遺伝子検査キットとは
遺伝子検査キットとは唾液や口のなかの粘膜の一部などを自分で採取し、検査機関へ送ることで遺伝情報を分析し、生まれもった体質による将来の疾患リスクや効果的なダイエット方法、潜在能力などを知ることができるキットです。検査結果は1か月ほどで郵便またはメール、専用アプリなどで知ることができます。
疾患リスクは遺伝要因が3割、タバコなどの環境要因が7割を占めており、遺伝要因だけが病気の発症原因ではありません。遺伝子検査で自分の体質や疾患リスクを知り、生活習慣を見直すきっかけに使いましょう。
遺伝子検査キットの選び方
それでは、遺伝子検査キットの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の5つ。
【1】調べたい項目
【2】検査結果のわかりやすさ
【3】個人情報漏洩のリスクがないメーカーか
【4】検査結果の信憑性がある機関
【5】検査結果の相談窓口があるか
上記の5つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】調べたい項目をチェック
遺伝子検査キットには目的に特化した専門タイプと、検査項目が幅広い総合タイプがあります。それぞれのタイプについてご説明します。
▼ダイエットや肥満体質、肌質などがわかる「体質検査」
ダイエットやスキンケアの効果的な方法を知りたい方は「体質検査」が分析できるキットがおすすめです。自分が太りやすい体質なのかアルコール耐性はどのくらいなのかなど生きていくうえで知っていると楽になる情報を得ることができます。専門分野に特化しているため、検査結果もよりくわしく書かれているのが特徴です。ただし、気になる結果があるときは病院でくわしく検査を受けることをおすすめします。
▼ガンや生活習慣病などの疾患リスクがわかる 「発症リスク検査」
「おじいちゃんが癌でなくなった」など親族に重大な病気を抱えている方がいると「まさか自分もなるのでは」と不安もあるかと思います。その場合は疾患リスクがわかる検査キットがおすすめです。解析項目数が多いため、価格は高めに設定されていますが、遺伝的リスクや食事や生活習慣などの見直しに役立つアドバイスがわかりやすく書かれています。検査結果やアドバイスによっては病院で精密検査を受けて、医師からきちんとしたアドバイスを聞くことも大切です。
▼自分のルーツや親子関係を調べられる「祖先遺伝子検査」
自分はどこからどうやってたどり着いたのか?祖先はどこから生まれているのかなど、気になっている人におすすめのタイプです。唾液を摂取するだけで、そのルーツを辿ることができます。何十万年前の自分の祖先はどこで誕生してどのように日本に辿り着いたのかが知れるタイプもあるので面白いですよ。
▼子供の学習能力や運動能力などを調べられる「潜在能力検査」
子供の学習能力や自分自身の素質を知りたい人におすすめです。学習能力や運動能力は、遺伝的なものではなく、生活習慣や努力などの後天的な割合が多いそうですが、近年では遺伝的な研究結果も報告されています。習い事を何にしようか悩んでいる人のきっかけ作りにはなるかもしれません。
【2】検査結果のわかりやすさをチェック
遺伝子検キットの検査結果がなるべく見やすく、わかりやすく書かれているものを選びましょう。せっかく受けた検査がよくわからなかったとならないようにすることが大切です。
▼「わかりやすい数値」で詳しく書かれているか
遺伝子検査の検査結果は、遺伝子の知識をもたない方でもわかりやすいように数値やグラフなどを用いて、くわしく書かれているものを選びましょう。単純に病名と発症率のみ書かれていると不安に感じる方もいるため、「日本人の平均の6倍、発症リスクは6%」などと、よりくわしく書かれていると冷静にみることができます。
ただし、遺伝子検査の結果が発症リスクに直結するわけではありません。気になる結果があるときは、発症リスク別の分布図など検査結果をもって、かかりつけ医や専門医がいる病院で精密検査を受けてください。
▼生活習慣を見直すアドバイスがあるものを
遺伝子検査キットを選ぶときは、生活習慣を見直すために役立つアドバイスが書かれているものを選びましょう。ひとりひとり異なる遺伝子型から、あなたにぴったりの栄養素が含まれた食材を使ったレシピや、運動方法などが書かれています。ダイエットが目的なら、気になる糖質や脂質などの摂り方も管理栄養士からアドバイスしてくれるので便利です。
検査結果に書かれているアドバイスを参考に、自分の生活に取り入れやすいものからはじめてください。
【3】個人情報漏洩のリスクがないメーカーかチェック
遺伝子情報は個人情報です。検査結果や検体などは個人が特定できないように保管されています。データベースに保管されているとしても万が一に備えて、セキュリティガイドラインが定められているかチェックしましょう。
コンピューターウイルス対策はもちろん、情報セキュリティ意識を高めるための社員教育も徹底されています。また、万が一解析情報が流出した場合の対応や、再発防止対策も確認しておくといいでしょう。
【4】検査結果の信憑性がある機関をチェック
遺伝子検査キットの結果はなにをもとに作成されているのか気になる方もいるはず。検体はどこで検査されているのか、検査機関はどういうところなのかチェックしてほしいポイントをご紹介します。
▼第三者認定を受けている機関か確認する
検査結果には疾患リスクや体質など個人情報が含まれています。検査機関独自のガイドラインよりも強固に守られているかどうかは、第三者認定を受けているかで判断することが可能です。
ISMSやISO27001を受けている検査機関は、情報セキュリティマネジメントにおいてすぐれていると判断できます。プライバシーマークを受けている検査機関も個人情報を適正に取り扱う証です。ほかにも米国病理学会が主体のCAP、CPIGI認定があります。
▼日本人を対象にした研究論文を参考にしているか
人間は人種によって外見に関する遺伝子情報は異なります。疾患リスクまで異なるかどうかは、はっきりとわかっていませんが、できるだけ自分に近い人種を対象とした遺伝子研究の論文をもとに作成されているなら、信頼性も高まります。
そのため、遺伝子検査キットを選ぶときは日本人を対象にした研究論文を科学的根拠としている研究機関を選びましょう。解析に使用している論文の種類については、各研究機関の公式サイトに掲載されています。チェックしてみてください。
【5】検査結果の相談窓口があるかチェック
遺伝子検査キットの検査機関では、検査結果を受けて不明点や不安をおもちの方を対象とした相談ダイヤルを設けているところもあります。遺伝子検査について知識をもつ「認定遺伝カウンセラー」が対応してくれる相談窓口を選びましょう。
認定遺伝カウンセラーは遺伝子情報以外に、検査を受けた個人を心理的、社会的にサポートできる知識をもっています。医療専門職で新しい遺伝子情報やカウンセリングスキルにおいても定評のある資格です。
遺伝子検査キットのおすすめ13選
それでは、おすすめの遺伝子検査キットをご紹介いたします。
▼体質検査はこちら|肥満、肌質など
▼発症リスク検査(祖先遺伝子検査含む)はこちら|疾患リスクなど
▼潜在能力検査はこちら|学習・運動能力など
▼おすすめ商品の比較一覧表
すぐに各商品が見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼体質検査はこちら|肥満、肌質など

