田満雄さんに取材をして、バイク用チェーンオイルの選び方のポイントを教えていただきました。粘度や様式をよくチェックすることが大切です。ぜひバイク用チェーンオイル選びの参考にしてください。
シールチェーン、ノンシールチェーンかで選ぶ
バイクのチェーンは、シールチェーンとノンシールチェーンに分かれます。チェーンのピンとブッシュの間にグリースを注入、シールで密閉したのがシールチェーン。グリースが注入されていないのがノンシールチェーンです。バイクのチェーンによって、オイルのシールチェーン対応の有無を選びましょう。
もしもシールチェーンかノンシールチェーンどちらかが判断できない場合は、シールチェーン対応のものを選びましょう。シールチェーン対応のものなら、どちらにでも使用できます。
重視したいポイントで粘度を選ぶ
バイク用チェーンオイルは、アイテムによって粘度が異なります。塗り方やメンテナンスの頻度など、重視したいポイントに応じた粘度のバイク用チェーンオイルを選びましょう。
塗りやすさ、こまめにメンテするならウェットタイプ
オイルの粘度が低く、さらさらとしているのがウェットタイプのバイク用チェーンオイルです。チェーン本体に浸透しやすく、塗りやすいのが特徴。チェーンの汚れやサビ落としにも活用できますので、こまめにメンテナンスしたい人にも向いています。
オイルが乾くのに時間がかかるため、すぐに走ると塗布したオイルが飛び散ってしまいます。じゅうぶんに乾燥時間を持つのが重要です。
飛び散り防止、メンテ頻度低めならドライタイプ
オイルの粘度が高く、速乾性にすぐれているのがドライタイプのバイク用チェーンオイルです。チェーンオイルを塗ってすぐに走っても、オイルが飛び散りにくく汚れもつきにくいのは魅力です。また、オイル自体も長持ちするので、メンテナンスの周期を長くしたい人にも向いています。
ドライタイプは汚れやサビ落としには活用できません。チェーンオイルのみの用途で使用しましょう。
セミウェット、セミドライタイプもチェック
バイク用チェーンオイルには、ウェット、ドライそれぞれのメリットを持つセミウェット、セミドライタイプのアイテムもあります。塗りやすさやメンテナンスの頻度など、どのポイントを重視したいかでセミウェット、セミドライを選びましょう。
たとえば塗りやすさ重視ならセミウェットタイプ、塗ってすぐに走りたいならセミドライタイプが選択肢になります。
フッ素配合のものはメリットも多い
バイク用チェーンオイルのなかには、フッ素樹脂が配合されているものもあります。フッ素樹脂は、チェーンの潤滑性や耐摩耗性、耐水性を長くたもってくれるのがメリット。また、薄い皮膜ができてチェーンに密着するので、オイルが飛び散りにくいのも魅力です。
フッ素樹脂配合のものはやや価格が高くなる傾向にありますが、メリットも多いためチェックしてみましょう。
塗り方によって様式を選ぶ
バイク用チェーンオイルは、スプレータイプとボトルタイプがあります。塗り方によって様式を選びましょう。スプレータイプは広範囲に一度にオイルを噴射できるので、手軽にメンテナンスができるのがメリットです。ノズルがこまかいところまで届くものや、スプレーの形状が持ちやすくなっているものもあります。
ボトルタイプは、チェーンのこまかいところまで確認しながら塗れるのが特徴です。こまめにメンテナンスしたい人にも向いています。
色つきか無色かで選ぶ
バイク用チェーンオイルは、無色透明タイプと、色つきのものがあります。バイクにカラーチェーンを使っている場合には、無色透明タイプのバイク用チェーンオイルを選びましょう。カラーチェーンの色がくすまず、きれいな発色も得られます。
色つきのチェーンオイルは、塗ったところがわかりやすいのがメリット。塗りむらを防ぎたい人に向いています。
まずは用途が合うものを選ぶのがスタート バイクライターがアドバイス
バイクライター
自身と相性の合うチェーンオイル探しの旅は果てしないものです。ですからまずは商品説明を読んで「ツーリング向き」「レース向き」「万能タイプ」などから用途にあったものを選ぶところからスタートしましょう。
そして、チェーンオイルとセットで購入したいのがチェーン清掃をするクリーナーと専用ブラシなどの便利グッズ。頻度の高いメンテナンスですから、できるだけ省力化をはかりたいところです。
バイク用チェーンオイルおすすめ12選 粘度や色、塗り方で商品を厳選
選び方を踏まえて、バイクライター・福田満雄さんと編集部でバイク用チェーンオイルのおすすめ12商品を選びました。オイルの粘度や様式、色つきの有無などで商品を選んでいますので、バイクのメンテナンスに使いやすい一品選びにぜひ役立ててください。
バイクライター
YAMALUBE(ヤマルーブ)『スーパーチェーンオイル ドライ(ホワイトタイプ)』はヤマハ純正品。手間はかかりますが持続性あり。AZ(エーゼット)『バイクレース用チェーンルブEP(CH520)』は、潤滑油専門会社の商品。チェーン1コマに1滴のオイルをさすのは楽しいものです。
呉工業『スーパーチェーンルブ(1068)』は、潤滑スプレー5-56と同じメーカー品。チェーン清掃後にシュッと吹いて完了。

