ウイスキーストレート用グラスの選び方 JSA認定ソムリエに聞いた!
まずはウイスキーをストレートで楽しむときのグラス選びのポイントをチェックしていきましょう。ポイントは以下のとおりです。
【1】グラスの大きさ
【2】グラスの透明度
【3】飲み口と膨らみの大きさ
【4】縁の薄さやかたち
【5】ステム(脚)があるか
【6】普段使いなら、耐久性と洗いやすさにも注目
上記のポイントを押さえることで、あなたに合った商品を見つけることができます。JSA認定ソムリエ・杉浦直樹さんのアドバイスも紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
【1】シングル or ダブル? グラスの大きさで選ぶ
ウイスキーのグラスを選ぶときは、まずグラスの大きさに注目しましょう。ウイスキーをストレートで楽しむ際は、少量をグラスに注ぎ、香りを立たせる必要があります。大きすぎるグラスはウイスキーの香り成分があっという間に飛んでしまいます。
一方で、小さすぎるグラスは香りが立ちにくく、ウイスキーの香りが堪能できません。シングル(約30ml)あるいはダブル(約60ml)のウイスキーを注いでも余裕がある大きさのグラスを選んでください。
【2】美しい色を楽しめる「グラスの透明度」で選ぶ
ウイスキーの魅力は、その味わいと香りだけではありません。琥珀を思わせる美しい色もまた大きな魅力です。ウイスキーをストレートで楽しむのなら、ぜひ色にも注目してみましょう。
グラスを選ぶときは、ウイスキーの色がよく映える透明度の高いグラスがよいでしょう。色つきよりも、透明のほうが、ウイスキー本来の色が見やすいです。
とくにクリスタルガラス製のグラスは透明度が高いので、色がはっきりと見えます。ぜひ銘柄や熟成年数によって変わる色を楽しんでください。
【3】飲み口と膨らみの大きさで選ぶ
ウイスキーの香りを楽しみたいなら、飲み口と膨らみの大きさに注目しましょう。タンブラーのように飲み口が開いているグラスは、注いだ瞬間から香り成分が揮発するので香りを強く感じられます。一方で、口が閉じているグラスは香りの立ち上がりが弱いので、長時間香りが楽しめます。ウイスキーに合わせてグラスのタイプを変えてみてもおもしろいでしょう。
グラスを選ぶときは膨らみもチェックしてください。膨らみがあるグラスは、ウイスキーの香りがほどよく立ち上がります。ただし、膨らみが大きすぎるものはアルコールの揮発が進みやすいので、口に含んだときの香りが強くなることも。膨らみと口径の大きさのバランスを見て選びましょう。
【4】縁の薄さやかたちで選ぶ
ウイスキーをストレートで味わうためのグラスを選ぶときは、縁の薄さやかたちも大切なチェックポイントです。
縁が薄いものはウイスキー本来の味が楽しめる
縁が薄いグラスは、ウイスキーの味を楽しむのにぴったりです。唇に触れたときの違和感が少なく、ウイスキーがスムーズに口のなかに流れこんでくるので、そのウイスキー本来の味わいを存分に楽しめます。よりウイスキーの個性を感じたい人は、できるだけ縁が薄いグラスを選びましょう。
機械で作られたグラスは、総じて縁が厚めです。縁が薄いグラスがほしいのであれば、職人がひとつひとつハンドメイドしたものから選ぶのもよいでしょう。
縁が開いたものは口当たりがやわらかくなる
縁が開いたチューリップ型のグラスは、細い筋のようにウイスキーが流れこんできます。舌先よりも少し奥に向かって流れてくるので、縁がすぼまっているグラスよりも口当たりがやわらかく感じられるのが特徴です。ウイスキーを口に含んだときのピリッとした刺激が苦手な人は、縁が開いているグラスを選ぶとよいでしょう。
縁のすぼまりが強くないグラスは、アルコールの刺激をやわらげつつ、ウイスキー本来の味わいや個性を引き出すのに適しています。
【5】ステム(脚)のあるものがベター
ウイスキーの温度をキープしたいなら、ステム(脚)がついたものを選びましょう。ウイスキーは温めることで香りの成分やアルコールが揮発しやすくなり、味わいが変わります。そのウイスキー本来の味わいを楽しむなら、できるだけ常温をキープするのが大切です。
ステムが長いと、グラスのなかでウイスキーを空気に触れさせる「スワリング」がしやすくなります。スワリングによって香りがよりいっそう豊かに感じられるようになります。
【6】普段使いなら、耐久性と洗いやすさにも注目
毎日の晩酌に使うなら、割れにくい丈夫なストレートグラスを選びましょう。「クリスタルグラス」や強化ガラス製のストレートグラスは、耐久性が高く普段使いしやすいです。
さらに、毎日使うならお手入れのしやすさも重要。食洗器対応のものなら、夕食後の食器と一緒に洗えるので気を遣わずに使えます。
>> JSA認定ソムリエからのアドバイス
ウイスキーストレートグラスはワイングラスを参考に
ウイスキーをオン・ザ・ロックスやトワイスアップ(氷なしの水割り)ではなく、わざわざストレートで楽しむのはなぜでしょう? 答えは香りと味わいを文字どおりストレートに味わうため。
それゆえグラス選びは、香りと味わいを重視したお酒であるワインを注ぐワイングラスが参考になります。つまり、香りを開かせるボウルの膨らみと温度を変化させないステム(足)が重要。あとはお好みでリムの形状を選ぶといいでしょう。
ウイスキーストレート用グラスおすすめ7選 ウイスキーの繊細な味わいを堪能!
ウイスキーをストレートで楽しむためのグラスを紹介します。ぜひこだわりのグラスで、ウイスキー本来の味わいを堪能しましょう。

