バイオリン肩当の選び方

Photo by Josh Appel on Unsplash

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まずはバイオリン肩当の選び方をチェックしていきましょう。元大手楽器メーカー勤務の山野辺祥子さんのアドバイスもご紹介しています。自分の使い方にぴったりのバイオリン肩当を選ぶために参考にしてみてくださいね。
形状で選ぶ
バイオリンの肩当はいくつか選び方があります。形状や素材などで自分の使いやすいものを選ぶために、その選び方をチェックしておきましょう。
ブリッジタイプ
バイオリンをしっかり固定させて弾きたい人には、ブリッジタイプの肩当がいいでしょう。台座のような形状でバイオリンをしっかり支えることができるので、演奏中に楽器がずれてしまったり、うっかり落としそうになってしまうことを防いでくれます。
またブリッジタイプはある程度の高さもあるため、バイオリンが顔に近いほうがよいという人にもぴったりでしょう。
座布団タイプ
バイオリンをあまり固定しないほうが弾きやすい人は、座布団タイプの肩当がいいでしょう。バイオリンと肩の間に敷くだけの肩当で、バイオリンの位置を自由に変更できます。
また、ブリッジタイプだとバイオリンの位置が高すぎることがあります。しかし、そういった場合も座布団タイプならば位置が低いため、無理なく使えます。
素材で選ぶ
バイオリン肩当の素材もさまざまなものがあり、それぞれメリットデメリットがありますので、チェックしてみましょう。
木製のバイオリン肩当
メイプルやウォルナット、アッシュなどの木の素材でできた肩当は、バイオリンをよく響かせることができます。たとえばメイプルは音色が明るく華やかになる一方、アッシュはメイプルよりかたく重い木材のため、重厚な響きとなります。
また、メイプルはバイオリン本体にも使われる木材ですが、肩当もメイプル製を使うことで、見た目もなじむものになります。
プラスチック製のバイオリン肩当
バイオリン肩当で、なるべく軽量のものがよいという人はプラスチック製の肩当も選択肢としていいでしょう。木製の肩当によりも、プラスチック製は重さは軽く価格はリーズナブルで、デザインもさまざまあります。
バイオリン初心者などで、肩当をとりあえず使ってみたいというときや、なるべく肩への負担を少なくしたい人にぴったりな肩当です。
カーボン製のバイオイリン肩当
バイオリンの肩当には、木製とプラスチック製のいいところを兼ね備えたカーボン製もあります。商品の種類としてはそこまで多くはなく、また高価ではありますが、バイオリン肩当をこだわって選びたい人にぜひ検討していただきたい素材です。
木製の響きのよさとプラスチック製の軽さという、両方のメリットが得られます。
フィット感重視なら脚が付いているタイプを
身体に対するフィット感を重視したバイオリン肩当選びをしたい人は、肩当の脚まわりが工夫されているものを選ぶといいでしょう。脚部に曲がる部分があり、ちょうどよい角度でバイオリンを固定することで、より安定した演奏ができるようになります。
また脚の高さを調節できるものもあり、自分の体格に合わせた調整が可能です。
持ち運び重視なら折りたためるタイプを
バイオリン肩当を頻繁に持ち運ぶ人には、脚を折り畳めるタイプがいいでしょう。楽器ケースに収納する場合でも、邪魔にならないので便利です。
このタイプは少しでもかさばる荷物をコンパクトにしたい人や、移動が多い人にはぴったりです。演奏に集中するために、少しでもほかのストレス要因を取り除いておくのは重要でしょう。
楽器に詳しい専門家からのアドバイス
小さな子どもから大人まで多くの愛好者をとりこにする楽器バイオリンは、肩当も重要な楽器の一部です。
素材によっては響きが変化することもありますし、なにより体型に合う商品を使うことできれいでらくな姿勢で演奏することが可能になります。
選ぶ際は身体にフィットするもの、肩がつらくならないものをチョイスしましょう。楽器ケースにおさまるかどうかもチェックしてください。
バイオリン肩当のおすすめ10選
ここでは、元大手楽器メーカー勤務の山野辺祥子さんと編集部が厳選した、バイオリン肩当のおすすめ商品を紹介します。ぜひ参考にしてみてください!
黒澤楽器店『EVEREST EZ』はカラーバリエーション豊富で、小さな子どもも好きな色を選べ練習を楽しめるでしょう。
Viva La Musica Avgustin d.o.o 『AUGUSTIN DIAMOND』は脚部分を折りたためるタイプ。
接触面が小さいので、音色への干渉もわずかです。KUN『Collapsible』も脚を折りたためるので、小さい楽器ケ-スでも収納しやすくなっています。

