長毛猫にシャンプーは必要?
猫は自分でグルーミングするので、基本的にはシャンプーは不要といわれています。しかし、長毛種の場合はグルーミングが行き届かないところは汚れが溜まりやすく、においのもとになってしまうこともあります。
また、長毛種の猫はグルーミングのときにたくさん抜け毛を飲み込んでしまうので、胃腸のトラブルを起こしがちです。抜け毛が増える季節には、毛玉ができるのを防いで肌と胃腸をすこやかにたもつためにシャンプーをしてあげましょう。
長毛猫用シャンプーを選ぶポイント
まずは長毛猫用シャンプーの選び方をチェックしていきましょう。ペット専門エディター&ライターの井手綾子さんのアドバイスもご紹介しています。愛猫にぴったりの長毛猫用シャンプーを選ぶために参考にしてみてください。
シャンプーのタイプで選ぶ
長毛猫用シャンプーを選ぶときは、まずシャンプーのタイプをチェックしましょう。
しっかり洗える「洗い流すシャンプー」
洗い流すタイプのシャンプーは、抜け毛や肌の汚れをしっかり落としたいときにぴったり。
液体シャンプーを使うときは、こまかい泡でやさしく猫を洗えるようにあらかじめ洗面器などで泡立てておくとよいでしょう。長毛猫は毛が絡みやすいので、毛並みにそって洗うと上手に洗えます。
ふだんのケアに手軽に使える「ドライシャンプー」
濡れることをいやがる猫には、ドライシャンプーを使ってみましょう。ドライシャンプーであれば、水を使わずに抜け毛や汚れをきれいにできます。
乾いたタオルにシャンプーをしみこませて、毛の表面だけでなく根元までしっかりなじませることが大切です。とくに長毛種の場合は、毛の奥深くまでじゅうぶんにシャンプーが届くようにしましょう。
シャンプーをなじませたあとは、乾いたタオルでよく拭いてあげてくださいね。
薬用シャンプーかどうかで選ぶ
愛猫の肌にトラブルがある場合は、薬用のシャンプーを選びましょう。動物病院を受診して使うシャンプーを指定された場合は、その指示にしたがってください。
薬用シャンプーには、低刺激のものや、体を清潔にたもつ成分が配合されたものなどがあります。薬用でないシャンプーよりも価格が高くなりがちなので、肌にトラブルがない猫には通常のシャンプーを使うとよいでしょう。
愛猫の肌の状態に合わせて選ぶ
長毛猫用のシャンプーを選ぶときは、愛猫の肌の状態も忘れずにチェックしましょう。
肌をすこやかにたもつ抗菌シャンプー
猫の愛猫の肌トラブルが気になったときは、抗菌シャンプーを選ぶとよいでしょう。抗菌シャンプーには、抗菌・除菌成分が配合されています。
どんな成分が配合された抗菌シャンプーを選べばよいか迷ったときは、かかりつけの動物病院で相談してみてください。愛猫の肌の状態に適したシャンプーを教えてもらいましょう。
べたつきやすい肌を整える脱脂シャンプー
皮脂が多く、肌や被毛がべたつきやすい猫には、脱脂シャンプーが適しています。毛がよく絡んだり、べたつきのあるフケが出ていたりするときは、皮脂が多く分泌されているのかもしれません。
脱脂シャンプーを選ぶときは、パッケージに「べたつく肌用」や「脱脂成分配合」と書かれたものを選びましょう。
脱脂シャンプーを使用しても肌のべたつきがよくならない場合は、かかりつけの獣医師に相談してください。
保湿シャンプーは乾燥しやすい肌に
乾燥したフケが出たり、冬場に体をよく掻くようになったりした場合は、保湿力があるシャンプーを選んでみましょう。乾燥によって、肌のコンディションが乱れているのかもしれません。
保湿成分やコンディショナー成分が入ったシャンプーは肌や被毛にうるおいをあたえて、乾燥からくるトラブルを防いでくれます。
乾燥が気になる季節は、シャンプー後に保湿スプレーを使うのもよいでしょう。
低刺激シャンプーは肌にやさしい
シャンプーで肌が荒れやすい猫には、低刺激のシャンプーを使いましょう。低刺激のシャンプーは天然の洗浄成分やアミノ酸系の洗浄成分などを主成分としており、肌にやさしいです。