『ウイスキーノージンググラス』は、ボウルの膨らみ、ステムの長さなど、ウイスキーを飲むのに適した形状です。最初の一脚にぜひ。
オーソドックスなウイスキー用グラス
ウイスキーをテイスティングするのに適したかたちのグラスです。ステムが長いのでスワリングしやすく、体温がグラスに注いだウイスキーに伝わりにくいのがポイント。
無鉛クリスタルガラス製で透明度が高い一方で、キズつきにくいため、家庭用・業務用の食洗機で洗えるのが魅力です。
さまざまなウイスキーのテイスティングをしたいなら、ひとつは持っておいて損はないグラスといえるでしょう。

自動車メーカーのプジョーは、実は定評あるキッチン用品メーカーでもあります。
『ウイスキーテイスティングセット』は、保冷用のメタルプレートを用いるなど、ストレートウイスキーを楽しむためのギミック満載です。
ウイスキーを楽しむためのグラスセット
ウイスキーの香りを引き出すかたちのグラスと、コースター、メタルプレートがセットになったアイテムです。メタルプレートは、冷凍庫で2時間以上冷却してからグラスにセットして使います。メタルプレートをセットすることで氷を使わずにウイスキーが冷やせ、一定時間18℃前後をキープできるので便利です。
グラスは膨らみが大きく、中央が盛り上がったユニークなかたち。中央の盛り上がりがアルコールの刺激臭をやわらげてくれるので、ウイスキー本来のまろやかな風味が楽しめます。