メイプル材を使用した音・機能が両立した肩当
この肩当は、バイオリンの裏板にも使用されるメイプル材が使われています。デザインの高級感もさることながら、音抜けのよさと共鳴度に定評があります。
また、脚の部分は幅も角度も調節可能で、内側に折りたたむこともでき、持ち運んだり固定位置を調整するときに便利です。クリ-ニングクロスがついているのもうれしいポイントです。
鎖骨をいためない形状のバイオリン肩当
1895年に発祥した、イギリスのバイオリンメーカーSTENTORの、ブリッジタイプのバイオリン肩当です。バイオリンを安定して肩に乗せることができます。
本体の形状がくの字のように湾曲していることで、また、鎖骨に負担をかけず、らくに構えられます。また本体も60gと軽いので、違和感なく演奏できるでしょう。大人用バイオリンに対応したサイズです。

KUNの折り畳み可能なバイオリン肩当
バイオリン肩当メーカーのKUNによる脚の折り畳みが可能な商品です。移動や保管時に足が折りたためるとたいへん便利ですが、加えて演奏者の体型や好みで脚幅を3段階に調節可能なところもうれしいポイントです。
もちろんKUNの、美しいデザインと人間工学にもとづいた画期的な構造にも定評があり、世界中で愛用されています。
くじらの形をしたかわいらしい肩当
座布団タイプのかわいらしい肩当です。高さが低い肩当を探している人にぴったりの商品です。本商品はくじら型ですが、このほかにも、あひるやかえる、かになど、かわいらしいデザインに動物キャラがそろっていますので、子どもにあげても喜ばれるでしょう。
裏面には吸着ゲルがついているので楽器本体に貼ったりはがしたりするのも容易です。
オ-ケストラ奏者が作った日本製の肩当
ブリッジタイプのアクリル製国産バイオリン肩当です。オーケストラの奏者の要望や希望を集め、それを形にしたものとのこと。サイズは、3/4-4/4兼用で使えるサイズ。構造については特許も登録されています。
片足を高音側のコーナーに取りつけることで、演奏に適した姿勢に導くよう設計できた点が、ほかの肩当と大きく違う点です。価格は高価ですが、弾きやすさには定評があります。

人間工学にもとづき作られた肩当
このバイオリン肩当は、アメリカで開発されたブリッジタイプの肩当で、人間工学にもとづいて、快適な使い心地になるようにフィット感重視で設計されています。演奏中に肩当が外れやすいと悩んでいる人も、この肩当であれば、足のホールド部分でしっかりと固定してくれます。
また塗料は焼きつけ塗装されており、美しさはもちろん耐久性も兼ね備えています。
バイオリン肩当の定番商品
35年もの間バイオリン肩当の定番となっているKUN。そんなKUNの肩当ラインナップのなかでも、この商品は、着脱のしやすさと安定性の高さで人気のあるバイオリン肩当です。
ブリッジタイプでプラスチックで作られた軽量モデルながら、装着時の安定性が高く、KUNのなかでもとくに評判の高いモデルとなっています。大人用のフルサイズバイオリンに対応する肩当です。
カーボンファイバー製のバイオリン肩当
KUNのカーボンファイバーを材料に採用した肩当です。体になじみやすく、木製の響きのよさとプラスチック製の軽さをあわせ持った、いいとこ取りともいえる製品となっています。
大人用フルサイズバイオリンのための肩当で、脚も折りたたむことができ持ち運びに便利。足幅が無段階に調整可能なところも、うれしいポイントです。
主要部分はゴム製で独自形状に調整できる肩当
このバイオリン肩当の主要な部分についてはゴム製で、肩に乗せたときに乗せ心地が快適です。肩当はアルミメッキが施されており、形状や角度、足幅の調整が可能です。さらに足の高さや金属部分を0.5~8cmの間で自由に変えられます。
そのためバイオリンの大きさは4/4-3/4、1/2-1/4、1/8など幅広く対応可能です。
美しいフォルムでクリアかつパワフルな演奏が可能
この商品はバイオリン製作者のPETER MACH氏がデザインしたブリッジ型の木製肩当です。肩に接する部分から脚受まで一体的に成形しているため、クリアかつパワフルな音色を得られます。
肩に当たる部分のカーブがややキツイのが特徴で、それによって肩にフィットしやすくなり安定感を得ることができます。流れるような美しいフォルムも魅力的です。
「バイオリン肩当」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする バイオリン肩当の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのバイオリン肩当の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
バイオリン肩当を購入前に試奏してみましょう!
自分に合ったバイオリン肩当を選ぶために、購入はECサイトのほうが便利ですが、可能であれば実際に楽器屋さんで試奏してみるのもいいでしょう。フィット感やバイオリンの音がどう変わるのか、実際に体感してみると、より素晴らしい響きに出会えることもあります。
いろいろ試奏しておおよそタイプ別や素材別の感触を確認すれば、より自分に合ったバイオリン肩当が選べるでしょう。
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編集部からのひと言
今回は、バイオリン肩当についてその選び方とおすすめ12商品を元大手楽器メーカー勤務者の山野辺祥子さんと編集部で厳選して紹介しました。さまざまな素材や形状がありますが、バイオリン肩当は、素晴らしい演奏をするための大切なツールです。
試奏しながら自分に合った素材やタイプを絞りつつ、幅広いメーカーから自分と相性のよいバイオリン肩当を選んでみましょう。きっと演奏がより楽しくなるはずです。ぜひ参考にしてみてください!
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