暗視鏡の選び方ポイント 種類やレンズなど
まずは暗視鏡の選び方をチェックしていきましょう。ポイントは以下の7つです。
【1】暗視鏡の「世代」をチェック
【2】暗闇でもよく見える赤外線タイプ
【3】用途に合った種類を選ぶ
【4】単眼と双眼の違い
【5】対物レンズ径もチェック
【6】遠くからでも観察できる高倍率タイプ
【7】実視界と見かけ視界について
上記のポイントを押さえることで、あなたに合った商品を見つけることができます。ぜひ参考にしてみてください。
【1】暗視鏡の「世代」をチェック
暗視鏡は性能や仕組みによって0世代から3世代まで4つの世代に分けられます。どんな特徴や違いがあるのか見てみましょう。
第0世代の暗視鏡
古くからあるのが第0世代です。アクティブ式とも呼ばれており、赤外線を照射して反射したものを取り込み、可視光に変換することで暗くても見える、という仕組みになっています。
赤外線が届かないと見ることができない、というデメリットがあるものの、光の量が少ない真っ暗な室内の使用にぴったりなタイプです。値段が手ごろなところもポイントです。
第1世代の暗視鏡
第1世代の暗視鏡は、パッシブ方式とも呼ばれ、わずかな光でも内部で増幅させ暗闇でも見えるようにしてくれているところが特徴です。有効な視認距離はおおよそ100m程度で、野生動物の観察などによく使われます。
ただし、光がない暗闇などは、そもそも増幅する光がなく見えません。見え方もモノクロの映像となります。
第2世代、第3世代の暗視鏡
第2世代の暗視鏡は仕組みは第1世代と同じですが、光倍増率が20,000倍と性能がよくなっているため、視認距離が100m以上と第1世代より長い距離間をとってみることができます。第2世代で見られる画像は緑色ですが、これはモノクロの画像よりも目に対する負担が少なく、正確に視認することができるためです。
なお、第2世代よりもさらに高性能な第3世代もありますが、多くは生産国により輸出入規制が適用されており、民間ではほとんど手に入れることができません。
【2】暗闇でもよく見える赤外線タイプ
第1世代もしくは第2世代で使われているパッシブ方式は、増幅させる光がないと見ることができません。そのため「赤外線照射装置(イルミネーター)」がついているタイプがあります。イルミネーターは赤外線を照射することで少ない光量を補ってくれます。
近年発売されているたいていの暗視鏡には搭載されていますが、古いタイプだとない場合もあるので注意しましょう。
【3】用途に合った種類を選ぶ
暗視鏡には世代のほかにもさまざまな種類があります。それぞれの特徴を押さえて用途に合わせて選びましょう。
映像の保存をするならデジタル暗視鏡
デジタル暗視鏡は映像の保存ができることがメリットです。単に見るだけでなく、対象物を写真や動画として残したい場合はデジタル暗視鏡を使いましょう。
性能は第1世代や第2世代と機種によって違うので、用途に合わせて適切なものを選んでください。なお、デジタル暗視鏡は、昼間は普通のビデオカメラとして使うこともできます。
サバゲ―には暗視鏡ゴーグル
近年人気のサバイバルゲームでよく使われる、ヘッドギアに取り付けて使えるタイプの暗視ゴーグルです。暗視鏡を持つ必要がないため、動きやすいのが特徴。10万円を超えるような高価な暗視鏡もありますが、第1世代相当のものであれば5万円以下で買えるものもあります。
予算とどのくらいの性能が必要かを考えて購入する必要があります。
熱源を可視化するサーマル暗視鏡
暗視鏡は暗いところを見るためのもの、と思われがちですがほかにもサーモグラフィーのように物体の熱を目に見えるようにするという機能もあります。この機能付きの暗視鏡を「サーマル暗視スコープ」といいます。
サーマル暗視スコープがあれば、人や動物などの判別をすぐ付けることができるので、動物の観察や防犯、災害時の救助などにも役立てられています。
【4】単眼と双眼の違い
さらに暗視鏡には、単眼と双眼のタイプがあります。それぞれどんな特徴があるのでしょうか。
コンパクトは単眼暗視鏡
単眼の暗視鏡はコンパクトなことが特徴です。持ち運びしやすいので、キャンプや動物の観察のために持ち歩くときに非常に便利です。
値段もリーズナブルなものが多く、趣味としてたまに使いたい、という方にぴったりのタイプとなっています。なお、片目で見ることになりますので、距離感がつかみにくい点に注意が必要です。
距離感がわかる双眼暗視鏡
一方、距離感がつかみやすい暗視鏡は、双眼のタイプとなります。両目で見ることができ、距離感をつかみやすいという特徴があるほか、単眼よりも視野が広く、動いている動物など観察しやすいということもあります。
立体感をつかむことにもすぐれています。ただし、単眼のタイプより高価なものが多いということも押さえておきましょう。
【5】対物レンズ径もチェック
暗視鏡ではっきりとした視界がほしい、ということであればレンズが大きいものを選びましょう。レンズは大きければ大きいほど集光力が増えるので、はっきりとした映像になります。
一方、レンズが大きいと重くなるので、持ち歩くのであれば重さとのバランスも意識しましょう。おおよそ、2mm以下はコンパクトで持ち運びに便利。一方、持ち運びを気にしないのであれば、はっきりと見える5mmの大型のレンズがよいでしょう。
【6】遠くからでも観察できる高倍率タイプ
