家庭用焙煎機の選び方
それでは、家庭用焙煎機の基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の5つ。
【1】焙煎するときの熱源で選ぶ
【2】焙煎の方法で選ぶ
【3】一度に焙煎できる量で選ぶ
【4】焙煎機のサイズや重さを確認
【5】付加機能もチェック
上記の5つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】焙煎するときの熱源で選ぶ
家庭用焙煎機を選ぶときは熱源を確認しましょう。熱源は大きく分けてガス式、電気式、ガス+電気式の3種類があります。それぞれのメリットとデメリットを解説していきます。
▼火加減が調整できるガス式
ガス式の焙煎機の魅力は、火加減を調整できることです。こまかく調節することで、風味などを自分好みに変えることができます。火があれば場所を選ばずに焙煎ができるので、自宅だけでなくアウトドアでも大活躍。
慣れるまでは安定した焙煎をするのが難しいですが、焙煎をする楽しさも味わえますよ。
▼自動でコーヒー豆を焙煎できる電気式
電気式は自動でコーヒー豆を焙煎してくれるのが特徴です。ガス式のように温度や火力を調整する必要がなく、初心者におすすめ。焙煎をする楽しさは薄れますが、いつでもカンタンにできるので忙しい人にもぴったりです。
電気を使用するので、消費電力もチェックしてから購入しましょう。
▼両方の「いいとこ取り」ができるガス式+電気式
ガス式+電気式は両方のいいところを兼ね備えたものです。ガスコンロの上に置いて電動で回すようになっていて、火加減の調整ができるうえに難しい作業は自動で行なってくれます。
デメリットは、海外製で日本仕様になっていないものが多いこと。その場合は別途、変圧器を購入する必要があるのでしっかりと確認してから購入しましょう。
【2】焙煎の方法で選ぶ
焙煎の方法は手動式、電動式、自動式の3種類があります。作業の量が変わるので、自分に合うものを選びましょう。それぞれの特徴を紹介していきます。
▼細かく調整ができる手動式
手動式は名前のとおり手作業で焙煎をする方法のことです。自動式よりもこまかい調整ができるので、自分の求める味を再現することができます。ガスコンロなどの上で振りながら焙煎をするものと、ドラム型の器具を回して使うものがあります。
手で振るタイプは比較的価格が安く気軽に始められますが、慣れないうちはムラができてしまうことがあります。ドラムを回すタイプは熱源との距離が一定になるため、手で振るタイプより安定した焙煎が可能です。
▼均一に火が通せる電動式
電動式はドラムをモーターで回すため、手動式よりも労力が減ります。一定のスピードで回転させることができ、均一に火を通せるのでムラになりにくいのが特徴です。
豆の状態を見ながら火力や時間を調整できるのもポイントで、手間を省きつつ自家焙煎の雰囲気を感じることができます。手動式よりも少しらくに焙煎をしたいという人におすすめです。
▼初心者でも失敗が少ない自動式
焙煎時間や温度を設定するだけで、すべての作業を自動で行なってくれます。初心者でも失敗が少ないので、安定した味のコーヒーを作ることができます。
苦労をして焙煎するのはイヤだけど、自家焙煎のコーヒーを飲みたいという人におすすめ。ただし、高性能なだけに価格も高めです。よく考えてから購入するようにしましょう。
【3】一度に焙煎できる量で選ぶ
焙煎機によって一度に焙煎できる量が違います。少なすぎると頻繁に焙煎をしなければいけませんし、多すぎると消費に時間がかかり豆が劣化してしまいます。
焙煎してから2週間後までが飲みごろとされているので、その期間で飲みきれる量を目安にしましょう。
▼コーヒーを毎日1杯飲むなら200g前後
コーヒーを毎日1杯飲むなら200g前後のものがおすすめ。焙煎機は基本的に容量の80%までの投入が適切と言われています。200gの焙煎機だと160g入り、焙煎することで約140gになります。>コーヒー1杯で10gほど使用するので、140gはちょうど2週間分です。
2週間に1回焙煎をしなければなりませんが、そのぶんおいしいコーヒーが飲めますよ。
▼毎日たくさんコーヒーを飲むなら大容量のもの
コーヒーを毎日たくさん飲む人や消費量の多い家庭には大容量のものがおすすめです。大量に投入できるので、焙煎を何回もする必要がありません。
家庭用の焙煎機だと大きいもので600gくらいです。家庭のコーヒーを飲むペースに合わせ、サイズを選びましょう。
【4】焙煎機のサイズや重さを確認
家庭用焙煎機を選ぶときはサイズや重さも確認するようにしましょう。大きすぎたり重すぎたりするとどんなに機能がよくても使いづらくなってしまいます。
手動式は手で振って使用するので、軽くて持ちやすいものがおすすめ。電動式や自動式は設置場所や収納場所を確認しておきましょう。
【5】付加機能もチェック
焙煎機を使うと、想像よりも煙が出てしまうことがあります。換気扇の下やベランダなどで使うとしても煙が出にくいタイプの焙煎機を選びましょう。
また、チャフ(コーヒーのカス)の処理がしやすいトレーつきのものを選ぶことで掃除の手間が省けます。ほかにも焙煎時の音を軽減したり冷却機能があったりとさまざまな追加機能があるので、必要な機能をきちんと見極めましょう。
初心者は自分のスキルに合うものを コラムニストがアドバイス
コラムニスト・イラストレーター
自分で豆をひきコーヒーを入れるようになると、豆の焙煎にも挑戦してみたくなりますが、焙煎機はハードルが高くて選ぶのも難しそう……と感じる人も多いかもしれません。自分に合ったものをじっくり探して選べば、フルカスタムのコーヒーが実現できます。
おすすめ商品の比較一覧表
おすすめ3選|手動式
手動式の家庭用焙煎機のおすすめ3商品を紹介していきます。比較的安価なものが多いので、試しに購入するのもおすすめです。重さや扱いやすさに注目して自分にぴったりなものを見つけてください。
おすすめ1選|電動式
電動式の家庭用焙煎機を紹介していきます。自分で振ったり回したりする必要がないので、気軽に焙煎をしたい人は必見です。
おすすめ5選|自動式
自動式の家庭用焙煎機のおすすめ5商品を紹介していきます。自動式は高額なものが多いので、よく調べてから購入するのがおすすめです。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 家庭用焙煎機の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での家庭用焙煎機の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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家庭用焙煎機でコーヒータイムを楽しもう
家庭用焙煎機のおすすめ商品をご紹介しました。
家庭用焙煎機を使えば自宅でカンタンにおいしいコーヒーを楽しめます。商品によって機能も価格も変わりますので、「選び方」も参考に、あなたのほしい家庭用焙煎機を探してみてください。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
コロラド大学大学院で日本語教育学を学び、2009年から外務省専門調査員としてシアトル日本国総領事館勤務。 趣味で立ち上げたコーヒーのトリビアをイラストで紹介する『I Love Coffee』が月間訪問者数60万人のサイトに成長しアメリカで書籍化される。 中国語、韓国語、ロシア語に翻訳出版されている。 日本語著書に『シアトル発ちょっとブラックなコーヒーの教科書』。 宝島社リンネルwebやTABI LABOでコーヒーコラム連載中。