焙煎方法の種類
焙煎の方法は手動式、電動式、自動式の3種類があります。作業の量が変わるので、自分に合うものを選びましょう。それぞれの特徴を紹介していきます。
▼細かく調整ができる手動式
手動式は名前のとおり手作業で焙煎をする方法のことです。自動式よりもこまかい調整ができるので、自分の求める味を再現することができます。ガスコンロなどの上で振りながら焙煎をするものと、ドラム型の器具を回して使うものがあります。
手で振るタイプは比較的価格が安く気軽に始められますが、慣れないうちはムラができてしまうことがあります。ドラムを回すタイプは熱源との距離が一定になるため、手で振るタイプより安定した焙煎が可能です。
▼均一に火が通せる電動式
電動式はドラムをモーターで回すため、手動式よりも労力がかかりません。さらに、一定のスピードで回転させることができ、均一に火を通せるのでムラになりにくいのも特徴です。
豆の状態を見ながら火力や時間を調整できるのもポイント。手間を省きつつ自家焙煎の雰囲気を感じることができます。手動式よりも少しらくに焙煎をしたいという人におすすめです。
▼初心者でも失敗が少ない自動式
焙煎時間や温度を設定するだけで、すべての作業を自動で行なってくれます。初心者でも失敗が少ないので、安定した味のコーヒーを作ることができます。
苦労をして焙煎するのはイヤだけど、自家焙煎のコーヒーを飲みたいという人におすすめ。ただし、高性能なだけに価格も高めですのでご注意ください。
家庭用焙煎機の選び方
それでは、家庭用焙煎機の基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の4つ。
【1】焙煎するときの熱源
【2】一度に焙煎できる量
【3】焙煎機のサイズや重さ
【4】そのほかの機能
上記の4つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】焙煎するときの熱源をチェック
家庭用焙煎機を選ぶときは熱源を確認しましょう。熱源は大きく分けて「ガス式」、「電気式」、「ガス+電気式」の3種類があります。それぞれ解説していきます。
▼火加減が調整できるガス式
ガス式の焙煎機の魅力は、火加減を調整できることです。こまかく調節することで、風味などを自分好みに変えることが可能です。
火があれば場所を選ばずに焙煎ができるので、自宅だけでなくアウトドアでも活躍します。慣れるまでは安定した焙煎をするのが難しいですが、焙煎をする楽しさも味わえますよ。
▼自動でコーヒー豆を焙煎できる電気式
電気式は自動でコーヒー豆を焙煎してくれるのが特徴です。ガス式のように温度や火力を調整する必要がなく、初心者におすすめ。
焙煎をする楽しさは薄れますが、いつでもかんたんに焙煎できるので忙しい人にもぴったりです。
▼両方の「いいとこ取り」ができるガス式+電気式
「ガス式+電気式」は両方のいいところを兼ね備えたタイプ。使い方は、ガスコンロの上に置いて電動で回していきます。火加減の調整ができるうえに難しい作業は自動で行なってくれます。
デメリットは、海外製で日本仕様になっていないものが多いこと。その場合は別途、変圧器を購入する必要があるのでしっかりと確認してから購入しましょう。
【2】一度に焙煎できる量をチェック
焙煎機によって一度に焙煎できる量が違います。少なすぎると頻繁に焙煎をしなければいけませんし、多すぎると消費に時間がかかり豆が劣化してしまいます。
焙煎してから2週間後までが飲みごろとされているので、その期間で飲みきれる量を目安にしましょう。
▼コーヒーを毎日1杯飲むなら200g前後
コーヒーを毎日1杯飲むなら200g前後のものがおすすめ。焙煎機は基本的に容量の80%までの投入が適切と言われています。200gの焙煎機だと160g入り、焙煎することで約140gになります。コーヒー1杯で10gほど使用するので、140gはちょうど2週間分です。
2週間に1回焙煎をしなければなりませんが、そのぶんおいしいコーヒーが飲めますよ。
▼毎日たくさんコーヒーを飲むなら大容量のもの
コーヒーを毎日たくさん飲む人や消費量の多い家庭には大容量のものがおすすめ。大量にコーヒー豆を投入できるので、焙煎を何回もする必要がありません。
家庭用の焙煎機だと大きいもので600gくらいです。家庭のコーヒーを飲むペースに合わせ、サイズを選びましょう。
【3】焙煎機のサイズや重さをチェック
家庭用焙煎機を選ぶときはサイズや重さも確認するようにしましょう。大きすぎたり重すぎたりするとどんなに機能がよくても使いづらくなってしまいます。
