そもそも、エアコンが安く購入できる時期はある?
プロの家電販売員 兼 家電・ITライター
家電量販店での話ですが、11~3月頃までの時期が比較的安く購入できます。新しいモデルが発表されると展示スペースを確保するため、現行のモデルが型落ちになり価格も下がるからです。
各メーカーの上位機種は大体11月前後から新製品が店頭に並ぶ傾向にあります。中級機種以下はいつ頃と決まっていませんが、概ね4月~GW前くらいに出ることが多いです。
基本的にエアコンのモデルチェンジは年中行われていると思っていただいて間違いないため、混雑時の6~8月を避けて新製品と比較しながら型落ちの掘り出し物を探す、というのがエアコン購入のセオリーです。
また、エアコン暖房に関しても決まった時期にモデルチェンジということはありませんので、混雑時を避けて希望の日時に取付が行えるような購入を目指しましょう。
比較的安く購入できるメーカーは?
プロの家電販売員 兼 家電・ITライター
どのメーカーも上位機種になると20〜30万程度が相場になるため、上位機種で安く買えるメーカーというのは基本ありません。そのなかでもダイキンは省エネ性が頭一つ抜け出している代わりに、本体価格が少し高めです。
下記のメーカーやシリーズは比較的安く購入できるケースが多いです。
【 エアコン 】
・東芝の下位モデル
・日立の下位モデル
・シャープの中級モデル
・冷房専用のコロナのエアコン
【 暖房エアコン 】
・三菱のXDシリーズ
・日立のEKシリーズ
どのメーカーも、下位モデルや特定のシリーズに限定してしまいますが、一人暮らしの方や費用を抑えたいという方にとっては、覚えておきたいラインナップでもあります。ぜひ上記を参考にしてくださいね。
安くても満足できるエアコンの選び方
5万円前後というお手ごろ価格で購入できても、機能性や使いやすさが備わっていなければ意味はありません。そのため、本項では、安くても満足できるエアコンの選び方をご紹介します。ポイントは下記の6つ。
【1】自宅の造り、対応畳数
【2】設置する部屋に合わせた能力値
【3】ランニングコストに関わる期間消費電力量
【4】省エネ機能
【5】最小限の機能にするかどうか
【6】本体以外にかかる予算
上記の6つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】自宅の造り、対応畳数をチェック
まず、自宅の構造が木造か鉄筋住宅かどうかを確認しましょう。どちらの構造かによってエアコンの「効き」が異なります。対応畳数の記載は「○畳~○畳」となっている場合が多く、数字の小さいほうが木造に対するもの、大きい数字のほうが鉄筋に対する数字となります。
木造か鉄筋かを確認したうえで、エアコンを設置する部屋の広さに対応したものを選ぶようにしましょう。
【2】設置する部屋に合わせた能力値をチェック
エアコンの機能に関する値として「能力値」という最大出力を示すものが設定されています。単位はkWで、単位時間当たりに部屋内から取り除く、もしくは部屋内に加える熱エネルギーを表しています。
数値が大きいほど冷暖房能力が高いことを表しますが、エアコンの対応畳数が部屋の広さと合っていなければ、電気代がかかってしまうこともあるので要注意。6畳ほどの部屋なら2.5kW前後、10畳くらいであれば2.8kW以上で充分と言えますので、目安として参考にしてみてくださいね。
【3】ランニングコストに関わる期間消費電力量をチェック
エアコンは家電用品のなかでも電気代がかさむ製品です。少しでも月々の電気代を少なくしたい場合は「期間消費電力量」に注目してみましょう。期間消費電力量とは、エアコンを1年間冷暖房で使用した場合にかかる電力量の目安。どのメーカーも定められた計測方法で算出しているため、この数値が少ないほど、エアコン使用時にかかる電気代を安く抑えられるということになります。
消費電力1kWあたりの冷暖房能力を表すCOPや、エアコンの運転効率を示すAPFなども記載されています。これらの数値を参考にすると、ランニングコストの削減につながるでしょう。
【4】省エネ機能をチェック
エアコンのスペック表には、省エネ機能を示す「省エネ基準達成率」というものがあります。5つ星マークで表示されており、星が多いほど省エネ性能が高いと言えますが、値段が高くなるのも事実。初期費用も抑えたい場合は、星3つ程度の製品を選ぶのがいいでしょう。
【5】最小限の機能にするかどうかチェック
最近では多くのエアコンに自動掃除機能が付いています。メンテナンスの手間を省き、フィルターの詰まりも防止してくれるので効率的に部屋を冷やすことができて便利。ただし自動掃除機能が付いたモデルは構造が複雑になるので、非搭載のものに比べると価格も上がります。
こまめに掃除ができる環境であれば、非搭載のものを選ぶのもひとつの手です。また、冬場はガスストーブなどを使用するためエアコンを使う機会が少ないという場合には、冷房のみの機能がついた冷房専用エアコンを選ぶことで大幅に予算がカットできます。
【6】本体以外にかかる予算をチェック
通販サイトでエアコンを購入する場合、送料や工事費のチェックもお忘れなく。エアコン購入の予算を5万円前後に収める場合、必ずかかってくる工事費も予算に含めるかどうかを検討しましょう。
標準的な工事費の相場は10,000~20,000円前後。ただ、販売している店舗によって値段が異なるので、あらかじめ確認しておくのがいいでしょう。
(★)購入前にコンセントの形状確認も忘れずに
エアコン用のコンセントは特殊で、100Vのもの、200Vのものなど数種類あり、それぞれ形状が異なります。エアコン設置場所にエアコン専用回路や空き回路があるか、こちらも忘れずに確認しておきましょう。
コスパと合わせて機能にも注目 エキスパートからのアドバイス
IT・家電ライター
エアコン内部は、結露してカビやニオイが発生しやすいです。洗浄せずに使用すると、それらを部屋中に撒き散らす危険があります。掃除が難しい熱交換器を自動洗浄してくれる機能は、とくにおすすめです。
また、無線LANを内蔵したモデルも要チェック。外出先から操作して、帰宅するまでに部屋を適温にしておけます。ペットを飼っているご家庭にもおすすめです。
安いエアコンおすすめモデル
それでは、おすすめの安いエアコンをご紹介いたします。
▼おすすめ6選|5万円前後
▼おすすめ4選|10万円以内
すぐに各商品が見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼おすすめ商品の比較一覧表
▼おすすめ6選|5万円前後
それでは、安いエアコンのおすすめ商品をご紹介いたします。まずは、5万円前後で購入できる商品です。ぜひ参考にしてくださいね。
Panasonic(パナソニック)『エオリア(CS-221DFL-W)』
![エオリアCS-221DFL-Wクリスタルホワイト[2.2kW]](/assets/loading-gif-ef97edf4d1acb90bd8ecfb171d4687ca923b13d386173426bfcb961097a710fe.gif)
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SHARP(シャープ)『ルームエアコン プラズマクラスター(AC-22NFT)』