木村硝子店『ウイスキーテイスティング 並生地』
気軽に扱うなら『ウイスキーテイスティング(並生地)』がおすすめ。ステムが短く収納にも困りません。
職人がハンドメイドで作りあげた逸品
東京は湯島にあるガラスメーカーが作る、ハンドメイドのウイスキー用グラスです。鼻先にグラスを近づけやすいようにステムが短く設計されており、テイスティング用としてはもちろん、シングルモルトをストレートで味わうのにも適しています。
グラス下部のほどよい膨らみと縁のすぼまりによって、ウイスキー本来の香りが存分に引き出されるのもポイントです。
歴史あるバカラのストレート用グラス
容量230mlと小ぶりなサイズが特徴のタリランド。グラスをよく冷やして、氷を入れずにちびちびと飲める、ストレートにちょうどいい大きさです。
滑らかな質感と重厚感、そしてクリスタルガラスの輝き。バカラにしか生み出せない美しいデザインのグラスでとっておきのウイスキーを楽しみませんか?
シングルモルトを味わうためのグラス
シングルモルトウイスキーを味わうために作られたグラスです。縁が薄く、すぼまりが強くないためウイスキーの口当たりがやわらかくなります。ワイングラスよりも短いステムは、ウイスキーをスワリングさせやすいかたちです。
薄く繊細なグラスなので、洗うときは柄つきのスポンジなどを使うとよいでしょう。
マルチに使えるウイスキーグラス
グラスゴーの「グレンケアン クリスタル社」が、名だたるウイスキーブレンダーや蒸留所マネージャーの意見を取り入れて作ったグラスです。ウイスキーの香りや味はもちろん、色合いも存分に堪能できます。
香りを逃がさないかたちは、じっくりと時間をかけてウイスキーを味わいたいときにぴったり。ほどよい重さがあり手になじみやすく持ちやすいです。
ストレート用のグラスですが、ロックや水割りで楽しむときにも使えます。さまざまな飲み方でウイスキーを楽しみたい人は手に取ってみましょう。
食洗機対応でお手入れかんたん!
シンプルかつエレガントなデザインが特徴のウイスキーグラスです。ほどよい膨らみがあり、ウイスキーの豊かな香りと味わいをしっかりと引き出してくれます。底の部分に厚みがあるので、ウイスキーの琥珀色が美しく見えるのもポイント。
衝撃・キズに強いクリスタルガラス製で、食洗機でかんたんに手入れできるのも魅力です。
「ウイスキーストレートグラス」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ウイスキー用グラスの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのウイスキー用グラスの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ウィスキー用ストレートグラスに関するQ&A よくある質問
ウィスキーストレートグラスに関するよくある質問にお答えします。
プレゼントにピッタリなウィスキーストレートグラスの高級ブランドは?

ウィスキー好きの方なら、ハイブランドのストレートグラスを贈ると喜ばれるでしょう。なかでも、フランスのバカラやオーストリアのリーデルなどは代表的なブランド。ほかにも、カガミクリスタル、木村硝子店などは日本の上質な高級グラスブランドです。
ウイスキーストレート用グラスは100均で売っている?

100均だと、ダイソーのウィスキーテイスティンググラスが人気です。背が低く口が広めかつ厚めなのが特徴。45ml程度のウイスキーを入れてテイスティングするのが推奨されています。
専用グラスで味わいたいウイスキーのおすすめはこちら! 【関連記事】
ウイスキーを飲むときはグラスにもこだわって いかがでしたか?
蒸留所ごとに豊かな個性があるウイスキーは、ストレートで味わうとよりその個性が堪能できます。こだわりが詰まったウイスキーを楽しむときは、ぜひグラスにもこだわってみましょう。グラスのかたちや飲み口の厚みで、ウイスキーの味わいが驚くほど変わります。
グラス選びに迷ったときは、記事中で紹介した選び方のポイントや商品のほか、杉浦さんのアドバイスも参考にしてみてください。お気に入りのグラスでゆったりとウイスキーを楽しみましょう。
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コピーライター、歌舞伎役者、シトロエンのトップセールス、支配人兼ソムリエとしてフレンチレストラン経営、モノ系雑誌の編集ライターを経て現在好事家フリーライター。 編集時代は文房具やスーツケース、ガジェットなどに関するコンテンツを多数担当。 またブルゴーニュとシャンパーニュの「古酒」専門フレンチレストラン、オーセンティックなカウンターBarを経営していたため、ワインはもちろん、スピリッツ・リキュール・日本酒・焼酎にも造詣が深い。