手動式は手で振って使用するので、軽くて持ちやすいものがおすすめ。電動式や自動式は設置場所や収納場所を確認しておきましょう。
【4】そのほかの機能をチェック
焙煎機には、あると便利な機能もあります。
例えば、焙煎機を使うと、想像よりも煙が出てしまうことがあります。換気扇の下やベランダなどで使うとしても煙が出にくいタイプの焙煎機を選びましょう。
また、チャフ(コーヒーのカス)の処理がしやすいトレーつきのものを選ぶことで掃除の手間が省けます。
ほかにも焙煎時の音を軽減したり冷却機能があったりとさまざまな追加機能があるので、必要な機能をきちんと見極めましょう。
▼エキスパートのアドバイス
初心者は自分のスキルに合うものを
自分で豆をひきコーヒーを入れるようになると、豆の焙煎にも挑戦してみたくなりますが、焙煎機はハードルが高くて選ぶのも難しそう……と感じる人も多いかもしれません。自分に合ったものをじっくり探して選べば、フルカスタムのコーヒーが実現できます。
家庭用焙煎機のおすすめ商品
それでは、家庭用焙煎機のおすすめ商品をご紹介いたします。
▼おすすめ6選|手動式
▼おすすめ3選|電動式
▼おすすめ5選|自動式
すぐに各商品が見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼おすすめ6選|手動式
直火利用が可能な耐熱陶器製! やけどの心配なし
おしゃれなデザインが特徴の家庭用焙煎機。直火利用が可能な耐熱陶器製で、焙煎中も熱くなりにくい木製のハンドルがついています。ハンドルは取り外せるので、お手入れや収納もらくらくなのもうれしいですね。
焙煎機自体に触れることなくコーヒー豆を取り出せるため、やけどの心配がありません。コーヒーだけでなく、お茶や大豆などを煎るのにも活用してみてください。
軽量で女性でも気軽に使える
女性でも扱いやすい軽さが特徴。振り続けても疲れにくくなっています。サイズが小さめなので、持ち運びや収納もしやすいですよ。
先端部分のフタが取り外し可能で掃除もカンタン。また、丸洗いすることができるため、清潔に保つことができます。ムラができにくい特別な設計で左右に振るだけなので、初心者にもぴったりです。
EasyRaku『コーヒーロースター コーヒー生豆焙煎器 手動』
洗浄がカンタンなステンレス素材
ステンレスを使用しているため、洗浄がカンタン。高温に強く、アルコールランプ、ガス、電気ストーブなどを熱源として利用できます。均一に焙煎できるので、カフェで飲むような香りのいいコーヒーを楽しめますよ。
コーヒー豆以外に、ピーナッツや大豆を煎る際にも使用できて便利。なかの様子がみえるので、自分の好みに合わせて焙煎度合いを調整できます。
自宅のガスコンロに直接置けるロースター
自宅で使用するガスコンロに五徳を直接おいてローストする事ができる、手動式のロースターです。ドラムにコーヒーの生豆を投入し、ハンドルを回しながらゆっくりとコーヒー豆をローストすると、何とも言えない豊かな香りが漂ってきます。
パンチ穴なしタイプなので、チャフがこぼれて周りを汚すことがないのもうれしいですね。
焼きムラが少なく手軽に焙煎を愉しめる
手動で操作することで自宅で本格的なコーヒーローストが楽しめる焙煎器です。ロースト中に簡単に回転できる回転式ロースターはコーヒー豆を均等に加熱することができ、焼きムラもすくなく、風味豊かなコーヒーが楽しめます。また、回転する本体部内に金属板のハネが付いているので、よりよくかき混ぜることができます。
ガスコンロやカセットコンロにもしっかりと固定できるので安全面も安心。また、本体はネジを外すことで細かく分解して洗えるので油分やチャフの掃除も簡単です。
シンプルでおしゃれな手動式焙煎器
金属のメッシュがおしゃれな空間を演出する、シンプルな構造の手動式の焙煎器です。とてもコンパクトなので使わない時の収納もらくらく。スタイリッシュなシルバーと木製のハンドルのデザインは、キッチンのインテリアとして「見せる収納」でも活躍するでしょう。
網になっているのでロースト具合の確認も容易なのもうれしいですね。軽量でシンプルな手動式の焙煎器をお探しの方におすすめです。
▼おすすめ3選|電動式
お好みの温度で焙煎できる温度計つき
耐久性のあるステンレス素材を使用しているので長持ちします。チャフコレクターつきで掃除もカンタン。均一な焙煎ができるように設計されているため、ムラができません。
温度計がついているのもポイントで、コーヒーの種類や状態に合わせて温度調節ができます。200gの容量は家庭で消費するのにちょうどいいですよ。
スタイリッシュなボックス型電動焙煎器
