ミドルタワーPCケースとは
パソコン部品を格納するPCケースは、搭載するマザーボードのサイズに準じて、大型のフルタワー、中型のミドルタワー、小型のミニタワーやスリム、キューブに分類されます。拡張性にすぐれたATXマザーボードはミドルタワーやフルタワーに搭載可能ですが、小型のPCケースには入りません。
ミドルタワーは一般的なPCケースで製品数も多く、拡張性も充分で設置スペースもあまりとらないため、PC自作ユーザーにも人気です。
ミドルタワーPCケースの選び方
それでは、ミドルタワーPCケースの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の3つ。
・パーツに合わせて選ぶ
・自作のパソコンに合わせて選ぶ
・利便性で選ぶ
上記の3つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
ミドルタワーPCケースの選び方①:パーツに合わせて選ぶ
拡張性も高いミドルタワーPCケースは、多くのメーカーからさまざまなスペックのものが販売されているので、自身に必要なスペックを整理し、選ぶことが重要です。
また、ミドルタワーPCケースは多様なパーツを取りつけることが可能です。商品によって利用できるパーツの種類やサイズが異なるため、ケースの選定においては注意しましょう。
ここでは主要なPCパーツ別にミドルタワーPCケースの性能をご紹介します。
▼水冷ラジエーターで冷却性能を高める
高性能なCPUを搭載したい場合は、水冷式ラジエーターを搭載すると空冷式よりCPUを効率的に冷却することができます。
しかし、水冷式ラジエーターは空冷式のものに比べて設置スペースを必要とするため、どの程度のサイズのものまで搭載可能か確認が必須です。冷却能力が不足すると、高性能なCPUを購入しても取りつけられないという場合も。
▼搭載ドライブ・ストレージに合わせたベイの種類
HDDやSSDを複数搭載する予定なら3.5インチや2.5インチベイの数を確認しましょう。DVDドライブを搭載するなら、5.25インチベイの空きを確認しましょう。
動画編集やゲーム関連の仕事などでは、大量のストレージを使用する場合が多いです。グラフィックボードなどとの兼ね合いも含めて、必要なベイの種類と数を確保できるかを確認しましょう。
▼GPUを搭載する際にはカードサイズをチェック
グラフィック系の編集やゲーミングパソコンとして使うためにハイスペックのGPUを搭載したい人は、GPUのカードサイズを基準にケースを選びましょう。
HDDやSDDを搭載する3.5インチや2.5インチベイを取り外して、GPU対応サイズを拡張できるミドルタワーPCケースもあります。
ミドルタワーPCケースの選び方②:自作のパソコンに合わせて選ぶ
静かなパソコンをはじめ、高い冷却性能、高いデザイン性など、さまざまな機能が搭載されているミドルタワーPCケース。
まずは自身が作成したいパソコンの特徴に合わせて、どのような機能が必要か整理して選びましょう。
▼冷却性能が必要ならメッシュ加工のものを
もちろん、ケース内のファンをどれだけ搭載できるかは冷却の重要なポイントです。それに加えて、ケースの通気性を高めて排熱がスムーズになるよう、ケースの筐体にメッシュ加工を施したものが販売されています。
欠点としてほこりなどが入る可能性が高くなることですが、メッシュカバーなどでクリーンに保つ工夫などが施されています。
▼デザイン性重要ならLED搭載や中身が見えるものを
最近のPCケースは性能面だけではなく、デザイン性も重視した設計となっています。透明のアクリルや強化ガラスを筐体の側面や前面に採用してケース内部を見せたり、LEDファンやLEDストリップを搭載したものなどが販売されています。
こうしたオシャレな機能のPCケースでオリジナリティを出すこともできます。
▼静音性を兼ね備えたければ遮音材・吸音材を使用
パソコンの動作音はなにかと気になるもの。ケース内部に遮音材や吸音材がついているケースは、静音性を高めることができます。
さらに静かなパソコンを作りたい方は、メッシュ素材のケースではなく音が漏れにくい密閉性の高いケースを選びましょう。
ミドルタワーPCケースの選び方③:利便性で選ぶ
よく使うUSBなど端子の位置が前面にあるなどの使い勝手や、メンテナンスの際に工具が不要などといった手間なく作業できる利便性を考えておくことも重要です。
ここではミドルタワーPCケースの利便性についてご紹介します。
▼必要な端子はフロントパネルに搭載しているものが便利
背面パネルに搭載されているUSBは利用しにくいので、フロントパネルにUSB3.0や2.0が複数搭載されているケースが好ましいです。
外づけストレージを頻繁に利用する方は、USBポートの数がふだんよく使う機器の数に足りているかもチェックしましょう。
▼メンテナンスがかんたんなものを見極める
ストレージなどの取りつけに工具が不要な商品を選択しておくと、メンテナンスがかんたんに。
また、裏配線に対応しているミドルタワーPCケースなら背面にケーブルを回すことができるので、ケース内部をスッキリさせることができ掃除などもしやすくなります。
ITサポートエンジニアからのアドバイス
九州インターワークス代表者/IT環境保守リペアラー
ケース選びでは筐体の剛性にも留意が必要
ケース選びで重要な点は筐体の剛性の高さです。最近では板厚が薄く軽いケースでも設計のよさで非常に剛性が高いものがあります。
剛性が低いケースではたくさんのストレージを搭載したり、さまざまなパーツを組み込んだ際、筐体にひずみが出たり、共振や振動が激しくなるものがあります。そのようなケースを使用するとHDDのトラブルを招いたり、パーツに無理な力がかかったりして故障の原因にもなります。
ミドルタワーPCケースおすすめ11選 ベイ数・冷却性・静音性もチェック!
ここまではミドルタワーPCケースの選び方をご紹介してきました。ここからはミドルタワーPCケースのおすすめ11選をスペックや特徴とともにご紹介します。参考にしてください。
九州インターワークス代表者/IT環境保守リペアラー
Cooler Master『MASTERBOX CM694』は、圧倒的なストレージ収納性を有し、ローカルストレージを大量に使う方にピッタリのケースです。冷却拡張性も、大口径ファンを複数搭載可能で申し分ありません。冷却ファンメーカーならではのエアフロー設計です。
Fractal Design『Define R5』は、ケースの素材や設計のよさで定評があるフラクタルデザインのケースです。ストレージ収納力も充分。そのうえ防音性にすぐれているため複数のHDD収納時でも騒音を低減できます。事業所用としても最適です。
SilverStone『PS13』は、従来のケース構成を踏襲しているため、過去に自作した経験がある方ならとても組み込みやすいケースです。光学ドライブベイ、3.5インチベイのフェースに直接アクセス可能で、レガシーデバイスを有効利用したい場合などにも適しています。



おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ミドルタワーPCケースの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのミドルタワーPCケースの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
まとめ
ミドルタワーPCケースのおすすめ11選をご紹介しました。
作りたいパソコンの特徴やパーツの構成によって選ぶべき商品も変わってくるので、購入前にその部分をクリアにしてから購入しましょう。あなたがほしいミドルタワーPCケースを選んでみてくださいね。
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※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
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令和3年度 中小企業庁 「中小企業119」登録専門家。 ITサポートエンジニアとして2002年に創業しこれまでに数多くのサポート実績があります。 オーダーPCの製作をはじめ、コンピューター端末・周辺機器などのハードウェア、IT環境保守が専門です。 個人、事業所問わず提案型技術アドバイザーとしてIT環境のリプレース、リペアを数多く成功させています。 メディアへの記事監修協力、IT記事寄稿なども行っています。