動物の観察に使うのであれば、遠くからでもよく見ることができる高倍率の暗視鏡がいいでしょう。野生動物は音や動きに敏感で、近づきすぎると逃げてしまってせっかくの観察機会を失ってしまいます。
倍率は数値が高ければ高いほど遠くからでもしっかり見ることができます。さらにデジタル暗視鏡であれば、撮影した映像を引き延ばしたりトリミングしたりすることでよりはっきり見えるようにすることができます。
【7】実視界と見かけ視界について
実視界とはそのまま見たままの視界のことで、見かけ視界とは視野がどのくらいの角度に広がって見えるか表したものです。
視野が広い暗視鏡を選びたいとき、この実視界と見かけ視界についても確認しましょう。一般的に倍率が高ければ実視界は狭くなりますが、倍率を上げても視野を維持したい、という場合は、見かけ視界の数値をチェックし、大きければ高倍率でも視野が広いまま観察することができます。
使用目的にあわせてた暗視鏡を選ぶ 元雑貨メーカーのマーケティング部長がアドバイス
暗視鏡の用途は、ハンティング、サバイバルゲーム、バードウォッチングなどのアウトドア活動から、コンサートやスポーツ観戦、さらには監視業務ビジネスと、さまざまな分野に広がっています。
今回は、ハンティングやサバイバルゲーム向け、バードウォッチング向け、記録映像撮影機能向けなどを中心に、目的に応じて使い勝手にすぐれている、おすすめの暗視鏡を紹介します。
暗視鏡おすすめ5選 強度のある、高耐久タイプも
それでは、暗視鏡のおすすめ商品を紹介します。ぜひ自分に合ったものを選ぶ際の参考にしてみてください!
170gの軽量かつポケットサイズの暗視鏡
光ではなく、熱を検知して映像として映し出す暗視鏡です。光は必要なく、暗闇でも使うことができるほか、煙や霧、木の葉などは透過して見ることができます。
カメラだとよく問題になる逆光でも問題ありません。加えて、長さはわずか15cm、重さは170gと非常に小さいサイズで静止画も動画も撮影・保存可能と、小さいながらさまざまに使える暗視鏡となっています。
手のひらサイズの軽量暗視鏡
手のひらサイズの小型ボディが魅力の暗視鏡です。本体は130g(電池含まず)とたいへん軽く、持ち運びには苦労しません。赤外線照射装置が内蔵されているので、暗闇でも使用することができます。
また赤外線を照射しなくても三日月(0.05ルクス)程度の明るさでも鮮明な視界を得ることもできます。赤外線の照射量は3段階で調節可能です。
デジカメ×暗視鏡、静止画も動画も保存機能もあり
microSDカードで静止画・動画の撮影や保存ができる暗視鏡です。解像度は第2世代相当で鮮明なモノクロ撮影ができます。1×~3×のデジタルズームもあり、長距離の暗視造影も可能。
付属のUSBケーブルや映像出力ケーブルで、PCやモニターにも映像を映し出すことができるので、動物の観察はもちろんさまざまなシーンで活用できるでしょう。
レンズを包むシルバーリングが映える暗視鏡
第一世代の単眼暗視鏡で、レンズを包むシルバーリングが映えるスタイリッシュな外観が特徴的です。レンズは40mmでクリアな造影を映し出すことが可能。
赤外線照射装置付きで望遠も2.5倍まで拡大してみることができます。リチウム電池で動くので電池を購入しなくてもOK。日本語の取扱説明書もついているので操作方法もばっちりわかります。
4インチの大型表示スクリーンがついた暗視鏡
真っ暗な状態でも400mもの距離を見ることができる高性能な暗視鏡です。デジタルズームも2倍まで拡大することができます。
撮った動画や静止画をテレビに出力することができるほか、本体でも4インチの大きな表示スクリーンで確認することができ、快適に使うことができるでしょう。狩猟やアウトドアなど多用途に使うことができます。
「暗視鏡」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの人気ランキング 暗視鏡の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの暗視鏡の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【関連記事】遠くを見るために役立つおすすめグッズ
暗視鏡があると便利!
今回は元雑貨メーカーのマーケティング部長である南原 順さんとともに、暗視鏡のおすすめ10選を厳選してご紹介しました。暗闇を見ることができる暗視鏡は、さまざまな使い道があります。
動物の観察から夜間パトロールや監視業務、ナビゲーションや夜間の作業、身近なところでは夜釣りやアウトドアなどでも使うことができます。仕事に遊びに、意外と使い勝手のよい製品なので、一度購入して試してみてはいかがでしょうか。
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キャラクターグッズメーカーで企画開発に加わった後、ゲームメーカーでのメディアミックスや宣伝、開発プロデューサーを経て、企画会社(有)ピー・セッションを設立。作家活動と並行して、顧問契約を結んだ雑貨メーカーにて、マーケティング部長として、働く女性たちの、オンとオフが豊かになれるをテーマの商品開発を担当。生活雑貨・アウトドア雑貨、オーディオ雑貨、ギフトやバラエティ雑貨の企画・開発に携わる。