価格が安すぎるシャンプーのなかには、肌に刺激となる成分を含むものもあります。肌がデリケートな愛猫用のシャンプーを探しているときは、パッケージを確認して「低刺激」と書かれているものを選んでください。
長毛種の猫専用のシャンプーを準備しよう ペット専門エディター&ライターがアドバイス
猫をシャンプーする頻度は月1回くらいでよいので、猫専用シャンプーを使うことを「もったいない」と思う方もいるかもしれません。ですが人間と猫の肌はpHが異なるため、人間のシャンプーを使うと猫によっては肌荒れなどにつながることも。なるべく猫専用シャンプーを使いましょう。
また長毛種用なら、毛が絡みにくい成分が入ったものやリンスを使うなど、絡んで毛玉にならないようにします。
長毛猫用シャンプー|洗い流すタイプおすすめ4選
洗い流すタイプのシャンプーを紹介します。抜け毛や汚れをしっかり落としたいときに使ってみましょう。
低刺激なシャンプーといえばこちら、ネオルプスの『ナチュラルシャンプー 猫用』。ハーブを中心にした肌・被毛にやさしいフランス製シャンプーで、繊細で敏感な猫におすすめです。
昭和化学 コ・ペット の『薬用キャットシャンプー』は、すでに肌にトラブルがある子におすすめ。洗浄力が高く消毒・消臭に役立ち、かつ肌のことを考えた成分です。香りも微香性で猫の負担になりません。

肌を清潔にたもつ薬用シャンプー
猫特有のにおいを抑えてくれる両性型洗浄成分と水溶性イオウを配合したシャンプーです。猫の肌と被毛に合わせて作られており、肌や被毛を清潔にたもってダニやノミから愛猫を守ります。
両性型洗浄成分を配合したシャンプーで、肌にやさしいのもポイント。肌がアルカリ性に傾くことで起こりやすくなる肌トラブルを防いでくれます。動物用医薬部外品のため、かかりつけの獣医師と相談して使ってみてください。
※この商品は「動物用医薬部外品」です。
頑固な汚れをしっかり落とす
落ちにくい皮脂汚れをすっきり落としてくれるクレンジングシャンプーです。肌をすこやかにたもち、荒れにくくするマグネシウムを配合しています。
さわやかな緑茶の香りも特徴。換毛期には、すでに抜けている毛をシャンプーで洗い流すことで、新しい被毛が生えそろいやすくなります。愛猫の毛並みを美しくつややかにたもちたい飼い主さんにおすすめです。
肌がデリケートな猫のためのシャンプー
低刺激アミノ酸系コンディショニング成分を主成分にした、肌がデリケートな猫のためのシャンプーです。しっかりとした泡立ちで、じっくりと洗えるのも魅力。洗いあがりには、エレガントなパフュームが香ります。
ウチワサボテン種子油が被毛と肌をしっとりうるおし、アルガンオイルが被毛にツヤをあたえてくれるので、肌触りがよい毛並みに仕上がります。
清潔な肌と被毛をたもつ薬用シャンプー
愛猫の肌を清潔にしたいときにぴったりのシャンプーです。殺菌成分である酢酸クロルヘキシジンを配合。有効成分が沈殿したり、活性をうしなったりしないように設計されているのもポイントです。
保湿成分・コンディショニング成分配合で、肌のコンディションを整え手触りのよいつややかな毛並みをたもちます。動物用医薬部外品のため、使用の際はかかりつけの獣医師さんに相談してみてください。
※この商品は「動物用医薬部外品」です。
長毛猫用シャンプー|ドライタイプおすすめ5選
水を使わずに愛猫をきれいにできるドライシャンプーを紹介します。シャンプーが苦手な猫に使ってみましょう。
ZOICの『ドライシャンプー』は、ミストタイプで拭き取って使うタイプ。布などにミストをなじませ、体の汚れているところを拭きます。汚れの目立つところには直接ミストをかけて乾燥させます。

低刺激のミストシャンプー
低刺激アミノ酸系の洗浄成分を配合した、マイルドな使い心地のドライシャンプーです。乾きが速いので、グルーミング時間を短縮できるのも魅力。毛玉や毛の絡まりも防いでくれます。