ガスコンロに載せてローストする、電動式焙煎器です。直火式ドラムは2mmのステンレススチールに3mmの大きさでパンチングしたドラム。内部の攪拌羽と傾かせたドラムによって、コーヒー豆を均一に焙煎することができます。
密閉型温度計が蛇腹スプリングタイプで本体に装着されているので、焙煎されているコーヒー豆の温度が測定しやすいのもポイントです。仕様上は最大焙煎量250gとなっていますが、200g程度にとどめておいた方がよいでしょう。
400gの豆を焙煎できる直接加熱用電動焙煎器
最大で400gものコーヒー豆を焙煎できるガスなどの直接加熱用の電動式焙煎器です。強くて頑丈な304ステンレス鋼フレームなので耐久性や安全性は抜群。また、ドラムはガラス製なのでコーヒー豆の焙煎工程の全体を容易に把握する事ができます。
ドラムには温度計も付属、焼く温度を直に簡単に観察する事ができるのもポイント。カセットコンロやガスストーブなどのガス器具でも簡単に焙煎できるのもうれしいですね。
▼おすすめ5選|自動式
温度や時間を確認しやすいディスプレイつき
3D回転方式を採用しているので、コーヒー豆がうまく混ざって芳醇な香りを充分に引き出します。時間や温度をこまかく設定できるうえに焙煎状態を目視できるため、自分の好みに合う焙煎が可能。
表示ディスプレイつきで温度や時間をカンタンに確認ができ、ドラムは本体から外せるので、豆の投入や取り出しはもちろん、掃除がしやすく清潔に保てますよ。
2種の焙煎度から選ぶだけのカンタン操作
コーヒー豆を入れてボタンを押すだけなので、カンタンに焙煎がしたい人におすすめ。手軽に煎りたてのコーヒーを味わえます。
チャフコンテナがあり、掃除ブラシがついているのでお手入れもらく。また、冷却モードで豆を冷やしてくれるため、焙煎が進みすぎるのを防いでくれます。シックなデザインでインテリアにもなりますよ。
12段階の焙煎加減で自分好みの味に
焙煎加減を12段階から選べるのが特徴で、同じ豆でも焙煎度合いが違うと味わいが変わりますよ。カンタンなボタン操作で難しい温度調節がないため、初心者にもおすすめです。
連続焙煎が可能で、1時間に約300gも焙煎ができます。時間があるときにまとめて焙煎しておくことが可能。焙煎時のニオイを減らす脱臭触媒つきで、賃貸でも安心して使えます。
豆の状態を確認しやすい透明ガラスカバー
コーヒー豆の種類に合わせて温度調節が可能。フタが透明ガラスになっているので、焙煎している間、いつでも豆の状態を確認できます。また、本体の底にテフロンコーティングがされているため、焦げつくことがありません。
やけど防止用のグリップがあるので、熱いままでも安全に持ち運びができます。コーヒー以外にもピーナッツや栗、ポップコーンなどさまざまな食材に使用できますよ。
煙制御装置でお部屋が煙くなりにくい!
焙煎時の煙を90%カットしてくれる煙制御装置つきで、部屋が煙くなる心配がありません。9レベルの焙煎ダイヤルがついているため、初心者でも安心。
1回の焙煎推奨量は150gで、1日1杯コーヒーを飲む人にぴったりです。海外仕様で電圧が220Vになっているため、必ず100Vに変換できる変圧器を用意しましょう。
おすすめ商品の比較一覧表
各通販サイトのランキングを見る 家庭用焙煎機の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での家庭用焙煎機の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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まとめ|まずは種類を確認して焙煎機を選ぼう
家庭用焙煎機のおすすめ商品をご紹介しました。
家庭用焙煎機を使えば自宅でカンタンにおいしいコーヒーを楽しめます。まずは、手動式、電動式、自動式のそれぞれの種類を確認し、自分に合うものをチェックすることが大切です。
商品によって機能も価格も変わりますので、「選び方」も参考に、あなたのほしい家庭用焙煎機を探してみてくださいね。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
コロラド大学大学院で日本語教育学を学び、2009年から外務省専門調査員としてシアトル日本国総領事館勤務。 趣味で立ち上げたコーヒーのトリビアをイラストで紹介する『I Love Coffee』が月間訪問者数60万人のサイトに成長しアメリカで書籍化される。 中国語、韓国語、ロシア語に翻訳出版されている。 日本語著書に『シアトル発ちょっとブラックなコーヒーの教科書』。 宝島社リンネルwebやTABI LABOでコーヒーコラム連載中。