YAMAHA(ヤマハ)YAMALUBE(ヤマルーブ)『スーパーチェーンオイル ドライ(ホワイトタイプ)』

出典:Amazon
シールチェーン | 対応 |
---|---|
粘度 | ドライ |
様式 | スプレー |
色 | 白 |
内容量 | 500ml |

AZ(エーゼット)『バイクレース用チェーンルブEP(CH520)』

出典:Amazon
シールチェーン | 対応 |
---|---|
粘度 | ウェット |
様式 | ボトル |
色 | - |
内容量 | 15ml |

呉工業『スーパーチェーンルブ(1068)』






出典:Amazon
シールチェーン | 対応 |
---|---|
粘度 | - |
様式 | スプレー |
色 | - |
内容量 | 180ml |
和光ケミカル『CHL チェーンルブ(A310)』






出典:Amazon
シールチェーン | 対応 |
---|---|
粘度 | セミウェット |
様式 | スプレー |
色 | 無色透明 |
内容量 | 180ml |
和光ケミカル『CHG チェーンガード(A270)』

出典:Amazon
シールチェーン | 対応 |
---|---|
粘度 | ウェット |
様式 | スプレー |
色 | - |
内容量 | 220ml |
YAMAHA(ヤマハ)YAMALUBE(ヤマルーブ)『スーパーチェーンオイル(ウェットムースタイプ)』

出典:Amazon
シールチェーン | 対応 |
---|---|
粘度 | ウェット |
様式 | ムース |
色 | - |
内容量 | 500ml |
大同工業『D.I.Dチェーンルーブ』










出典:Amazon
シールチェーン | 対応 |
---|---|
粘度 | - |
様式 | スプレー |
色 | 無色透明 |
内容量 | 420g |
AZ(エーゼット)『チェーンルブ セミウェットスプレー(CH173)』

出典:Amazon
シールチェーン | - |
---|---|
粘度 | セミウェット |
様式 | スプレー |
色 | - |
内容量 | 70ml |
AZ(エーゼット)『バイクレース用チェーンルブ万能(CH501)』

出典:Amazon
シールチェーン | 対応 |
---|---|
粘度 | ウェット |
様式 | ボトル |
色 | - |
内容量 | 50ml |
パパコーポレーション『SUPER ZOIL チェーンルーブ』

出典:Amazon
シールチェーン | 対応 |
---|---|
粘度 | - |
様式 | スプレー |
色 | - |
内容量 | 220ml |
MOTUL(モチュール)『MC CARE C2 CHAIN LUBE ROAD』








出典:Amazon
シールチェーン | - |
---|---|
粘度 | ドライ |
様式 | スプレー |
色 | 無色透明 |
内容量 | 400ml |
MOTUL(モチュール)『MC CARE C3 CHAIN LUBE OFF ROAD』

出典:Amazon
シールチェーン | - |
---|---|
粘度 | ウェット |
様式 | スプレー |
色 | 蛍光黄色 |
内容量 | 400ml |
「バイク用チェーンオイル」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする バイク用チェーンオイルの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのバイク用チェーンオイルの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
チェーンのメンテナンスに代用できるものは?
チェーンオイルがどうしても手元にない場合は、エンジンオイルをチェーンオイルとして代用可能です。ただし、エンジンオイルのほうが粘度は低いため持続性がなく、メンテナンスの頻度が上がってしまいます。チェーンソーや機械に使用するチェーンソーオイルやハンマーオイルでも代用できるものがありますが、やはりメンテナンス頻度が上がるため、あくまでも緊急用と考えておきましょう。
一般家庭用オイルや自転車のチェーン用オイルは、揮発性が高いためバイクのシールチェーンを傷める可能性があります。代用しないようにしましょう。
油汚れはパーツクリーナーで落とそう
パーツクリーナーは、車やバイク、自転車のブレーキパーツなど、各パーツを有機溶剤で洗浄することで、落としにくい油汚れを落とすことができる便利なアイテムです。とはいえ、成分の違いや対応する素材の違いなど、どれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。この記事では、フリーエディター&SUV生活研究家の山...
ブレーキパーツなど、油汚れが気になる部分のメンテナンスに有効なのがパーツクリーナーです。パーツクリーナーもバイク用チェーンオイルと一緒にそろえておくと、愛車のメンテナンスに活用できます。
バイク用チェーンオイルで快適な走りを
バイクライター・福田満雄さんと編集部でバイク用チェーンオイルの選び方とおすすめ12商品を選びました。バイク用チェーンオイルは粘度や様式などがアイテムによって異なります。メンテナンスの頻度や走行距離、バイクの使用頻度、塗りやすさなど重視したいポイントに応じたものを選びましょう。
バイク用チェーンオイルを使えばチェーンのもちもよくなり、快適なライディングにつながります。大切な愛車のメンテナンスに使いやすいバイク用チェーンオイルを選びましょう。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(制作協力:森野ミヤ子、掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
バイク免許取得から28年、所有したバイクは20台以上。シンプルでわかりやすい文章を書くライター。複数のメディアで記事を書いています。 2020年8月時点の愛車はBMW F850GSとホンダスーパーカブ110。 一日中バイクに乗っているのが好き。過去には日帰り1,000kmツーリングや、スーパーカブ110で1日450kmツーリングなども。