保湿成分として、ビルベリーエキスのほかダイズエキス、マロニエエキス、カミツレエキスを配合しているのもポイント。ミストタイプなので、泡をなじませる手間がなく、素早くシャンプーできます。
肌にやさしい微香シャンプー
弱酸性で、着色料・防腐剤を使わずに作られた泡タイプのシャンプーです。毛になじませて拭きとるだけで、汚れやにおいの元をしっかり落とせます。
静電気を起きにくくする成分も配合しており、被毛に花粉やホコリがつきにくくなるのも飼い主さんにはうれしいポイント。ほのかな香りで、シャンプーの強い香りが苦手な猫にも使いやすいです。
猫にやさしい泡シャンプー
天然成分で作られた、猫のためのドライシャンプーです。香りは無香料・森の香り・ローズの香り・白桃の香りから選べます。塩素系の成分や防腐剤のほか、アルコール、着色料、乳化剤、合成香料は使っていません。
配合されているアミノ酸が、肌や毛並みを整えてくれるのもポイント。泡を塗ったあとは、濡らしたタオルでしっかり拭き取ってください。
拭き取るだけできれいにできる泡シャンプー
水が苦手な猫にも使いやすい、泡タイプのシャンプーです。泡で出てくるので、足先や口元など部分洗いにも使いやすいのがポイント。毛づくろいがむずかしくなったシニア猫のケアにも使えます。
こまかな泡が、毛の表面だけでなく毛穴まで入り込んで汚れを落とすので、水を使わなくてもすっきりとした洗いあがりです。また、天然由来成分だけを使って作られており、猫が舐めても問題ありません。
スプレータイプで手早くきれいに!
汚れが気になったときに手軽に使えるミストタイプのドライシャンプーです。気になる部分にスプレーしたら、タオルでやさしく拭き取ってください。ケガや病気でシャンプーができないときに便利です。
香りはさわやかなシトラスの香りで、猫の体臭も抑えてくれます。
「長毛猫用シャンプー」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの人気ランキング 猫用シャンプーの売れ筋をチェック
Amazonでの猫用シャンプーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
長毛猫のシャンプーのやり方
長毛種の猫を上手にシャンプーするためのポイントをお伝えします。
事前によくブラッシングをしておく
長毛種の猫をシャンプーするときは、シャンプー前によくブラッシングしておきましょう。ブラッシングすることで汚れが表面にあがってくるため、1回のシャンプーで落としやすくなります。
毛が絡まっていたり、毛玉になっていたりするところは、コームや指であらかじめほぐしておきましょう。絡まった毛や毛玉は、湿るとかたくなり、ほぐれにくくなってしまいます。
ドライヤーをいやがるときはタオルドライ
大きな音がするドライヤーをいやがる猫は少なくありません。愛猫がドライヤーをいやがるときは、無理にドライヤーを使って乾かそうとせず、しっかりタオルドライするようにしましょう。タオルドライするときは、ゴシゴシこするのではなく、上からやさしく押さえるようにするのがポイントです。
濡れたままだと風邪をひいてしまうことがあるので、ドライヤーを使わない場合は、やわらかく吸水性の高いタオルを使ってしっかり拭いてあげましょう。
そのほかの猫用グッズもチェック 【関連記事】
シャンプーで愛猫の抜け毛をすっきりさせよう
長毛種はグルーミングが行き届かない場所は汚れがたまりやすく、グルーミングの際に飲みこんだ抜け毛で胃腸のトラブルを引き起こすこともあります。そのため、長毛種の場合は、においや手触りが気になったら、シャンプーしてあげましょう。
愛猫に合ったシャンプーで、気になるにおいや肌トラブルを防いであげてくださいね。
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