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アイリスオーヤマ『ルームエアコン(IRA-2204R)』










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ダイキン『エアコン Eシリーズ(S22ZTES-W)』
![S22ZTES-Wホワイト[2.2kW]](/assets/loading-gif-ef97edf4d1acb90bd8ecfb171d4687ca923b13d386173426bfcb961097a710fe.gif)
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三菱電機『霧ヶ峰 GVシリーズ(MSZ-GV2221)』
![霧ヶ峰MSZ-GV2221(W)ピュアホワイト[2.2kW]](/assets/loading-gif-ef97edf4d1acb90bd8ecfb171d4687ca923b13d386173426bfcb961097a710fe.gif)
出典:Amazon

CORONA(コロナ)『冷房専用エアコン(RC-2221R-W)』

出典:Amazon
HITACHI(日立)『白くまくん AJシリーズ(RAS-AJ22L)』

出典:Amazon
▼おすすめ4選|10万円以内
続いては、10万円以内で購入できるおすすめのエアコンをご紹介します。さまざまなメーカーから自分に合ったものをさがしてみてくださいね。
Panasonic(パナソニック)『エオリア Fシリーズ(CS-281DJ)』

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三菱重工冷熱『ビーバーエアコン TXシリーズ(SRK4021T2)』


















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富士通ゼネラル『ノクリア Cシリーズ(AS-D221L)』


















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DAIKIN(ダイキン)『S28YTES-W』

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注意:エアコンは掃除しないと能力も低下する
最近は自動掃除機能付きが増えていますが、カビやホコリの対策、効きが悪くならないよう、メンテナンスが必要。とくにフィルターの目詰まりは能力を大幅に低下させます。フィルターは取り外しもカンタンですのできれいに掃除をしましょう。劇的に効きがよくなる場合もありますよ。
エアコンの外周のほこりは拭き掃除などでとれますが、熱交換器などの内部部品は気をつけて掃除をしないと故障の原因にもなりかねません。エアコンクリーナーなどを使って自分で掃除もできますが、自信がなければ専門業者さんに依頼することも考えましょう。
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価格だけでなく、機能性やランニングコストも考慮
本記事では、エアコンの安くなる時期や安価で購入しやすいメーカー、そして、安くても満足するための選び方、そしておすすめ商品をご紹介しましたが、いかがでしたか?
商品を選ぶ際は、購入するタイミングなどを踏まえながら、下記の6つのポイントを抑えておきましょう。
【1】自宅の造り、対応畳数
【2】設置する部屋に合わせた能力値
【3】ランニングコストに関わる期間消費電力量
【4】省エネ機能
【5】最小限の機能にするかどうか
【6】本体以外にかかる予算
エアコンの一番の使用用途は、部屋の温度を快適に保つこと。そのため、安いエアコンを購入する際は、価格だけでなく、機能性やランニングコストも大変重要になります。ぜひ上記のポイントを参考に、安いだけでなく、より使いやすい商品を見つけてくださいね。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
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デジタル系トレンド情報誌の編集者を経て、フリーランスの編集ライターへ。 テレビやデジタルカメラ、スマートフォン、ドローンなどのデジタル製品を中心に執筆。 生活家電専門サイト『家電 Watch』の、編集記者でもある。