ジェネシスヘルスケア『GeneLife SKIN(ジーンライフスキン)』

▼発症リスク検査(祖先遺伝子検査含む)はこちら|疾患リスクなど
▼潜在能力検査はこちら|学習・運動能力など

DNA FACTOR(ディーエヌエーファクター)『DNA FACTOR 子どもの能力遺伝子検査』
▼おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 遺伝子検査キットの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの遺伝子検査キットの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
遺伝子検査キットの使い方
通販サイトで遺伝子検査キットを注文すると大体1週間程度で自宅に届きます。
【使い方】
1. 唾液を採取する
2.メーカーに送る
3.後日、登録したアドレス宛にメールで検査結果が届くまたは、アプリで確認する
メーカーによって唾液の採取の仕方が違ったり、検査結果の通知方法が違うパターンがあります。しかしどの検査キットも流れは同じです
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まとめ
医療ライターの宮座美帆さんと編集部で選んだおすすめの遺伝子検査キットをご紹介しました。生活習慣の見直しやダイエット、スキンケア、子育てなど目的に合った検査キットを選ぶことで、知りたい情報をより深く知ることができます。
検査結果はひと目でみてわかるようなグラフや数値、わかりやすい文章で書かれているものなどを選びましょう。遺伝子検査キット検査結果をもとに、ぜひ生活習慣の見直しに役立ててください。
医療ライター・編集者
遺伝子検査キットを選ぶ際には、自分が知りたい項目を検査できるものかを確認しましょう。遺伝子検査キットは病院に行かなくても、気になる項目を調べることができるためたいへん便利ですが、その症状を断定するものではありません。
検査の結果のいかんにかかわらず気になることがあれば、検査結果を持参し病院で再度くわしい検査を受けましょう。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
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臨床工学技士国家資格保有。大学病院勤務後、ライターへ転身。現在は『kakotto.』を立ち上げ、医療・バイオ・ヘルスケア分野を中心に紙・WEB問わず執筆編集に携わっています。「難しい話を分かりやすく」をモットーに、心をじんわり温めるような記事作成をお届け。当サイトでは健康にかかわるグッツや医療機器などを紹介し、皆さまの健康増進のお手伝いを致します。